雅歌3章をヘブライ語原典から逐語訳してみました
ヘブライ語は右から左に日本語は左から右に読みます
ヘブライ語の音読みはウェブ上で公開されているヘブライ語聖書の朗唱と朗読によりました(朗唱朗読ではיהוהはアドナイと読み替えています)
ヘブライ語の文法はウェブ上で参照した逐語訳文法を纏め直したものです
ヘブライ語を日本語に逐語訳するにあたって定冠詞や複数形をできる限り日本語に反映するように努めました
人や土地などの固有名詞はカタカナ訳の後に元の意味を==内に訳して付けました
各節にリンクして最後に日本語訳を添付しました ☞@逐語訳の語順を変え言葉を添えた書き下し文(私訳) A文語訳(1917年)B口語訳(1954年)
雅歌全8章
שיר השירימ  כתובים シㇶール・ハシㇶリーム(諸歌の歌) ケツヴィイム(諸書) 旧約聖書雅歌3章1節〜11節
☞3;1-4 <女>夜寝床の上で愛する者を捜しました起きて町の中を捜しました愛する者を捕まえ放さず母の家に連れて来ます
☞3;5-5 <男>エルサレムの娘たちよ誓って下さい望む時まで愛を目覚めさせないように
☞3;6-11 <女たち>荒野から上って来る女は誰かシオンの娘たちよ出て来て見なさいソロモン王を婚礼の日に母が授けた冠を
雅歌3:1(01) על־ アル・ 〜の上で 前置詞
雅歌3:1(02) משכב:י ミシュカヴ・ィ 私の寝床 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・一人称・通性・単数
雅歌3:1(03) ב:לילות バ・ッレイロート 諸々の夜に 前置詞+名詞(普通)・男性・複数
雅歌3:1(04) בקשתי ビッカシュティー [私は]完全に捜しました 動詞・ピエル(強調)・完了・一人称・通性・単数
雅歌3:1(05) את エト 〜を 目的
雅歌3:1(06) ש:אהבה シェ・アハヴァー それは[それが]愛する〜者 関係詞+動詞・クァル(基本)・完了・三人称・女性・単数
雅歌3:1(07) נפש:י ナフシㇶ・ィ 私の魂が 名詞(普通)・両性・単数+接尾辞・一人称・通性・単数
雅歌3:1(08) בקשתי:ו ビッカシュティー・ヴ [私は]完全に捜しました、彼を 動詞・ピエル(強調)・完了・一人称・通性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:1(09) ו:לא ヴェ・ロー しかし〜ことはありません 接続詞+否定
雅歌3:1(10) מצאתי:ו メツァティー・ヴ [私は]見出した 動詞・クァル(基本)・完了・一人称・通性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:2(01) אקומה アクーマー [私は]起きます 動詞・クァル(基本)・未完了・一人称・通性・単数
雅歌3:2(02) נא ナー さあ 間投詞
雅歌3:2(03) ו:אסובבה ヴァ・アソヴェヴァー そして[私は]完全に巡り回ります 接続詞+動詞・ポエル(強調)・未完了・一人称・通性・単数
雅歌3:2(04) ב:עיר ヴァ・イール 町の中を 前置詞+名詞(普通)・女性・単数
雅歌3:2(05) ב:שוקים バ・シェヴァキーム 諸々の通りを 前置詞+名詞(普通)・男性・複数
雅歌3:2(06) ו:ב:רחבות ウ・ヴァ・レㇰホヴォート そして諸々の広場を 接続詞+前置詞+名詞(普通)・男性・複数
雅歌3:2(07) אבקשה アヴァクシャー [私は]完全に捜します 動詞・ピエル(強調)・未完了・一人称・通性・単数
雅歌3:2(08) את エト 〜を 目的
雅歌3:2(09) ש:אהבה シェ・アハヴァー それは[それが]愛する〜者 関係詞+動詞・クァル(基本)・完了・三人称・女性・単数
雅歌3:2(10) נפש:י ナフシㇶ・ィ 私の魂が 名詞(普通)・両性・単数+接尾辞・一人称・通性・単数
雅歌3:2(11) בקשתי:ו ビッカシュティー・ヴ [私は]完全に捜しました、彼を 動詞・ピエル(強調)・完了・一人称・通性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:2(12) ו:לא ヴェ・ロー しかし〜ことはありません 接続詞+否定
雅歌3:2(13) מצאתי:ו メツァティー・ヴ [私は]見出した 動詞・クァル(基本)・完了・一人称・通性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:3(01) מצאו:ני メツァウー・ニー [彼等が]見出しました、私を 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・通性・複数+接尾辞・一人称・通性・単数
