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四つの福音書による一つのイエス物語256 |
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マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました |
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます |
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています |
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました |
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256 |
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金を預かった僕たちの譬を語る |
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか |
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ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ |
ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ |
ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ |
ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ |
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馬可傳iケ書 |
馬太傳iケ書 |
路加傳iケ書 |
約翰傳iケ書 |
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マルコ傳iケ書 |
マタイ傳iケ書 |
ルカ傳iケ書 |
ヨハネ傳iケ書 |
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マルコによる福音書 |
マタイによる福音書 |
ルカによる福音書 |
ヨハネによる福音書 |
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25;14〜30 |
19;11〜27 |
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第二五章一四〜三〇節 |
第一九章一一〜二七節 |
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう |
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馬太傳iケ書第二五章 |
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十四 また天國は或人の旅行せんとして其僕をよび所有を彼等に預るが如し |
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十五 各人の智慧に從ひて或者には銀五千或者には二千或者には一千を予へをき直に旅行せり |
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十六 五千の銀を受し者は往て之を貿易し他に五千を得たり |
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十七 二千を受し者もまた他に二千を得たり |
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十八 然るに一千を受し者は往て地を堀その主の金を藏せり |
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十九 曆久て後その僕等の主かへりて彼等と會計せしに |
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二十 五千の銀を受し者その他に五千の銀を携來りて主よ我に五千の銀を預しが他に五千の銀を儲たりと曰ければ |
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二一 主かれに曰けるはあゝ善且忠なる僕ぞ爾寡なる事に忠なり我なんぢに多ものを督らせん爾の主人の歡樂に入よ |
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二二 二千の銀を受し者きたりて主よ我に二千の銀を預しが他に二千の録を儲たりと曰ければ |
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二三 主かれに曰けるはあゝ善且忠なる僕ぞなんぢ寡なる事に忠なり我なんぢに多ものを督らせん爾の主人の歡樂に入よ |
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二四 また一千の銀を受し者きたりて曰けるは主よ爾は嚴人にて播ざる處より穫ちらさゞる處より斂ることを我は知 |
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二五 故に我懼てゆき主の一千の銀を地に藏し置り今なんぢ爾の物を得たり |
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二六 その主こたへて曰けるは惡かつ惰れる僕ぞ爾わが播ざる處よりかり散さゞる處より斂ることを知か |
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二七 然らば我が金を兌換舖に預置べきなり然ば我が歸たるとき本と利とを受べし |
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二八 是故に彼の一千の銀を取て十千の銀ある者に予よ |
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二九 それ有る者は予られて尙あまりあり無有者はその有る物をも奪るゝ也 |
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三十 無uなる僕を外の幽暗に逐やれ其處にて哀哭切齒すること有ん |
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路加傳iケ書第一九章 |
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十一 衆人この言を聞る時また譬を設て曰り此はエルサレムに近かつ衆人~の國たゞちに顯明るべしと意が故なり |
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十二 ある貴者みづから領地を受て歸んとて遠國へ往とき |
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十三 十人の僕を召て彼等に金十斤を予て曰けるは我來まで商賣せよ |
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十四 その國民かれを憾て後より使を遣し曰けるは我儕この人を王とする事を欲ず |
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十五 領地を受て歸し時おのおの商賣して幾何の利を得たるかを知んとて金を予おきたる僕等を召と命じぬ |
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十六 初の一人きたりて曰けるは主よ爾の一斤は十斤の利を得たり |
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十七 主人いひけるは兪善僕よ爾は少者に忠なれば十の邑を宰どるべし |
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十八 また次の一人きたりて曰けるは主よ爾の一斤は五斤の利を得たり |
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十九 主人曰けるは爾も五の邑を宰どるべし |
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二十 また一人きたりて曰けるは主よ爾の一斤は此に在われ手巾に裹て藏置たりき |
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二一 蓋なんぢ嚴人なるが故に我おそれたり爾置ざる者をとり播ざる者をかる人なればなり |
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二二 主人いひけるは惡僕よ我なんぢの口に因て爾を鞫べし爾われは嚴者にて置ざる者を取まかざる者を穫と知 |
