コーラン101章をアラビア語原典から逐語訳してみました
アラビア語は右から左に日本語は左から右に読みます
アラビア語の音読みはウェブ上で公開されているコーランの朗唱によりました
アラビア語の文法はウェブ上で公開されている逐語訳文法をもとにして日本語に纏め直したものです
逐語訳各節にリンクして逐語訳を基にした日本語私訳を付けてみました
逐語訳に「コーラン経」を加えて同一頁で読めるようにしました(章によっては両者の啓示時期や節の数字が違います) →「コーラン経」第百一
القاعرة アル・クァーリア 不意を襲う大災難 メッカ啓示 101章1節〜11節の逐語訳です
☞101;1-3 何があの不意を襲う大災難か?
☞101;4-11 秤の軽い者には地獄の火
101章1節(1) الْقَارِعَةُ アル・クァーリアトゥ あの不意を襲う大災難 定冠詞+名詞・主格・女性
101章2節(1) مَا マー 何が〜か? 名詞・疑問
101章2節(2) الْقَارِعَةُ ル・クァーリア[トゥ] あの不意を襲う大災難 定冠詞+名詞・主格・女性
101章3節(1) وَمَا ワ・マー そして何が〜か? 接続詞+名詞・疑問
101章3節(2) أَدْرَاكَ アドラー・カ [それが]知らせる、あなたに 動詞・完了・三人称・男性・単数+代名詞・目的・二人称・男性・単数
101章3節(3) مَا マー 何が〜か? 名詞・疑問
101章3節(4) الْقَارِعَةُ ル・クァーリア[トゥ] あの不意を襲う大災難 定冠詞+名詞・主格・女性
101章4節(1) يَوْمَ ヤウマ 日に 副詞・時間・対格・男性
101章4節(2) يَكُونُ ヤクーヌ [それが]〜なる 動詞・未完了・三人称・男性・単数
101章4節(3) النَّاسُ ン・ナース 人間たちが 定冠詞+名詞・主格・男性・複数
101章4節(4) كَالْفَرَاشِ カ・ル・ファラーシ あの蛾のように 前置詞+定冠詞+名詞・属格・男性
101章4節(5) الْمَبْثُوثِ ル・マブトゥㇷー[ティㇶ] まさに散り散りにされた[ものの] 定冠詞+分詞・受動・属格・男性
101章5節(1) وَتَكُونُ ワ・タクーヌ そして[それが]〜なる 接続詞+動詞・未完了・三人称・女性・単数
101章5節(2) الْجِبَالُ ル・ジバール あの山々が 定冠詞+名詞・主格・男性・複数
101章5節(3) كَالْعِهْنِ カ・ル・イフニ あの羊の毛のように 前置詞+定冠詞+名詞・属格・男性
101章5節(4) الْمَنفُوشِ ル・マンフーシ まさに毛羽立たされた[ものの] 定冠詞+分詞・受動・属格・男性
101章6節(1) فَأَمَّا ファ・アムマー その時〜には 助詞・再開+助詞・説明
101章6節(2) مَن マン 〜者 名詞・条件
101章6節(3) ثَقُلَتْ サクラツ [それが]重いものである 動詞・完了・三人称・女性・単数
101章6節(4) مَوَازِينُهُ マワーズィーヌ・フ 彼の諸々の秤が 名詞・主格・男性・複数+代名詞・所有・三人称・男性・単数
101章7節(1) فَهُوَ ファ・フワ その時彼は 助詞・結果+代名詞・人称・三人称・男性・単数
101章7節(2) فِي フィー 〜[の]中に 前置詞
101章7節(3) عِيشَةٍ イーシャティン 生活の 名詞・不定・属格・女性
101章7節(4) رَّاضِيَةٍ ラーディヤ[ティン] 楽しく愉快である[者の] 分詞・不定・能動・属格・女性
101章8節(1) وَأَمَّا ワ・アムマー しかし〜には 接続詞+助詞・説明
