四つの福音書による一つのイエス物語215
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました
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215
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エルサレムを見て泣く
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ  ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ
馬可傳iケ書 馬太傳iケ書 路加傳iケ書 約翰傳iケ書
マルコ傳iケ書 マタイ傳iケ書 ルカ傳iケ書 ヨハネ傳iケ書
マルコによる福音書 マタイによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書
19;41〜44
第一九章四一〜四四節
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう
路加傳iケ書第一九章
四一 に近づけるとき城中を見て之が爲に哭いひけるは
四二 もし爾だにも今この爾の日に於て爾の平安に關れる事を知ばなるに今なんぢの目に隱たり
四三 爾の敵なんぢの周邊に壘を築き四方より圍攻
四四 爾と其中なる兒女を擊滅し石をも石の上に遺ざる日きたらん是なんぢ其眷顧たまふの時を知ざれば也
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう
ルカ傳iケ書第一九章
四一 旣に近づきたるとき、を見やり、之がために泣きて言ひ給ふ、
四二 『ああ汝、なんぢも若しこの日の間に平和にかかはる事を知りたらんには然れど今なんぢの目に隱れたり。
四三 日きたりて敵なんぢの周圍に壘をきづき、汝を取り圍みて四方より攻め、
四四 汝と、その內にある子らとを地に打ち倒し、一つの石をも石の上に遺さざるべし。なんぢ眷顧の時を知らざりしに因る』
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう
ルカによる福音書第一九章
四一 いよいよ都の近くにきて、それが見えたとき、そのために泣いて言われた、
四二 「もしおまえも、この日に、平和をもたらす道を知ってさえいたら………しかし、それは今おまえの目に隠されている。
四三 いつかは、敵が周囲に塁を築き、おまえを取りかこんで、四方から押し迫り、
四四 おまえとその内にいる子らとを地に打ち倒し、城内の一つの石も他の石の上に残して置かない日が来るであろう。それは、おまえが神のおとずれの時を知らないでいたからである」。
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