雅歌3:3(02) ה:שמרים ハ・ショメリーム その見張る[者たち] 定冠詞+動詞・クァル(基本)・分詞・男性・複数
雅歌3:3(03) ה:סבבים ハ・ッソヴェヴィーム その巡り回る[者たち] 定冠詞+動詞・クァル(基本)・分詞・男性・複数
雅歌3:3(04) ב:עיר バ・イール 町の中を 前置詞+名詞(普通)・女性・単数
雅歌3:3(05) את エト 〜を 目的
雅歌3:3(06) ש:אהבה シェ・アハヴァー それは[それが]愛する〜者 関係詞+動詞・クァル(基本)・完了・三人称・女性・単数
雅歌3:3(07) נפש:י ナフシㇶ・ィ 私の魂が 名詞(普通)・両性・単数+接尾辞・一人称・通性・単数
雅歌3:3(08) ראיתם レイテム [あなたたちは]見ました(か) 動詞・クァル(基本)・完了・二人称・男性・複数
雅歌3:4(01) כ:מעט キ・ムアト ほんの僅かな[時](でした) 前置詞+形容詞・男性・単数
雅歌3:4(02) ש:עברתי シェ・アヴァルティ それは[私が]通り過ぎた〜時 関係詞+動詞・クァル(基本)・完了・一人称・通性・単数
雅歌3:4(03) מ:הם メ・ヘム 彼等から 前置詞+接尾辞・三人称・男性・複数
雅歌3:4(04) עד アド 〜まで 前置詞
雅歌3:4(05) ש:מצאתי シェ・ムマツァーティ それは[私が]見出した〜時 関係詞+動詞・クァル(基本)・完了・一人称・通性・単数
雅歌3:4(06) את エト 〜を 目的
雅歌3:4(07) ש:אהבה シェ・アハヴァー それは[それが]愛する〜者 関係詞+動詞・クァル(基本)・完了・三人称・女性・単数
雅歌3:4(08) נפש:י ナフシㇶ・ィ 私の魂が 名詞(普通)・両性・単数+接尾辞・一人称・通性・単数
雅歌3:4(09) אחזתי:ו アㇰハズティー・ヴ [私は]捕まえました、彼を 動詞・クァル(基本)・完了・一人称・通性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:4(10) ו:לא ヴェ・ロー そして〜ことはありません 接続詞+否定
雅歌3:4(11) ארפ:נו アルペ・ンヌー [私は]放させた、彼を 動詞・ヒフィル(使役)・未完了・一人称・通性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:4(12) עד־ アド・ 〜まで 前置詞
雅歌3:4(13) ש:הביאתי:ו シェ・ハヴェイティー・ヴ それは[私が]連れて来させた〜時 関係詞+動詞・ヒフィル(使役)・完了・一人称・通性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:4(14) אל־ エル・ 〜に 前置詞
雅歌3:4(15) בית ベイト 名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:4(16) אמ:י イムミ・ィ 私と母の 名詞(普通)・女性・単数+接尾辞・一人称・通性・単数
雅歌3:4(17) ו:אל־ ヴェ・エル・ そして〜に 接続詞+前置詞
雅歌3:4(18) חדר ㇰヘーデル 部屋 名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:4(19) הורת:י ホラテ・ィ 私を身ごもった[所] 動詞・クァル(基本)・分詞・女性・単数+接尾辞・一人称・通性・単数
雅歌3:5(01) השבעתי ヒシュバァティー [私は]誓わさせます 動詞・ヒフィル(使役)・完了・一人称・通性・単数
雅歌3:5(02) את:כם エト・ㇰヘム あなたたちに 目的+接尾辞・二人称・男性・複数
雅歌3:5(03) בנות ベノート 娘たち(よ) 名詞(普通)・女性・複数
雅歌3:5(04) ירושלם イェルシャライム エルサレム=平和の教え=の 名詞(固有)
雅歌3:5(05) ב:צבאות ビ・ツヴァオート カモシカたちによって 前置詞+名詞(普通)・女性・複数
雅歌3:5(06) או オー あるいは 接続詞
雅歌3:5(07) ב:אילות ベ・アイロート 雌鹿たちによって 前置詞+名詞(普通)・女性・複数
雅歌3:5(08) ה:שדה ハ・ッサデー その野の 定冠詞+名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:5(09) אם־ イム・ 〜ことはない(ようにして下さい) 接続詞
