ダニエル書をヘブライ語、アラム語原典から逐語訳してみました
ダニエル書はユダヤ教聖典ケツヴィイム(諸書)の一つですがギリシャ語訳のLXXセプトゥアギンタ(70人訳)では預言書の一つになっています
1-6章のダニエル物語と7-12章の黙示(ダニエルが見た幻)から成っています
2章4節後半から7章28節までアラム語で書かれています(*印)
ダニエル書1章から12章まで章別に幾つかの話(内容)に分け逐語訳を進めました
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ダニエル書 章別リンク先 節数 逐語訳数 話(内容)別リンク先 כתובים ケツヴィーム דניאל ダニイェル
1章 21節 305語 1;1-2 バビロン王ネブカドネツァルはユダ王ヨヤキムと神殿の備品を捕りました
1;3-5 イスラエルの優れた少年たちを連れて来て肉と酒で育てるように定めました
1;6-7 彼等の中にユダ族のダニエルとハナンヤとミシャエルとアザルヤがいました
1;8-10 ダニエルは肉と葡萄酒で身を汚さないように侍従長に求めました
1;11-14 「十日間野菜と水だけを与えて顔色がどうなるか試して下さい」
1;15-16 十日後の顔色は肉と葡萄酒を与えられた少年たちより良かった
1;17-17 神は四人に知識と知能を与えダニエルは幻と夢を解釈できました
1;18-21 四人は王の前に立ち国中の魔術師や占星術師より十倍優っていました
2章 49節 842語 2;1-3 ネブカドネツァル王は夢を見て心を悩まし占い師や賢者たちを呼びました
2;4-6 アラム語で賢者たちは王に「夢を言って下さい「その解釈をします」 *
2;7-9 王は賢者たちに「夢を私に言いなさい」「それで解釈できるか分かる」 *
2;10-11 賢者たちは王に「神々以外その問題を明らかに出来る者はいません」 *
2;12-13 王は激怒してバビロンの賢人全てを殺すように言い法令を出しました *
2;14-16 ダニエルは王に願いました「時を与えて下さい」「解釈をします」 *
2;17-19 ダニエルは天の神に憐れみを願い夜の幻の中で秘密が明かされました *
2;20-23 「私の父祖の神よ感謝と讃美を捧げます今王の問題を知らせてくれました」 *
2;24-25 アルヨクは解釈を示すと言うダニエルを王の前に連れて行きました *
2;26-30 「秘密を明らかにする神が王に後の日々に何が起きるか知らせました」 *
2;31-33 「あなたは金銀青銅鉄粘土から成る巨大な恐ろしい像を見ました」 *
2;34-36 「石が像を強く打つと像は粉々になり石は大きな山になりました」 *
2;37-43 「あなたが金の頭です第三の王国は青銅です第四の王国は鉄です」 *
2;44-45 「王国全てを粉々にして食い尽くし永遠に滅びない王国を神は起こします」 *
2;46-49 王はダニエルを拝し「あなたたちの神は神々の神そして王たちの主です」 *
3章 33節 631語 3;1-7 ネブカドネツァル王は金の像を造り全ての民に伏して拝むように命じました *
3;8-12 拝まないユダヤ人シャドラクとメシャクとアベド・ネゴが告発されました *
3;13-15 王は激怒して三人に拝まないなら燃え盛る火の炉に投げ込むと言いました *
3;16-18 神は燃え盛る炉と王の手から私たちを救出できると三人は答えました *
3;19-23 王は炉を七倍熱くさせ衣服を着けた三人を縛ったまま投げ込ませました *
3;24-25 驚いて王は言いました「四人が歩いている四人目は神の息子のようだ」 *
3;26-28 全てを委ねた僕たちに使いを遣わして救った彼等の神は讃えられよ *
3;29-30 このように救うことが出来る神は他にいません *
3;31-33 彼の王国は永遠の王国であり彼の支配は代々に及びます *
