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「コーラン經」 煙氣品 第四十四 【アル・ヅカーン】 默伽 |
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「コーラン經」は日本初のコーラン全文翻訳本です |
「コーラン經」は<譯者・坂本健一>{上下二巻}として世界聖典全集刊行會から(大正九年)発行されました |
「コーラン經」の構成は凡例、目次、114品(章)の本文、附録として各品(章)の解題と註釋、イスラム教とコーランについての詳細な後書きから成っています。 |
ここでは114品(章)別に本文と解題と註釋をまとめて紹介します |
本文の漢字・ルビ・送り仮名は大正時代そのままの形を復刻できるように努めました |
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煙氣品【アル・ヅカーン】(1-59節)の本文 |
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大慈悲~の名に於て |
一 ハ ミム。(可蘭の)明典によりて、 |
二 洵にわれそを祝の夜に下せり、--人類を警しめんと欲して-- |
三 (その夜)明細にあらゆる定命を宣して、 |
四 わが宣旨として下せり、洵にわれ(適時に默示を以て)使徒を下すを常とす、 |
五 爾曹の上帝の慈惠として。聞き且見るは渠なれば、 |
六 天と地とその閧フあらゆるもの、上帝の。爾信仰に固守すれば。 |
七 渠の外に一も~なし、渠は生を與へ死を與ふ、渠は爾曹の上帝にして爾曹の祖先の上帝なり。 |
八 さるに渠等は自迷ふ。 |
九 されど天の煙氣を生ずる日を見よ、 |
一〇 そは人類を掩ふべし、是惡疫たるべし。 |
一一 (渠等いはん)、噫、上帝、吾曹より此疾を除け、洵に吾曹は眞の信者たらんと。 |
一二 如何にヘ戒は渠等に(利すべき。明白なる使徒渠等に至るも |
一三 渠等はそれに背きて、これ(他人に)ヘへられしか狂へる者かといへるに。 |
一四 洵にわれ少しく(爾曹の)惡疫を去らば爾曹は必ず(その不信に)歸らん。 |
一五 われ大なる力を以て激しく渠等を攻擊せん日洵にわれ(渠等に)報復すべし。 |
一六 われ渠等の前にファラオの民を試みたり。名譽ある使者渠等に至りていへり、 |
一七 われに~の奴僕を囘せ、洵にわれは爾への誠實の使者なり、 |
一八 ~に對して勿起ちそ、われ顯著なる力を以て來りたれば。 |
一九 われわが上帝たる爾曹の上帝に投ずれば爾曹われを石殺せず。 |
二〇 爾曹われを信ぜずば(少くとも)われより去れと。 |
二一 (渠等虛妄を以て渠を責むるや)、渠その上帝に、此等は惡しき民なりと(いひて)祈れり。 |
二二 (~、渠にいへり)、夜わが奴僕を奬て進め、爾曹追はるべければと。 |
二三 海は分れき、渠等は溺るべき軍衆なれば。 |
二四 如何に數多の園圃と泉水と、 |
二五 穀野と美宅と、 |
二六 渠等の享樂せし利uとを後に殘せしよ。 |
二七 斯くして(われ渠等を奪ひ)そをわれ他の民に繼承せしめき。 |
二八 天も地も渠等の爲に哭せず、渠等は猶豫されざりき。 |
二九 われイスラエルの子孫を耻辱の苦惱より救へり、 |
三〇 ファラオより救へり、渠傲慢に侵犯者なれば。 |
三一 われ知りて渠等を總ての民の上に擇べり。 |
三二 われ渠等に幾多の表徵を示せり、その中に明白なる試ありき。 |
三三 洵に此等(默伽)の衆はいふ、 |
三四 確に吾曹(の末期)は第一の(自然の)死の外なく、また吾曹は復活せざるべし、 |
三五 今吾曹の祖先を(生に)囘へせ、爾果して眞を語らばと。 |
三六 渠等とチュブバの民と |