雅歌3:5(10) תעירו タァイルー [あなたたちは]目覚めさせる 動詞・ヒフィル(使役)・未完了・二人称・男性・複数
雅歌3:5(11) ו:אם־ ヴェ・イム そして〜ことはない(ようにして下さい) 接続詞+接続詞
雅歌3:5(12) תעוררו テオルルー [あなたたちは]完全に起こす 動詞・ポレル(強調)・未完了・二人称・男性・複数
雅歌3:5(13) את־ エト・ 〜を 目的
雅歌3:5(14) ה:אהבה ハ・アハヴァー その愛 定冠詞+名詞(普通)・女性・単数
雅歌3:5(15) עד アド 〜まで 前置詞
雅歌3:5(16) ש:תחפץ シェ・ッテㇰフパツ それは[彼女が]望む〜時 関係詞+動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・女性・単数
雅歌3:6(01) מי ミー 誰(〜)か? 代名詞・疑問
雅歌3:6(02) זאת ゾート この[女は] 形容詞・女性・単数
雅歌3:6(03) עלה オラー 上って来る[女] 動詞・クァル(基本)・分詞・女性・単数
雅歌3:6(04) מן־ ミン・ 〜から 前置詞
雅歌3:6(05) ה:מדבר ハ・ムミドバール その荒野 定冠詞+名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:6(06) כ:תימרות ケ・ティマロート 諸々の柱のように 前置詞+名詞(普通)・女性・複数
雅歌3:6(07) עשן アシャーン 煙の 名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:6(08) מקטרת メクッテーレト 完全に香を燃やされる[もの] 動詞・プアル(強調受動)・分詞・女性・単数
雅歌3:6(09) מור モール 没薬の 名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:6(10) ו:לבונה ウ・レヴォナー そして諸々の乳香の 接続詞+名詞(普通)・女性・単数
雅歌3:6(11) מ:כל ミ・ッコール ことごとくから 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:6(12) אבקת アヴカト 粉の 名詞(普通)・女性・単数
雅歌3:6(13) רוכל ロㇰヘル その商う[者の] 動詞・クァル(基本)・分詞・男性・単数
雅歌3:7(01) הנה ヒンネー 見なさい 間投詞
雅歌3:7(02) מטת:ו ミッタト・ォ 彼の寝椅子を 名詞(普通)・女性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:7(03) ש:ל:שלמה シェ・ッリ・シュロモー それはソロモン=平和=に(属する)〜もの 関係詞+前置詞+名詞(固有)
雅歌3:7(04) ששים シㇶシㇶーム [諸々の]六十(人)が(居ます) 数詞(基数)・両性・複数
雅歌3:7(05) גברים ギッボリーム 勇士の[者たちの] 形容詞・男性・複数
雅歌3:7(06) סביב サヴィーヴ 周りに 副詞
雅歌3:7(07) ל:ה ラ・ァ それに対して 前置詞+接尾辞・三人称・女性・単数
雅歌3:7(08) מ:גברי ミ・ッギッボレイ 勇士の[者たち]から 前置詞+形容詞・男性・複数
雅歌3:7(09) ישראל イィスラエール イスラエル=神が支配する=の 名詞(固有)
雅歌3:8(01) כל:ם クッラ・ム 彼等のことごとくは 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・複数
雅歌3:8(02) אחזי アㇰフゼイ 持たされた[者たち] 動詞・クァル(基本)・受動分詞・男性・複数
雅歌3:8(03) חרב ㇰヘーレヴ 剣を 名詞(普通)・女性・単数
雅歌3:8(04) מלמדי メルムメデイ 完全に訓練された[者たち](です) 動詞・プアル(強調受動)・分詞・男性・複数
雅歌3:8(05) מלחמה ミルㇰハマー 戦闘を 名詞(普通)・女性・単数
雅歌3:8(06) איש イーシュ (各)[男の]人 名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:8(07) חרב:ו ㇰハルボ・ォ 彼の剣を 名詞(普通)・女性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:8(08) על־ アル・ 〜の上に(帯びています) 前置詞
