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「コーラン經」 階段品 第七十 [アル・マアリヅ] 默伽 |
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「コーラン經」は日本初のコーラン全文翻訳本です |
「コーラン經」は<譯者・坂本健一>{上下二巻}として世界聖典全集刊行會から(大正九年)発行されました |
「コーラン經」の構成は凡例、目次、114品(章)の本文、附録として各品(章)の解題と註釋、イスラム教とコーランについての詳細な後書きから成っています。 |
ここでは114品(章)別に本文と解題と註釋をまとめて紹介します |
本文の漢字・ルビ・送り仮名は大正時代そのままの形を復刻できるように努めました |
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階段品[アル・マアリヅ](1-45節)の本文 |
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大慈悲~の名に於て |
一 人は不信者に報復の落ちんことを要求し祈願す。 |
二 そを避け得る者なし、 |
三 階段の主たる~より。 |
四 そは五萬年に當る日にゥ天使竝に靈(ガブリエル)の~に上る所(の階段)なり。 |
五 されば能く(默伽の衆の凌辱を)忍べ。 |
六 渠等は遠く(其責罰を)望むもわれ其近きに在るを見れば。 |
七 |
八 其日天は熔銅の如く |
九 山は散毛の如く、 |
一〇 友は友を呼び得ず、 |
一一 唯互に相見る。惡人は某日の責罰を贖はん爲には其兒女を抛たんとす、 |
一二 その妻妾をも、其同胞をも、 |
一三 己に親しき其族をも、 |
一四 地上に在る者を悉く(救はんとす)、その渠む助け得んには。 |
一五 而も決して能はず。地獄の火は |
一六 その頭顱を執へて引き、 |
一七 背を見せて(信仰より)遁れ |
一八 富を累ねて吝なりし者を徵せば。 |
一九 洵に人は甚耐へ難く創造らる。 |
二〇 惡事に會へば嘆き、 |
二一 善事至れば貪る。 |
二二 唯施與に熱心に |
二三 祈禱を持する者、 |
二四 その物資の相當なる部分を |
二五 請ふ者と(耻ぢて)請はざる者とに與へんとする者、 |
二六 眞摯に審判の日を信ずる者、 |
二七 その上帝の責罰を畏るゝ者、 |
二八 何人もその上帝の責罰を免るゝなければ、 |
二九 淫欲を愼む者、 |
三〇 その妻その女奴の外には、ー渠等は罪にあらず、 |
三一 渠等の外に女色を好むは侵犯者なりー |
三二 その寄托されし所を忠實に守りその所約を守る者、 |
三三 その立證に正直なる者、 |
三四 注意して祈禱者に仕ふる者、 |
三五 以上の者は名譽高く樂園に在らん。 |
三六 何の爲にか不信者は、爾曹の前に相伴ひて |
三七 右徃左徃するや。 |
三八 渠等各樂園に人らんと希ふや。 |
三九 決して、洵にわれ渠等の知る所のものを以て渠等を創造れり。 |
四〇 われ東の西の上帝によりて誓へり、われ(渠等を滅ぼし |
四一 その代りに)渠等よりもよき者を代へんにその妨げられざるを。 |
四二 されば渠等をして空しく爭はしめよ、嬉戲せしめよ、渠等の威嚇されしその日の至るまで、 |
四三 その日渠等は軍衆の旗下に集ふが如く墓穴より急ぎ出でんに、 |
四四 その面は伏し、恥辱は之に伴はん。 |
四五 これ渠等の威嚇されし日なり。 |
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階段品[アル・マアリヅ](1-45節)の解題(題名の由来、啓示時期、内容解説) |
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階段の名目は三節に出づ。二二−三四節に夙く麻訶末ヘ徒の行爲に就き其規定を載せしを着目すべし。但しその後半二九−三四は後日の添加と見らる。 |
時代 |
ネルデケは之を第五十六(難抗)第五十三(星辰)二品の後に置けば、略宣傳第五年となすべきも、上述の二九−三四の數節はヘジラ五年頃のものならむ。 |
內容 |
人は審判の直到を求む、五萬年のその日は必ず至らん(一−四)。 |
麻訶末は竪忍すべし、審判の日富貴子女朋友悉く功なし(五−一八)。 |
眞の信者の列擧(一九−三五)。 |
不信者は破滅を免るゝの希望なし(三六−四一)。 |
審判至るまで不信者を看過す(四二−四五)。 |
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階段品[アル・マアリヅ](1-45節)の註釋(文字の解釈) |
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一 此處に審判の直到を迫れる者を普通にヌダル・イブン・アル・ハリトNudal lbn al Harithとす。されどまたアブ・ジァールAbu Jahlとなす說あり。 |
三 階段は正者?の昇天の階段ともいひ、天使の~命を受くるに上るもの、または信者の天堂に上る階級ともいふ。或は上下の階段にあらずして階級なりとの解もあり。 |
四 第三十二品の四節には一千年とあり、蓋し彼は塵世の最下級より最下天に昇る時間、この五萬年は~前に至るまでと解く。ゥ說あれど略す。 |
二九 二九−三一節によれば四妻の外に婦女は許るされしを見るべし。 |
三九 人は汚血穢種より成る、故に昇天には信仰によりて浄祓~聖化するを要すの義。 |
四〇 東西は第三十七品の五の註にいへるが如し。 |
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Office Murakami |