三七 渠等以前の者と孰か善き。われ渠等を破滅せり、惡を行ひしが故に。 |
三八 われ天と地とその閧フあらゆるものを娯樂の爲に創造らず、 |
三九 われそを眞理によりて創造れり。然るに渠等多くは悟らず。 |
四〇 洵に分離の日は總べて渠等の定期たり、 |
四一 主も從も毫も相uせず互に相助け得ざる日は、 |
四二 ~の慈惠を垂るゝ者の外は。~は偉大にして仁慈なり。 |
四三 洵にアル・ザㇰクムの樹(果)は不敬者の食、 |
四四 |
四五 油滓の如くそは肚腹の中に沸かん、 |
四六 熱湯の沸くが如く。 |
四七 (呵責者にいはるべし)渠を地獄の中央に執れ、渠を引け、 |
四八 その頭に熱湯を注げ、 |
四九 (これを)喫へ(といひて)。爾曹實に偉大に名譽ある人なれば。 |
五〇 洵にこれ爾曹の疑ひし所(の責罰)なり。 |
五一 然れども敬虔なる者は安全の境に(あり)、 |
五二 樂園泉流の間に、 |
五三 巧の絹を、繻子を衣、互に面を合せて(坐すべし)。 |
五四 斯く(そはあるべし)。われ渠等を大なるKき眼を有てる美女に配すべし。 |
五五 其處に渠等は安全にあらゆる果實を求むべく、 |
五六 第一の死の後其處に死を味ふべく、(~は)地獄の苦を除くべし、 |
五七 爾曹の上帝の寛大なる恩澤にて。これ大幸たるべし。 |
五八 加之ならず、われ此(可蘭)を爾の語にて(默示して爾の爲に)容易くせり、渠等のヘ戒されんために。 |
五九 されば爾は待て、渠等も亦(或不幸の爾に下るを見んと)待てば。 |
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煙氣品【アル・ヅカーン】(1-59節)の解題(題名の由来、啓示時期、内容解説) |
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審判の日に毒煙を以て不信者を覆ふと九節に說くより命名せり。 |
時代 |
ムイアは宣傳の六-一〇年とし、ネルデケはその五、六年に出づとなす。 |
內容 |
可蘭は祝の夜に下る(一-六)。 |
毒煙不信者を掩ふ審判の日(七-一五)。 |
モーセを排斥して滅びしファラオとその民(一六-三二)。 |
默伽の衆を嚇すチュツバの前例(三三-三七)。 |
~は戲に天地を創造せず(三八-三九)。 |
相救はざる審判の日(四〇-四二)。 |
地獄の責罰(四三-五〇)。 |
天堂の果報(五一-五七)。 |
亞剌比亞語の可蘭(五八-五九)。 |
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煙氣品【アル・ヅカーン】(1-59節)の註釋(文字の解釈) |
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二 祝の夜はラマダンの二十三夜なり。 |
三 此句は、その夜下せる可蘭は宗ヘ道義萬事の定命を決すとも、また毎年此夜を以て一年の大事を處決すとも解せらる。 |
九 此煙氣は默伽の饑饉の時空中に充滿して殆んど咫尺を辨ぜざりし事實といひ、アリの傳說には以て審判の前表にして四句に亘りて東西に滿つべしとなす。從ひて一四節の爾曹の惡疾を去る云々も、前說にては麻訶末が干渉して饑饉を救ひしと見るべく、後説にては~業と解せざる可からず。 |
一五 或はバドルの殺傷を指すと爲す者あれども、他說には審判の日の事と解せり。 |
三六 ハミヤ族の君酋をチュツバ Tubbaといふ、繼嗣者の義なり。或說には麻訶末の前約七世紀に在りしアナ・カリブ・アサドAbu Qarib Asadを指すといへり。 |
四〇 分離の日は審判の日なり。正邪善惡を分つ故にいふ。 |
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Office Murakami |