詩編第14編をヘブライ語原典から逐語訳してみました
ヘブライ語は右から左に日本語は左から右に読みます
ヘブライ語の音読みはウェブ上で公開されているヘブライ語聖書の朗唱と朗読によりました(朗唱朗読ではיהוהはアドナイと読み替えています)
ヘブライ語の文法はウェブ上で参照した逐語訳文法を纏め直したものです
ヘブライ語を日本語に逐語訳するにあたって定冠詞や複数形をできる限り日本語に反映するように努めました
人や土地などの固有名詞はカタカナ訳の後に元の意味を==内に訳して付けました
各節にリンクして最後に日本語訳を添付しました ☞@逐語訳の語順を変え言葉を添えた書き下し文(私訳) A文語訳(1917年)B口語訳(1954年)
詩編全150編
תהרימ  כתובים テヒリーム讃美 (ケツヴィイム諸書) 旧約聖書詩編第14編1節〜7節
☞14;1-1 愚か者は心の中で言います「神(エロヒーム)はいない」
☞14;2-2 主ヤㇵウェㇵは天から人の息子たちを見下ろします
☞14;4-4 パンを食べるように私の民を食べる者たちは主ヤㇵウェㇵを呼びません
☞14;6-6 主ヤㇵウェㇵは困窮の者の避け所です
☞14;7-7 主ヤㇵウェㇵが彼の民の捕囚を戻す時ヤコブは喜びイスラエルは歓びます
詩編14:1(01) ל:מנצח ラ・ムナツェーアㇰフ 歌を完全に指揮する[者]に(任せた) 前置詞+動詞・ピエル(強調)・分詞・男性・単数
詩編14:1(02) ל:דוד レ・ダヴィード ダビデ=最愛の=に(属する) 前置詞+名詞(固有)
詩編14:1(03) אמר アマール [彼は]言います 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・男性・単数
詩編14:1(04) נבל ナヴァール 愚かな[者は] 形容詞・男性・単数
詩編14:1(05) ב:לב:ו ベ・リッボ・ォー 彼の心の中で 前置詞+名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編14:1(06) אין エイン いない 副詞
詩編14:1(07) אלהים エロヒーム 神[々]は 名詞(普通)・男性・複数
詩編14:1(08) השחיתו ヒシュㇰヒートゥー [彼等は]腐敗させます 動詞・ヒフィル(使役)・完了・三人称・通性・複数
詩編14:1(09) התעיבו ヒトイーヴゥー [彼等は]嫌悪させます 動詞・ヒフィル(使役)・完了・三人称・通性・複数
詩編14:1(10) עלילה アリラー 行為を 名詞(普通)・女性・単数
詩編14:1(11) אין エイン いません 副詞
詩編14:1(12) עשה־ オーセー・ 為す[者は] 動詞・クァル(基本)・分詞・男性・単数
詩編14:1(13) טוב トーヴ 善い[ことを] 名詞(普通)・男性・単数
詩編14:2(01) יהוה アドナイ 主ヤㇵウェㇵ=在る者=は 名詞(固有)
詩編14:2(02) מ:שמים ミ・シャマイィム 諸々の天から 前置詞+名詞(普通)・男性・複数
詩編14:2(03) השקיף ヒシュキフ [彼は]見下させます 動詞・ヒフィル(使役)・完了・三人称・男性・単数
詩編14:2(04) על־ アル・ 〜の上を 前置詞
詩編14:2(05) בני־ ベネイ・ 息子たち 名詞(普通)・男性・複数
詩編14:2(06) אדם アダム [男の]人の 名詞(普通)・男性・単数
詩編14:2(07) ל:ראות リ・ルオート 見る為 前置詞+動詞・クァル(基本)・不定詞
詩編14:2(08) ה:יש ハ・イェシュ 居る(〜)か? 疑問+副詞
詩編14:2(09) משכיל マスキール 悟らさせる[者は] 動詞・ヒフィル(使役)・分詞・男性・単数
詩編14:2(10) דרש ドレーシュ 求める[者は] 動詞・クァル(基本)・分詞・男性・単数
詩編14:2(11) את־ エト・ 〜を 目的
詩編14:2(12) אלהים エロヒーム 神[々] 名詞(普通)・男性・複数
詩編14:3(01) ה:כל ハ・ッコール そのことごとくは 定冠詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編14:3(02) סר サール [彼は]脇に逸れます 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・男性・単数
詩編14:3(03) יחדו ヤㇰフダーヴ 一緒に 副詞
詩編14:3(04) נאלחו ネエラーㇰフー [彼等は]堕落されます 動詞・ニファル(受動)・完了・三人称・通性・複数
詩編14:3(05) אין エイン いません 副詞
詩編14:3(06) עשה־ オセー・ 為す[者は] 動詞・クァル(基本)・分詞・男性・単数
詩編14:3(07) טוב トーヴ 善い[ことを] 名詞(普通)・男性・単数
詩編14:3(08) אין エイン いません 副詞
詩編14:3(09) גם־ ガム・ 〜も 接続詞
詩編14:3(10) אחד エㇰハード 一(人) 数詞(基数)・男性・単数
詩編14:4(01) ה:לא ハ・ロー 〜ことはない(の)か? 疑問+否定
詩編14:4(02) ידעו ヤーデウー [彼等は]知る 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・通性・複数
詩編14:4(03) כל־ コール・ ことごとくは 名詞(普通)・男性・単数
詩編14:4(04) פעלי ポアレイ 働く[者たちの] 動詞・クァル(基本)・分詞・男性・複数
詩編14:4(05) און アーヴェン 不正を 名詞(普通)・男性・単数
詩編14:4(06) אכלי オㇰヘレイ 食べる[者たち](です) 動詞・クァル(基本)・分詞・男性・複数
詩編14:4(07) עמ:י アムミー 私の民を 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・一人称・通性・単数
