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四つの福音書による一つのイエス物語107 |
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マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました |
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます |
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています |
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました |
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107 |
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汚れた霊を人から豚の群に移す |
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか |
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ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ |
ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ |
ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ |
ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ |
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馬可傳iケ書 |
馬太傳iケ書 |
路加傳iケ書 |
約翰傳iケ書 |
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マルコ傳iケ書 |
マタイ傳iケ書 |
ルカ傳iケ書 |
ヨハネ傳iケ書 |
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マルコによる福音書 |
マタイによる福音書 |
ルカによる福音書 |
ヨハネによる福音書 |
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5;1〜20 |
8;28〜34 |
8;26〜39 |
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第五章一〜二〇節 |
第八章二八〜三四節 |
第八章二六〜三九節 |
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう |
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馬可傳iケ書第五章 |
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一 かれら海を濟てガダラ人の地に着 |
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二 舟よりイエスの上れるとき惡鬼に憑れたる人たゞちに墓間より出て彼に遇 |
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三四 この人は墓間を居處とせり屢次桎梏と鏈をもて繫ども鏈をうちきり桎梏を打碎により之を繫うる者なく亦誰も之を制し得もの無りき |
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三四 この人は墓間を居處とせり屢次桎梏と鏈をもて繫ども鏈をうちきり桎梏を打碎により之を繫うる者なく亦誰も之を制し得もの無りき |
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五 夜も晝も恆に山と墓間に於て喊叫また石をもて己が身に傷つけぬ |
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六 彼はるかにイエスを見て趨より之を拜し |
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七 大聲に呼りけるは至上~の子イエスよ我なんぢと何の與り有んや我~に託て求ふ我を苦むること勿れ |
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八 是イエス惡鬼に人より出よと曰しに困てなり |
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九 イエス彼に爾の名は何と問しに答けるは我儕おほきが故に我名をレギヨンと云 |
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十 切に此土地より我儕を逐出す勿れとイエスに求たり |
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十一 茲に多の豕の群山に草を食ゐたりしが |
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十二 凡の惡鬼かれに求て我臍を遣て豕に入せよと曰ければ |
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十三 イエス直に彼等を許せり汚たる鬼その人より出て豕に入しかば約そ二千匹ほどの群はげしく馳くたり山坡より海に落て海に溺ぬ |
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十四 牧者ども逃ゆきて此事を邑またク村に告ければ衆人其ありし事を視んとて出 |
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十五 イエスに來りて惡鬼に憑れたる者すなはちレギヨンを持たりし人の衣服をつけ慥なる心にて坐し居けるを見て懼あへり |
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十六 此事を見し者ども惡鬼に憑れたりし者の事と豕の事を彼等に告ければ |
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十七 頓てイエスに其境を出んことを求ぬ |
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十八 イエス舟に登んとせしとき惡鬼に憑たりし者ともに居んことを求けれども |
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十九 イエス許ずして彼に曰けるは爾の家に歸り親屬に往て主の爾に行し大なる事と爾を恤みし事を告よ |
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二十 彼ゆきてイエスの己に行たまへる大なる事をデカポリスに言揚しければ衆人みな駭きあへり |
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馬太傳iケ書第八章 |
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二八 イエス向の岸なるガダラ人の地に至れるとき鬼に憑れたる二人のもの墓より出て彼を迎ふ猛こと甚しくして其途を人の過ること能はざりしほど也 |
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二九 かれら呼叫て曰けるは~の子イエスよ我儕なんぢと何の與あらん乎いまだ時いたらざるに我儕を責んとて此處に來るか |
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三十 遙はなれて豕の多のむれ食し居ければ |
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三一 鬼イエスに求て曰けるは若われらを逐出さんとならば豕の群に入ことを容せ |
