コーラン89章をアラビア語原典から逐語訳してみました
アラビア語は右から左に日本語は左から右に読みます
アラビア語の音読みはウェブ上で公開されているコーランの朗唱によりました
アラビア語の文法はウェブ上で公開されている逐語訳文法をもとにして日本語に纏め直したものです
逐語訳の語順を変えたり言葉を添えたりして和文として意味の通じるような私訳を各節にリンクして最後に付けてみました
逐語訳に「コーラン経」を加えて同一頁で読めるようにしました(章によっては節の数字が違います) →「コーラン経」第八十九
الفجر アル・ファジュル 暁 メッカ啓示 89章1節〜30節の逐語訳です
☞89;1-5 暁、十夜、数、過ぎ行く夜によって(誓う)
☞89;6-14 法を破った者たちに主は罰の鞭を降り注いだ
☞89;15-26 地獄の中に導かれる日に人間は気づきます
☞89;27-30 私の楽園にあなたは入りなさい
89章1節(1) وَالْفَجْرِ ワ・ル・ファジュリ あの暁によって(誓う) 前置詞+定冠詞+名詞・属格・男性
89章2節(1) وَلَيَالٍ ワ・ラヤーリン そして(神聖月の)数ある夜(によって誓う) 接続詞+名詞・不定・属格・男性・複数
89章2節(2) عَشْرٍ アシュリ[ン] 十の[数あるものの] 形容詞・不定・属格・男性・複数
89章3節(1) وَالشَّفْعِ ワ・ッ・シャフイ そしてまさに丁度よい数(によって誓う) 接続詞+定冠詞+名詞・属格・男性
89章3節(2) وَالْوَتْرِ ワ・ル・ワトゥリ そしてまさに半端な数の 接続詞+定冠詞+名詞・属格・男性
89章4節(1) وَاللَّيْلِ ワ・ッ・ライリ そしてその夜(によって誓う) 接続詞+定冠詞+名詞・属格・男性
89章4節(2) إِذَا イダㇵー 〜時 副詞・時間
89章4節(3) يَسْرِ ヤス[リ] [それが]過ぎて行く 動詞・未完了・三人称・男性・単数
89章5節(1) هَلْ ハル あるではないか? 助詞・疑問
89章5節(2) فِي フィー 〜の中に 前置詞
89章5節(3) ذَلِكَ ダㇵーリカ それ 代名詞・指示・男性・単数
89章5節(4) قَسَمٌ クァサムン 誓いが 名詞・不定・主格・男性
89章5節(5) لِّذِي リ・ディㇶー 持ち主への 前置詞+名詞・属格・男性・単数
89章5節(6) حِجْرٍ ヒジュル[ヒジュリン] 正しい判断の 名詞・不定・属格・男性
89章6節(1) أَلَمْ ア・ラム 〜ことはないのか? 疑問+助詞・否定
89章6節(2) تَرَ タラ [あなたは]見ようとした 動詞・意図・未完了・二人称・男性・単数
89章6節(3) كَيْفَ カイファ 如何に〜か? 名詞・疑問
89章6節(4) فَعَلَ ファアラ [彼が]扱った 動詞・完了・三人称・男性・単数
89章6節(5) رَبُّكَ ラッブ・カ あなたの主が 名詞・主格・男性+代名詞・所有・二人称・男性・単数
89章6節(6) بِعَادٍ ビ・アード[アーディン] アード(部族)について 前置詞+名詞・固有・属格
89章7節(1) إِرَمَ イラマ イラム(部族)の 名詞・固有・属格・女性
89章7節(2) ذَاتِ ダㇵーティ 所有者の 名詞・属格・女性・単数
89章7節(3) الْعِمَادِ ル・イマーディ いと高い柱の 定冠詞+名詞・属格・男性
89章8節(1) الَّتِي ッラティー それは〜もの [定冠詞]代名詞・関係・女性・単数
89章8節(2) لَمْ ラム 〜ことはない 助詞・否定
89章8節(3) يُخْلَقْ ユクフラク [それは]造られようとした 動詞・受動・意図・未完了・三人称・男性・単数
89章8節(4) مِثْلُهَا ミトㇷル・ハー それ(イラムの柱)に似たものは 名詞・主格・男性+代名詞・所有・三人称・女性・単数