詩編14:4(08) אכלו アーㇰヘルー [彼等は]食べる(ように) 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・通性・複数
詩編14:4(09) לחם レーㇰヘム パンを 名詞(普通)・男性・単数
詩編14:4(10) יהוה アドナイ 主ヤㇵウェㇵ=在る者=を 名詞(固有)
詩編14:4(11) לא ロー 〜ことはありません 否定
詩編14:4(12) קראו カラァウー [彼等は]呼ぶ 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・通性・複数
詩編14:5(01) שם シャム そこで 副詞
詩編14:5(02) פחדו パㇰハドゥー [彼等は]恐れます 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・通性・複数
詩編14:5(03) פחד ファーㇰハド 恐れ(に) 名詞(普通)・男性・単数
詩編14:5(04) כי־ キー・ なぜなら〜から 接続詞
詩編14:5(05) אלהים エロヒーム 神[々]が(居る) 名詞(普通)・男性・複数
詩編14:5(06) ב:דור ベ・ドール 世代の中に 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編14:5(07) צדיק ツァッディーク 正しい[者の] 形容詞・男性・単数
詩編14:6(01) עצת־ アツァト・ 相談に 名詞(普通)・女性・単数
詩編14:6(02) עני アニー 困窮の[者の] 形容詞・男性・単数
詩編14:6(03) תבישו タヴィーシュー [あなたたちは]恥をかかさせます 動詞・ヒフィル(使役)・未完了・二人称・男性・複数
詩編14:6(04) כי キー しかしながら 接続詞
詩編14:6(05) יהוה アドナイ 主ヤㇵウェㇵ=在る者=が 名詞(固有)
詩編14:6(06) מחס:הו マㇰフセー・フー 彼の避け所(です) 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編14:7(01) מי ミー・ 誰が〜か? 代名詞・疑問
詩編14:7(02) יתן イィッテン [彼が]与える 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・単数
詩編14:7(03) מ:ציון ミ・ツィヨーン シオン=乾いた場所=から 前置詞+名詞(固有)
詩編14:7(04) ישועת イェシュアト 救いを 名詞(普通)・女性・単数
詩編14:7(05) ישראל イィスラエール イスラエル=神が支配する=の 名詞(固有)
詩編14:7(06) ב:שוב ベ・シューヴ 戻す時 前置詞+動詞・クァル(基本)・不定詞
詩編14:7(07) יהוה アドナイ 主ヤㇵウェㇵ=在る者=が 名詞(固有)
詩編14:7(08) שבות シェヴート 捕囚を 名詞(普通)・女性・単数
詩編14:7(09) עמ:ו アムモ・ォ 彼の民の 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編14:7(10) יגל ヤゲル [彼は]喜びます 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・単数
詩編14:7(11) יעקב ヤァアコーヴ ヤコブ=踵を掴む者=は 名詞(固有)
詩編14:7(12) ישמח イィスマㇰフ [彼は]楽しみます 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・単数
詩編14:7(13) ישראל イィスラエール イスラエル=神が支配する=は 名詞(固有)
日本語訳 詩編第14編
☞1節
(文語訳) 一 うたのかみに謳はしめたるダビデのうた 愚なるものは心のうちに~なしといへり かれらは腐れたり かれらは憎むべき事をなせり 善をおこなふ者なし
(口語訳) 一 【聖歌隊の指揮者によってうたわせたダビデの歌】愚かな者は心のうちに「神はない」と言う。彼らは腐れはて、憎むべき事をなし、善を行う者はない。
☞2節
(文語訳) 二 ヱホバ天より人の子をのぞみみて悟るもの~をたづぬる者ありやと見たまひしに
(口語訳) 二 主は天から人の子らを見おろして、賢い者、神をたずね求める者が/あるかないかを見られた。
☞3節
(文語訳) 三 みな逆きいでてことごとく腐れたり 善をなすものなし一人だになし
(口語訳) 三 彼らはみな迷い、みなひとしく腐れた。善を行う者はない、ひとりもない。
☞4節
(文語訳) 四 不義をおこなふ者はみな智覺なきか かれらは物くふごとくわが民をくらひ またヱホバをよぶことをせざるなり
(口語訳) 四 すべて悪を行う者は悟りがないのか。彼らは物食うようにわが民をくらい、また主を呼ぶことをしない。
☞5節
(文語訳) 五 視よかゝる時かれらは大におそれたり ~はたゞしきものの類のなかに在せばなり
(口語訳) 五 その時、彼らは大いに恐れた。神は正しい者のやからと共におられるからである。
☞6節
(文語訳) 六 なんぢらは苦しめるものの謀略をあなどり辱かしむ されどヱホバはその避所なり
(口語訳) 六 あなたがたは貧しい者の計画を/はずかしめようとする。しかし主は彼の避け所である。
☞7節
(文語訳) 七 ねがはくはシオンよりイスラエルの救のいでんことを ヱホバその民のとらはれたるを返したまふときヤコブはよろこびイスラエルは樂まん
(口語訳) 七 どうか、シオンからイスラエルの救が出るように。主がその民の繁栄を回復されるとき、ヤコブは喜び、イスラエルは楽しむであろう。
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