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三二 彼等に往と曰ければ鬼いでて豕の群に入しに總のむれ山坡より逸て海にいり水に死たり |
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三三 牧者ども邑に逃走て此事と鬼に憑れたりし者の事を吿ければ |
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三四 イエスに逢んとて邑の者擧て出きたり彼を見て此境を出んことを願へり |
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路加傳iケ書第八章 |
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二六 斯てガリラヤに對るガダラ人の地に着て |
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二七 岸に登し時ある一人邑より出てイエスに遇この者は久く惡鬼に憑れ衣をきず家に住ず惟塜にのみ居たりき |
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二八 イエスを見て喊叫その前に俯伏し大聲に呼りけるは至上~の子イエスよ我なんぢと何の與あらんや爾に求我を苦むること勿れ |
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二九 此惡鬼に人より出よとイエスが命じたるに因てなり彼の憑れたる事すでに久し鏈また桎梏にて繫守ども其を打碎き惡鬼の爲に野に逐ぬ |
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三十 イエス之に問て曰けるは爾が名は何と稱や答けるはレギヨン是おほくの惡鬼の入たるが故なり |
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三一 惡鬼イエスに求けるは命じて底なき所に往しむる勿れ |
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三二 此に多の豕の羣山に草を食ゐたりしが彼等その豕に入んことを許せと求ければ之を許せり |
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三三 惡鬼その人より出て豕に入しかば其群はげしく馳下り山坡より湖に落て溺る |
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三四 牧者とも其有し事を見て逃ゆき之を邑またゥ村に吿たり |
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三五 衆人その有し事を見んとて出てイエスの所に來れば惡鬼の離れし人衣を着たしかなる心にてイエスの足下に坐せるを見て懼あへり |
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三六 惡鬼に憑れたりし人の救れし狀を見たる者この事を彼等に吿ければ |
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三七 ガダラ四方の多の衆庶イエスに此を去んことを求り是大に懼しが故なりイエス舟に登て返ぬ |
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三八 惡鬼の離たる人イエスと共に居んことを求けるにイエス之を去しめて |
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三九 家にかへり~の爾に行し大なる事を人に吿よと曰ければ遂に去てイエスの己に行たまひし大なる事を遍邑に傳たり |
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう |
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マルコ傳iケ書第五章 |
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一 斯て海の彼方なるゲラセネ人の地に到る。 |
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二 イエスの舟より上り給ふとき、穢れし靈に憑かれたる人、墓より出でて、直ちに遇ふ。 |
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三 この人、墓を住處とす、鏈にてすら今は誰も繫ぎ得ず。 |
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四 彼はしばしば足械と鏈とにて繫がれたれど、鏈をちぎり、足械をくだきたり、誰も之を制する力なかりしなり。 |
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五 夜も晝も、絕えず墓あるひは山にて叫び、己が身を石にて傷けゐたり。 |
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六 かれ遙にイエスを見て、走りきたり、御前に平伏し、 |
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七 大聲に叫びて言ふいと高き~の子イエスよ、我は汝と何の關係あらん、~によりて願ふ、我を苦しめ給ふな』 |
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八 これはイエス『穢れし靈よ、この人より出で往け』と言ひ給ひしに因るなり。 |
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九 イエスまた『なんぢの名は何か』と問ひ給へば『わが名はレギオン、我ら多きが故なり』と答へ、 |
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一〇 また己らを此の地の外に逐ひやり給はざらんことを切に求む。 |
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一一 彼處の山邊に豚の大なる群、食しゐたり。 |
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一二 惡鬼どもイエスに求めて言ふ『われらを遣して豚に入らしめ給へ』 |
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一三 イエス許したまふ。穢れし靈いでて、豚に入りたれば、二千匹ばかりの群、海に向ひて、崖を駈けくだり、海に溺れたり。 |
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一四 ふ者ども逃げ往きて、町にも里にも吿げたれば、人々何事の起りしかを見んとて出つ。 |
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一五 斯てイエスに來り、惡鬼に憑かれたりし者、即ちレギオンをもちたりし者の、衣服をつけ、慥なる心にて坐しをるを見て、懼れあへり。 |
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一六 かの惡鬼に憑かれたる者の上にありし事と、豚の事とを見し者ども、之を具に吿げたれば、 |
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一七 人々イエスにその境を去り給はん事を求む。 |
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一八 イエス舟に乘らんとし給ふとき、惡鬼に憑かれたりしもの偕に在らん事を願ひたれど、 |
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一九 許さずして言ひ給ふ『なんぢの家に、親しき者に歸りて、主がいかに大なる事を汝に爲し、いかに汝を憫み給ひしかを吿げよ』 |
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二〇 彼ゆきてイエスの如何に大なる事を己になし給ひしかをデカポリスに言ひ弘めたれば、人々みな怪しめり。 |