89章8節(5) فِي フィー 〜[の]中に 前置詞
89章8節(6) الْبِلَادِ ル・ビラード[ビラーディ] (今の)町々の 定冠詞+名詞・属格・男性・複数
89章9節(1) وَثَمُودَ ワ・タㇵムーダ そしてサムード(部族)[について] 接続詞+名詞・固有・属格
89章9節(2) الَّذِينَ ッラディㇶーナ それは〜者たち [定冠詞]代名詞・関係・男性・複数
89章9節(3) جَابُوا ジャーブ・ゥー 彼等は切り開いた 動詞・完了・三人称・男性・複数+代名詞・主語
89章9節(4) الصَّخْرَ ッ・サクㇷラ その岩々を 定冠詞+名詞・対格・男性
89章9節(5) بِالْوَادِ ビ・ル・ワーディ その谷において 前置詞+定冠詞+名詞・属格・男性
89章10節(1) وَفِرْعَوْنَ ワ・フィルアウナ そしてファラオ(について) 接続詞+名詞・固有・属格・男性
89章10節(2) ذِي ディㇶー 所有者の 名詞・属格・男性・単数
89章10節(3) الْأَوْتَادِ ル・アウターディ その諸々の杭(大勢力)の 定冠詞+名詞・属格・男性・複数
89章11節(1) الَّذِينَ ッラディㇶーナ それは〜者たち [定冠詞]代名詞・関係・男性・複数
89章11節(2) طَغَوْا タガㇵウ [彼等は]法を破った 動詞・完了・三人称・男性・複数+代名詞・主語
89章11節(3) فِي フィー 〜[の]中で 前置詞
89章11節(4) الْبِلَادِ ル・ビラード[ビラーディ] この諸々の地の 定冠詞+名詞・属格・男性・複数
89章12節(1) فَأَكْثَرُوا ファ・アクタㇵル・ゥー そして彼等は多く齎した 接続詞+動詞・完了・三人称・男性・複数+代名詞・主語
89章12節(2) فِيهَا フィー・ハー それ(地)の中に 前置詞+代名詞・目的・三人称・女性・単数
89章12節(3) الْفَسَادَ ル・ファサーダ その堕落を 定冠詞+名詞・対格・男性
89章13節(1) فَصَبَّ ファ・サッバ それで[彼は]降り注ぎました 接続詞+動詞・完了・三人称・男性・単数
89章13節(2) عَلَيْهِمْ アライ・ヒム 彼等の上に 前置詞+代名詞・目的・三人称・男性・複数
89章13節(3) رَبُّكَ ラッブ・カ あなたの主は 名詞・主格・男性+代名詞・所有・二人称・男性・単数
89章13節(4) سَوْطَ サウタ 鞭を 名詞・対格・男性
89章13節(5) عَذَابٍ アダㇵーブ[アダㇵービン] 罰の 名詞・不定・属格・男性
89章14節(1) إِنَّ インナ 真に 助詞・対格
89章14節(2) رَبَّكَ ラッバ・カ あなたの主 名詞・対格・男性+代名詞・所有・二人称・男性・単数
89章14節(3) لَبِالْمِرْصَادِ ラ・ビ・ル・ミルサード[ミルサーディ] 必ずいつも監視中(である) 接頭辞・強調+前置詞+定冠詞+名詞・属格・男性
89章15節(1) فَأَمَّا ファ・アムマー そsite〜[は]というと 助詞・再開+助詞・説明
89章15節(2) الْإِنسَانُ ル・インサーヌ 人間は 名詞・主格・男性
89章15節(3) إِذَا イダㇵー 〜時 副詞・時間
89章15節(4) مَا マー まさにその 助詞・補足
89章15節(5) ابْتَلَاهُ イブタラー・フ [彼が]試みる、彼を 動詞・完了・三人称・男性・単数+代名詞・目的・三人称・男性・単数
89章15節(6) رَبُّهُ ラッブ・フ 彼の主が 名詞・主格・男性+代名詞・所有・三人称・男性・単数
89章15節(7) فَأَكْرَمَهُ ファ・アクラマ・フ そして[彼が]名誉を与える、彼に 接続詞+動詞・完了・三人称・男性・単数+代名詞・目的・三人称・男性・単数
