詩編第36編をヘブライ語原典から逐語訳してみました
ヘブライ語は右から左に日本語は左から右に読みます
ヘブライ語の音読みはウェブ上で公開されているヘブライ語聖書の朗唱と朗読によりました(朗唱朗読ではיהוהはアドナイと読み替えています)
ヘブライ語の文法はウェブ上で参照した逐語訳文法を纏め直したものです
ヘブライ語を日本語に逐語訳するにあたって定冠詞や複数形をできる限り日本語に反映するように努めました
人や土地などの固有名詞はカタカナ訳の後に元の意味を==内に訳して付けました
各節にリンクして最後に日本語訳を添付しました ☞@逐語訳の語順を変え言葉を添えた書き下し文(私訳) A文語訳(1917年)B口語訳(1954年)
詩編全150編
תהרימ  כתובים テヒリーム讃美 (ケツヴィイム諸書) 旧約聖書詩編第36編1節〜13節
☞36;1-1 主ヤㇵウェㇵの僕ダビデ
☞36;6-6 主ヤㇵウェㇵよあなたの慈悲は天に在ります
☞36;7-7 あなたの義は神(エル)の山々のよう主ヤㇵウェㇵよあなたは人と獣を救います
☞36;8-8 神(エロヒーム)よあなたの慈悲はどんなに貴いものか
詩編36:1(01) ל:מנצח ラ・ムナツェーアㇰフ 歌を完全に指揮する[者]に(任せた) 前置詞+動詞・ピエル(強調)・分詞・男性・単数
詩編36:1(02) ל:עבד־ レ・エーヴェド・ 僕に(属する) 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編36:1(03) יהוה アドナイ 主ヤㇵウェㇵ=在る者=の 名詞(固有)
詩編36:1(04) ל:דוד レ・ダヴィード ダビデ=最愛の=に(属する) 前置詞+名詞(固有)
詩編36:2(01) נאם־ ネウム・ 語りかけが(あります) 名詞(普通)・男性・単数
詩編36:2(02) פשע ペーシャ 背きの 名詞(普通)・男性・単数
詩編36:2(03) ל:רשע ラ・ラシャー 悪い[者]に(属する) 前置詞+形容詞・男性・単数
詩編36:2(04) ב:קרב ベ・ケーレヴ 〜の内に 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編36:2(05) לב:י リッビ・ィー 私の心 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・一人称・通性・単数
詩編36:2(06) אין־ エイン 〜ありません 副詞
詩編36:2(07) פחד パーㇰハド 恐れは 名詞(普通)・男性・単数
詩編36:2(08) אלהים エロヒーム 神[々]の 名詞(普通)・男性・複数
詩編36:2(09) ל:נגד レ・ネーゲド 〜の前に 前置詞+前置詞
詩編36:2(10) עיני:ו エイナー・ヴ 彼の両目 名詞(普通)・両性・双数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編36:3(01) כי־ キー・ なぜなら〜から 接続詞
詩編36:3(02) החליק ヘㇰヘリーク [彼は]媚びへつらわさせる 動詞・ヒフィル(使役)・完了・三人称・男性・単数
詩編36:3(03) אלי:ו エラー・ヴ 彼に 前置詞+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編36:3(04) ב:עיני:ו ベ・エイナー・ヴ 彼の両目によって 前置詞+名詞(普通)・両性・双数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編36:3(05) ל:מצא リ・ムツォー 見つけること 前置詞+動詞・クァル(基本)・不定詞
詩編36:3(06) עונ:ו アヴォノ・ォー 彼の咎を 名詞(普通)・両性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編36:3(07) ל:שנא リ・スノー 憎むこと(において) 前置詞+動詞・クァル(基本)・不定詞
詩編36:4(01) דברי־ ディヴレイ・ 諸々の言葉は 名詞(普通)・男性・複数
詩編36:4(02) פי:ו フィー・ヴ 彼の口の 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編36:4(03) און アーヴェン 不正 名詞(普通)・男性・単数
詩編36:4(04) ו:מרמה ウ・ミルマー そして偽り(です) 接続詞+名詞(普通)・女性・単数