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マタイ傳iケ書第八章 |
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二八 イエス彼方にわたり、ガダラ人の地にゆき給ひしとき、惡鬼に憑かれたる二人のもの、墓より出できたりて之に遇ふ。その猛きこと甚だしく、其處の途を人の過ぎ得ぬほどなり。 |
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二九 視よ、かれら叫びて言ふ『~の子よ、われら汝と何の關係あらん。未だ時いたらぬに、我らを責めんとて此處にきたり給ふか』 |
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三〇 遙にへだたりて多くの豚の一群、食しゐたりしが、 |
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三一 惡鬼ども請ひて言ふ『もし我らを逐ひ出さんとならば、豚の群に遣したまへ』 |
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三二 彼らに言ひ給ふ『ゆけ』惡鬼いでて豚に入りたれば、視よ、その群みな崖より海に駈け下りて、水に死にたり。 |
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三三 飼ふ者ども逃げて町にゆき、凡ての事と惡鬼に憑かれたりし者の事とを吿げたれば、 |
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三四 視よ、町人こぞりてイエスに逢はんとて出できたり、彼を見て、この地方より去り給はんことを請へり。 |
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ルカ傳iケ書第八章 |
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二六 遂にガリラヤに對へるゲラセネ人の地に著く。 |
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二七 陸に上りたまふ時、その町の人にて惡鬼に憑かれたる者きたり遇ふ。この人は久しきあひだ衣を著ず、また家に住まずして墓の中にゐたり。 |
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二八 イエスを見てさけび、御前に平伏して大聲にいふ『至高き~の子イエスよ、我は汝と何の關係あらん、願くは我を苦しめ給ふな』 |
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二九 これはイエス穢れし靈に、この人より出で往かんことを命じ給ひしに因る。この人けがれし靈にしばしば拘へられ、鏈と足械とにて繫ぎ守られたれど、その繫をやぶり、惡鬼に逐はれて、荒野に往けり。 |
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三〇 イエス之に『なんぢの名は何か』と問ひ給へば『レギオン』と答ふ、多くの惡鬼その中に入りたる故なり。 |
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三一 彼らイエスに底なき所に往くを命じ給はざらんことを請ふ。 |
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三二 彼處の山に、多くの豚の一群、食し居たりしが、惡鬼ども其の豚に入るを許し給はんことを請ひたれば、イエス許し給ふ。 |
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三三 惡鬼、人を出でて豚に入りたれば、その群、崖より湖水に駈け下りて溺れたり。 |
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三四 飼ふ者ども此の起りし事を見て逃げ往きて、町にも里にも吿げたれば、 |
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三五 人々ありし事を見んとて出で、イエスに來りて惡鬼の出でたる人の、衣服をつけ、慥なる心にて、イエスの足下に坐しをるを見て懼れあへり。 |
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三六 かの惡鬼に憑かれたる人の救はれし事柄を見し者ども之を彼らに吿げたれば、 |
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三七 ゲラセネ地方の民衆、みなイエスに出で去り給はんことを請ふ。これ大に懼れたるなり。爰にイエス舟に乘りて歸り給ふ。 |
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三八 時に惡鬼の出でたる人、ともに在らんことを願ひたれど、之を去らしめんとて、 |
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三九 言ひ給ふ『なんぢの家に歸りて、~が如何に大なる事を汝になし給ひしかを具に吿げよ』彼ゆきて、イエスの如何に大なる事を、己になし給ひしかを徧くその町に言ひ弘めたり。 |
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう |
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マルコによる福音書第五章 |
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一 こうして彼らは海の向こう岸、ゲラサ人の地に着いた。 |
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二 それから、イエスが舟からあがられるとすぐに、けがれた霊につかれた人が墓場から出てきて、イエスに出会った。 |
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三 この人は墓場をすみかとしており、もはやだれも、鎖でさえも彼をつなぎとめて置けなかった。 |
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四 彼はたびたび足かせや鎖でつながれたが、鎖を引きちぎり、足かせを砕くので、だれも彼を押えつけることができなかったからである。 |
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五 そして、夜昼たえまなく墓場や山で叫びつづけて、石で自分のからだを傷つけていた。 |
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六 ところが、この人がイエスを遠くから見て、走り寄って拝し、 |
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七 大声で叫んで言った、「いと高き神の子イエスよ、あなたはわたしとなんの係わりがあるのです。神に誓ってお願いします。どうぞ、わたしを苦しめないでください」。 |
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八 それは、イエスが、「けがれた霊よ、この人から出て行け」と言われたからである。 |
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九 また彼に、「なんという名前か」と尋ねられると、「レギオンと言います。大ぜいなのですから」と答えた。 |
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一〇 そして、自分たちをこの土地から追い出さないようにと、しきりに願いつづけた。 |
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一一 さて、そこの山の中腹に、豚の大群が飼ってあった。 |
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一二 霊はイエスに願って言った、「わたしどもを、豚にはいらせてください。その中へ送ってください」。 |
