大洪水の神話
「エジプト・アッシリヤ・バビロン神話と傳說」(中島孤島編、昭和拾年)から「ベロッスス大洪水の記録」を抜き出してみました
旧約聖書創世記(6章～9章)のノアの洪水物語に似た話が記録されています(本文の☞をクリックすると似た話の旧約聖書逐語訳が開きます)
人類を滅ぼす大洪水が起きたこと　神の命令で大きな船を造り全種類の動物を取り込んだこと　烏を放って水が退いたかどうか確かめたこと　船を出ると祭壇を築き生贄を捧げたこと
「ギルガメシュの傳說　洪水傳說」 も「エジプト・アッシリヤ・バビロン神話と傳說」の書の中で詳しく書き記されているので紹介します(ハイパーリンクをクリックすると「ギルガメシュの傳說」に跳びます)
英雄ギルガメシュが伝える洪水の話もノアの洪水物語に似ています(下記の☞をクリックすると似た話の旧約聖書逐語訳が開きます)
神が人間を滅ぼす為に大洪水を起こしたこと　神の指示で大きな船を造り瀝青を塗り複数の階と小部屋を設けたこと　全ての家族と野の動物と獣を載せたこと　異なる鳥を放って水が退いたかどうか確かめたこと　捧げ物と香りを捧げたこと
ベロッススの歷史 
凡そ紀元前二百五十年頃に住んでゐたバビロンのベル神の神官べロッスス (Berossus)は、マケドニヤ王アンチオコスの命によつて、その國の記錄から、一篇のバビロニヤ史を編纂した。
其後べロッススの書いたものは散逸しましたが、その抜萃は、ヨセフス (Josephus)とエウセビウス (Eusebius)等の書物のうちに保存されました。 
ベロッススの著書の中には、多くの神話があります。
特に宇宙開闢の問題、洪水の物語といふやうなるものを取り扱つた場合に、多いのです。
又歴史として記述した『事實』も往々紀念碑などの記事と合致しません。 
ベロッススは人間の創造から、アレキサンドル大帝がバビロンを征服するまでの年代を、三萬六千年と斷定し、其期間を完全に塡めるやうに、その歴史を排列しようと試みた様に思はれます。
ペロッススは先 づ人間の始祖シストルス (Sisuthrus)(ウト・ナピシュチム Ut-Napishtim) について語り、次に魚人、又は魚神オアンネス (Oannes)がペルシヤ灣から到來した傳說について述べてゐます。
ベロッススは、かういふ三人の王が次々に現れて、バビロニヤ人に藝術や文學を教えたことを暗示してゐるのです。 
ベロッススの大洪水の記錄
ベロッススの歷史の中重要な地位を占めるものは、その大洪水に關する記錄であります。
洪水に就いては、いろいろの傳承があります。 
べ口ッススの記錄は非常に重要なものですから、註釋を加へる前に、その記錄のまゝを掲げる事としませう。 
アルダテス(Ardates) の死後その子 シストルス (Sisuthrus)が跡を襲うて、王となりました。
王の治世の間に、大洪水が起つたのです。
その有樣は、かう傳へられてゐます。
クロノス(Cronos)神が夢にて、ダイシウス (Daesius)の月の十五日に洪水が起つて、人類は滅ぼされるだらうと、告げました。  ☞創世記6:13 ☞創世記6:17
それで神は、王に、現在に到るまで、物の始まりから、萬物の終りを告げるまでの歷史を書けと命じました。
