詩編第11編をヘブライ語原典から逐語訳してみました
ヘブライ語は右から左に日本語は左から右に読みます
ヘブライ語の音読みはウェブ上で公開されているヘブライ語聖書の朗唱と朗読によりました(朗唱朗読ではיהוהはアドナイと読み替えています)
ヘブライ語の文法はウェブ上で参照した逐語訳文法を纏め直したものです
ヘブライ語を日本語に逐語訳するにあたって定冠詞や複数形をできる限り日本語に反映するように努めました
人や土地などの固有名詞はカタカナ訳の後に元の意味を==内に訳して付けました
各節にリンクして最後に日本語訳を添付しました ☞@逐語訳の語順を変え言葉を添えた書き下し文(私訳) A文語訳(1917年)B口語訳(1954年)
詩編全150編
תהרימ  כתובים テヒリーム讃美 (ケツヴィイム諸書) 旧約聖書詩編第11編1節〜7節
☞11;1-1 私は主ヤㇵウェㇵに避難します
☞11;4-4 主ヤㇵウェㇵは聖の神殿の中にいます主ヤㇵウェㇵは天に玉座を置きます
☞11;5-5 主ヤㇵウェㇵは正しい者と悪い者を調べます
☞11;7-7 主ヤㇵウェㇵは正しい者であるから正義を愛します
詩編11:1(01) ל:מנצח ラ・ムナツェーアㇰフ 歌を完全に指揮する[者]に(任せた) 前置詞+動詞・ピエル(強調)・分詞・男性・単数
詩編11:1(02) ל:דוד レ・ダヴィード ダビデ=最愛の=に(属する) 前置詞+名詞(固有)
詩編11:1(03) ב:יהוה バ・アドナイ 主ヤㇵウェㇵ=在る者=に 前置詞+名詞(固有)
詩編11:1(04) חסיתי ㇰハシーティー [私は]避難します 動詞・クァル(基本)・完了・一人称・通性・単数
詩編11:1(05) איך エーㇰフ どうして〜か 間投詞
詩編11:1(06) תאמרו トメルー [あなたたちは]言う 動詞・クァル(基本)・未完了・二人称・男性・複数
詩編11:1(07) ל:נפש:י レ・ナフシㇶ・ィー 私の魂に 前置詞+名詞(普通)・両性・単数+接尾辞・一人称・通性・単数
詩編11:1(08) נודו ヌーディヴ [あなたたちは]羽ばたきなさい 動詞・クァル(基本)・命令・男性・複数
詩編11:1(09) הר:כם ハレ・ㇰヘム あなたたちの山に 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・二人称・男性・複数
詩編11:1(10) צפור ツィッポール 鳥(のように) 名詞(普通)・両性・単数
詩編11:2(01) כי キー なぜなら〜から 接続詞
詩編11:2(02) הנה ヒンネー 見なさい 間投詞
詩編11:2(03) ה:רשעים ハ・レシャイーム その悪の[者たちは] 定冠詞+形容詞・男性・複数
詩編11:2(04) ידרכון イィドレㇰフン [彼等は]曲げる 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・複数
詩編11:2(05) קשת ケーシェト 弓を 名詞(普通)・女性・単数
詩編11:2(06) כוננו コンヌー [彼等は]完全に準備する 動詞・ポレル(強調)・完了・三人称・通性・複数
詩編11:2(07) חצ:ם ㇰヒツァー・ム 彼等の諸々の矢を 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・複数
詩編11:2(08) על־ アル・ 〜の上に 前置詞
詩編11:2(09) יתר イェーテル 名詞(普通)・男性・単数
詩編11:2(10) ל:ירות リ・ロート 射る為 前置詞+動詞・クァル(基本)・不定詞
詩編11:2(11) במו־ ベモー・ 〜の中で 前置詞
詩編11:2(12) אפל オーフェル 暗がり 名詞(普通)・男性・単数
詩編11:2(13) ל:ישרי־ レ・イィシュレイ・ 正しい[者]を 前置詞+形容詞・男性・複数
詩編11:2(14) לב レーヴ 心の 名詞(普通)・男性・単数
詩編11:3(01) כי キー・ もし〜なら 接続詞
詩編11:3(02) ה:שתות ハ・シャトート その諸々の基礎が 定冠詞+名詞(普通)・男性・複数
詩編11:3(03) יהרסון イェハレスン [それらが]打ち壊されている 動詞・ニファル(受動)・未完了・三人称・男性・複数
詩編11:3(04) צדיק ツァッディーク 正しい[者は] 形容詞・男性・単数
詩編11:3(05) מה־ マー・ 何を(〜)か? 代名詞・疑問
詩編11:3(06) פעל パァアル [彼は]する(ことが出来る) 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・男性・単数
詩編11:4(01) יהוה アドナイ 主ヤㇵウェㇵ=在る者=は 名詞(固有)
詩編11:4(02) ב:היכל ベ・ヘイㇰハル 神殿の中に(居ます) 前置詞+名詞(普通)・男性・単数
詩編11:4(03) קדש:ו カドショ・ォー 彼の聖の 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編11:4(04) יהוה アドナイ 主ヤㇵウェㇵ=在る者=は 名詞(固有)
詩編11:4(05) ב:שמים バ・シャマーイィム 諸々の天に 前置詞+名詞(普通)・男性・複数
詩編11:4(06) כסא:ו キスオ・ォー 彼の玉座を(置きます) 名詞(普通)・男性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編11:4(07) עיני:ו エイナー・ヴ 彼の両目は 名詞(普通)・両性・双数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編11:4(08) יחזו イェㇰヘズー [それらは]見ます 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・複数