89章15節(8) وَنَعَّمَهُ ワ・ナァアマ・フ そして彼が好意を示す、彼に 接続詞+動詞・完了・三人称・男性・単数+代名詞・目的・三人称・男性・単数
89章15節(9) فَيَقُولُ ファ・ヤクール その時[彼は]言います 助詞・結果+動詞・未完了・三人称・男性・単数
89章15節(10) رَبِّي ラッビ・ィー 私の主は 名詞・主格・男性+代名詞・所有・一人称・単数
89章15節(11) أَكْرَمَنِ アクラマン[アクラマ・ニ] [彼は]名誉を与えた、私に 動詞・完了・三人称・男性・単数+代名詞・目的・一人称・単数
89章16節(1) وَأَمَّا ワ・アムマー しかし(人間)はというと 接続詞+助詞・説明
89章16節(2) إِذَا イダㇵー 〜時 副詞・時間
89章16節(3) مَا マー まさにその 助詞・補足
89章16節(4) ابْتَلَاهُ ブタラー・フ [彼(主)が]試みる、彼を 動詞・完了・三人称・男性・単数+代名詞・目的・三人称・男性・単数
89章16節(5) فَقَدَرَ ファ・クァダラ そして[彼(主)が]制限する 接続詞+動詞・完了・三人称・男性・単数
89章16節(6) عَلَيْهِ アライ・ヒ 彼に対して 前置詞+代名詞・目的・三人称・男性・単数
89章16節(7) رِزْقَهُ リズクァ・フ 彼(主)の供給を 名詞・対格・男性+代名詞・所有・三人称・男性・単数
89章16節(8) فَيَقُولُ ファ・ヤクール その時[彼は]言います 助詞・結果+動詞・未完了・三人称・男性・単数
89章16節(9) رَبِّي ラッビ・ィー 私の主は 名詞・主格・男性+代名詞・所有・一人称・単数
89章16節(10) أَهَانَنِ アハーナン[アハーナ・ニ] [彼は]恥をかかせた、私に 動詞・完了・三人称・男性・単数+代名詞・目的・一人称・単数
89章17節(1) كَلَّا カッラー いや 助詞・嫌悪
89章17節(2) بَل バル しかし 助詞・取消
89章17節(3) لَّا ラー 〜ことはない 助詞・否定
89章17節(4) تُكْرِمُونَ トゥクリムー・ナ あなたたちは寛大である 動詞・未完了・二人称・男性・複数+代名詞・主語
89章17節(5) الْيَتِيمَ ル・ヤティーマ その孤児に 定冠詞+名詞・対格・男性・単数
89章18節(1) وَلَا ワ・ラー そして〜ことはない 接続詞+助詞・否定
89章18節(2) تَحَاضُّونَ タハーッドゥー・ナ あなたたちは(互いに)しきりに勧める 動詞・未完了・二人称・男性・複数+代名詞・主語
89章18節(3) عَلَى アラー 〜為に 前置詞
89章18節(4) طَعَامِ タァアーミ 食料供給の 名詞・属格・男性
89章18節(5) الْمِسْكِينِ ル・ミスキーン[ミスキーニ] その貧乏人の 定冠詞+名詞・属格・男性・単数
89章19節(1) وَتَأْكُلُونَ ワ・タクルー・ナ そしてあなたたちは食い尽くす 接続詞+動詞・未完了・二人称・男性・複数+代名詞・主語
89章19節(2) التُّرَاثَ ッ・トゥラータㇵ その(他人の)遺産を 定冠詞+名詞・対格・男性
89章19節(3) أَكْلًا アクラン 貪り食うことに(よって) 名詞・不定・動詞的・対格・男性
89章19節(4) لَّمًّا ラムマ[ン] 完全に 名詞・不定・動詞的・対格・男性
89章20節(1) وَتُحِبُّونَ ワ・トゥヒッブー・ナ そしてあなたたちは愛する 接続詞+動詞・未完了・二人称・男性・複数+代名詞・主語
89章20節(2) الْمَالَ ル・マーラ その富を 定冠詞+名詞・対格・男性
89章20節(3) حُبًّا フッバン 愛に(よって) 名詞・不定・対格・男性
89章20節(4) جَمًّا ジャムマ[ン] 限りない[ものを] 形容詞・不定・対格・男性・単数
