四つの福音書による一つのイエス物語167
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました
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167
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宮の奉納金について答える
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ  ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ
馬可傳iケ書 馬太傳iケ書 路加傳iケ書 約翰傳iケ書
マルコ傳iケ書 マタイ傳iケ書 ルカ傳iケ書 ヨハネ傳iケ書
マルコによる福音書 マタイによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書
17;24〜27
第一七章二四〜二七節
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう
馬太傳iケ書第一七章
二四 彼等カペナウンに來れるとき納金を集るどもペテロに來て曰けるは爾曹の師は納金を出さる乎
二五 然ずと曰てペテロ家に入しときイエスまづ彼に曰けるはシモン爾は如何おもふや世界の王たちは稅および貢を誰より徵か己の子よりか他のよりか
二六 ペテロ彼に曰けるは他の人より徵なりイエス彼に曰けるは然ば子は與ることなし
二七 然ど彼等をかせざる爲に爾に往て釣を垂よ初につる魚を取てその口を啓かば金一を得べし其を取て我と爾の爲に彼等に納よ
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう
マタイ傳iケ書第一七章
二四 彼らカペナウムに到りしとき、納金を集むるども、ペテロに來りて言ふ『なんぢらの師は納金を納めぬか』
二五 ペテロ『納む』と言ひ、頓て家に入りしに、逸速くイエス言ひ給ふ『シモンいかに思ふか、世の王たちは稅または貢を誰より取るか、己が子よりか、他のよりか』
二六 ペテロ言ふ『ほかのより』イエス言ひ給ふ『されば子は自由なり。
二七 されど彼らをかせぬ爲に、に往きて釣をたれ、初に上る魚をとれ、其の口をひらかば銀貨一つを得ん、それを取りて我と汝との爲に納めよ』
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう
マタイによる福音書第一七章
二四 彼らがカペナウムにきたとき、宮の納入金を集める人たちがペテロのところにきて言った、「あなたがたの先生は宮の納入金を納めないのか」。
二五 ペテロは「納めておられます」と言った。そして彼が家にはいると、イエスから先に話しかけて言われた、「シモン、あなたはどう思うか。この世の王たちは税や貢をだれから取るのか。自分の子からか、それとも、ほかの人たちからか」。
二六 ペテロが「ほかの人たちからです」と答えると、イエスは言われた、「それでは、子は納めなくてもよいわけである。
二七 しかし、彼らをつまずかせないために、海に行って、つり針をたれなさい。そして最初につれた魚をとって、その口をあけると、銀貨一枚が見つかるであろう。それをとり出して、わたしとあなたのために納めなさい」。
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