そしてその記録を、シッパラ (Sippora) の太陽神の町に安全に埋めろと言いました。
それから神はシストルスに、一艘の船をこしらへて、その中に自分も友人も親屬の者達も入つて、深淵に乗り出せと命じました。 
シストルスは文句なしに、その仰せに從つて、生活に必要な凡ゆる品々をその船に運び込み、また凡ゆる動物の種類を、大空を飛ぶものも、大地の表面を這ふものも、殘らず取り込みました。 ☞創世記7:13-16
かうして王は、何方に行つたら好いでせうかと訊ねますと、神は、神々の許へ行け、そしてそこへ行つて人類の幸福を祈れ、とお命じになりました。 
そこで王は神のお告げに從つたのでした。
船は長さ五スタヂア(約百六十尺餘) 幅二スタデアでありま した。 ☞創世記6:14-16
この船に、王は用意した凡ゆる品々を積み込み、最後に妻や子供や友人達を乘り込ませました。 
洪水が大地を蔽ひました。 ☞創世記7:17-20
やがて水が減つた時、シストルスは船から鳥を放しました。 ☞創世記8:6-7
その鳥は食物を見つける事も出來ず、又足を休める場所も見つけることが出來ないので、再び船に戾つて来ました。
二三日間をおいて、王は再び鳥を放ちました。 ☞創世記8:10-11
すると鳥は、足を泥だらけにして、歸つて来ました。
王は三度目の試驗をやりました。
するともう鳥は、二度と歸つては来ませんでした。 ☞創世記8:12
その事から、王は、最早や大地から水は退いてしまつたといふ事を察しました。 
そこで王は船の窓を開きました。 ☞創世記8:13
すると船は一つの山の上に乗り上げてゐるのが分つたので、妻や子供や、案内人を連れて、直ちに船から出ました。 ☞創世記8:18-19
 シストルスは 直ちに大地を禮拜し、祭壇を設けて、神々に犠牲を捧げました。 ☞創世記8:20
これが終ると、シストルス及びシストルスと一緒に船を出て來た人々の姿は消えてしまいました。
船に殘つた人々は心配して捜し に出かけましたが、シストルスの姿はもはや二度と見えませんでした。
しかし空中からシストルスの聲が聞えて、人々に尊敬を拂ふやうにと、戒めました。
そして自分が神々と共に住める様にな つたのも、自分が敬神の念が深かつたからだ、また妻子も案内人と共に同じ名譽を與へられたのだと告げました。
それからシストルスは又、自分は人々がバビロニヤに行く最上の道を取らせるやうにしよう、 そして凡ての人類に知らせねばならぬ記錄がシッパラにあるから、それを捜せと言ひました。
この事件が起つた場所は、アルメニヤでありました。
残つた人々はこの言葉を聞くと、神々に犠牲を捧げました。
そしてバビロニヤへと向つて旅をつづけました。
 ベロッススは、この船の殘片が、その當時、アルメニヤのゴルキレア連山 (Corcyrean mountains) の一つに残つてみた。
そして人々は外部の塗料に使はれてゐた瀝青を剥し取つて、毒を解く藥にしたり、呪符に してゐる、と附け加へました。 
かうして人々はバビロニヤへと歸り、シストルスに言はれた記錄をシッパラで發見すると、町を建てたり、神殿を建てたりしました。
そこでバビロンは、再び人が住むやうになりました。 
ギルガメシュの傳說 
はしがぎ
ギルガメシュは、バビロンの城を守る兵士が、投げ落した赤ん坊が、この稀代の英雄であると一說に傳へられてゐます。