89章21節(1) كَلَّا カッラー いや 助詞・嫌悪
89章21節(2) إِذَا イダㇵー 〜時 副詞・時間
89章21節(3) دُكَّتِ ドゥッカティ [それが]砕かれる 動詞・受動・完了・三人称・女性・単数
89章21節(4) الْأَرْضُ ル・アルドゥ この地が 定冠詞+名詞・主格・女性
89章21節(5) دَكًّا ダッカン 粉々に 名詞・不定・動詞的・対格・男性
89章21節(6) دَكًّا ダッカ[ン] 粉々に 名詞・不定・動詞的・対格・男性
89章22節(1) وَجَاء ワ・ジャーア そして[彼が]やって来る[時] 接続詞+動詞・完了・三人称・男性・単数
89章22節(2) رَبُّكَ ラッブ・カ あなたの主が 名詞・主格・男性+代名詞・所有・二人称・男性・単数
89章22節(3) وَالْمَلَكُ ワ・ル・マラク そしてその天使たちが(やって来る時) 接続詞+定冠詞+名詞・主格・男性
89章22節(4) صَفًّا サッファン 列に 名詞・不定・動詞的・対格・男性
89章22節(5) صَفًّا サッファ[ン] 列に(また) 名詞・不定・動詞的・対格・男性
89章23節(1) وَجِيءَ ワ・ジーア そして[彼が]導かれる[時] 接続詞+動詞・受動・完了・三人称・男性・単数
89章23節(2) يَوْمَئِذٍ ヤウマイディㇶン その日 副詞・時間
89章23節(3) بِجَهَنَّمَ ビ・ジャハンナム 地獄の中に 前置詞+名詞・固有・属格
89章23節(4) يَوْمَئِذٍ ヤウマイディㇶン その日 副詞・時間
89章23節(5) يَتَذَكَّرُ ヤタダㇵッカル [彼は]気づきます 動詞・未完了・三人称・男性・単数
89章23節(6) الْإِنسَانُ ル・インサーヌ 人間は 定冠詞+名詞・主格・男性
89章23節(7) وَأَنَّى ワ・アンナ しかしどうなるものか? 接続詞+名詞・疑問
89章23節(8) لَهُ ラ・フ 彼にとって 前置詞+代名詞・人称・三人称・男性・単数
89章23節(9) الذِّكْرَى ッ・ディㇶクラー その気づくことが 定冠詞+名詞・主格・女性
89章24節(1) يَقُولُ ヤクール [彼は]言います 動詞・未完了・三人称・男性・単数
89章24節(2) يَالَيْتَنِي ヤー・ライタ・ニー ああ、私は〜たら良かったのに 助詞・呼格+助詞・対格+代名詞・目的・一人称・単数
89章24節(3) قَدَّمْتُ クァッダム・トゥ 私は(備えを)していた 動詞・完了・一人称・単数+代名詞・主語
89章24節(4) لِحَيَاتِي リ・ハヤーテ・ィー 私の命の為に 前置詞+名詞・属格・女性+代名詞・所有・一人称・単数
89章25節(1) فَيَوْمَئِذٍ ファ・ヤウマイディㇶン そこでその日 助詞・再開+副詞・時間
89章25節(2) لَّا ラー 〜ことはできない 助詞・否定
89章25節(3) يُعَذِّبُ ユゥアディㇶブ [彼は]罰する 動詞・未完了・三人称・男性・単数
89章25節(4) عَذَابَهُ アダㇵーバ・フ 彼(主)の罰すること(の如く)に 名詞・対格・男性+代名詞・所有・三人称・男性・単数
89章25節(5) أَحَدٌ アハドゥ[ン] 誰も 名詞・不定・主格・男性
89章26節(1) وَلَا ワ・ラー そして〜ことはできない 接続詞+助詞・否定
89章26節(2) يُوثِقُ ユーティㇶク [彼は]縛る 動詞・未完了・三人称・男性・単数
89章26節(3) وَثَاقَهُ ワタㇵークァ・フ 彼(主)の縛ること(の如く)に 名詞・対格・男性+代名詞・所有・三人称・男性・単数
89章26節(4) أَحَدٌ アハドゥ[ン] 誰も 名詞・不定・主格・男性
