四つの福音書による一つのイエス物語139
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました
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139
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盲が盲を導く譬を語る
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ  ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ
馬可傳iケ書 馬太傳iケ書 路加傳iケ書 約翰傳iケ書
マルコ傳iケ書 マタイ傳iケ書 ルカ傳iケ書 ヨハネ傳iケ書
マルコによる福音書 マタイによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書
15;10〜14 6;39
第一五章一〇〜一四節 第六章三九節
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう
馬太傳iケ書第一五章
十 イエス人を召て彼等に曰けるは聽て悟れ
十一 口に入ものは人を汚さず口より出るものは是人を汚すなり
十二 弟子きたりてイエスに曰けるはパリサイの人この言を聞て厭棄るを爾知か
十三 答て曰けるは我が天の父の植ざるはみな拔るべし
十四 彼等を棄おけ瞽者の相する瞽者なり若めしひのもの瞽者を相せば二人とも溝に落べし
路加傳iケ書第六章
三九 また譬を彼等に曰けるはの相をなし得るや相共に溝壑に陷らざらん乎
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう
マタイ傳iケ書第一五章
 斯て群衆を呼び寄せて言ひたまふ『聽きて悟れ。
一一 口に入るものは人を汚さず、然れど口より出づるものは、これ人を汚すなり』
一二 爰に弟子たち御許に來りていふ『御言をききてパリサイ人のきたるを知り給ふか』
一三 答へて言ひ給ふ『わが天の父の植ゑ給はぬものは、みなかれん。
一四 彼らを捨ておけ、盲人を手引する盲人なり、盲人もし盲人を手引せば、二人とも穴に落ちん』
ルカ傳iケ書第六章
三九 また譬にて言ひたまふ『盲人は盲人を手引するを得んや、二人とも穴に落ちざらんや。
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう
マタイによる福音書第一五章
一〇 それからイエスは群衆を呼び寄せて言われた、「聞いて悟るがよい。
一一 口にはいるものは人を汚すことはない。かえって、口から出るものが人を汚すのである」。
一二 そのとき、弟子たちが近寄ってきてイエスに言った、「パリサイ人たちが御言を聞いてつまずいたことを、ご存じですか」。
一三 イエスは答えて言われた、「わたしの天の父がお植えにならなかったものは、みな抜き取られるであろう。
一四 彼らをそのままにしておけ。彼らは盲人を手引きする盲人である。もし盲人が盲人を手引きするなら、ふたりとも穴に落ち込むであろう」。
ルカによる福音書第六章
三九 イエスはまた一つの譬を語られた、「盲人は盲人の手引ができようか。ふたりとも穴に落ち込まないだろうか。
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