四つの福音書による一つのイエス物語180
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました
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180
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なくした銀貨の譬を語る
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ  ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ
馬可傳iケ書 馬太傳iケ書 路加傳iケ書 約翰傳iケ書
マルコ傳iケ書 マタイ傳iケ書 ルカ傳iケ書 ヨハネ傳iケ書
マルコによる福音書 マタイによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書
15;8〜10
第一五章八〜一〇節
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう
路加傳iケ書第一五章
八 また婦のうち誰か金錢十枚をもち其一枚を失はんに燈火を燃て家を掃除し之を獲までは切に尋ざらん乎
九 尋得ば其友と其の人を召集て曰ん我と共に喜べ我うしなへる金錢を獲たれば也
十 われ爾曹にん此の如く一人の罪ある人悔改めなば~の使の前に喜あるべし
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう
ルカ傳iケ書第一五章
八 又いづれの女か銀貨十枚を有たんに、若しその一枚を失はば、燈火をともし、家を掃きて見出すまでは懇ろに尋ねざらんや。
九 遂に見出さば、其の友と隣人とを呼び集めて言はん、「我とともに喜べ、わが失ひたる銀貨を見出せり」
 われ汝らにぐ、斯のごとく悔改むる一人の罪人のために、~の使たちの前に歡喜あるべし』
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう
ルカによる福音書第一五章
八 また、ある女が銀貨十枚を持っていて、もしその一枚をなくしたとすれば、彼女はあかりをつけて家中を掃き、それを見つけるまでは注意深く捜さないであろうか。
九 そして、見つけたなら、女友だちや近所の女たちを呼び集めて、『わたしと一緒に喜んでください。なくした銀貨が見つかりましたから』と言うであろう。
一〇 よく聞きなさい。それと同じように、罪人がひとりでも悔い改めるなら、神の御使たちの前でよろこびがあるであろう」。
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