89章27節(1) يَاأَيَّتُهَا ヤー・アイヤトゥハー おお、汝よ 助詞・呼格+名詞・主格
89章27節(2) النَّفْسُ ン・ナフス その魂 定冠詞+名詞・主格・女性・単数
89章27節(3) الْمُطْمَئِنَّةُ ル・ムトマインナ[トゥ] いと満ち足りた[もの] 定冠詞+分詞・能動・主格・女性
89章28節(1) ارْجِعِي イルジ・イー あなたは戻りなさい 動詞・命令・二人称・女性・単数+代名詞・主語
89章28節(2) إِلَى イラー 〜許に 前置詞
89章28節(3) رَبِّكِ ラッビ・キ あなたの主の 名詞・属格・男性+代名詞・所有・二人称・女性・単数
89章28節(4) رَاضِيَةً ラーディヤタン 気に入る[ものに] 分詞・不定・能動・対格・女性
89章28節(5) مَّرْضِيَّةً マルディイヤタン 気に入られる[ものに] 分詞・不定・受動・対格・女性
89章29節(1) فَادْخُلِي ファ・ドクㇷリ・ィー そこであなたは入りなさい 接続詞+動詞・命令・二人称・女性・単数+代名詞・主語
89章29節(2) فِي フィー 〜[の]中に 前置詞
89章29節(3) عِبَادِي イバーデ・ィー 私の僕たちの 名詞・属格・男性・複数+代名詞・所有・一人称・単数
89章30節(1) وَادْخُلِي ワ・ドクㇷリ・ィー そしてあなたは入りなさい 接続詞+動詞・命令・二人称・女性・単数+代名詞・主語
89章30節(2) جَنَّتِي ジャンナテ・ィー 私の楽園に 名詞・対格・女性+代名詞・所有・一人称・単数
コーラン(私訳) 第八九章 アル・ファジュル 暁 メッカ啓示
☞1節 一 あの暁によって(誓う)
☞2節 二 そして(神聖月の)十夜(によって誓う)
☞3節 三 そしてまさに丁度よい数とまさに半端な数(によって誓う)
☞4節 四 そして夜(によって誓う) [それが]過ぎて行く時
☞5節 五 それの中に正しい判断の持ち主への誓いがあるではないか?
☞6節 六 [あなたは]見なかったのか?如何にあなたの主が扱ったか?アード(部族)について
☞7節 七 いと高い柱の所有者イラム(部族)[について]
☞8節 八 それは(今の)町々の中にそれ(イラムの柱)に似たものは造られなかったもの
☞9節 九 そしてサムード(部族)[について] 彼等は谷において岩々を切り開いた者たち
☞10節 一〇 そして杭(大勢力)の所有者ファラオ(について)
☞11節 一一 それはこの地の中で法を破った者たち
☞12節 一二 そして彼等はそれ(地)の中に堕落を多く齎した[者たち]
☞13節 一三 それであなたの主は降り注ぎました 彼等の上に 罰の鞭を
☞14節 一四 真に あなたの主は 必ずいつも監視中(である)
☞15節 一五 そして人間はというと 彼の主が彼を試みるまさにその時 そして[彼が]彼に名誉を与える[まさにその時] そして彼が彼に好意を示す[まさにその時] その時[彼は]言います 私の主は私に名誉を与えた
☞16節 一六 しかし(人間)はというと [彼(主)が]彼を試みるまさにその時 そして彼に対して彼(主)の供給を[彼(主)が]制限する[まさにその時] その時[彼は]言います 私の主は私に恥をかかせた
☞17節 一七 いや しかし孤児にあなたたちは寛大でない
☞18節 一八 そして貧乏人の食料供給の為にあなたたちは(互いに)しきりに勧めることはない
☞19節 一九 そして(他人の)遺産をあなたたちは食い尽くす 完全に貪り食うことに(よって)
☞20節 二〇 そして富をあなたたちは愛する 限りない愛に(よって)
☞21節 二一 いや この地が粉々に砕かれる時
☞22節 二二 そしてあなたの主がやって来る[時] そして天使たちが列に(また)列に(やって来る時)
☞23節 二三 そしてその日地獄の中に[彼が]導かれる[時] その日人間は気づきます しかしその気づくことが彼にとってどうなるものか?
