四つの福音書による一つのイエス物語243
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました
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243
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エルサレムを責める
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ  ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ
馬可傳iケ書 馬太傳iケ書 路加傳iケ書 約翰傳iケ書
マルコ傳iケ書 マタイ傳iケ書 ルカ傳iケ書 ヨハネ傳iケ書
マルコによる福音書 マタイによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書
23;37〜39 13;34〜35
第二三章三七〜三九節 第一三章三四〜三五節
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう
馬太傳iケ書第二三章
三七 噫エルサレムよエルサレムよ預言を殺し爾に遣さるゝ者を石にて擊ものよ母の雛を翼の下に集る如く我なんぢの赤子を集んとせしこと幾次ぞや然ど爾曹は好ざりき
三八 よ爾曹の家は荒地となりて遺れん
三九 われ爾曹にん主の名に託て來るなりと爾曹の云んとき至るまでは今より我を見ざるべし
路加傳iケ書第一三章
三四 噫エルサレムよエルサレムよ預言を殺し爾に遣されしを石にて擊るよ母鷄の雛を翼の下に集むる如く我なんぢの赤子を集んと爲しこせ幾回ぞや爾曹は欲ず
三五 よ爾曹の家は墟と爲て遺さるべし誠に我なんぢらにん主の名に託て來るなりと爾曹いはん時いたるは我を見ざるべし
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう
マタイ傳iケ書第二三章
三七 ああエルサレム、エルサレム、預言たちを殺し、遣されたる人を石にて擊つよ、牝のその雛を翼の下に集むるごとく、我なんぢの子どもを集めんと爲しこと幾度ぞや、然れど汝らは好まざりき。
三八 よ、汝らの家は廢てられて汝らに遺らん。
三九 われ汝らにぐ、「讚むべきかな、主の名によりて來る」と、汝等のいふ時の至るまでは、今より我を見ざるべし』
ルカ傳iケ書第一三章
三四 噫エルサレム、エルサレム、預言たちを殺し、遣されたる人を石にて擊つよ、牝の己が雛を翼のうちに集むるごとく、我なんぢの子どもを集めんとせしこと幾度ぞや。然れど汝らは好まざりき。
三五 よ、汝らの家は棄てられて汝らに遺らん。我なんぢらにぐ、「讚むべきかな、主の名によりて來る」と、汝らの言ふ時の至るまでは、我を見ざるべし』
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう
マタイによる福音書第二三章
三七 ああ、エルサレム、エルサレム、預言者たちを殺し、おまえにつかわされた人たちを石で打ち殺す者よ。ちょうど、めんどりが翼の下にそのひなを集めるように、わたしはおまえの子らを幾たび集めようとしたことであろう。それだのに、おまえたちは応じようとしなかった。
三八 見よ、おまえたちの家は見捨てられてしまう。
三九 わたしは言っておく、『主の御名によってきたる者に、祝福あれ』とおまえたちが言う時までは、今後ふたたび、わたしに会うことはないであろう」。
ルカによる福音書第一三章
三四 ああ、エルサレム、エルサレム、預言者たちを殺し、おまえにつかわされた人々を石で打ち殺す者よ。ちょうどめんどりが翼の下にひなを集めるように、わたしはおまえの子らを幾たび集めようとしたことであろう。それだのに、おまえたちは応じようとしなかった。
三五 見よ、おまえたちの家は見捨てられてしまう。わたしは言って置く、『主の名によってきたるものに、祝福あれ』とおまえたちが言う時の来るまでは、再びわたしに会うことはないであろう」。
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