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四つの福音書による一つのイエス物語132 |
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マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました |
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます |
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています |
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました |
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132 |
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ヨハネ首をはねられる |
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか |
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ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ |
ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ |
ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ |
ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ |
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馬可傳iケ書 |
馬太傳iケ書 |
路加傳iケ書 |
約翰傳iケ書 |
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マルコ傳iケ書 |
マタイ傳iケ書 |
ルカ傳iケ書 |
ヨハネ傳iケ書 |
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マルコによる福音書 |
マタイによる福音書 |
ルカによる福音書 |
ヨハネによる福音書 |
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6;21〜29 |
14;6〜12 |
9;7〜9 |
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第六章二一〜二九節 |
第一四章六〜一二節 |
第九章七〜九節 |
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう |
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馬可傳iケ書第六章 |
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二一 斯てヘロデその誕生の日もろもろの大臣千人の長およびガリラヤの尊き人々に享宴をなせる機會の日いたりければ |
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二二 ヘロデヤの女きたりて舞をなしヘロデと其席に列れる人々を樂ましむ王その女に曰けるは何にても我に求へ爾が望ところの者は我なんぢに與ふべし |
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二三 又彼に凡そ爾が求るものは我が領分の半に至るとも爾に與んと誓ふ |
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二四 女いでゝ某母に何を求べき乎と曰ければ母乃ちバプテスマのヨハネが首と曰り |
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二五 女たゞちに急ぎ王にきたり求てバプテスマのヨハネが首を盆に載て即時に我に賜へと曰 |
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二六 王甚だ憂けれども既に誓たると同席の者の故とをもて之を拒むことを欲ず |
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二七 王たゞちにヨハネの首を携來れと命じて兵卒を遣しければ彼ゆきて獄に於て之を斬 |
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二八 其首を盆にのせ携來りて女に與ふ女は之を其母に與たり |
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二九 ヨハネの弟子等この事を聞て來り其屍を取て墓に葬りぬ |
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馬太傳iケ書第一四章 |
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六 ヘロデ誕生の日を祝へる時ヘロデヤの女その座上にて舞をなしヘロデをスばせければ |
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七 何なる物にても求に任て予んとヘロデ之に誓たり |
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八 女その母の勸ありしに因バプテスマのヨハネの首を盆に載て此に賜れと曰 |
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九 王憂けれども既に誓たると席に列れる者の爲に予ることを命じ |
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十 即ち人を遣し獄に於てヨハネの首を斬せ |
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十一 その首を盆に載て女に予ければ女は之を其母に捧たり |
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十二 ヨハネの弟子等來りて屍を取これを葬り往てイエスに吿 |
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路加傳iケ書第九章 |
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七 分封の君ヘロデ イエスの行しゥ事を聞て惑り或人は之をヨハネの甦れるなりと言 |
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八 ある人はエリヤの現れたる也といひ又ある人は古の預言者の一人甦れる也と言ばなり |
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九 ヘロデ曰けるは我ヨハネの首を斬り斯る事の聞ゆる者は誰なるかヘロデ之を見んと欲ふ |
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう |
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マルコ傳iケ書第六章 |
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二一 然るに機よき日來れり。ヘロデ己が誕生日に大臣・將校・ガリラヤの貴人たちを招きて饗宴せしに、 |
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二二 かのヘロデヤの娘いり來りて、舞をまひ、ヘロデと其の席に列れる者とを喜ばしむ。王、少女に言ふ『何にても欲しく思ふものを求めよ、我あたへん』 |
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二三 また誓ひて言ふ『なんぢ求めば、我が國の半までも與へん』 |
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二四 娘いでて母にいふ『何を求むべきか』母いふ『バプテスマのヨハネの首を』 |
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二五 娘ただちに急ぎて王の許に入りきたり、求めて言ふ『ねがはくは、バプテスマのヨハネの首を盆に載せて速かに賜はれ』 |