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二三 然に何ぞ我來るとき本と利を得んが爲に我金を兌錢肆に預ざりしや |
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二四 遂に傍に立る者に曰けるは此人の一片を取て十斤有る者に予よ |
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二五 衆人主人に曰けるは主よ其人すでに十斤を有り |
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二六 主人いひけるは我なんぢらに吿ん夫有者は予られ不有者は其所有ものまで取るべし |
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二七 且わが敵すなはち我が支配を欲ざる者を此に曳來りて我前に誅せ |
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう |
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マタイ傳iケ書第二五章 |
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一四 また或人とほく旅立せんとして其の僕どもを呼び、之に己が所有を預くるが如し。 |
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一五 各人の能力に應じて或者には五タラント、或者には二タラント、或者には一タラントを與へ置きて旅立せり。 |
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一六 五タラントを受けし者は、直ちに往き、之をはたらかせて他に五タラントを赢け、 |
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一七 二タラントを受けし者も同じく他に二タラントを赢く。 |
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一八 然るに一タラントを受けし者は、往きて地を堀り、その主人の銀をかくし置けり。 |
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一九 久しうして後この僕どもの主人きたりて、彼らと計算したるに、 |
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二〇 五タラントを受けし者は他に五タラントを持ちきたりて言ふ、「主よ、なんぢ我に五タラントを預けたりしが、視よ、他に五タラントを赢けたり」 |
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二一 主人いふ「宜いかな、善かつ忠なる僕、なんぢは僅なる物に忠なりき。我なんぢに多くの物を掌どらせん、汝の主人の歡喜に入れ」 |
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二二 二タラントを受けし者も來りて言ふ「主よ、なんぢ我に二タラントを預けたりしが、視よ、他に二タラントを赢けたり」 |
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二三 主人いふ「宜いかな、善かつ忠なる僕、なんぢは僅なる物に忠なりき。我なんぢに多くの物を掌どらせん、汝の主人の歡喜にいれ」 |
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二四 また一タラントを受けし者もきたりて言ふ「主よ、我はなんぢの嚴しき人にて、播かぬ處より刈り、散らさぬ處より歛むることを知るゆゑに、 |
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二五 懼れてゆき、汝のタラントを地に藏しおけり。視よ、汝はなんぢの物を得たり」 |
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二六 主人こたヘて言ふ「惡しく、かつ惰れる僕、わが播かぬ處より刈り、散らさぬ處より歛むることを知るか。 |
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二七 さらば我が銀を銀行にあづけ置くべかりしなり、我きたりて利子とともに我が物をうけ取りしものを。 |
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二八 然れば彼のタラントを取りて十タラントを有てる人に與へよ。 |
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二九 すべて有てる人は、與ヘられて愈々豐ならん。然れど有たぬ者は、その有てる物をも取らるべし。 |
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三〇 而して比の無uなる僕を外の暗Kに逐ひいだせ、其處にて哀哭・切齒することあらん」 |
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ルカ傳iケ書第一九章 |
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一一 人々これらの事を聽きゐたるとき、譬を加へて言ひ給ふ。これはイエス、エルサレムに近づき給ひ、~の國たちどころに現るべしと彼らが思ふ故なり。 |
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一二 乃ち言ひたまふ『或る貴人、王の權を受けて歸らんとて遠き國へ往くとき、 |
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一三 十人の僕をよび、之に金十ミナを付して言ふ「わが歸るまで商賣せよ」 |
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一四 然るに其の地の民かれを憎み、後より使を遣して「我らは此の人の我らの王となることを欲せず」と言はしむ。 |
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一五 貴人、王の權をうけて歸り來りしとき、銀を付し置きたる僕どもの、如何に商賣せしかを知らんとて彼らを呼ばしむ。 |
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一六 初のもの進み出でて言ふ「主よ、なんぢの一ミナは十ミナを赢けたり」 |
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一七 王いふ「善いかな、良き僕、なんぢは小事に忠なりしゆゑ、十の町を司どるべし」 |
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一八 次の者きたりて言ふ「主よ、なんぢの一ミナは五ミナを赢けたり」 |
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一九 王また言ふ「なんぢも五つの町を司どるべし」 |
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二〇 また一人きたりて言ふ「主、視よ、なんぢの一ミナは此處に在り。我これを袱紗に包みて藏め置きたり。 |
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二一 これ汝の嚴しき人なるを懼れたるに因る。なんぢは置かぬものを取り、播かぬものを刈るなり」 |
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二二 王いふ「惡しき僕、われ汝の口によりて汝を審かん。我の嚴しき人にて、置かぬものを取り、播かぬものを刈るを知るか。 |
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二三 何ぞわが金を銀行に預けざりし、然らば我きたりて元金と利子とを請求せしものを」 |
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二四 斯て傍らに立つ者どもに言ふ「かれの一ミナを取りて十ミナを有てる人に付せ」 |
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二五 彼等いふ「主よ、かれは旣に十ミナを有てり」 |
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二六 「われ汝らに吿ぐ、凡て有てる人はなほ與へられ、有たぬ人は有てるものをも取らるべし。 |
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二七 而して我が王たる事を欲せぬ、かの仇どもを、此處に連れきたり我が前にて殺せ』 |
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう |
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マタイによる福音書第二五章 |
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一四 また天国は、ある人が旅に出るとき、その僕どもを呼んで、自分の財産を預けるようなものである。 |
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一五 すなわち、それぞれの能力に応じて、ある者には五タラント、ある者には二タラント、ある者には一タラントを与えて、旅に出た。 |
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一六 五タラントを渡された者は、すぐに行って、それで商売をして、ほかに五タラントをもうけた。 |
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一七 二タラントの者も同様にして、ほかに二タラントをもうけた。 |
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一八 しかし、一タラントを渡された者は、行って地を掘り、主人の金を隠しておいた。 |
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一九 だいぶ時がたってから、これらの僕の主人が帰ってきて、彼らと計算をしはじめた。 |
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二〇 すると五タラントを渡された者が進み出て、ほかの五タラントをさし出して言った、『ご主人様、あなたはわたしに五タラントをお預けになりましたが、ごらんのとおり、ほかに五タラントをもうけました』。 |
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二一 主人は彼に言った、『良い忠実な僕よ、よくやった。あなたはわずかなものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ』。 |
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二二 二タラントの者も進み出て言った、『ご主人様、あなたはわたしに二タラントをお預けになりましたが、ごらんのとおり、ほかに二タラントをもうけました』。 |
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二三 主人は彼に言った、『良い忠実な僕よ、よくやった。あなたはわずかなものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ』。 |
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二四 一タラントを渡された者も進み出て言った、『ご主人様、わたしはあなたが、まかない所から刈り、散らさない所から集める酷な人であることを承知していました。 |
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二五 そこで恐ろしさのあまり、行って、あなたのタラントを地の中に隠しておきました。ごらんください。ここにあなたのお金がございます』。 |
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二六 すると、主人は彼に答えて言った、『悪い怠惰な僕よ、あなたはわたしが、まかない所から刈り、散らさない所から集めることを知っているのか。 |
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二七 それなら、わたしの金を銀行に預けておくべきであった。そうしたら、わたしは帰ってきて、利子と一緒にわたしの金を返してもらえたであろうに。 |
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二八 さあ、そのタラントをこの者から取りあげて、十タラントを持っている者にやりなさい。 |
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二九 おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう。 |
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三〇 この役に立たない僕を外の暗い所に追い出すがよい。彼は、そこで泣き叫んだり、歯がみをしたりするであろう』。 |
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ルカによる福音書第一九章 |
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一一 人々がこれらの言葉を聞いているときに、イエスはなお一つの譬をお話しになった。それはエルサレムに近づいてこられたし、また人々が神の国はたちまち現れると思っていたためである。 |
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一二 それで言われた、「ある身分の高い人が、王位を受けて帰ってくるために遠い所へ旅立つことになった。 |
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一三 そこで十人の僕を呼び十ミナを渡して言った、『わたしが帰って来るまで、これで商売をしなさい』。 |
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一四 ところが、本国の住民は彼を憎んでいたので、あとから使者をおくって、『この人が王になるのをわれわれは望んでいない』と言わせた。 |
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一五 さて、彼が王位を受けて帰ってきたとき、だれがどんなもうけをしたかを知ろうとして、金を渡しておいた僕たちを呼んでこさせた。 |
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一六 最初の者が進み出て言った、『ご主人様、あなたの一ミナで十ミナをもうけました』。 |
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一七 主人は言った、『よい僕よ、うまくやった。あなたは小さい事に忠実であったから、十の町を支配させる』。 |
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一八 次の者がきて言った、『ご主人様、あなたの一ミナで五ミナをつくりました』。 |
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一九 そこでこの者にも、『では、あなたは五つの町のかしらになれ』と言った。 |
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二〇 それから、もうひとりの者がきて言った、『ご主人様、さあ、ここにあなたの一ミナがあります。わたしはそれをふくさに包んで、しまっておきました。 |
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二一 あなたはきびしい方で、おあずけにならなかったものを取りたて、おまきにならなかったものを刈る人なので、おそろしかったのです』。 |
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二二 彼に言った、『悪い僕よ、わたしはあなたの言ったその言葉であなたをさばこう。わたしがきびしくて、あずけなかったものを取りたて、まかなかったものを刈る人間だと、知っているのか。 |
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二三 では、なぜわたしの金を銀行に入れなかったのか。そうすれば、わたしが帰ってきたとき、その金を利子と一緒に引き出したであろうに』。 |
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二四 そして、そばに立っていた人々に、『その一ミナを彼から取り上げて、十ミナを持っている者に与えなさい』と言った。 |
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二五 彼らは言った、『ご主人様、あの人は既に十ミナを持っています』。 |
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二六 『あなたがたに言うが、おおよそ持っている人には、なお与えられ、持っていない人からは、持っているものまでも取り上げられるであろう。 |
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二七 しかしわたしが王になることを好まなかったあの敵どもを、ここにひっぱってきて、わたしの前で打ち殺せ』」。 |
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Office Murakami |