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四つの福音書による一つのイエス物語161 |
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マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました |
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます |
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています |
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました |
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161 |
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癲癇を癒す |
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか |
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ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ |
ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ |
ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ |
ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ |
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馬可傳iケ書 |
馬太傳iケ書 |
路加傳iケ書 |
約翰傳iケ書 |
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マルコ傳iケ書 |
マタイ傳iケ書 |
ルカ傳iケ書 |
ヨハネ傳iケ書 |
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マルコによる福音書 |
マタイによる福音書 |
ルカによる福音書 |
ヨハネによる福音書 |
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9;14〜29 |
17;14〜18 |
9;37〜43 |
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第九章一四〜二九節 |
第一七章一四〜一八節 |
第九章三七〜四三節 |
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう |
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馬可傳iケ書第九章 |
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十四 イエス弟子等の所にきたり多の人々の彼等を環圍ると學者たちの彼等と論じをりしを見たり |
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十五 衆人たゞちに彼を見て駭き趨よりて禮をなせり |
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十六 イエス學者に問けるは弟子と何事を論ずる乎 |
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十七 衆人のうち一人こたへけるは師よ我ものいはぬ惡鬼に憑れたる我子を爾に携來れり |
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十八 惡鬼の憑時は彼傾跌され沫をふき齒を切て疲勞はつる也これを逐出さんことを我なんぢの弟子に請しかど彼等能ざりき |
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十九 イエス彼等に答て曰けるは噫信なき世なる哉いつまで我なんぢらと共に在んや何時まで我なんぢらを忍んや彼を我に携來れ |
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二十 彼等その子を携來りしに惡鬼イエスを見て忽ち彼を拘攣しむ彼地に仆れ輾轉て沫を出ぬ |
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二一 イエスその父に問けるは幾何時より如此なりしや父いひけるは少時より也 |
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二二 惡鬼しばしば之を火の中あるひは水の中に投入て殺んとせり爾もし爲ことを得ば我儕を憫みて助よ |
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二三 イエス彼に曰けるは爾もし信ずる事を得ば信ずる者に於て爲あたはざる事なし |
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二四 其子の父たゞちに聲をあげ涙を流して曰けるは主よ我信ず我が信なきを助たまへ |
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二五 イエス衆人の趨集るを見て惡鬼を叱いひけるは啞にして聾なる惡鬼よ我なんぢに命ず出て再び之に入なかれ |
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二六 惡鬼さけびて大に彼を拘攣しめて出しかば彼死たる者の如なりぬ人々これを巳に死りと云 |
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二七 イエスその手を執て扶ければ彼たてり |
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二八 イエス家に入しに其弟子ひそかに問けるは我儕これを逐出すこと能ざりしは何故ぞ |
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二九 イエス彼等に曰けるは此族は祈禱と斷食に非れば逐出すこと能ざる也 |
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馬太傳iケ書第一七章 |
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十四 彼等おほくの人の居ところに來しに或人イエスの所にきたり跪き |
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十五 曰けるは主よ我子を憫みたまへ癲癇にて屢々火に倒れ水に倒れ甚だ苦めり |
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十六 之を爾の弟子に携往たれど醫すことを得ざりき |
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十七 イエス答て曰けるは噫信なき曲れる世なる哉われ何時まで爾曹と偕に居んや我いつまで爾曹を忍んや彼を我もとに携來れ |
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十八 遂にイエス鬼を斥め給へば鬼いでゝ其子この時より愈たり |
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路加傳iケ書第九章 |
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三七 翌日山より下りければ許多の人々イエスを迎ふ |
