「コーラン經」 拂曉品 第百十三 [アル・アァラク] 默伽
「コーラン經」は日本初のコーラン全文翻訳本です
「コーラン經」は<譯者・坂本健一>{上下二巻}として世界聖典全集刊行會から(大正九年)発行されました
「コーラン經」の構成は凡例、目次、114品(章)の本文、附録として各品(章)の解題と註釋、イスラム教とコーランについての詳細な後書きから成っています。
ここでは114品(章)別に本文と解題と註釋をまとめて紹介します
本文の漢字・ルビ・送り仮名は大正時代そのままの形を復刻できるように努めました
拂曉品[アル・アァラク](1-5節)の本文
大慈悲~の名に於て
一 われ曉天の上帝に遁る、
二 ~創造(つく)りし困厄(こんやく)より(救はれんとて)
三 逼れる夜の困厄より、
四 (むすびめ)を吹く女の困厄より、
五 (そね)む男の困厄より。
拂曉品[アル・アァラク](1-5節)の解題(題名の由来、啓示時期、内容解説)
傳說にいふ、猶太人ルバイド Lubaid その女と十一の繩を井中に藏くして麻訶末を呪ひしかば、麻訶末は病を獲たり。
~、乃これと次の二品十一句を默示し且呪繩の在る所を告ぐ、麻訶末アリをして繩を持來らしめてこの十一句を誦すれば一句を誦するに從ひて一解け、解け畢るや病癒ゆと。
故にイスラムヘ徒は之を護符品 al Mauwidhhatani と唱へ、記して似て防魔の符と爲す。但し其默示の時に就きては甚決定しし。
拂曉品[アル・アァラク](1-5節)の註釋(文字の解釈)
四 呪咀の女繩を結びて息を吹き呪文を唱ふるを呪咀の法とす。
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