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四つの福音書による一つのイエス物語303 |
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マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました |
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます |
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています |
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました |
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303 |
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ピラトの尋問を受ける |
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか |
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ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ |
ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ |
ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ |
ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ |
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馬可傳iケ書 |
馬太傳iケ書 |
路加傳iケ書 |
約翰傳iケ書 |
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マルコ傳iケ書 |
マタイ傳iケ書 |
ルカ傳iケ書 |
ヨハネ傳iケ書 |
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マルコによる福音書 |
マタイによる福音書 |
ルカによる福音書 |
ヨハネによる福音書 |
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15;2〜5 |
27;11〜14 |
23;3〜5 |
18;29〜38 |
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第一五章二〜五節 |
第二七章一一〜一四節 |
第二三章三〜五節 |
第一八章二九〜三八節 |
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう |
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馬可傳iケ書第一五章 |
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二 ピラト彼に問けるは爾はユダヤ人の王なるやイエス答けるは爾が言る如し |
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三 祭司の長多端をもて彼を訟ふ |
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四 ピラト復イエスに問て曰けるは何も答ざるか彼等が爾について證を立しこと幾何かりぞ乎 |
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五 ピラトの奇と爲までにイエス何をも答ざりき |
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馬太傳iケ書第二七章 |
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十一 偖イエス方伯の前にたつ方伯イエスに問て曰けるは爾はユダヤ人の王なるかイエス之に曰けるは爾が言る如し |
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十二 祭司の長長老たち彼を訴ふれども何の答もせず |
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十三 是に於てピラト彼に曰けるは此人々なんぢに立る證のかく大なるを爾きかざる乎 |
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十四 方伯の甚奇とするまでにイエス一言も答せざりき |
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路加傳iケ書第二三章 |
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三 ピラト イエスに問て曰けるは爾はユダヤ人の王なるか答けるは爾が言る如し |
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四 ピラト祭司の長等と衆人に曰けるは我この人に於て罪あるを見ず |
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五 彼等ますます極力いひけるは彼はガリラヤより始て遍くユダヤを教へ此處まで來て民を亂せり |
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約翰傳iケ書第一八章 |
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二九 ピラト出て彼等に曰けるは如何なる訟をもて斯人を訟るや |
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三十 人々こたへけるは彼もし惡を行る者に非ずば爾に解さじ |
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三一 ピラト彼等に曰けるは爾曹これを取なんぢらの律法に從ひて審判せよユダヤの人々かれに曰けるは我儕に人を殺すの權なし |
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三二 是イエスの其死んとする狀を指て語れることに應へり |
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三三 ピラトまた公廳に入イエスを召て曰けるは爾はユダヤ人の王なるや |
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三四 イエス彼に答けるは爾この事を言るは自己に由か我に就て人の吿しに由か |
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三五 ピラト答けるは我はユダヤ人ならんや爾の國の民と祭司の長と爾を我に解せり爾なにを爲しや |
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三六 イエス答けるは我國はこの世の國に非ず若わが國この世の國ならば我僕われをユダヤ人に付さゞる爲に戰ふべし然ど我國は此世の國ならざる也 |
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三七 ピラト彼に曰けるは然ば爾は王なるかイエス答けるは爾の言ところの如く我は王なり我これが爲に生これが爲め世に臨れり蓋眞理について證を爲んため也すべて眞理に屬者は我聲を聽 |
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三八 ピラト彼に曰けるは眞理は如何なる者ぞ此事を言る後また出てユダヤ人に曰けるは我は斯人に罪あるを見ず |
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう |
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マルコ傳iケ書第一五章 |
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二 ビラト、イエスに問ひて言ふ『なんぢはユダヤ人の王なるか』答へて言ひ給ふ『なんぢの言ふが如し』 |
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三 祭司長ら、さまざまに訴ふれば、 |
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四 ピラトまた問ひて言ふ『なにも答へぬか、視よ、如何に多くの事をもて訴ふるか』 |
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五 されどピラトの怪しむばかりイエス更に何をも答へ給はず。 |
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マタイ傳iケ書第二七章 |
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一一 。さてイエス、總督の前に立ち給ひしに、總督、問ひて言ふ『なんぢはユダヤ人の王なるか』イエス言ひ給ふ『なんぢの言ふが如し』 |
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一二 祭司長・長老ら訴ふれども、何をも答へ給はず。 |
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一三 爰にピラト彼にいふ『聞かぬか、彼らが汝に對して如何におほくの證據を立つるを』 |