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三八 其中の或一人よばゝりて曰けるは師よ願くは我子を眷顧たまへ此は我獨子なるに |
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三九 惡鬼の爲に憑れては忽然さけび泡をふき拘攣られて傷み離るゝこと實に難し |
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四十 我これを逐出す事を爾の弟子に求しかど能ざりき |
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四一 イエス答て曰けるは噫信なき悖逆世なる哉われ爾曹の中に爾曹を忍て幾何時あらんや爾が子を此に携來れ |
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四二 來ば惡鬼かれを傾跌て拘攣ぬイエス汚たる鬼を斥て其子を醫し父に予へたり |
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四三 衆人みな~の大なる能を駭きイエスの行し事を異める時にイエス弟子に曰けるは |
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう |
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マルコ傳iケ書第九章 |
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一四 相共に弟子たちの許に來りて、大なる群衆の之を環り、學者たちの之と論じゐたるを見給ふ。 |
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一五 群衆みなイエスを見るや否や、いたく驚き、御許に走り往きて禮をなせり。 |
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一六 イエス問ひ給ふ『なんぢら何を彼らと論ずるか』 |
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一七 群衆のうちの一人こたふ『師よ、啞の靈に憑かれたる我が子を御許に連れ來れり。 |
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一八 靈いづこにても彼に憑けば、痙攣け泡をふき、齒をくひしばり、而して瘦せ衰ふ。御弟子たちに之を逐ひ出すことを請ひたれど能はざりき』 |
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一九 爰に彼らに言ひ給ふ『ああ信なき代なるかな、我いつまで汝らと偕にをらん、何時まで汝らを忍ばん。その子を我が許に連れきたれ』 |
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二〇 乃ち連れきたる。彼イエスを見しとき、靈ただちに之を痙攣けたれば、地に倒れ、泡をふきて轉びる。 |
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二一 イエスその父に問ひ給ふ『いつの頃より斯くなりしか』父いふ『をさなき時よりなり。 |
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二二 靈しばしば彼を火のなか水の中に投げ入れて亡さんとせり。然れど汝なにか爲し得ば、我らを憫みて助け給へ』 |
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二三 イエス言ひたまふ『爲し得ばと言ふか、信ずる者には、凡ての事なし得らるるなり』 |
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二四 その子の父ただちに叫びて言ふ『われ信ず、信仰なき我を助け給へ』 |
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二五 イエス群衆の走り集るを見て、穢れし靈を禁めて言ひたまふ『啞にて耳聾なる靈よ、我なんぢに命ず、この子より出でよ、重ねて入るな』 |
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二六 靈さけびて甚だしく痙攣けさせて出でしに、その子、死人の如くなりたれば、多くの者これを死にたりと言ふ。 |
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二七 イエスその手を執りて起し給へば立てり。 |
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二八 イエス家に入り給ひしとき、弟子たち窃に問ふ『我等いかなれば逐ひ出し得ざりしか』 |
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二九 答へ給ふ『この類は祈に由らざれば、如何にすとも出でざるなり』 |
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マタイ傳iケ書第一七章 |
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一四 かれら群衆の許に到りしとき、或人、御許にきたり跪づきて言ふ、 |
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一五 『主よ、わが子を憫みたまへ。癲癎にて難み、しばしば火の中に、しばしば水の中に倒るるなり。 |
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一六 之を御弟子たちに連れ來りしに、醫すこと能はざりき』 |
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一七 イエス答へて言ひ給ふ『ああ信なき曲れる代なるかな、我いつまで汝らと偕にをらん、何時まで汝らを忍ばん。その子を我に連れきたれ』 |
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一八 遂にイエスこれを禁め給へば、惡鬼いでてその子この時より瘉えたり。 |
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ルカ傳iケ書第九章 |
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三七 次の日、山より下りたるに、大なる群衆イエスを迎ふ。 |
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三八 視よ、群衆のうちの或人さけびて言ふ『師よ、願くは我が子を顧みたまへ、之は我が獨子なり。 |
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三九 視よ、靈の憑くときは俄に叫ぶ、痙攣けて沫をふかせ、甚く害ひ、漸くにして離るるなり。 |
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四〇 御弟子たちに之を逐ひ出すことを請ひたれど、能はざりき』 |
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四一 イエス答へて言ひ給ふ『ああ信なき曲れる代なる哉、われ何時まで汝らと偕にをりて、汝らを忍ばん。汝の子をここに連れ來れ』 |
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四二 乃ち來るとき、惡鬼これを打ち倒し、甚く痙攣けさせたり。イエス穢れし靈を禁め、子を醫して、その父に付したまふ。 |
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四三 人々みな~の稜威に驚きあヘり。人々みなイエスの爲し給ひし凡ての事を怪しめる時、イエス弟子たちに言ひ給ふ、 |
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう |
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マルコによる福音書第九章 |
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一四 さて、彼らがほかの弟子たちの所にきて見ると、大ぜいの群衆が弟子たちを取り囲み、そして律法学者たちが彼らと論じ合っていた。 |
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一五 群衆はみな、すぐイエスを見つけて、非常に驚き、駆け寄ってきて、あいさつをした。 |
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一六 イエスが彼らに、「あなたがたは彼らと何を論じているのか」と尋ねられると、 |
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一七 群衆のひとりが答えた、「先生、口をきけなくする霊につかれているわたしのむすこを、こちらに連れて参りました。 |
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一八 霊がこのむすこにとりつきますと、どこででも彼を引き倒し、それから彼はあわを吹き、歯をくいしばり、からだをこわばらせてしまいます。それでお弟子たちに、この霊を追い出してくださるように願いましたが、できませんでした」。 |
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一九 イエスは答えて言われた、「ああ、なんという不信仰な時代であろう。いつまで、わたしはあなたがたと一緒におられようか。いつまで、あなたがたに我慢ができようか。その子をわたしの所に連れてきなさい」。 |
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二〇 そこで人々は、その子をみもとに連れてきた。霊がイエスを見るや否や、その子をひきつけさせたので、子は地に倒れ、あわを吹きながらころげまわった。 |
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二一 そこで、イエスが父親に「いつごろから、こんなになったのか」と尋ねられると、父親は答えた、「幼い時からです。 |
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二二 霊はたびたび、この子を火の中、水の中に投げ入れて、殺そうとしました。しかしできますれば、わたしどもをあわれんでお助けください」。 |
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二三 イエスは彼に言われた、「もしできれば、と言うのか。信ずる者には、どんな事でもできる」。 |
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二四 その子の父親はすぐ叫んで言った、「信じます。不信仰なわたしを、お助けください」。 |
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二五 イエスは群衆が駆け寄って来るのをごらんになって、けがれた霊をしかって言われた、「言うことも聞くこともさせない霊よ、わたしがおまえに命じる。この子から出て行け。二度と、はいって来るな」。 |
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二六 すると霊は叫び声をあげ、激しく引きつけさせて出て行った。その子は死人のようになったので、多くの人は、死んだのだと言った。 |
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二七 しかし、イエスが手を取って起されると、その子は立ち上がった。 |
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二八 家にはいられたとき、弟子たちはひそかにお尋ねした、「わたしたちは、どうして霊を追い出せなかったのですか」。 |
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二九 すると、イエスは言われた、「このたぐいは、祈によらなければ、どうしても追い出すことはできない」。 |
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マタイによる福音書第一七章 |
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一四 さて彼らが群衆のところに帰ると、ひとりの人がイエスに近寄ってきて、ひざまずいて、言った、 |
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一五 「主よ、わたしの子をあわれんでください。てんかんで苦しんでおります。何度も何度も火の中や水の中に倒れるのです。 |
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一六 それで、その子をお弟子たちのところに連れてきましたが、なおしていただけませんでした」。 |
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一七 イエスは答えて言われた、「ああ、なんという不信仰な、曲った時代であろう。いつまで、わたしはあなたがたと一緒におられようか。いつまであなたがたに我慢ができようか。その子をここに、わたしのところに連れてきなさい」。 |
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一八 イエスがおしかりになると、悪霊はその子から出て行った。そして子はその時いやされた。 |
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ルカによる福音書第九章 |
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三七 翌日、一同が山を降りて来ると、大ぜいの群衆がイエスを出迎えた。 |
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三八 すると突然、ある人が群衆の中から大声をあげて言った、「先生、お願いです。わたしのむすこを見てやってください。この子はわたしのひとりむすこですが、 |
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三九 霊が取りつきますと、彼は急に叫び出すのです。それから、霊は彼をひきつけさせて、あわを吹かせ、彼を弱り果てさせて、なかなか出て行かないのです。 |
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四〇 それで、お弟子たちに、この霊を追い出してくださるように願いましたが、できませんでした」。 |
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四一 イエスは答えて言われた、「ああ、なんという不信仰な、曲った時代であろう。いつまで、わたしはあなたがたと一緒におられようか、またあなたがたに我慢ができようか。あなたの子をここに連れてきなさい」。 |
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四二 ところが、その子がイエスのところに来る時にも、悪霊が彼を引き倒して、引きつけさせた。イエスはこの汚れた霊をしかりつけ、その子供をいやして、父親にお渡しになった。 |
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四三 人々はみな、神の偉大な力に非常に驚いた。みんなの者がイエスのしておられた数々の事を不思議に思っていると、弟子たちに言われた、 |
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Office Murakami |