四つの福音書による一つのイエス物語274
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました
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274
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これが最後の晩餐であることを告げる
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ  ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ
馬可傳iケ書 馬太傳iケ書 路加傳iケ書 約翰傳iケ書
マルコ傳iケ書 マタイ傳iケ書 ルカ傳iケ書 ヨハネ傳iケ書
マルコによる福音書 マタイによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書
14;25 26;29 22;14〜18
第一四章二五節 第二六章二九節 第二二章一四〜一八節
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう
馬可傳iケ書第一四章
二五 我まことに爾曹に告ん今よりのち新しきものを~の國にて飮ん日までは葡萄にて製るものを飮じ
馬太傳iケ書第二六章
二九 われ爾曹にん今より後なんぢらと偕に新しき物を吾父の國に飮ん日までは再びこの葡萄にて造れる物を飮じ
路加傳iケ書第二二章
十四 時至ければイエス食に就ぬ又使徒も共に就たり
十五 イエス彼等に曰けるは我苦を受る先に爾曹と共に此逾越を食すること大に願へり
十六 われ爾曹にん之を~の國に成までは復これを食せじ
十七 イエス杯をとり謝して曰けるは之を取て互に分よ
十八 我なんぢらに~の國の來るまでは葡萄より造しものを飮じ
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう
マルコ傳iケ書第一四章
二五 誠に汝らにぐ、~の國にて新しきものを飮む日までは、われ葡萄の果より成るものを飮まじ』
マタイ傳iケ書第二六章
二九 われ汝らにぐ、わが父の國にて新しきものを汝らと共に飮む日までは、われ今より後この葡萄の果より成るものを飮まじ』
ルカ傳iケ書第二二章
一四 時いたりてイエス席にきたまひ、使徒たちも共にく。
一五 斯て彼らに言ひ給ふ『われ苦の前に、なんぢらと共にこの過越の食をなすことを望みに望みたり。
一六 われ汝らにぐ、~の國にて過越の成就するまでは我復これを食せざるべし』
一七 かくて酒杯を受け、かつ謝して言ひ給ふ『これを取りて互に分ち飮め。
一八 われ汝らにぐ、~の國の來るまでは、われ今よりのち葡萄の果より成るものを飮まじ』
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう
マルコによる福音書第一四章
二五 あなたがたによく言っておく。神の国で新しく飲むその日までは、わたしは決して二度と、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない」。
マタイによる福音書第二六章
二九 あなたがたに言っておく。わたしの父の国であなたがたと共に、新しく飲むその日までは、わたしは今後決して、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない」。
ルカによる福音書第二二章
一四 時間になったので、イエスは食卓につかれ、使徒たちも共に席についた。
一五 イエスは彼らに言われた、「わたしは苦しみを受ける前に、あなたがたとこの過越の食事をしようと、切に望んでいた。
一六 あなたがたに言って置くが、神の国で過越が成就する時までは、わたしは二度と、この過越の食事をすることはない」。
一七 そして杯を取り、感謝して言われた、「これを取って、互に分けて飲め。
一八 あなたがたに言っておくが、今からのち神の国が来るまでは、わたしはぶどうの実から造ったものを、いっさい飲まない」。
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