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「コーラン經」 星辰品 第五十三 [アル・ナジム] 默伽 |
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「コーラン經」は日本初のコーラン全文翻訳本です |
「コーラン經」は<譯者・坂本健一>{上下二巻}として世界聖典全集刊行會から(大正九年)発行されました |
「コーラン經」の構成は凡例、目次、114品(章)の本文、附録として各品(章)の解題と註釋、イスラム教とコーランについての詳細な後書きから成っています。 |
ここでは114品(章)別に本文と解題と註釋をまとめて紹介します |
本文の漢字・ルビ・送り仮名は大正時代そのままの形を復刻できるように努めました |
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星辰品[アル・ナジム](1-62節)の本文 |
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大慈悲~の名に於て |
一 落つる星によりて、 |
二 爾曹の友(麻訶末)は誤らず、誘惑せず、 |
三 また私意を語らず。 |
四 そは默示に外ならず、 |
五 (渠に)默示したる。 |
六 偉大なる者、理解を以てそを渠にヘへき。 |
七 渠天際の最高處に出現せり。 |
八 漸次に(豫言者に)近づけり、 |
九 兩弓の距離まで、否とよ更に近く。 |
一〇 その天啓をその奴僕に默示せり。 |
一一 渠(麻訶末)の心はその見し所を僞らず。 |
一二 さるに爾曹渠の見し所に就きて渠と爭ふか。 |
一三 渠また他日渠を見き、 |
一四 其前を何人もぎらざるロト樹の傍に、 |
一五 それに近く永刧の樂園あり。 |
一六 ロト樹その掩ふ所を掩ふ時、 |
一七 その眼は淀まず迷はず、 |
一八 洵に其上帝の最大の表徵(の或もの)を見たりき。 |
一九 何とか思ふ、アル・ラトとアル・ウッザと |
二〇 第三の女~マナーとに就きて。 |
二一 爾曹は男兒を、~は女子を有つか。 |
二二 さらばこれ不公の配當なり。 |
二三 爾曹と爾曹の祖先が(女~と)名けし所は空名のみ。~は(その禮拜に就きて)何事をも默示せざりき。渠等は唯空說を襲踏しその欲する所に追從するのみ。眞の示ヘは上帝より至る。 |
二四 人はその欲する何ものをも有てりや。 |
二五 來世も現世も~に在り。 |
二六 如何に多數の天使天に在りとも、その勸解はuなからん、 |
二七 ~がその欲する所その納るゝ所に允許を與ふるまでは。 |
二八 洵に來世を信ぜざるものは天使を女性とす。 |
二九 されど渠等は何等の知識なく、たゞ空說に從ふのみ、空說は毫も眞理に關せず。 |
三〇 さればわがヘ戒に背きて只管現世に執着する者より去れ。 |
三一 これ渠等の知識の最高なり。洵に上帝は能く道を誤る者を知り、能く正しく導かるゝ者を知れり。 |
三二 ~に天地にあるものゝ屬するは、惡を行ひし者にその所業に應じて報い善を行ひし者に最優れし酬を與へんが爲なり。 |
三三 大なる罪惡しき罪を避け唯輕き過失ある者には洵に上帝は慈惠を加へん。~は爾曹を地より出せし時爾曹母の胎內に在りし時能く爾曹を知れり。故に爾曹自正す勿れ。~は最よく誰か(~を)畏るゝかむ知れり。 |
三四 何とか思ふ、(眞理より)背きて |
三五 與ふること少く貪りてその手を止むる者に就きて。 |
三六 渠は未來を求むるまでに未來の知識ありや。 |
三七 モーセの法典にある所を知らざりしか、 |
三八 忠誠なりしアブラハムの聖典を。 |
三九 (詳にいはゞ)負擔せる心は他の負擔を負ふ能はず、 |
四〇 自己の勞の外何ものも人に歸せず、 |
四一 その勞は必ず今後明白にさるべく、 |
四二 それが爲に潤澤なる報酬を以て報はるべく、 |
四三 爾曹の上帝に(萬有の)最後は歸すべく、 |
四四 ~は笑はせ泣かせ、 |
四五 死を與へ生を授け、 |
四六 男女兩性を生ず、 |
四七 その種より、 |
四八 更に他の創造(則、復活)も亦~に在り、 |
四九 ~は富ませ得せしめ、 |
五〇 ~は狼星の主なり、 |
五一 ~は古のアド(族)を破滅し、 |
五二 タームドを破滅して遺類を存せず、 |
五三 またその前にノアの民をその最甚しき不正と惡行との爲に破滅し、 |
五四 顚覆せる城市を顚覆し、 |
五五 掩蔽せる城市を掩蔽せしを。 |
五六 されば(人々)爾曹の上帝の慈恩に就きて孰をか爭はんとにや。 |
五七 此(わが使徒)は従前の說ヘ者の如く一説ヘ者なり。 |
五八 (審判の)近づく日は近づく。たゞ~の外何人もその定まれる時を知らず。 |
五九 されば爾曹この新默示を恠しむや、 |
六〇 爾喜び笑ひて泣かずや、 |
六一 その閧嬉戯に送るや、 |
六二 さらず、寧~を禮拜して之に仕へよ。 |
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星辰品[アル・ナジム](1-62節)の解題(題名の由来、啓示時期、内容解説) |
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これ亦冒頭の星辰の字面を借りて名づく。前後兩段より成ることも亦散布山嶽兩品に似たり。ネルデケは以て殘闕の兩經を後に編纂者の撮合せるものと爲す。 |
時代 |
一九−二三節によれば宣傳第五年、二六−三三節はそれより稍後れて出づ。五八−六二は別に一小篇を爲せるが如く、これと最初の十八節とは前二段より古きが如し。 |
內容 |
麻訶末の可蘭を授りし誓(一−五)。 |
天使臨向の記(六−一八)。 |
ゥ~祇に就きての默示(一九−二三)。 |
女~の勸解を信ずるの妄(二四−三一)。 |
~の全智全能(三三)。 |
審判の日に負擔を分たんとするの妄(三四−五六)。 |
麻訶末は警戒のヘを說く、審判の近づくに備へよ(五七−六二)。 |
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星辰品[アル・ナジム](1-62節)の註釋(文字の解釈) |
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一 落つる星或は昇る星とあり。また特に金牛星群を指すとの說あり。 |
六 偉大なる者は天使ガブリエル。 |
一四 ロト樹は第七天~の寳座の右に生ふといふ。シドラーShidrahといひ、印度のベルBer(林氏のZizyphus Jujuba) |
一六 掩ふ所を掩ひ云々、此樹の掩ふ所は言說に絶するものと爲すと、天使悉く此樹蔭に集まるをいふとの說、また樹梢の群島と解する者もあり。 |
一九 アル・ラトAl latはヘロドトスに默伽の東ナクーラーNakhlahの~なるアリラトAlilatならん。アル・ウッザAl UzzaはキナナーKinanah族の~。 |
五〇 大狼星は古の亞剌伯族の~として崇拜せし所。 |
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Office Murakami |