4章 34節 599語 4;1-4 私ネブカドネツァルは怖い夢を見たバビロンの賢者は誰も解釈出来なかった *
4;5-6 最後にベルテシャツァルという名のダニエルに私の夢を話し解釈を頼みました *
4;7-9 夢「木が天に届くまで育ち実をつけ木陰に獣が枝に鳥が宿り食べ物を得た」 *
4;10-15 天使の布告「木を切り倒しなさい但し根の切り株は束縛の中に残しなさい」 *
4;16-19 ダニエルの解釈「王よあなたが見た木はあなたです」 *
4;20-22 あなたは人間社会から追放され野の獣と共に住み七つの時を過ごします *
4;23-24 根の切り株が残されているので罪咎を断ち切れば繁栄は長引きます *
4;25-30 十二か月後に天から王に声が降り直ちに追放され鳥獣のようになりました *
4;31-34 時が経ち知力が私に戻り最高の神を讃えると王国の栄光が私に戻りました *
5章 30節 524語 5;1-4 ベルシャツァル王は宴会にエルサレム神殿の金銀の器を持って来させました *
5;5-6 人の手の指が壁に文字を書くのを見た王は顔色を変え大声で叫びました *
5;7-9 王の賢人たちは誰も書かれた文字を読み解釈することが出来ませんでした *
5;10-12 王妃が言いました「ベルテシャツァルと呼ぶダニエルが解釈するでしょう」 *
5;13-16 王はダニエルに言いました「解釈出来れば王国第三の権力者にさせる」 *
5;17-21 ダニエルは言いました「神が父王ネブカドネツァルに栄光を与え奪いました」 *
5;22-24 神々を讃え神を讃美しないあなたに神が手を遣わして文字を記しました *
5;25-28 神はあなたの治世を終わらせ王国を分割します *
5;29-30 その夜にカルデア人の王ベルシャツァルは殺害されました *
6章 29節 551語 6;1-4 ダレイオス王はダニエルを太守百二十人の上位監督者三人の一人にしました *
6;5-6 ダニエルの告発者たちは彼の信じる神の法以外に口実は見つかりません *
6;7-10 禁令「王以外に願う者は獅子の穴に投げ込まれる」を王に署名させました *
6;11-15 以前通り日に三回跪き神に祈り讃美したダニエルを彼等は王に訴えました *
6;16-18 ダニエルは獅子の穴に投げ込まれ穴の上に石が置かれ封印されました *
6;19-24 翌朝王が見に行くとダニエルは神の加護によって獅子の口から無傷でした *
6;25-25 告発者たちは妻子と共に穴に投げ込まれ獅子に骨を噛み砕かれました *
6;26-29 王の布告「私の王国全域でダニエルの生ける神の前に畏れ慄きなさい」 *
7章 28節 492語 7;1-3 ダニエルは夢の中で四つの大きな獣が海から上がって来るのを見ました *
7;4-6 第一の獣は獅子のよう第二の獣は熊のよう第三の獣は豹のようでした *
7;7-8 第四の獣には十の両角があり人の様な目と口を持つ小さな角が生えました *
7;9-12 日々の老いた者が王座に座り角の獣は殺され他の獣の権力は取られました *
7;13-14 天の雲と共に人の息子の様な者が来て権力と栄光と王国を与えられました *
7;15-18 この夢の解釈は四つの獣が四人の王であり聖なる者が王国を受け継ぐこと *
7;19-25 第四の獣は全地を粉砕し十人の王の後に一人の王が聖なる者を害します *
7;26-28 審判者が座り彼の支配を終わらせ王国の全権を聖なる者の民に与えます *
8章 27節 383語 8;1-4 ダニエルは幻の中で雄羊が望み通りに振る舞い大きくなるのを見ました
8;5-7 雄山羊が現れ激怒し雄羊を打って投げ捨て踏みにじり自ら強大になりました
8;8-12 別の角が生え天の万軍に力を及ぼすまで大きくなり聖所を倒しました
8;13-14 万軍と聖所が踏みにじられる幻はいつまで続くのか?二千三百の朝夕まで