101章8節(2) مَنْ マン 〜者 名詞・条件
101章8節(3) خَفَّتْ カㇵッファツ [それが]軽いものである 動詞・完了・三人称・女性・単数
101章8節(4) مَوَازِينُهُ マワーズィーヌ・フ 彼の諸々の秤が 名詞・主格・男性・複数+代名詞・所有・三人称・男性・単数
101章9節(1) فَأُمُّهُ ファ・ウムム・フ その時彼の母は 助詞・結果+名詞・主格・女性・単数+代名詞・所有・三人称・男性・単数
101章9節(2) هَاوِيَةٌ ハーウィヤ[トゥン] 深い穴である[所](地獄) 分詞・不定・能動・主格・女性
101章10節(1) وَمَا ワ・マー そして何が〜か? 接続詞+名詞・疑問
101章10節(2) أَدْرَاكَ アドラー・カ [それが]知らせる、あなたに 動詞・完了・三人称・男性・単数+代名詞・目的・二人称・男性・単数
101章10節(3) مَا マー 何が〜か? 名詞・疑問
101章10節(4) هِيَهْ ヒヤ それが[〜である] 代名詞・人称・三人称・女性・単数
101章11節(1) نَارٌ ナールン 名詞・不定・主格・女性
101章11節(2) حَامِيَةٌ ハーミヤ[トゥン] 強烈に熱する[もの] 分詞・不定・能動・主格・女性
コーラン(私訳) 第一〇一章 アル・クァーリア 不意を襲う大災難 メッカ啓示
☞1節 一 あの不意を襲う大災難
☞2節 二 何があの不意を襲う大災難か?
☞3節 三 そして何があなたに知らせるのか?何があの不意を襲う大災難か?
☞4節 四 人間たちが 散り散りにされた蛾のように なる日に
☞5節 五 あの山々が 毛羽立たされた羊の毛のように なる[日に]
☞6節 六 その時 彼の秤が重い者には
☞7節 七 その時 彼は楽しく愉快な生活の中に
☞8節 八  しかし 彼の秤が軽い者には
☞9節 九 その時 彼の母は深い穴である[所](地獄)
☞10節 一〇 そして何があなたに知らせるのか?何がそれ(地獄)か?
☞11節 一一 強烈に熱する火
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「コーラン經」 打擊品 第百一 [アル・カリア] 默伽
「コーラン經」は日本初のコーラン全文翻訳本です
「コーラン經」は<譯者・坂本健一>{上下二巻}として世界聖典全集刊行會から(大正九年)発行されました
「コーラン經」の構成は凡例、目次、114品(章)の本文、附録として各品(章)の解題と註釋、イスラム教とコーランについての詳細な後書きから成っています。
ここでは114品(章)別に本文と解題と註釋をまとめて紹介します
本文の漢字・ルビ・送り仮名は大正時代そのままの形を復刻できるように努めました
打擊品[アル・カリア](1-10節)の本文
大慈悲~の名に於て
一 打擊。
二 何ぞや打擊とは。
三 打擊(の如何に恐るべきか)を爾曹に知らしむるは何ぞ。
四 その日、人は蜉蛾の四散するが如く
五 山は梳毛の風に吹かるゝに似たらん。
六 その秤衡の重き者は
七 享樂の生を得ん。
八 その秤衡の輕き者は(地獄の)ハヰヤーに陷ちん。
九 ハヰヤーとは何ぞや。
一〇 そは燃え立つ猛火なり。
打擊品[アル・カリア](1-10節)の解題(題名の由来、啓示時期、内容解説)
アル・カリア al Qaria (打擊)は最後審判の別名なり。
可蘭中最古天啓の一。
 内容 審判の日は打擊の日、善惡その所業によりての審判。ハヰヤー。
打擊品[アル・カリア](1-10節)の註釋(文字の解釈)
九 ハヰヤーHawiyahは深坑の義、最下層の無間奈落。
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