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一四 されど總督の甚く怪しむまで、一言をも答へ給はず。 |
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ルカ傳iケ書第二三章 |
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三 ピラト、イエスに問ひて言ふ『なんぢはユダヤ人の王なるか』答へて言ひ給ふ『なんぢの言ふが如し』 |
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四 ピラト祭司長らと群衆とに言ふ『われ此の人に愆あるを見ず』 |
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五 彼等ますます言ひ募り『かれはユダヤ全國にヘをなして民を騷がし、ガリラヤより始めて、此處に至る』と言ふ。 |
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ヨハネ傳iケ書第一八章 |
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二九 爰にピラト彼らの前に出でゆきて言ふ『この人に對して如何なる訴訟をなすか』 |
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三〇 答へて言ふ『もし惡をなしたる者ならずば汝に付さじ』 |
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三一 ピラト言ふ『なんぢら彼を引取り、おのが律法に循ひて審け』ユダヤ人いふ『我らに人を殺す權威なし』 |
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三二 これイエス己が如何なる死にて死ぬるかを示して言ひ給ひし御言の成就せん爲なり。 |
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三三 爰にピラトまた官邸に入り、イエスを呼び出して言ふ『なんぢはユダヤ人の王なるか』 |
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三四 イエス答へ給ふ『これは汝おのれより言ふか、將わが事を人の汝に吿げたるか』 |
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三五 ピラト答ふ『我はユダヤ人ならんや、汝の國人・祭司長ら汝を我に付したり、汝なにを爲ししぞ』 |
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三六 イエス答へ給ふ『わが國はこの世のものならず、若し我が國この世のものならば、我が僕ら我をユダヤ人に付さじと戰ひしならん。然れど我が國は比の世よりのものならず』 |
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三七 爰にピラト言ふ『されば汝は王なるか』イエス答へ給ふ『われの王たることは汝の言へるごとし。我は之がために生れ、之がために世に來れり、即ち眞理につきて證せん爲なり。凡て眞理に屬する者は我が聲をきく』 |
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三八 ピラト言ふ『眞理とは何ぞ』かく言ひて再びユダヤ人の前に出でて言ふ『我この人に何の罪あるをも見ず。 |
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう |
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マルコによる福音書第一五章 |
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二 ピラトはイエスに尋ねた、「あなたがユダヤ人の王であるか」。イエスは、「そのとおりである」とお答えになった。 |
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三 そこで祭司長たちは、イエスのことをいろいろと訴えた。 |
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四 ピラトはもう一度イエスに尋ねた、「何も答えないのか。見よ、あなたに対してあんなにまで次々に訴えているではないか」。 |
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五 しかし、イエスはピラトが不思議に思うほどに、もう何もお答えにならなかった。 |
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マタイによる福音書第二七章 |
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一一 さて、イエスは総督の前に立たれた。すると総督はイエスに尋ねて言った、「あなたがユダヤ人の王であるか」。イエスは「そのとおりである」と言われた。 |
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一二 しかし、祭司長、長老たちが訴えている間、イエスはひと言もお答えにならなかった。 |
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一三 するとピラトは言った、「あんなにまで次々に、あなたに不利な証言を立てているのが、あなたには聞えないのか」。 |
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一四 しかし、総督が非常に不思議に思ったほどに、イエスは何を言われても、ひと言もお答えにならなかった。 |
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ルカによる福音書第二三章 |
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三 ピラトはイエスに尋ねた、「あなたがユダヤ人の王であるか」。イエスは「そのとおりである」とお答えになった。 |
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四 そこでピラトは祭司長たちと群衆とにむかって言った、「わたしはこの人になんの罪もみとめない」。 |
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五 ところが彼らは、ますます言いつのってやまなかった、「彼は、ガリラヤからはじめてこの所まで、ユダヤ全国にわたって教え、民衆を煽動しているのです」。 |
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ヨハネによる福音書第一八章 |
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二九 そこで、ピラトは彼らのところに出てきて言った、「あなたがたは、この人に対してどんな訴えを起すのか」。 |
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三〇 彼らはピラトに答えて言った、「もしこの人が悪事をはたらかなかったなら、あなたに引き渡すようなことはしなかったでしょう」。 |
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三一 そこでピラトは彼らに言った、「あなたがたは彼を引き取って、自分たちの律法でさばくがよい」。ユダヤ人らは彼に言った、「わたしたちには、人を死刑にする権限がありません」。 |
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三二 これは、ご自身がどんな死にかたをしようとしているかを示すために言われたイエスの言葉が、成就するためである。 |
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三三 さて、ピラトはまた官邸にはいり、イエスを呼び出して言った、「あなたは、ユダヤ人の王であるか」。 |
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三四 イエスは答えられた、「あなたがそう言うのは、自分の考えからか。それともほかの人々が、わたしのことをあなたにそう言ったのか」。 |
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三五 ピラトは答えた、「わたしはユダヤ人なのか。あなたの同族や祭司長たちが、あなたをわたしに引き渡したのだ。あなたは、いったい、何をしたのか」。 |
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三六 イエスは答えられた、「わたしの国はこの世のものではない。もしわたしの国がこの世のものであれば、わたしに従っている者たちは、わたしをユダヤ人に渡さないように戦ったであろう。しかし事実、わたしの国はこの世のものではない」。 |
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三七 そこでピラトはイエスに言った、「それでは、あなたは王なのだな」。イエスは答えられた、「あなたの言うとおり、わたしは王である。わたしは真理についてあかしをするために生れ、また、そのためにこの世にきたのである。だれでも真理につく者は、わたしの声に耳を傾ける」 |
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三八 ピラトはイエスに言った、「真理とは何か」。こう言って、彼はまたユダヤ人の所に出て行き、彼らに言った、「わたしには、この人になんの罪も見いだせない。 |
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Office Murakami |