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「コーラン經」 解說品 第四十一 【アル・フㇲシラト】 默伽 |
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「コーラン經」は日本初のコーラン全文翻訳本です |
「コーラン經」は<譯者・坂本健一>{上下二巻}として世界聖典全集刊行會から(大正九年)発行されました |
「コーラン經」の構成は凡例、目次、114品(章)の本文、附録として各品(章)の解題と註釋、イスラム教とコーランについての詳細な後書きから成っています。 |
ここでは114品(章)別に本文と解題と註釋をまとめて紹介します |
本文の漢字・ルビ・送り仮名は大正時代そのままの形を復刻できるように努めました |
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解說品【アル・フㇲシラト】(1-54節)の本文 |
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大慈悲~の名に於て |
一 ハ シム。大慈悲~の默示。 |
二 句節の明細に解說されし聖典、理解ある民(のヘ訓)のための亜剌比亞の可蘭、 |
三 吉報と威嚇とを將來せる。然るに渠等槪ね背きて聽かず。 |
四 渠等いふ、吾曹の心は爾の說くヘより掩はる、吾曹の耳は聾ひたり、吾曹と爾との閧ノ幕あり、故に爾は(爾の可しとする所を)行へ、吾曹も亦(吾曹の心のまゝに)行はんと。 |
五 いへ、洵にわれは爾曹の如く唯人のみ。爾曹の~は唯一~なりとわれに默示さる。故に直に爾曹の道を~に向けよ、(過去に對して)赦を~に求めよ、 |
六 施與を爲さず來世を信ぜざる者は不幸なり、 |
七 されど信じて正しきを行ふ者は永劫の果報を受くべしと。 |
八 いへ、爾曹は二日にして大地を創造りし渠を實に信ぜずや、渠に夥伴を配するや、渠は萬物の主宰なり。 |
九 渠は其處に根固き山嶽を置き、之を祝せり、また其處に求むる者の爲に四日にして食物を給せり。 |
一〇 それより心を天(の創造)に用ひき、そは唯煙なりき、渠それと地とにいへり、來れ、欲するも欲せざるもと。渠等答へき、吾曹スんで至ると。 |
一一 渠二日にしてそを七天に創造りて各天にその職責を默示せり。われ光明を以て下天を飾り、其處に(天使の)守衞を記せり。これ偉大なる賢明なる~の宣旨なり。 |
一二 若し渠等(默伽の衆このヘ訓より)背かばいへ、われ爾曹に不時の破滅を來さん、アド、タームドの破滅の如くと。 |
一三 使徒渠等の前に渠等の後に渠等に至りて、唯~を禮拜せよといひしに、渠等答へき、吾曹の上帝(使者を下さんと)欲せば必ずや天使を下さん、吾曹爾の齎らせる使命を信ぜずと。 |
一四 アド(族)、渠等は理由なくして地上に暴慢にしていへり、誰か力に於て吾曹よりも强き者ぞと。渠等は渠等を創造りし~の力渠等よりも强きを知らざりしか。渠等は知りてわが表徵を拒めり。 |
一五 よりてわれ不幸の日烈風を渠等に送り、現世にて耻辱の責罰を味はしめき、されど來世の責罰は更に耻づべく、遁るべくもあらず。 |
一六 タームドはわれ渠等を導けり、さるに渠等は(眞の)示ヘよりも盲を愛せり。よりて不名譽の責罰の恐るべき響音その所業に應じて渠等を襲へり。 |
一七 されどわれ信じて~を畏れし者を救へり。 |
一八 ~敵の(地獄の)火に集められ隊を組みて進む日を、(渠等に警めよ)。 |
一九 其處に達すれば渠等の耳と眼と肌膚とは己に逆ひてその所業を證すべし。 |