しかし一說には、バビロニヤでは糓物の豊饒を祈る爲めに、糓物の神に犧牲として赤ん坊を捧げる習慣があります。
その犧牲として選まれた赤ん坊は、殺されたり、又は斷崖から谷間へ投げ落されるのです。
ギルガメシュも赤ん坊の時、かうして谷間へ投げ込まれた。
しかしギルガメシュは死ななかった。
と言ふのは、鋭い眼をした大鷲が落ちて來る赤ん坊を見つけて、飛び込んで行つて、落ちて來る赤ん坊を背中で受け止めると、空高く飛び上がつて、やがてとある家 の庭に靜かに下ろしたからである。
ギルガメシュはその家の人に見つけ出されて,育てられたのだと いふ說であります。
ギルガメシュの冒険譚を書き綴つたのは十二の粘土板になつてゐて、アッシリヤ皇室の圖書館に保在されてをります。
第一の板は破損されてゐますが、ギルガメシュは世界を見た人であり、神秘をさへ覗き見たから、非常な智者だと說かれてをります。 
ギルガメシュは遠い國々を旅して、あの大洪水と神々に滅ぼされた原始時代の種屬との話を聞いて來たと記されてあります。
また苦勞をして生命の草を手に入れたが、後に龍又は惡鬼の形をした獅子に奪はれたと記されてあります。 
ギルガメシュの洪水傳說
ビル・ナピシュ チムが、ギルガメシュに物語つた洪水の話 は、次のやうなものでした。
お聞き、ギルガメシュ、私は聖なる神々の秘れたる行為を物語らう。 
お前る知つての通り、シュ リバクの町は、ユウフラテス河の岸の上にある。
神々も、その町にをつた。
神々は一緒に、社に集つてをられたのだ。
父なるアヌ神も、そこに居られた。
顧問官で戰士 のベル神もをられた。
命令を傳達するニニブ神も、支配者のエンヌギ神も居られた。
賢明なる大神エアもまた、神々と一緒に御座を占められてゐた。
この神々は、みんな胸の中では、大洪水を下さうといふ思召しが、一致してをられたのだ。 
その後のことだ。
エア神は、私の葦で作つた小舎に現れて、神聖なる支配者方の思召しを、お示し下さ れたのだ。
かう工ア神は、仰しやられた。 
『おゝ、韋小舎に住む者よ。
聞け。
好く了解するがい.ゝ.......
.おゝ、シュ リバクの男よ、 ウムバラ・ツツの伜よ。
お前の家を壊して、一艘の船を作れ。
お前の所有物は殘らず放つておいて、お前の生命を救へ。
たゞ、凡ゆる種類の生物の種子を、船の中に貯へておけ。 ☞創世記6:19
お前の作る船は、長さモ高さも、 相當大きいものでなくてはならぬ。
船は非常な深淵を漂はねばならぬのぢや』
私はエァ神のお吩附を聞いて、よく判つたので、かふお答へ申し上げた。
 『おゝ、賢明なる大神さま。
あなたの仰せになつたことは、私は必ず守りませう。
あなたのお言葉は、一番正しいものでございます。
けれども、私は、自分のやります事を、若者たちや、長上の人々に、何といつて說明致したら宜しうございませう』
 エア神はお口を開かれて、召使ひのこの私に、かう仰せられた。
 『人々には、かう言つて說明するが好い......
私はベル神が私を憎んでゐると言ふことを知つたのだ。
だから私はもはやこの國に、このシュ リバクの町に、住んでゐることは出來ない。
そこで私は工ア神の領地へ行つて、神様と一緒に住まはうと思ふ......
