詩編第52編をヘブライ語原典から逐語訳してみました
ヘブライ語は右から左に日本語は左から右に読みます
ヘブライ語の音読みはウェブ上で公開されているヘブライ語聖書の朗唱と朗読によりました(朗唱朗読ではיהוהはアドナイと読み替えています)
ヘブライ語の文法はウェブ上で参照した逐語訳文法を纏め直したものです
ヘブライ語を日本語に逐語訳するにあたって定冠詞や複数形をできる限り日本語に反映するように努めました
人や土地などの固有名詞はカタカナ訳の後に元の意味を==内に訳して付けました
各節にリンクして最後に日本語訳を添付しました ☞@逐語訳の語順を変え言葉を添えた書き下し文(私訳) A文語訳(1917年)B口語訳(1954年)
詩編全150編
תהרימ  כתובים テヒリーム讃美 (ケツヴィイム諸書) 旧約聖書詩編第52編1節〜11節
☞52;3-3 神(エル)の慈悲は一日中あります
☞52;7-7 神(エル)は永遠にあなたを打ち倒します
☞52;9-9 その男は神(エロヒーム)を彼の砦にしませんでした
☞52;10-10 私は神(エロヒーム)の家にある緑のオリーブの木 神の慈悲に信頼します
詩編52:1(01) ל:מנצח ラ・ムナツェーアㇰフ 歌を完全に指揮する[者]に(任せた) 前置詞+動詞・ピエル(強調)・分詞・男性・単数
詩編52:1(02) משכיל マスキール マスキール(熟慮の詩) 名詞(普通)・男性・単数
詩編52:1(03) ל:דוד レ・ダヴィード ダビデ=最愛の=に(属する) 前置詞+名詞(固有)
詩編52:2(01) ב:בוא ベ・ヴォー・ 来た時 前置詞+動詞・クァル(基本)・不定詞
詩編52:2(02) דואג ドエグ ドエグ=恐れている=が 名詞(固有)
詩編52:2(03) ה:אדמי ハ・アドミー そのエドム=赤い=人 定冠詞+名詞(固有)
詩編52:2(04) ו:יגד ヴァ・ヤッゲド そして[彼は]告げました 接続詞+動詞・ヒフィル(使役)・(ワウ接続)未完了・三人称・男性・単数
詩編52:2(05) ל:שאול レ・シャウール サウル=望まれた=に 前置詞+名詞(固有)
詩編52:2(06) ו:יאמר ヴァ・ヨーメル そして[彼は]言いました 接続詞+動詞・クァル(基本)・(ワウ接続)未完了・三人称・男性・単数
詩編52:2(07) ל:ו ロ・ォ 彼に 前置詞+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編52:2(08) בא バー [彼が]来ました 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・男性・単数
詩編52:2(09) דוד ダヴィード ダビデ=最愛の=が 名詞(固有)
詩編52:2(10) אל־ エル・ 〜に 前置詞
詩編52:2(11) בית ベイト 名詞(普通)・男性・単数
詩編52:2(12) אחימלך アㇰヒメーレㇰフ アヒメレク=私の兄弟は王=の 名詞(固有)
詩編52:3(01) מה־ マー・ 何故に〜か? 代名詞・疑問
詩編52:3(02) תתהלל ティトハッレール [あなたは]自分自身に誇らさせる 動詞・ヒトパエル(再帰)・未完了・二人称・男性・単数
詩編52:3(03) ב:רעה ベ・ラアー 悪を 前置詞+名詞(普通)・女性・単数
詩編52:3(04) ה:גבור ハ・ッギッボール その力ある[者](よ) 定冠詞+形容詞・男性・単数
詩編52:3(05) חסד ㇰヘーセド 慈悲は 名詞(普通)・男性・単数
詩編52:3(06) אל エル 神の 名詞(普通)・男性・単数
詩編52:3(07) כל־ コル・ ことごとく(在ります) 名詞(普通)・男性・単数
詩編52:3(08) ה:יום ハ・ヨーム その日の 定冠詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編52:4(01) הוות ハッヴォート 諸々の破滅を 名詞(普通)・女性・複数
詩編52:4(02) תחשב タㇰフショヴ [あなたは]謀ります 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・女性・単数
詩編52:4(03) לשונ:ך レショネー・ㇰハ あなたの舌は 名詞(普通)・両性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編52:4(04) כ:תער ケタァアル 剃刀のよう(です) 前置詞+名詞(普通)・両性・単数
詩編52:4(05) מלטש メルッターシュ 完全に鋭くされた[もの] 動詞・プアル(強調受動)・分詞・男性・単数
詩編52:4(06) עשה オセー 為す[者](よ) 動詞・クァル(基本)・分詞・男性・単数
詩編52:4(07) רמיה レミヤー 騙しを 名詞(普通)・女性・単数
詩編52:5(01) אהבת アハヴタ [あなたは]愛しています 動詞・クァル(基本)・完了・二人称・男性・単数
詩編52:5(02) רע ラー 悪を 形容詞・男性・単数
詩編52:5(03) מ:טוב ミ・ットッーヴ 善より 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編52:5(04) שקר シェーケル 偽りを 名詞(普通)・男性・単数
詩編52:5(05) מ:דבר ミ・ッダッベール 完全に語ることより 前置詞+動詞・ピエル(強調)・不定詞
