四つの福音書による一つのイエス物語285
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました
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285
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「真理の霊が私を受け継ぐ」
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ  ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ
馬可傳iケ書 馬太傳iケ書 路加傳iケ書 約翰傳iケ書
マルコ傳iケ書 マタイ傳iケ書 ルカ傳iケ書 ヨハネ傳iケ書
マルコによる福音書 マタイによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書
16;12〜15
第一六章一二〜一五節
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう
約翰傳iケ書第一六章
十二 我なほ爾曹に多く語る可こと有ども今なんぢら曉ことを得ず
十三 然ど彼すなはち眞理の靈の來らんとき爾曹を導きて凡の眞理を知しむべし蓋かれ己に由て語に非ず其聞し所の事を爾曹に言また來らんとする事を爾曹に示すべければ也
十四 彼わが榮を顯さん蓋わが屬を受て爾曹に示せば也
十五 凡て父の有給ふものは我屬なり是故に彼わが屬を受て爾曹に示すと曰り
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう
ヨハネ傳iケ書第一六章
一二 我なほ汝らにぐべき事あまたあれど、今なんぢら得耐へず。
一三 然れど彼すなはち眞理の御靈きたらん時、なんぢらを導きて眞理をことごとく悟らしめん。かれ己より語るにあらず、凡そ聞くところの事を語り、かつ來らんとする事どもを汝らに示さん。
一四 彼はわが榮光を顯さん、それは我がものを受けて汝らに示すべければなり。
一五 すべて父の有ち給ふものは我がものなり、此の故に我がものを受けて汝らに示さんと云へるなり。
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう
ヨハネによる福音書第一六章
一二 わたしには、あなたがたに言うべきことがまだ多くあるが、あなたがたは今はそれに堪えられない。
一三 けれども真理の御霊が来る時には、あなたがたをあらゆる真理に導いてくれるであろう。それは自分から語るのではなく、その聞くところを語り、きたるべき事をあなたがたに知らせるであろう。
一四 御霊はわたしに栄光を得させるであろう。わたしのものを受けて、それをあなたがたに知らせるからである。
一五 父がお持ちになっているものはみな、わたしのものである。御霊はわたしのものを受けて、それをあなたがたに知らせるのだと、わたしが言ったのは、そのためである。
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