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二六 王いたく憂ひたれど、その誓と席に在る者とに對して拒むことを好まず、 |
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二七 直ちに衛兵を遣し、之にヨハネの首を持ち來ることを命ず。衛兵ゆきて獄にて、ヨハネを首斬り、 |
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二八 その首を盆にのせ、持ち來りて少女に與ふ、少女これを母に與ふ。 |
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二九 ヨハネの弟子たち聞きて來り、その屍體を取りて墓に納めたり。 |
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マタイ傳iケ書第一四章 |
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六 然るにへロデの誕生日に當り、ヘロデヤの娘その席上に舞をまひてヘロデを喜ばせたれば、 |
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七 へロデ之に何にても求むるままに與へんと誓へり。 |
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八 娘その母に唆かされて言ふ『バプテスマのヨハネの首を盆に載せてここに賜はれ』 |
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九 王、憂ひたれど、その誓と席に在る者とに對して、之を與ふることを命じ、 |
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一〇 人を遣し獄にてヨハネの首を斬り、 |
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一一 その首を盆にのせて持ち來らしめ、之を少女に與ふ。少女はこれを母に捧ぐ。 |
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一二 ヨハネの弟子たち來り、屍體を取りて葬り、往きてイエスに吿ぐ。 |
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ルカ傳iケ書第九章 |
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七 さて國守ヘロデ、ありし凡ての事をききて周章てまどふ。或人はヨハネ死人の中より甦へりたりといひ、 |
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ハ 或人はエリヤ現れたりといひ、また或人は、古への預言者の一人よみがへりたりと言へばなり。 |
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九 ヘロデ言ふ『ヨハネは我すでに首斬りたり、然るに斯かる事のきこゆる此の人は誰なるか』かくてイエスを見んことを求めゐたり。 |
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう |
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マルコによる福音書第六章 |
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二一 ところが、よい機会がきた。ヘロデは自分の誕生日の祝に、高官や将校やガリラヤの重立った人たちを招いて宴会を催したが、 |
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二二 そこへ、このヘロデヤの娘がはいってきて舞をまい、ヘロデをはじめ列座の人たちを喜ばせた。そこで王はこの少女に「ほしいものはなんでも言いなさい。あなたにあげるから」と言い、 |
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二三 さらに「ほしければ、この国の半分でもあげよう」と誓って言った。 |
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二四 そこで少女は座をはずして、母に「何をお願いしましょうか」と尋ねると、母は「バプテスマのヨハネの首を」と答えた。 |
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二五 するとすぐ、少女は急いで王のところに行って願った、「今すぐに、バプテスマのヨハネの首を盆にのせて、それをいただきとうございます」。 |
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二六 王は非常に困ったが、いったん誓ったのと、また列座の人たちの手前、少女の願いを退けることを好まなかった。 |
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二七 そこで、王はすぐに衛兵をつかわし、ヨハネの首を持って来るように命じた。衛兵は出て行き、獄中でヨハネの首を切り、 |
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二八 盆にのせて持ってきて少女に与え、少女はそれを母にわたした。 |
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二九 ヨハネの弟子たちはこのことを聞き、その死体を引き取りにきて、墓に納めた。 |
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マタイによる福音書第一四章 |
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六 さてヘロデの誕生日の祝に、ヘロデヤの娘がその席上で舞をまい、ヘロデを喜ばせたので、 |
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七 彼女の願うものは、なんでも与えようと、彼は誓って約束までした。 |
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八 すると彼女は母にそそのかされて、「バプテスマのヨハネの首を盆に載せて、ここに持ってきていただきとうございます」と言った。 |
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九 王は困ったが、いったん誓ったのと、また列座の人たちの手前、それを与えるように命じ、 |
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一〇 人をつかわして、獄中でヨハネの首を切らせた。 |
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一一 その首は盆に載せて運ばれ、少女にわたされ、少女はそれを母のところに持って行った。 |
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一二 それから、ヨハネの弟子たちがきて、死体を引き取って葬った。そして、イエスのところに行って報告した。 |
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ルカによる福音書第九章 |
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七 さて、領主ヘロデはいろいろな出来事を耳にして、あわて惑っていた。それは、ある人たちは、ヨハネが死人の中からよみがえったと言い、 |
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八 またある人たちは、エリヤが現れたと言い、またほかの人たちは、昔の預言者のひとりが復活したのだと言っていたからである。 |
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九 そこでヘロデが言った、「ヨハネはわたしがすでに首を切ったのだが、こうしてうわさされているこの人は、いったい、だれなのだろう」。そしてイエスに会ってみようと思っていた。 |
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Office Murakami |