詩編52:5(06) צדק ツェーデク 正しいことを 名詞(普通)・男性・単数
詩編52:5(07) סלה セーラ セラ 間投詞
詩編52:6(01) אהבת アハヴタ [あなたは]愛しています 動詞・クァル(基本)・完了・二人称・男性・単数
詩編52:6(02) כל־ ㇰホル・ ことごとくを 名詞(普通)・男性・単数
詩編52:6(03) דברי־ ディヴレイ・ 諸々の言葉の 名詞(普通)・男性・複数
詩編52:6(04) בלע ヴァーラ 貪り食うもの(破滅)の 名詞(普通)・男性・単数
詩編52:6(05) לשון レショーン 舌を 名詞(普通)・両性・単数
詩編52:6(06) מרמה ミルマー 騙しの 名詞(普通)・女性・単数
詩編52:7(01) גם־ ガム・ また 接続詞
詩編52:7(02) אל エル 神は 名詞(普通)・男性・単数
詩編52:7(03) יתצ:ך イィッタツェ・ㇰハー [彼は]打ち倒します、あなたを 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編52:7(04) ל:נצח ラ・ネーツァㇰフ 永遠に渡って 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編52:7(05) יחת:ך ヤㇰフテ・ㇰハー [彼は]取り去ります、あなたを 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編52:7(06) ו:יסח:ך ヴェ・イィサㇰハ・ㇰハ そして[彼は]引き抜きます、あなたを 接続詞+動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編52:7(07) מ:אהל メ・オーヘル 天幕から 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編52:7(08) ו:שרש:ך ヴェ・シェレシュ・ㇰハー そして[彼は]根こそぎにします、あなたを 接続詞+動詞・ピエル(強調)・完了・三人称・男性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編52:7(09) מ:ארץ メ・エーレツ 地から 前置詞+名詞(普通)・女性・単数
詩編52:7(10) חיים ㇰハイィム 生きている[者たちの] 形容詞・男性・複数
詩編52:7(11) סלה セーラ セラ 間投詞
詩編52:8(01) ו:יראו ヴェ・イィルウー そして[彼等は]見ます 接続詞+動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・複数
詩編52:8(02) צדיקים ツァッディキーム 正しい[者たちは] 形容詞・男性・複数
詩編52:8(03) ו:ייראו ヴェ・イラーウー そして[彼等は]恐れます 接続詞+動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・複数
詩編52:8(04) ו:עלי:ו ヴェ・アラー・ヴ そして彼に対して 接続詞+前置詞+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編52:8(05) ישחקו イィスㇰハークー [彼等は]笑います 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・複数
詩編52:9(01) הנה ヒンネー 見なさい 間投詞
詩編52:9(02) ה:גבר ハ・ッゲーヴェル その男は 定冠詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編52:9(03) לא ロー・ 〜ことはありません 否定
詩編52:9(04) ישים ヤシーム [彼は]した 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・単数
詩編52:9(05) אלהים エロヒーム 神[々]を 名詞(普通)・男性・複数
詩編52:9(06) מעוז:ו マウゾ・ォ 彼の砦に 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編52:9(07) ו:יבטח ヴァ・イイヴタㇰフ そして[彼は]信頼しました 接続詞+動詞・クァル(基本)・(ワウ接続)未完了・三人称・男性・単数
詩編52:9(08) ב:רב ベ・ローヴ 多さに 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編52:9(09) עשר:ו アシュロ・ォ 彼の富の 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編52:9(10) יעז ヤオーズ [彼は]強化しました 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・単数
詩編52:9(11) ב:הות:ו ベ・ハッヴァト・ォ 彼の邪悪を 前置詞+名詞(普通)・女性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編52:10(01) ו:אני ヴァ・アニー しかし私は 接続詞+代名詞・一人称・通性・単数