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一三 イエスがお許しになったので、けがれた霊どもは出て行って、豚の中へはいり込んだ。すると、その群れは二千匹ばかりであったが、がけから海へなだれを打って駆け下り、海の中でおぼれ死んでしまった。 |
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一四 豚を飼う者たちが逃げ出して、町や村にふれまわったので、人々は何事が起ったのかと見にきた。 |
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一五 そして、イエスのところにきて、悪霊につかれた人が着物を着て、正気になってすわっており、それがレギオンを宿していた者であるのを見て、恐れた。 |
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一六 また、それを見た人たちは、悪霊につかれた人の身に起った事と豚のこととを、彼らに話して聞かせた。 |
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一七 そこで、人々はイエスに、この地方から出て行っていただきたいと、頼みはじめた。 |
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一八 イエスが舟に乗ろうとされると、悪霊につかれていた人がお供をしたいと願い出た。 |
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一九 しかし、イエスはお許しにならないで、彼に言われた、「あなたの家族のもとに帰って、主がどんなに大きなことをしてくださったか、またどんなにあわれんでくださったか、それを知らせなさい」。 |
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二〇 そこで、彼は立ち去り、そして自分にイエスがしてくださったことを、ことごとくデカポリスの地方に言いひろめ出したので、人々はみな驚き怪しんだ。 |
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マタイによる福音書第八章 |
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二八 それから、向こう岸、ガダラ人の地に着かれると、悪霊につかれたふたりの者が、墓場から出てきてイエスに出会った。彼らは手に負えない乱暴者で、だれもその辺の道を通ることができないほどであった。 |
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二九 すると突然、彼らは叫んで言った、「神の子よ、あなたはわたしどもとなんの係わりがあるのです。まだその時ではないのに、ここにきて、わたしどもを苦しめるのですか」。 |
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三〇 さて、そこからはるか離れた所に、おびただしい豚の群れが飼ってあった。 |
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三一 悪霊どもはイエスに願って言った、「もしわたしどもを追い出されるのなら、あの豚の群れの中につかわして下さい」。 |
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三二 そこで、イエスが「行け」と言われると、彼らは出て行って、豚の中へはいり込んだ。すると、その群れ全体が、がけから海へなだれを打って駆け下り、水の中で死んでしまった。 |
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三三 飼う者たちは逃げて町に行き、悪霊につかれた者たちのことなど、いっさいを知らせた。 |
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三四 すると、町中の者がイエスに会いに出てきた。そして、イエスに会うと、この地方から去ってくださるようにと頼んだ。 |
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ルカによる福音書第八章 |
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二六 それから、彼らはガリラヤの対岸、ゲラサ人の地に渡った。 |
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二七 陸にあがられると、その町の人で、悪霊につかれて長いあいだ着物も着ず、家に居つかないで墓場にばかりいた人に、出会われた。 |
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二八 この人がイエスを見て叫び出し、みまえにひれ伏して大声で言った、「いと高き神の子イエスよ、あなたはわたしとなんの係わりがあるのです。お願いです、わたしを苦しめないでください」。 |
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二九 それは、イエスが汚れた霊に、その人から出て行け、とお命じになったからである。というのは、悪霊が何度も彼をひき捕えたので、彼は鎖と足かせとでつながれて看視されていたが、それを断ち切っては悪霊によって荒野へ追いやられていたのである。 |
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三〇 イエスは彼に「なんという名前か」とお尋ねになると、「レギオンと言います」と答えた。彼の中にたくさんの悪霊がはいり込んでいたからである。 |
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三一 悪霊どもは、底知れぬ所に落ちて行くことを自分たちにお命じにならぬようにと、イエスに願いつづけた。 |
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三二 ところが、そこの山ベにおびただしい豚の群れが飼ってあったので、その豚の中へはいることを許していただきたいと、悪霊どもが願い出た。イエスはそれをお許しになった。 |
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三三 そこで悪霊どもは、その人から出て豚の中へはいり込んだ。するとその群れは、がけから湖へなだれを打って駆け下り、おぼれ死んでしまった。 |
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三四 飼う者たちは、この出来事を見て逃げ出して、町や村里にふれまわった。 |
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三五 人々はこの出来事を見に出てきた。そして、イエスのところにきて、悪霊を追い出してもらった人が着物を着て、正気になってイエスの足もとにすわっているのを見て、恐れた。 |
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三六 それを見た人たちは、この悪霊につかれていた者が救われた次第を、彼らに語り聞かせた。 |
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三七 それから、ゲラサの地方の民衆はこぞって、自分たちの所から立ち去ってくださるようにとイエスに頼んだ。彼らが非常な恐怖に襲われていたからである。そこで、イエスは舟に乗って帰りかけられた。 |
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三八 悪霊を追い出してもらった人は、お供をしたいと、しきりに願ったが、イエスはこう言って彼をお帰しになった。 |
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三九 「家へ帰って、神があなたにどんなに大きなことをしてくださったか、語り聞かせなさい」。そこで彼は立ち去って、自分にイエスがして下さったことを、ことごとく町中に言いひろめた。 |
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Office Murakami |