詩編11:4(09) עפעפי:ו アフアッパーヴ 彼の両瞼は 名詞(普通)・男性・双数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編11:4(10) יבחנו イィヴㇰハヌー [それらは]調べます 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・複数
詩編11:4(11) בני ベネイ 息子たちを 名詞(普通)・男性・複数
詩編11:4(12) אדם アダム [男の]人の 名詞(普通)・男性・単数
詩編11:5(01) יהוה アドナイ 主ヤㇵウェㇵ=在る者=は 名詞(固有)
詩編11:5(02) צדיק ツァッディーク 正しい[者を] 形容詞・男性・単数
詩編11:5(03) יבחן イィヴㇰハン [彼は]調べます 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・単数
詩編11:5(04) ו:רשע ヴェ・ラシャー そして悪い[者を] 接続詞+形容詞・男性・単数
詩編11:5(05) ו:אהב ヴェ・オヘヴ そして愛する[者を] 接続詞+動詞・クァル(基本)・分詞・男性・単数
詩編11:5(06) חמס ㇰハマース 暴力を 名詞(普通)・男性・単数
詩編11:5(07) שנאה サネアー [それは]憎みます 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・女性・単数
詩編11:5(08) נפש:ו ナフショ・ォ 彼の心は 名詞(普通)・両性・単数+接尾辞・三人称・男性・単数
詩編11:6(01) ימטר ヤムテール [彼は]降らさせる(ように) 動詞・ヒフィル(使役)・未完了・三人称・男性・単数
詩編11:6(02) על־ アル・ 〜の上に 前置詞
詩編11:6(03) רשעים レシャイーム 邪悪な[者たち] 形容詞・男性・複数
詩編11:6(04) פחים パㇰヒム 大災害を 名詞(普通)・男性・複数
詩編11:6(05) אש エーシュ 火の 名詞(普通)・両性・単数
詩編11:6(06) ו:גפרית ヴェ・ガフリート そして硫黄の 接続詞+名詞(普通)・女性・単数
詩編11:6(07) ו:רוח ヴェ・ルーアㇰフ そして風が 接続詞+名詞(普通)・女性・単数
詩編11:6(08) זלעפות ズィルアフォート 灼熱の 名詞(普通)・女性・複数
詩編11:6(09) מנת メナト 分け前(になるように) 名詞(普通)・女性・単数
詩編11:6(10) כוס:ם コサ・ム 彼の杯の 名詞(普通)・女性・単数+接尾辞・三人称・男性・複数
詩編11:7(01) כי־ キー・ なぜなら〜から 接続詞
詩編11:7(02) צדיק ツァッディーク 正しい[者](である) 形容詞・男性・単数
詩編11:7(03) יהוה アドナイ 主ヤㇵウェㇵ=在る者=は 名詞(固有)
詩編11:7(04) צדקות ツェダコート 諸々の正義を 名詞(普通)・女性・複数
詩編11:7(05) אהב アヘーヴ [彼は]愛します 動詞・クァル(基本)・完了・三人称・男性・単数
詩編11:7(06) ישר ヤシャール 正しい[者を] 形容詞・男性・単数
詩編11:7(07) יחזו イェㇰヘズー [それらは]見ます 動詞・クァル(基本)・未完了・三人称・男性・複数
詩編11:7(08) פני:מו ファネイ・モー 彼の[諸々の]顔は 名詞(普通)・両性・複数+接尾辞・三人称・男性・単数
日本語訳 詩編第11編
☞1節
(文語訳) 一 うたのかみに謳はしめたるダビデのうた われヱホバに依ョめり なんぢら何ぞわが靈魂にむかひて鳥のごとくなんぢの山にのがれよといふや 
(口語訳) 一 【聖歌隊の指揮者によってうたわせたダビデの歌】わたしは主に寄り頼む。なにゆえ、あなたがたはわたしにむかって言うのか、「鳥のように山にのがれよ。
☞2節
(文語訳) 二 視よあしきものは暗處にかくれ心なほきものを射んとて弓をはり絃に矢をつがふ
(口語訳) 二 見よ、悪しき者は、暗やみで、心の直き者を射ようと弓を張り、弦に矢をつがえている。
☞3節
(文語訳) 三 基みなやぶれたらんには義者なにをなさんや
(口語訳) 三 基が取りこわされるならば、正しい者は何をなし得ようか」と。
☞4節
(文語訳) 四 ヱホバはその聖宮にいます ヱホバの寶座は天にあり その目はひとのこを鑒その眼瞼はかれらをこゝろみたまふ
(口語訳) 四 主はその聖なる宮にいまし、主のみくらは天にあり、その目は人の子らをみそなわし、そのまぶたは人の子らを調べられる。
☞5節
(文語訳) 五 ヱホバは義者をこゝろむ そのみこゝろは惡きものと暴をこのむ者とをにくみ
(口語訳) 五 主は正しき者をも、悪しき者をも調べ、そのみ心は乱暴を好む者を憎まれる。
☞6節
(文語訳) 六 羂をあしきもののうへに降したまはん 火と硫磺ともゆる風とはかれらの酒杯にうくべきものなり
(口語訳) 六 主は悪しき者の上に炭火と硫黄とを降らせられる。燃える風は彼らがその杯にうくべきものである。
☞7節
(文語訳) 七 ヱホバはたゞしき者にして義きことを愛したまへばなり 直きものはその聖顏をあふぎみん
(口語訳) 七 主は正しくいまして、正しい事を愛されるからである。直き者は主のみ顔を仰ぎ見るであろう。
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