雅歌3:8(09) ירכ:ו イェレㇰホ・ォー 彼の腿 名詞(普通)・女性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:8(10) מ:פחד ミ・ッパーㇰハド 恐れ故に 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:8(11) ב:לילות バ・ッレイロート 諸々の夜における 前置詞+名詞(普通)・男性・複数
雅歌3:9(01) אפריון アッピルヨーン 乗り物を 名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:9(02) עשה アーサー [彼は]作りました 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・男性・単数
雅歌3:9(03) ל:ו ロ・ォ 彼の為に 前置詞+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:9(04) ה:מלך ハ・ムメーレㇰフ その王 定冠詞+名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:9(05) שלמה シェロモー ソロモン=平和=は 名詞(固有)
雅歌3:9(06) מ:עצי メ・アツェイ 木々によって 前置詞+名詞(普通)・男性・複数
雅歌3:9(07) ה:לבנון ハ・ッレヴァノーン そのレバノン=白さ=の 定冠詞+名詞(固有)
雅歌3:10(01) עמודי:ו アムムダー・ヴ それの諸々の柱を 名詞(普通)・男性・複数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:10(02) עשה アーサー [彼は]作りました 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・男性・単数
雅歌3:10(03) כסף ㇰヘーセフ 銀(で) 名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:10(04) רפידת:ו レフィダト・ォ それの基部を 名詞(普通)・女性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:10(05) זהב ザハーヴ 金(で) 名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:10(06) מרכב:ו メルカヴ・ォ それの座席を 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:10(07) ארגמן アルガマン 紫色(糸)(で) 名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:10(08) תוכ:ו トㇰホ・ォ それの内に 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:10(09) רצוף ラツゥーフ 覆われた[ものを] 動詞・クァル(基本)・受動分詞・男性・単数
雅歌3:10(10) אהבה アハヴァー 愛(で) 名詞(普通)・女性・単数
雅歌3:10(11) מ:בנות ミ・ッベノート 娘たちによって 前置詞+名詞(普通)・女性・複数
雅歌3:10(12) ירושלם イェルシャライム エルサレム=平和の教え=の 名詞(固有)
雅歌3:11(01) צאינה ツェエイナー [あなたたちは]出て来なさい 動詞・クァル(基本)・命令・女性・複数
雅歌3:11(02) ו:ראינה ウ・レエイナー そして[あなたたちは]見なさい 接続詞+動詞・クァル(基本)・命令・女性・複数
雅歌3:11(03) בנות ベノート 娘たち(よ) 名詞(普通)・女性・複数
雅歌3:11(04) ציון ツィヨーン シオン=乾いた場所=の 名詞(固有)
雅歌3:11(05) ב:מלך バ・ムメーレㇰフ 王を 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:11(06) שלמה シェロモー ソロモン=平和= 名詞(固有)
雅歌3:11(07) ב:עטרה バ・アタラー 冠を 前置詞+名詞(普通)・女性・単数
