「コーラン經」 暗夜品 第九十二 [アル・ライル] 默伽
「コーラン經」は日本初のコーラン全文翻訳本です
「コーラン經」は<譯者・坂本健一>{上下二巻}として世界聖典全集刊行會から(大正九年)発行されました
「コーラン經」の構成は凡例、目次、114品(章)の本文、附録として各品(章)の解題と註釋、イスラム教とコーランについての詳細な後書きから成っています。
ここでは114品(章)別に本文と解題と註釋をまとめて紹介します
本文の漢字・ルビ・送り仮名は大正時代そのままの形を復刻できるように努めました
暗夜品[アル・ライル](1-21節)の本文
大慈悲~の名に於て
一 如法暗夜によりて、
二 照らせる白晝によりて、
三 男女を創造(つく)りしによりて、
四 洵に爾曹の努力は種なり。
五 今柔順にして(~)畏れ、
六 最優(すぐ)れたる信仰を信ずるには、
七 幸への道あり、
八 されど貪にして(現世に)執着(しふちやく)
九 最優れたる信仰を拒むには、
 不幸への道あり、
一一 その富資は其不時に地獄に墮つる時毫も效なし。
一二 洵に(人閧フ)示導はわれに屬す、
一三 現當兩世はわれに在り。
一四 よりてわれ烈火を以て爾曹を威す、
一五 そは極惡(ごくあく)の外何人も入らず、
一六 不信背ヘの外は。
一七 されど(偶像と背ヘとを)戒しむるは大に之と異なり。
一八 其物資を施與に用ひ、
一九 報酬を期しては何物をも與へず、
 た至上の上帝の爲に與ふるは、
二一 後に(其果報を以て)滿スせん。
暗夜品[アル・ライル](1-21節)の解題(題名の由来、啓示時期、内容解説)
ムイアは之を獨語に數へしも、一四によれば說ヘと覺ゆ。
勿論宣傳初期のもの。
 內容 誓、柔順、貪婪者の墮獄、信の果報。
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