詩編52:10(02) כ:זית ケ・ザイィト オリーブの木のよう(です) 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編52:10(03) רענן ラアナン 緑の[もの] 形容詞・男性・単数
詩編52:10(04) ב:בית ベ・ヴェイト 家の中の 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編52:10(05) אלהים エロヒーム 神[々]の 名詞(普通)・男性・複数
詩編52:10(06) בטחתי バタㇰフティ [私は]信頼します 動詞・クァル(基本)・完了・一人称・通性・単数
詩編52:10(07) ב:חסד־ ヴァ・ㇰヘーセド 慈悲に 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編52:10(08) אלהים エロヒーム 神[々]の 名詞(普通)・男性・複数
詩編52:10(09) עולם オラム とこしえの 名詞(普通)・男性・単数
詩編52:10(10) ו:עד ヴァ・エード そして永遠の 接続詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編52:11(01) אוד:ך オデ・ㇰハー [私は]感謝を捧げさせます、あなたに 動詞・ヒフィル(使役)・未完了・一人称・通性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編52:11(02) ל:עולם レ・オラム とこしえに 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編52:11(03) כי キー なぜなら〜から 接続詞
詩編52:11(04) עשית アシーター [あなたが]実行した 動詞・クァル(基本)・完了・二人称・男性・単数
詩編52:11(05) ו:אקוה ヴァ・アカヴェー そして[私は]待ち望みます 接続詞+動詞・ピエル(強調)・未完了・一人称・通性・単数
詩編52:11(06) שמ:ך シㇶム・ㇰハー あなたの名を 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編52:11(07) כי־ ㇰヒー・ なぜなら〜から 接続詞
詩編52:11(08) טוב トーヴ 喜びの[もの](である) 形容詞・男性・単数
詩編52:11(09) נגד ネーゲド 〜の前に 前置詞
詩編52:11(10) חסידי:ך ㇰハシデイ・ㇰハ あなたの聖なる[者たち] 形容詞・男性・複数+接尾辞・二人称・男性・単数
日本語訳 詩編第52編
☞1節
(文語訳) エドム人ドエグ、サウルにきたりてダビデはアビメレクの家にきぬと告しときダビデがよみて伶長にうたはしめたるヘ訓のうた
(口語訳) 一 【聖歌隊の指揮者によってうたわせたダビデのマスキールの歌。これはエドムびとドエグがサウルにきて、「ダビデはアヒメレクの家にきた」と告げたときにダビデがよんだもの】
☞2節
(文語訳) エドム人ドエグ、サウルにきたりてダビデはアビメレクの家にきぬと告しときダビデがよみて伶長にうたはしめたるヘ訓のうた
(口語訳) 二 聖歌隊の指揮者によってうたわせたダビデのマスキールの歌。これはエドムびとドエグがサウルにきて、「ダビデはアヒメレクの家にきた」と告げたときにダビデがよんだもの
☞3節
(文語訳) 一 猛者よなんぢ何なればあしき企圖をもて自らほこるや~のあはれみは恒にたえざるなり
(口語訳) 三 力ある者よ、何ゆえあなたは/神を敬う人に与えた災について誇るのか。あなたはひねもす人を滅ぼすことをたくらむ。
☞4節
(文語訳) 二 なんぢの舌はあしきことをはかり利き剃刀のごとくいつはりをおこなふ
(口語訳) 四 虚偽を行う者よ、あなたの舌は鋭いかみそりのようだ。
☞5節
(文語訳) 三 なんぢは善よりも惡をこのみ正義をいふよりも虛僞をいふをこのむ セラ
(口語訳) 五 あなたは善よりも悪を好み、まことを語るよりも偽りを語ることを好む。〔セラ
☞6節
(文語訳) 四 たばかりの舌よなんぢはすべての物をくひほろぼす言をこのむ
(口語訳) 六 欺きの舌よ、あなたはすべての滅ぼす言葉を好む。
☞7節
(文語訳) 五 されば~とこしへまでも汝をくだき また汝をとらへてその幕屋よりぬきいだし生るものの地よりなんぢの根をたやしたまはん セラ
(口語訳) 七 しかし神はとこしえにあなたを砕き、あなたを捕えて、その天幕から引き離し、生ける者の地から、あなたの根を絶やされる。〔セラ
☞8節
(文語訳) 六 義者はこれを見ておそれ彼をわらひていはん
(口語訳) 八 正しい者はこれを見て恐れ、彼を笑って言うであろう、
☞9節
(文語訳) 七 ~をおのが力となさず その富のゆたかなるをたのみ その惡をもて己をかたくせんとする人をみよと
(口語訳) 九 「神をおのが避け所とせず、その富の豊かなるを頼み、その宝に寄り頼む人を見よ」と。
☞10節
(文語訳) 八 然はあれどわれは~の家にあるあをき橄欖の樹のごとし 我はいやとほながに~のあはれみに依ョまん
(口語訳) 一〇 しかし、わたしは神の家にある/緑のオリブの木のようだ。わたしは世々かぎりなく神のいつくしみを頼む。
☞11節
(文語訳) 九 なんぢこの事をおこなひ給ひしによりて我とこしへになんぢに感謝し なんぢの聖徒のまへにて聖名をまちのぞまん こは宜しきことなればなり
(口語訳) 一一 あなたがこの事をなされたので、わたしはとこしえに、あなたに感謝し、聖徒の前であなたのみ名をふれ示そう。これはよいことだからである。
Office Murakami