詩編36:4(05) חדל ㇰハダール [彼は]止めています 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・男性・単数
詩編36:4(06) ל:השכיל レ・ハスキール 悟らさせること 前置詞+動詞・ヒフィル(使役)・不定詞
詩編36:4(07) ל:היטיב レ・ヘイティーヴ 善を為させること 前置詞+動詞・ヒフィル(使役)・不定詞
詩編36:5(01) און アーヴェン 不正を 名詞(普通)・男性・単数
詩編36:5(02) יחשב ヤㇰフショーヴ [彼は]考え出します 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・単数
詩編36:5(03) על־ アル・ 〜の上で 前置詞
詩編36:5(04) משכב:ו ミシュカヴ・ォ 彼の寝床 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編36:5(05) יתיצב イィトヤツェーヴ [彼は]自分自身を立たさせます 動詞・ヒトパエル(再帰)・未完了・三人称・男性・単数
詩編36:5(06) על־ アル・ 〜の上に 前置詞
詩編36:5(07) דרך デーレㇰフ 名詞(普通)・両性・単数
詩編36:5(08) לא־ ロー・ 〜ことはない 否定
詩編36:5(09) טוב トーヴ 善い[こと] 形容詞・男性・単数
詩編36:5(10) רע ラー 悪い[ことを] 形容詞・男性・単数
詩編36:5(11) לא ロー 〜ことはありません 否定
詩編36:5(12) ימאס イィムアス [彼は]拒絶する 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・単数
詩編36:6(01) יהוה アドナイ 主ヤㇵウェㇵ=在る者=(よ) 名詞(固有)
詩編36:6(02) ב:ה:שמים ベ・ハ・シャマイィム その諸々の天に(在ります) 前置詞+定冠詞+名詞(普通)・男性・複数
詩編36:6(03) חסד:ך ㇰハスデー・ㇰハー あなたの慈悲は 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:6(04) אמונת:ך エムナテ・ㇰハー あなたの真実は 名詞(普通)・女性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:6(05) עד־ アド・ 〜にまで(及びます) 前置詞
詩編36:6(06) שחקים シェㇰハキーム 諸々の雲 名詞(普通)・男性・複数
詩編36:7(01) צדקת:ך ツィドカテ・ㇰハー あなたの義は 名詞(普通)・女性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:7(02) כ:הררי־ ケ・ハルレイ・ 山々のよう(です) 前置詞+名詞(普通)・男性・複数
詩編36:7(03) אל エル 神の 名詞(普通)・男性・単数
詩編36:7(04) משפט:ך ミシュパテー・ㇰハ あなたの裁きは 名詞(普通)・男性・複数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:7(05) תהום テホーム 深い淵(です) 名詞(普通)・両性・単数
詩編36:7(06) רבה ラッバー 大いなる[もの] 形容詞・女性・単数
詩編36:7(07) אדם־ アダム [男の]人を 名詞(普通)・男性・単数
詩編36:7(08) ו:בהמה ウ・ヴェヘマー そして獣を 接続詞+名詞(普通)・女性・単数
詩編36:7(09) תושיע トシㇶーア [あなたは]救助させます 動詞・ヒフィル(使役)・未完了・二人称・男性・単数
詩編36:7(10) יהוה アドナイ 主ヤㇵウェㇵ=在る者=(よ) 名詞(固有)
詩編36:8(01) מה־ マー・ どんな(〜だろう)か 代名詞
詩編36:8(02) יקר ヤカール 貴重な[もの] 形容詞・男性・単数
詩編36:8(03) חסד:ך ㇰハスデ・ㇰハー あなたの慈悲は 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:8(04) אלהים エロヒーム 神[々]よ 名詞(普通)・男性・複数
詩編36:8(05) ו:בני ウ・ヴェネイ そして息子たちは 接続詞+名詞(普通)・男性・複数