雅歌3:11(08) ש:עטרה־ シェ・イッテラー・ それは[彼女が]完全に授けた〜もの 関係詞+動詞・ピエル(強調)・完了・三人称・女性・単数
雅歌3:11(09) ל:ו ロ・ォ 彼に 前置詞+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:11(10) אמ:ו イムモ・ォ 彼の母が 名詞(普通)・女性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:11(11) ב:יום ベ・ヨム 日に 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:11(12) חתנת:ו ㇰハトゥンナト・ォ 彼の婚礼の 名詞(普通)・女性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
雅歌3:11(13) ו:ב:יום ウ・ヴェ・ヨム そして日に 接続詞+前置詞+名詞(普通)・男性・単数
雅歌3:11(14) שמחת シムㇰハト 喜びの 名詞(普通)・女性・単数
雅歌3:11(15) לב:ו リッボ・ォー 彼の心の 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
日本語訳 雅歌3章
☞1節
(文語訳) 一 夜われ床にありて我心の愛する者をたづねしが尋ねたれども得ず 
(口語訳) 一 わたしは夜、床の上で、わが魂の愛する者をたずねた。わたしは彼をたずねたが、見つからなかった。わたしは彼を呼んだが、答がなかった。
☞2節
(文語訳) 二 我おもへらく今おきて邑をまはりありき わが心の愛する者を街衢あるひは大路にてたづねんと 乃ちこれを尋ねたれども得ざりき 
(口語訳) 二 「わたしは今起きて、町をまわり歩き、街路や広場で、わが魂の愛する者をたずねよう」と、彼をたずねたが、見つからなかった。
☞3節
(文語訳) 三 邑をまはりありく夜巡者らわれに遇ければ 汝らわが心の愛する者を見しやと問ひ 
(口語訳) 三 町をまわり歩く夜回りたちに出会ったので、「あなたがたは、わが魂の愛する者を見ましたか」と尋ねた。
☞4節
(文語訳) 四 これに別れて過ゆき閧烽ネくわが心の愛する者の遇たれば 之をひきとめて放さず 遂にわが母の家にともなひゆき 我を產し者の室にいりぬ 
(口語訳) 四 わたしが彼らと別れて行くとすぐ、わが魂の愛する者に出会った。わたしは彼を引き留めて行かせず、ついにわが母の家につれて行き、わたしを産んだ者のへやにはいった。
☞5節
(文語訳) 五 ヱルサレムの女子等よ 我なんぢらに獐と野の鹿とをさし誓ひて請ふ 愛のおのづから起る時まで殊更に喚起し且つ醒すなかれ 
(口語訳) 五 エルサレムの娘たちよ、わたしは、かもしかと野の雌じかをさして、あなたがたに誓い、お願いする、愛のおのずから起るときまでは、ことさらに呼び起すことも、さますこともしないように。
☞6節
(文語訳) 六 この沒藥乳香など商人のもろもろの桾ィをもて身をかをらせ 煙の柱のごとくして荒野より來る者は誰ぞや 
(口語訳) 六 没薬、乳香など、商人のもろもろの香料をもって、かおりを放ち、煙の柱のように、荒野から上って来るものは何か。
☞7節
(文語訳) 七 視よ こはソロモンの乘輿にして 勇士六十人その周圍にあり イスラエルの勇士なり 
(口語訳) 七 見よ、あれはソロモンの乗物で、六十人の勇士がそのまわりにいる。イスラエルの勇士で、
☞8節
(文語訳) 八 みな刀劍を執り 戰鬪を善す 各人腰に刀劍を帶て夜の警誡に備ふ 
(口語訳) 八 皆、つるぎをとり、戦いをよくし、おのおの腰に剣を帯びて、夜の危険に備えている。
☞9節
(文語訳) 九 ソロモン王レバノンの木をもて己のために輿をつくれり 
(口語訳) 九 ソロモン王はレバノンの木をもって、自分のために輿をつくった。
☞10節
(文語訳) 一〇 その柱は白銀 その欄杆は黃金 その座は紫色にて作り その內部にはイスラエルの女子等が愛をもて繡たる物を張つく 
(口語訳) 一〇 その柱は銀、そのうしろは金、その座は紫の布でつくった。その内部にはエルサレムの娘たちが、愛情をこめてつくった物を張りつけた。
☞11節
(文語訳) 一一 シオンの女子等よ 出きたりてソロモン王を見よ かれは婚姻の日 心の喜べる日にその母の己にかうぶらしし冠冕を戴けり
(口語訳) 一一 シオンの娘たちよ、出てきてソロモン王を見よ。彼は婚姻の日、心の喜びの日に、その母の彼にかぶらせた冠をいただいている。
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