二〇 渠等その肌膚にいはん、何とて爾曹、吾曹に逆ひて證を立つると。渠等答へん、~は吾曹をして語らしむ、萬物に言語を授けし~は、~は原爾曹を創造れり、~に爾曹は歸るべし、爾曹(罪ありて)自隱しなせそ、爾曹の耳と眼と肌膚とは爾曹に逆ひてそを證するに。さるに爾曹はこの幾多の所業を~知らずと思へり。 |
二一 |
二二 これ爾曹がその上帝に就きての臆說なり、そは爾曹を亡ぼせり、爾曹は亡はるゝ民となれりと。 |
二三 渠等(その苦惱に)耐ゆとも(地獄の)火はその居處(たるべし)、渠等眷遇を請ふともそを得ざるべし。 |
二四 われ渠等に夥伴(として惡魔)を與ふべし。渠等は現世と來世とに渠等の爲に(その虛妄を)粉粧せり。昔嘗て妖と人閧ニの國民に宣せる宣告は正しく渠等に當れり、渠等滅びたれば。 |
二五 不信者はいふ、この可蘭を勿聽きそ、たゞその(讀誦の)閧ノ妄語を放て、爾曹(その嘲笑の聲を以て誦者に)勝ち得んと。 |
二六 よりてわれ必ず不信者に峻罰を味はしめ |
二七 必ず渠等にその惡業に應報せん。 |
二八 ~敵の應報、そは(地獄の)火なり、其處は渠等の永劫の居處、渠等がわが表徵を拒みし報償として。 |
二九 不信者(地獄にて)いふべし、噫、上帝、吾曹を誘惑せる兩者妖と人とを示せ、吾曹そを足下に蹂躙して辱しめんと。 |
三〇 吾曹の上帝は~なりといひて正しく信ずる者、天使は渠等に下りいふべし、勿畏れそ、勿憂ひそ、唯爾曹の約されし天堂の希望を樂め。 |
三一 吾曹は現世にも來世にも爾曹の友なり、其處に爾曹の欲する所を得べし、其處に爾曹は自求むる所を得べし、 |
三二 大度にして仁慈なる~の賚賜として。 |
三三 ~に歸依し正を行ひて、われムスリムなりといふ者より善きもの誰かある。 |
三四 善と惡とは等しく遇せられず。善を以て惡を逐へ。見よ、爾曹と反目せし者も最親しき友たるべし。 |
三五 されど能く忍ぶ者に非ざれば之を得ず、大なる幸を授けられし者ならでは之を得ず。 |
三六 惡性の勸誘惡魔より爾に來るとも~に信ョせよ、~は聞き且知れば。 |
三七 表徵の中に夜と晝と太陽と太陰とあり。太陽をも太陰をも勿拜しそ、唯そを創造れる~を拜せよ、爾の仕ふる者~ならば。 |
三八 然れども渠等若し傲然自大なりとも、爾の上帝と與にある者(天使)は洵に日夜~を頌めて疲れず。 |
三九 その表徵の中にまた、爾曹地の荒れしを見んに、われ雨を下せば忽甦らん。地を甦らす者は必ず死者を甦らさん、渠は全能なれば。 |
四〇 洵に不敬にもわが表徵を拒む者もわれより隱るゝ能はず。されば、(地獄の)火に投ぜらるゝ者や善き、復活の日に安全なる者や善き。爾曹欲する所を行へ、渠曹爾の所業を見ん。 |
四一 洵に(可蘭の)ヘ戒至れるにそを信ぜざる者よ。(そは必ず發見されん)。これ實に無量價の聖典なり。 |
四二 虛妄は前よりも後よりも近づき得ず。頌揚に價する賢明なる~の默示。 |
四三 渠等(默伽の衆)の爾にいふ所は嘗て爾の前なるゥの使徒にいはれし所に外ならず。洵に爾の上帝は赦を好みまた罰を能くす。 |
四四 われ外人の語を以て(可蘭を)默示せば渠等必ずいひけん、その表徵明細に解說されずば(吾曹之を受けじ)、外人の語(にて書かれし)か、亞剌比亞人にかと。答へよ、そを信ずる者に確なる指針、(疑ひ惑ふ者に)救濟、されど信ぜざる者の耳には聞くに苦しくそを掩ふ暗K、恰も遠地より呼ぶ者に似たりと。 |
四五 われ昔モーセに法典を授けしに、それに就きて爭議生ぜり。若しその宣旨爾曹の上帝より出でざりせば、洵にそは渠等の閧ノ決せられたりけむ、渠等は大にそを疑ひたれば。 |
四六 正を行ふ者は其心の爲にす。惡を爲す者亦然り。爾曹の上帝は其奴僕に對して公平なれば。 |