べル神は鳥や魚が、たくさんに取れるやうに、君がたに、大雨を下し給ふお心であつたが、シュマシュ 神は天から破滅を下す時をラムマ ンに、 お示しになつたのだ』
エア神はさう仰しやつて、私の避難所になる船を、どうして作つたら好いか、敎へて下すつた。
しかも一々エア神はご自身で、砂の上にこの大船の恰好をお書き下すつて、お示しなされたのだ。
船といふのは非常に大きなもので、六階もあつて、それぞれ九つの小部屋が附いてゐるのだ。 ☞創世記6:14-16
私は早速、仕事に取りかゝつた。そして廣さが百二十キュビット(一キュビットは十八吋又は二十二吋)高さが百二十キュビッ トもある、底の平たい船を作つたのだ。
そして内側には瀝青を塗り、外側には松脂を塗つた。
七日かゝつ て、やつと出來上つたのだ。
それから尙も、エア神のお教へ下すつた通りに、事を運んだのだ。 
私は自分の持つてゐるものを、銀も、金も、色々な種子も、品物も、殘らず掻き集めた。
そしてみんな船の中に納めた。
それから私は、凡ての家族も、家の召使達も、野の動物も、野の獸も、蜜蜂も、殘らず 船に載せました。 ☞創世記7:7-9
 シャ マシュ 土神は、時をお定めになつて、かう言はれた。
 『私は夜の神に大雨を送らせて、世界を滅亡させよう。 ☞創世記6:17
その時には、お前は船の中に入つて、扉を固く閉すがいい』
定められた時間になると、夜の神は大豪雨を送つた。 ☞創世記7:10-12
私は洪水が始まつたのを見たのだ。
そして恐ろし さの餘り、空を眺めることも出来なかつた。
私は船の中に入つて、扉を閉した。 ☞創世記7:16
私は船乘りのブズル・クアガラ を船長にして、この大船と、中に積み込まれた凡ての物を任したのだ。 
夜の明け方、私は一團の黑雲が、空を横ぎつて昇るのを見た。
と、空の眞つ只中で、ラムマンが、大雷を打ち鳴らしたのだ。
ネボとメロダックとは前へ立つて、使者のやうに、丘や平野を馳驅する。 
船の大綱は、殘らず解かれたのだ。 
それから暴風雨の神ニニブは、近く進んで來た。
と、ニニブ神の前に、狂暴な暴風が起つたのだ。
大地の精は殘らず燃え熾る炬火を手にして飛び上がつたので、國中は焰となつた。
雷の神は、陽の光りを消し て、濃い暗闇をまきながら、天空を塗りつぶした。
大雨は終日降りつづけた。
大地は水で包まれた。 ☞創世記7:17-18
河と いふ河は一ばいになつた。
大地では、大混亂が起つたので、人々は地水火風と戰ひながら、暗闇の中を轉 び歩いた。
兄弟は兄弟を見ることが出來ず、人は友を認めることは 出來ない......
大地の精達は、空高くにゐて下を見下ろして、次第に高まつて行く洪水を見た。
そして恐怖に打たれたのだ。
みんなは逃れ去つ てしまつた。
アヌ神の天空まで行つて、圍いの中に入つてゐる獵犬のやうに、蹲くまつたものだ。 
その時女神のイシュ　タルは、身も世もあらぬ程叫び立てて、かう言はれたのだ。 
『私が、神々の集りで、凶い言葉に同意したばかりに、古い種屬は滅亡して、土と化してしまつた。
おゝ、私は、私の人々の破滅を許したのだ。
私は人間に、存在を與へた。
しかし、それは何處へ行つたことだらう。 
丁度魚の子孫のやうに、深淵でもがいてゐる』
大地の精たちは、イシュ　タル女神と一緒に、涙を流して泣いた。
みんなは唇を固く閉ぢて、口一つきかないで、小さくなつて座つてゐた。
六日六晚過ぎた。
そして大暴風雨は、次第に陸地を包み去る水の上を、荒れ狂つてゐた。
しかし七日目が來ると、風は凪ぎ、渦巻く水は靜まり、海は退きはじめた。
大暴風もやみ、破滅の雨も、やんだのだ。
私は前方を眺めた。
私は水の上に、高く叫んで呼んだ。
しかし凡ての人類は滅びて、土と化してしまつたのだ。 ☞創世記7:21-23
どこを見ても平地だつた處は、今はたゞ 沼地があるばかりだ。 
