四つの福音書による一つのイエス物語262
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました
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262
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「私は羊の門」
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ  ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ
馬可傳iケ書 馬太傳iケ書 路加傳iケ書 約翰傳iケ書
マルコ傳iケ書 マタイ傳iケ書 ルカ傳iケ書 ヨハネ傳iケ書
マルコによる福音書 マタイによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書
10;7〜10
第一〇章七〜一〇節
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう
約翰傳iケ書第一〇章
七 是故にイエス復かれらに曰けるは誠に實に爾曹にん我はち羊の門なり
八 凡て我より先に來しは竊賊なり?盜なり羊その聲を聽ざりき
九 我は門なり若人われより入ば救れ且出入をなして草を得べし
十 竊賊の來るは盜んとし殺さんとし滅さんとするの他なし我きたるは羊をして生を得かつならしめん爲なり
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう
ヨハネ傳iケ書第一〇章
七 この故にイエス復いひ給ふ『まことに誠に汝らにぐ、我は羊の門なり。
八 すべて我より前に來りしは、盜人なり、强盜なり、羊は之に聽かざりき。
九 我は門なり、おほよそ我によりて入るは救はれ、かつ出入をなし、草を得べし。
 盜人のきたるは盜み、殺し、亡さんとするの他なし。わが來るは羊に生命を得しめ、かつに得しめん爲なり。
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう
ヨハネによる福音書第一〇章
七 そこで、イエスはまた言われた、「よくよくあなたがたに言っておく。わたしは羊の門である。
八 わたしよりも前にきた人は、みな盗人であり、強盗である。羊は彼らに聞き従わなかった。
九 わたしは門である。わたしをとおってはいる者は救われ、また出入りし、牧草にありつくであろう。
一〇 盗人が来るのは、盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするためにほかならない。わたしがきたのは、羊に命を得させ、豊かに得させるためである。
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