四七 渠に(審判の)時の知識あり。一果もその苞より出です、一女も受胎せず生產せず、~の知識なくしては。その日渠、渠等に、(爾曹の配せる)わが夥伴何處に在りやといはゞ、渠等答へん、吾曹は吾曹の中に(その事に就きて)何の證もなしといはんと。 |
四八 渠等の祈りし所(の偶像)は前に渠等を去れり、渠等は遁るゝに路なきを知らん。 |
四九 人は善を求めて厭かず、されど禍に遭へば心を失ひ望を絶つ。 |
五〇 その困厄の後渠わが慈惠を 味へば必ずいふ、これわが爲なり、われ(審判の)時の來るべきを思はず、若しわれわが上帝の前に至れば必ず渠と與に最優れし地位を得んと。然れども(その時)われ信ぜざりし者にその所業を宣明すべし、必ず渠等をして最峻烈なる責罰を味はしめん。 |
五一 われ人に眷遇を與ふれば、渠囘へり去りて謝せず、されど禍到れば連りに祈る。 |
五二 いへ、何をか爾曹思ふ、若し可蘭~より出でゝ爾曹信ぜずば、太く離背せる者よりも迷謬の甚しきもの誰かある。 |
五三 今後われ地に於て渠等の上にわが表徵を示すべし、この聖典の眞理なるを渠等に明にするまで。爾曹の上帝萬物の證者たることにて(爾曹)足らずや。 |
五四 渠等(復活に)その上帝の會に就きて疑へるよ。噫、~は萬有を圍繞せり。 |
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解說品【アル・フㇲシラト】(1-54節)の解題(題名の由来、啓示時期、内容解説) |
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本によりては崇敬品と題せるあり。蓋し偶像の禮拜を抛ちて眞~の崇信を勸めたるに本づくと雖も、第三十二品を既に斯く名づけたれば、識別の爲に解說と名づけしを可とせん。傳へいふ、此品はヘ祖がウトバ・ビン・ラビアをヘ化する爲に說きしなりと。よりて名づく。 |
時代 |
時代は詳ならず。ヘジラ前八年頃かとの說あり。 |
內容 |
可蘭は天啓(一-三)。 |
可蘭を信ぜざる者へ麻訶末の說ヘ(四-七)。 |
天地創造に見るべき~力(八-一一)。 |
アド、タームドの前轍を以て孤列種を戒しむ(一二-一七)。 |
審判の日身體より呪はるゝ不信者(一八-二四)。 |
誦經の妨害と應報(二五-二九)。 |
信者の果報(三〇-三二)。 |
ムスリム(三三)。 |
善を以て惡を驅る(三四-三五)。 |
豫言者惡魔の勸誘を~に避く(三六)。 |
~の表徵は崇敬の價値を定む(三七-四〇)。 |
可蘭は~の默示(四一-四二)。 |
異端の讒謗は古今同じ(四三)。 |
可蘭の亞剌比亞語たる所以(四四)。 |
モーセの法典も亦始其民に拒まる(四五)。 |
因果應報(四六)。 |
審判の時は唯~に知られ、偶像は其日信者より去る(四七-四八)。 |
僞善者の背信(四九-五一)。 |
~誥を拒む者の峻罰(五二-五四)。 |
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解說品【アル・フㇲシラト】(1-54節)の註釋(文字の解釈) |
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八、九、一一 二日は一週日の中の二日、次の四日はその二日とも四日と爲す說と、合せて六日と爲す說とあり。一節の二日は前を四日とすれば第五日第六日なり。或はいふ、ゥ天は木曜日に、目月星辰は金曜日に創造らると。 |
二九 この兩者を特にイブリスとカインと爲すの說あり。また他說には僞~祇と偶像ヘのヘ師を指すといふ。 |
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Office Murakami |