詩編36:8(06) אדם アダム [男の]人の 名詞(普通)・男性・単数
詩編36:8(07) ב:צל ベ・ツェル 陰に 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編36:8(08) כנפי:ך ケナフェイ・ㇰハー あなたの諸々の翼の 名詞(普通)・女性・複数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:8(09) יחסיון イェㇰヘサユン [彼等は](身を)委ねます 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・複数
詩編36:9(01) ירוין イィルヴェユン [彼等は]満ち足ります 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・複数
詩編36:9(02) מ:דשן ミ・ッデーシェン 脂肪の故に 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編36:9(03) בית:ך ベイテー・ㇰハ あなたの家の 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:9(04) ו:נחל ヴェ・ナーㇰハル そして川を 接続詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編36:9(05) עדני:ך アダネイ・ㇰハ あなたの諸々の喜びの 名詞(普通)・男性・複数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:9(06) תשק:ם タシュケ・ム [あなたは]飲まさせます、彼等に 動詞・ヒフィル(使役)・未完了・二人称・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・複数
詩編36:10(01) כי־ キー・ なぜなら〜から 接続詞
詩編36:10(02) עמ:ך イムメ・ㇰハー あなたと共に(在る) 前置詞+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:10(03) מקור メコール 源泉は 名詞(普通)・男性・単数
詩編36:10(04) חיים ㇰハイィム 諸々の命の 名詞(普通)・男性・複数
詩編36:10(05) ב:אור:ך ベ・オル・ㇰハー あなたの光の中に 前置詞+名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:10(06) נראה־ ニルエー・ [私たちは]見る 動詞・クァル(基本)・未完了・一人称・通性・複数
詩編36:10(07) אור オール 光を 名詞(普通)・男性・単数
詩編36:11(01) משך メショㇰフ [あなたは]引き出し(続け)て下さい 動詞・クァル(基本)・命令・男性・単数
詩編36:11(02) חסד:ך ㇰハスデ・ㇰハー あなたの慈悲を 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:11(03) ל:ידעי:ך レ・ヨデイ・ㇰハ あなたを知る[者たち]に 前置詞+動詞・クァル(基本)・分詞・男性・複数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:11(04) ו:צדקת:ך ヴェ・ツィドカテ・ㇰハー そしてあなたの義を 接続詞+名詞(普通)・女性・単数+接尾辞・二人称・男性・単数
詩編36:11(05) ל:ישרי־ レ・イィシュレイ・ 真っ直ぐな[者たち]に 前置詞+形容詞・男性・複数
詩編36:11(06) לב レーヴ 心の 名詞(普通)・男性・単数
詩編36:12(01) אל־ アル・ 〜ことはない(ようにして下さい) 副詞
詩編36:12(02) תבוא:ני テヴォエー・ニー [それが]来る、私に 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・女性・単数+接尾辞・一人称・通性・単数
詩編36:12(03) רגל レーゲル 足が 名詞(普通)・女性・単数
詩編36:12(04) גאוה ガァアヴァー 高慢の 名詞(普通)・女性・単数
詩編36:12(05) ו:יד־ ヴェ・ヤド・ そして手が 接続詞+名詞(普通)・女性・単数