8;15-18 ガブリエルの説明「人の息子よ幻は終わりの時についてです」
8;19-22 雄羊はメディアとペルシャの王です雄山羊はギリシアの王です
8;23-25 王国の終わりに厚顔の王が立ち騙すことを成功させ聖なる民を滅ぼします
8;26-27 「幻は後の時代のことだから心に秘めなさい」ダニエルは理解できません
9章 27節 462語 9;1-2 エルサレムの荒廃が完了するまで七十年あることをダニエルは書で知りました
9;3-4 ダニエルは断食と粗布と灰によって神なる主に祈り懇願しました
9;5-9 私たちは罪を犯し悪を為し反抗しあなたの命令と法から離れ去りました
9;10-12 律法の呪いが私たちの上に降り注ぎ大災害がエルサレムに臨みました
9;13-15 しかし私たちは咎から立ち戻らず主に懇願せずその声に従いませんでした
9;16-19 どうかあなたの激怒をエルサレムから戻して聖所に顔を光り輝かせて下さい
9;20-23 ガブリエルが飛んで来てダニエルに言葉を告げ理解させました
9;24-25 咎と罪を終えて最も聖なる者に油を塗る為に七十週が決められています
9;26-27 六十二週の後に油を塗られた者は切り倒され聖所は滅ぼされます
10章 21節 342語 10;1-1 真実で大いなる戦いに関する言葉がダニエルに啓示されました
10;2-6 稲光の様な顔と松明の様な目と青銅の様な手足を持つ男が居ました
10;7-9 私ダニエルだけが幻を見て力を失い深い眠りに落ち地に倒れました
10;10-11 ガブリエルが来てダニエルを揺り動かして立ち上がらせ説明しました
10;12-13 「ペルシア王国の守護天使が私の前に立ったがミカエルが助けてくれた」
10;14-14 「終わりの時にあなたの民に起こること(幻)を理解させる為に私は来た」
10;15-19 ガブリエルはダニエルを勇気づけました「恐れるな(主に)好まれている人よ」
10;20-21 「私がペルシアの守護天使と戦う為に戻るとギリシアの守護天使が来る」
11章 45節 611語 11;1-2 ペルシアに三人の王が立ち四番目の王が扇動してギリシア王国に向かいます
11;3-4 力ある王(アレクサンドロス)が立ち大領地を支配するが打ち砕かれます
11;5-6 南の王(プトレマイオス)は強くなりその娘が北の王(アンテオコス)の許に来ます
11;7-8 彼女の根から若枝が出て北の王に勝利し分捕り品をエジプトに齎します
11;9-15 北の王と南の王は何世代に渡って互いに大軍を起こし進軍を繰り返します
11;16-20 北の王は美麗の地(パレスチナ)に立ちそれの消尽を手のうちにします
11;21-24 卑しい後継者(アンテオコス四世)が立ち契約の君(大祭司)を打ち砕きます
11;25-28 彼は大軍を率いて南の王を攻め大いなる財産をもって自国に戻ります
11;29-30 彼は再び南に来るが邪魔され落胆して戻り聖の契約に対して激怒します
11;31-32 彼の軍は聖所と砦を汚し捧げ物を廃止するが神を知る民は強さを示します
11;33-35 終わりの時まで神を知る民は剣と炎と捕囚と略奪によって倒されます
11;36-39 王は砦の神を除き全ての神を敬わず自らを全ての神の上に置きます
11;40-45 南の王が戦いを挑み北の王が一気に南を支配するが終わりの時が来ます
12章 13節 177語 12;1-1 その時ミカエルが民の上に立ち書に記されている者全てを苦しみから救います
12;2-2 多くの者が塵の地の眠りから目覚め永遠の命か永遠の恥に至ります
12;3-4  洞察量のある者と多くの者を義に導く者は永遠に光り輝きます
12;5-10 この驚くべきことの終わりはいつかダニエルはガブリエルに聞きました
12;11-13 常の捧げ物が除かれ嫌悪すべきものを置いた時から千三百三十五日
全12章 全357節 全5919語
Office Murakami