☞24節 二四 [彼は]言います ああ、私は私の命の為に(備えを)していたら良かったのに
☞25節 二五 そこでその日 彼(主)の罰すること(の如く)に誰も罰することはできない
☞26節 二六 そして彼(主)の縛ること(の如く)に誰も縛ることはできない
☞27節 二七 おお、汝よ いと満ち足りた魂[よ]
☞28節 二八 あなたは戻りなさい あなたの主の許に 気に入って 気に入られて
☞29節 二九 そこであなたは入りなさい 私の僕たちの中に
☞30節 三〇 そしてあなたは入りなさい 私の楽園に
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「コーラン經」 曉天品 第八十九 [アル・フアジル] 默伽
「コーラン經」は日本初のコーラン全文翻訳本です
「コーラン經」は<譯者・坂本健一>{上下二巻}として世界聖典全集刊行會から(大正九年)発行されました
「コーラン經」の構成は凡例、目次、114品(章)の本文、附録として各品(章)の解題と註釋、イスラム教とコーランについての詳細な後書きから成っています。
ここでは114品(章)別に本文と解題と註釋をまとめて紹介します
本文の漢字・ルビ・送り仮名は大正時代そのままの形を復刻できるように努めました
曉天品[アル・フアジル](1-30節)の本文
大慈悲~の名に於て
一 曉天と十夜とによりて、
二 對なるものと單なるものとによりて、
三 來る夜によりて、
四 これに理解ある者への誓盟あらずや。
五 爾曹は如何に爾曹の上帝がアドを遇せしかを思はずや、
六 高き柱を以て飾られしイラムの民を、
七 地上に比類なき高き柱を以て、
八 谷の岩を斫り(て家屋と爲せ)しタームドを、
九 刑柱の主たるファラオを、
一〇 地上に暴を逞くし
一一 惡を恣にせし者を。
一二 爾曹の上帝は渠等に種々の譴責を下せり、
一三 爾曹の上帝は(人閧フ行動を監視し得る)望樓にあれば。
一四 加之ならず、その上帝(昌隆を以て)渠を試みて名譽と物質とを與ふれば、
一五 人はいふ、わが上帝われを重んずと。
一六 されど渠(困厄を以て)渠を試みてその物質を減ずれば、
一七 人はいふ、わが上帝われを苦しむと。
一八 決して然らず。然るに爾曹孤兒を憐れまず、
一九 相競ひて貧者を養はず、
二〇 貪婪を以て(弱者の)繼承を貧り、
二一 飽くまで富貴を愛するよ。
二二 然して(爾曹斯く爲すべからず)。大地塵土と化し
二三 爾曹の上帝出でゥ天使位次を正すとき、
二四 その日地獄は近からん、その日人は(その惡業を)想記するために徵されん、その記憶は何のuする所ぞ。
二五 渠いはん、われ今に至るまで生前に善行を修したらんにはと。その日何人も渠の如き責罰を以て罰せられず、
二六 また渠の如く羇縛されず。
二七 噫、爾曹安き心靈よ、
二八 爾の上帝に歸して自(果報を以て)スびまた~に嘉せられよ、
二九 わが奴僕の閧ノ入れ、
三〇 わが天堂に入れ。
曉天品[アル・フアジル](1-30節)の解題(題名の由来、啓示時期、内容解説)
イスラムヘの學者には之を默コ那書となす說あれど欧洲學者は直に前者の後に踵ぐ默伽書と爲す。
 內容 曉天その他にかけての誓(一−四)。
    アド、タームド、ファラオの例を以て不信者を戒しむ(五−一三〉。
    昌安には~を頌め困危には誹る人、孤兒貧者虐待の禁、審判の日の悔恨は及ばず(一四−二五)。
    信者の天質の聖書(二六−三〇)。
曉天品[アル・フアジル](1-30節)の註釋(文字の解釈)
一 十夜は、ヅール・ハッジァ(第十月)の十夜とする說、ムハルラム(第一月)の十日の夜となす說、またヅール・ハッジァの十、十一、十二の三夜を指すとなす說あり。皆イスラムヘの~聖なる夜なり。曉天はその夜の曉。
二 對なるものと單なるものにとは、或は合して萬物の總括となし、或は對は萬有、單は~と爲し、或は上述の夜と曉天とを指すと爲すなど、異説頗多し。
六 イラムIramはアド地方なり。或はいふ、イラムまたアラムAramはアドの祖父なりと。またいふ、アドに二子シァーダッドShaddadシァーヂッドShaddidあり。力を戮せて地を四方に拓きしが、弟の死後、兄シァーダッドはアデンに天堂に擬せる樂園を設け大に高樓大厦を起しその曾祖父の名を取りてイラムと命名すと。高き柱または建築は之を指せり。一說には高く作られしものにて、古のアド族の軀幹長大をいふとなせり。
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