「コーラン經」 讒謗品 第百四 [アル・ハムザ] 默伽
「コーラン經」は日本初のコーラン全文翻訳本です
「コーラン經」は<譯者・坂本健一>{上下二巻}として世界聖典全集刊行會から(大正九年)発行されました
「コーラン經」の構成は凡例、目次、114品(章)の本文、附録として各品(章)の解題と註釋、イスラム教とコーランについての詳細な後書きから成っています。
ここでは114品(章)別に本文と解題と註釋をまとめて紹介します
本文の漢字・ルビ・送り仮名は大正時代そのままの形を復刻できるように努めました
讒謗品[アル・ハムザ](1-9節)の本文
大慈悲~の名に於て
一 誹謗讒誣(ひぼうざんぶ)の徒に不幸よ、
二 富資を積みて(來世に)備ふる。
三 その富資は能く己を不滅ならしむと渠は思ふ。
四 決して然らず。渠は必ずアルフタマに投ぜられん。
五 誰か爾をしてアルフタマの何たるかを知らしむるものぞ。
六 そは~の燃やせる火なり、
七 渠等(投ぜらるゝ者)心胸(こころ)の上に。
八 洵にそは渠等の上に弦門を爲さん、
九 大なる圓柱の上に支へられて。
讒謗品[アル・ハムザ](1-9節)の解題(題名の由来、啓示時期、内容解説)
麻訶末がある讒謗に對する辯駁なれどもまた一般人に對する訓戒と見るを得。
時代は前出の三品と略同じからん。
 内容 讒謗には不幸、アルフタマ。
讒謗品[アル・ハムザ](1-9節)の註釋(文字の解釈)
一 讒謗はアクナスイブンシュライクとも、 ワリドイブンアルムガイラとも、ウマイアイブンルフともいふ。
四 アルフタマal Hutamaは地獄の名なり。義は粉
六 ~の照せる火とは何人も消す能はざるの意。
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