詩編36:12(06) רשעים レシャイーム 邪悪な[者たちの] 形容詞・男性・複数
詩編36:12(07) אל־ アル・ 〜ことはない(ようにして下さい) 副詞
詩編36:12(08) תנד:ני テニデー・ニー [それが]揺り動かさせる、私を 動詞・ヒフィル(使役)・未完了・三人称・女性・単数+接尾辞・一人称・通性・単数
詩編36:13(01) שם シャム そこに 副詞
詩編36:13(02) נפלו ナフェルー [彼等は]倒れました 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・通性・複数
詩編36:13(03) פעלי ポアレイ 働く[者たちは] 動詞・クァル(基本)・分詞・男性・複数
詩編36:13(04) און アーヴェン 不正を 名詞(普通)・男性・単数
詩編36:13(05) דחו ドーㇰフー [彼等は]完全に突き落とされました 動詞・プアル(強調受動)・完了・三人称・通性・複数
詩編36:13(06) ו:לא־ ヴェ・ロー・ そして〜ことはありません 接続詞+否定
詩編36:13(07) יכלו ヤㇰーㇰヘルー [彼等は]出来た 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・通性・複数
詩編36:13(08) קום クーム 立ち上がること 動詞・クァル(基本)・不定詞
日本語訳 詩編第36編
☞1節
(文語訳) 伶長にうたはしめたるヱホバの僕ダビデのうた
(口語訳) 一 聖歌隊の指揮者によってうたわせた主のしもべダビデの歌
☞2節
(文語訳) 一 あしきものの愆はわが心のうちにかたりて その目のまへに~をおそるゝの畏あることなしといふ
(口語訳) 二 とがは悪しき者にむかい、その心のうちに言う。その目の前に神を恐れる恐れはない。
☞3節
(文語訳) 二 かれはおのが邪曲のあらはるゝことなく憎まるゝことなからんとて自からその目にて諂る
(口語訳) 三 彼は自分の不義があらわされないため、また憎まれないために、みずからその目でおもねる。
☞4節
(文語訳) 三 その口のことばは邪曲と虛僞となり 智をこばみ善をたこなふことを息たり
(口語訳) 四 その口の言葉はよこしまと欺きである。彼は知恵を得ることと、善を行う事とをやめた。
☞5節
(文語訳) 四 かつその寢床にてよこしまなる事をはかり よからぬ途にたちとまりて惡をきらはず
(口語訳) 五 彼はその床の上でよこしまな事をたくらみ、よからぬ道に身をおいて、悪をきらわない。
☞6節
(文語訳) 五 ヱホバよなんじの仁慈は天にあり なんぢの眞實は雲にまでおよぶ
(口語訳) 六 主よ、あなたのいつくしみは天にまで及び、あなたのまことは雲にまで及ぶ。
☞7節
(文語訳) 六 汝のたゞしきは~の山のごとく なんぢの審判はおほいなる淵なり ヱホバよなんぢは人とけものとを護りたまふ
(口語訳) 七 あなたの義は神の山のごとく、あなたのさばきは大きな淵のようだ。主よ、あなたは人と獣とを救われる。
☞8節
(文語訳) 七 ~よなんぢの仁慈はたふときかな 人の子はなんぢの翼の蔭にさけどころを得
(口語訳) 八 神よ、あなたのいつくしみはいかに尊いことでしょう。人の子らはあなたの翼のかげに避け所を得、
☞9節
(文語訳) 八 なんぢの屋のゆたかなるによりてことごとく飽ことをえん なんぢはその歡樂のかはの水をかれらに飮しめたまはん
(口語訳) 九 あなたの家の豊かなのによって飽き足りる。あなたはその楽しみの川の水を彼らに飲ませられる。
☞10節
(文語訳) 九 そはいのちの泉はなんぢに在り われらはなんぢの光によりて光をみん
(口語訳) 一〇 いのちの泉はあなたのもとにあり、われらはあなたの光によって光を見る。
☞11節
(文語訳) 一〇 ねがはくはなんぢを知るものにたえず憐憫をほどこし心なほき者にたえず正義をほどこしたまへ
(口語訳) 一一 どうか、あなたを知る者に絶えずいつくしみを施し、心の直き者に絶えず救を施してください。
☞12節
(文語訳) 一一 たかぶるものの足われをふみ惡きものの手われを逐去ふをゆるし給ふなかれ
(口語訳) 一二 高ぶる者の足がわたしを踏み、悪しき者の手がわたしを追い出すことを/ゆるさないでください。
☞13節
(文語訳) 一二 邪曲をおこなふ者はかしこに仆れたり かれら打伏られてまた起ことあたはざるべし
(口語訳) 一三 悪を行う者はそこに倒れ、彼らは打ち伏せられて、起きあがることはできない。
Office Murakami