それから私は、船の窓を廣く開いた。 ☞創世記8:6
すると陽の光りは、顔中に注ぎかかつたのだ。
私は目が眩んでし まつた。
私は倒れるやうに座り込んで泣いたのだ。
涙が止め度なく、顔を流れ落ちた。
何處も彼處も、見 えるのは、唯水ばかりなのだ。 
到頭、陸が見え始めた。
船はニトシルの國に向つて漂つて行つた。
と、船はニトシルの山に、 ぴつたり附着いたのだ。
六日はすぎた。
船は附着いたまゝである。
七日目に、私は、一匹の鳩を飛ばしてやつた。 ☞創世記8:7-9
鳥は飛び去つて、道を捜した。
しかし何處にも休む處がないので、歸つて來てしまつた。
今度は私は、燕を放してやつた。
燕も同じやうに、歸つて來た。
次に私は一匹の大烏を放してやつた。 ☞創世記8:10-12
水は退き始めたのだ。
大烏は貪り食いながら、鳴きながら、渡つて行つた。
しかし歸つては來なかつた。
そこで私は、殘らずの鳥を空へ放してやつたのだ。 
私は山にも、捧げ物を上げた。 ☞創世記8:20
私は御神酒を、灑ぎかけたのだ。
私は葦を積み上げた上に、七つづつ香の容物をおいた。
糸杉を香にしたのだ。
神々はこの香ばしい匂を嗅いで、犠牲にたかる蝿のやうにも集つ て來たのだ。 
やがてのこと、イシュ　タル女神が近づいて来た。
女神は、女神が欲しいと言つたので、アヌ神が裝飾にこしらへてやつた寶石を持ち上げて、かう言はれた。 ☞創世記8:21-22
『おゝ、神々! 
私は、私の頸にかけてゐるこの瑠璃の寶石にかけて、決して忘れはしないと言ひます。
私はこの日を、永久に、永久に記憶してをりませう。
唯一人べル神を除いて、凡ての神々がこへ來て捧げ物を受けませう。
ペル神は私の忠告を用ゐないで、大洪水を起して、私の人々を破滅さしたからです』 
しかしベル・エンリルも來たのだ。
そして船を見つけると、立ち止つてしまつた。
ベル・エンリルは、 神々に對しても、大空の精たちに對しても、ひどく腹を立てたのだ。
怒りに燃えながら、ベル・エンリル は言はれた。 
『逃れたものがあるのか?
人間は、一人として、この洪水に、生き殘ることは出來ぬと宣言されたのに』 
べルの息子ニニブは、かう言ひました。
『エアより外にこの救いをするものがありませうか?つた。 
エアは凡ての事柄を知つてゐるのです』
深淵の神エアは、口を開いて、軍神べルに言つた。
『おゝ軍神よ、あなたは神々の王です。
しかしあなたは私の意見を用ゐないで、大洪水を起しました。
で、罪人はその罪を罰し、悪人はその悪い行爲を罰しなさい。
しかしどうぞみ心を和らげて、凡ての人類を亡ぼさないで下さい。
決して再び洪水を起さないで下さい。
獅子を遣はしたら好いでせう。
さ うすれば、人間は減ります。
だが決して再び洪水を起さないで下さい。
豹を遣はしたら好いでせう。 
さうしたら人間は減ります。
だが決して二度と洪水を起さないで下さい。
大地に飢饉をやつたら好いでせう。
疫病の神ツラをやつて、人間共を奪はしたら好いでせう。
私は偉大なる神々の秘密の目的を漏しはしませんでした。
たゞ私はアトラ・カシス(ビル・ナピシュ　チム)神々の定めた事を知つてゐる夢を送つただけです『』
ベル神はこの言葉を聞いて暫く考へてゐたが、やがて、たゞ、一人船の中に入つて來た。
ベル神は私の手 を掴んで、前へ引き出された。
この私をだ。
そして又私の妻も前へ引き出して、私の側に坐らしたのだ。 
さうして私達の間にお立ちになつて、祝福を惠まれたのだ。
ベル神は、かう仰せられた。
『昔は、ビル・ナピシュ　チムは人間ぢやつた。
この後ヒル・ナピシュ　チムと妻とは、私たちと同じやうになるだらう。 
二人は人間から離れて彼處の河口に住むがいい』
さうしてその後ベル神は、私たちを、あすこの河口まで連れて行つて下すつたのだ。 
Office Murakami