四つの福音書による一つのイエス物語207
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました
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207
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祭司長たちラザロ殺しを決める
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ  ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ
馬可傳iケ書 馬太傳iケ書 路加傳iケ書 約翰傳iケ書
マルコ傳iケ書 マタイ傳iケ書 ルカ傳iケ書 ヨハネ傳iケ書
マルコによる福音書 マタイによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書
12;9〜11
第一二章九〜一一節
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう
約翰傳iケ書第一二章
九 多のユダヤ人イエスが此に在を知て來る特にイエスの爲のみに非ず亦その死より甦らし所のラザロをも見んと欲るなり
十 祭司の長等ラザロをも殺さんと謀る
十一 蓋ラザロの故に因て多のユダヤ人ゆきてイエスを信ずるがゆゑ也
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう
ヨハネ傳iケ書第一二章
九 ユダヤの多くの民ども、イエスの此處に居給ふことを知りて來る、これはイエスの爲のみにあらず、死人の中より甦へらせ給ひしラザロを見んとてなり。
 斯て祭司長ら、ラザロをも殺さんと議る。
一一 彼のために多くのユダヤ人さり往きてイエスを信ぜし故なり。
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう
ヨハネによる福音書第一二章
九 大ぜいのユダヤ人たちが、そこにイエスのおられるのを知って、押しよせてきた。それはイエスに会うためだけではなく、イエスが死人のなかから、よみがえらせたラザロを見るためでもあった。
一〇 そこで祭司長たちは、ラザロも殺そうと相談した。
一一 それは、ラザロのことで、多くのユダヤ人が彼らを離れ去って、イエスを信じるに至ったからである。
Office Murakami