|
|
|
|
|
|
|
|
|
四つの福音書による一つのイエス物語106 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました |
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます |
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています |
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
* |
106 |
* |
舟の中で嵐を静める |
* |
上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか |
|
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ |
ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ |
ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ |
ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ |
|
馬可傳iケ書 |
馬太傳iケ書 |
路加傳iケ書 |
約翰傳iケ書 |
|
マルコ傳iケ書 |
マタイ傳iケ書 |
ルカ傳iケ書 |
ヨハネ傳iケ書 |
|
マルコによる福音書 |
マタイによる福音書 |
ルカによる福音書 |
ヨハネによる福音書 |
|
4;35〜41 |
8;23〜27 |
8;22〜25 |
|
第四章三五〜四一節 |
第八章二三〜二七節 |
第八章二二〜二五節 |
* |
英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう |
|
馬可傳iケ書第四章 |
|
三五 偖その日の夕暮イエス彼等に向の岸に濟れと曰ければ |
|
三六 弟子たち衆人を歸らせイエスの舟に在しを其まゝ之と偕に濟れり又他の小舟もともに往り |
|
三七 時に颶風おこり浪うちこみて殆ど舟に滿 |
|
三八 イエス艄のかたに枕して寢たりしが弟子かれの目を醒して曰けるは師よ我儕が溺るゝをも顧み給はざる乎 |
|
三九 イエス起て風を斥め且海に靜りて穩かに爲と曰ければ風やみて大に和たり |
|
四十 斯て彼等に曰けるは何故かく懼るゝや爾曹何ぞ信なき乎 |
|
四一 彼等甚しく懼れ互に曰けるは風と海さへも順ふ是誰なるぞ耶 |
|
|
馬太傳iケ書第八章 |
|
|
二三 イエス舟に登ければ弟子等も之に從ふ |
|
|
二四 此とき大なる颶風おこりて舟を蔽ばかりなる浪たちしにイエスは寢たり |
|
|
二五 弟子等これに近きて醒し曰けるは主よ救たまへ我儕亡んとす |
|
|
二六 イエス彼等に曰けるは信仰うすき者よ何ぞ懼るや遂に起て風と海とを斥ければ大に平息になりぬ |
|
|
二七 人々奇みて曰けるは此は如何なる人ぞ風も海も之に從ひたり |
|
|
|
路加傳iケ書第八章 |
|
|
|
二二 一日イエス弟子と共に舟に登て彼等に湖の前岸へ渡べしと曰ければ即る漕出せり |
|
|
|
二三 舟の走る時イエス寢たり颶風湖に吹下し舟に水滿んとして危かりしかば |
|
|
|
二四 弟子きたりてィエスを醒し曰けるは師よ師よ我儕亡なんとすイエス起て風と浪とを斥めければ止て平穩になりぬ |
|
|
|
二五 イエス曰けるは爾曹の信何所に在や彼等駭き且奇みて互に曰けるは此は何人なるぞや風と水とに命ぜしかば亦順へり |
* |
日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう |
|
マルコ傳iケ書第四章 |
|
三五 その日、夕になりて言ひ給ふ『いざ彼方に柱かん』 |
|
三六 弟子たち群衆を離れ、イエスの舟にゐ給ふまま共に乘り出づ、他の舟も從ひゆく。 |
|
三七 時に烈しき颶風おこり、浪うち込みて、舟に滿つるばかりなり。 |
|
三八 イエスは艫の方に茵を枕として寢ねたまふ。弟子たち呼び起して言ふ『師よ、我らの亡ぶるを顧み給はぬか』 |
|
三九 イエス起きて風をいましめ、海に言ひたまふ『默せ、鎭れ』乃ち風やみて、大なる凪となりぬ。 |
|
四〇 斯て弟子たちに言ひ給ふ『なに故かく臆するか、信仰なきは何ぞ』 |
|
四一 かれら甚く懼れて互に言ふ『こは誰ぞ、風も海も順ふとは』 |
|
|
マタイ傳iケ書第八章 |
|
|
二三 かくて舟に乗り給へば、弟子たちも從ふ。 |
|
|
二四 視よ、海に大なる暴風おこりて、舟、波に蔽はるるばかりなるに、イエスは眠りゐ給ふ。 |
|
|
二五 弟子たち御許にゆき、起して言ふ『主よ、救ひたまへ、我らは亡ぶ』 |
|
|
二六 彼らに言ひ給ふ『なにゆゑ臆するか、信仰うすき者よ』乃ち起きて、風と海とを禁め給へば、大なる凪となりぬ。 |
|
|
二七 人々あやしみて言ふ『こは如何なる人ぞ、風も海も從ふとは』 |
|
|
|
ルカ傳iケ書第八章 |
|
|
|
二二 或日イエス弟子たちと共に舟に乘りて『みづうみの彼方にゆかん』と言ひ給へば、乃ち船出す。 |
|
|
|
二三 渡るほどにイエス眠りたまふ。颶風みづうみに吹き下し、舟に水滿ちんとして危かりしかば、 |
|
|
|
二四 弟子たち御側により、呼び起して言ふ『君よ、君よ、我らは亡ぶ』イエス起きて風と浪とを禁め給へば、共に鎭まりて凪となりぬ。 |
|
|
|
二五 斯て弟子たちに言ひ給ふ『なんぢらの信仰いづこに在るか』かれら懼れ怪しみて互に言ふ『こは誰ぞ、風と水とに命じ給へば順ふとは』 |
* |
日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう |
|
マルコによる福音書第四章 |
|
三五 さてその日、夕方になると、イエスは弟子たちに、「向こう岸へ渡ろう」と言われた。 |
|
三六 そこで、彼らは群衆をあとに残し、イエスが舟に乗っておられるまま、乗り出した。ほかの舟も一緒に行った。 |
|
三七 すると、激しい突風が起り、波が舟の中に打ち込んできて、舟に満ちそうになった。 |
|
三八 ところが、イエス自身は、舳の方でまくらをして、眠っておられた。そこで、弟子たちはイエスをおこして、「先生、わたしどもがおぼれ死んでも、おかまいにならないのですか」と言った。 |
|
三九 イエスは起きあがって風をしかり、海にむかって、「静まれ、黙れ」と言われると、風はやんで、大なぎになった。 |
|
四〇 イエスは彼らに言われた、「なぜ、そんなにこわがるのか。どうして信仰がないのか」。 |
|
四一 彼らは恐れおののいて、互に言った、「いったい、この方はだれだろう。風も海も従わせるとは」。 |
|
|
マタイによる福音書第八章 |
|
|
二三 それから、イエスが舟に乗り込まれると、弟子たちも従った。 |
|
|
二四 すると突然、海上に激しい暴風が起って、舟は波にのまれそうになった。ところが、イエスは眠っておられた。 |
|
|
二五 そこで弟子たちはみそばに寄ってきてイエスを起し、「主よ、お助けください、わたしたちは死にそうです」と言った。 |
|
|
二六 するとイエスは彼らに言われた、「なぜこわがるのか、信仰の薄い者たちよ」。それから起きあがって、風と海とをおしかりになると、大なぎになった。 |
|
|
二七 彼らは驚いて言った、「このかたはどういう人なのだろう。風も海も従わせるとは」。 |
|
|
|
ルカによる福音書第八章 |
|
|
|
二二 ある日のこと、イエスは弟子たちと舟に乗り込み、「湖の向こう岸へ渡ろう」と言われたので、一同が船出した。 |
|
|
|
二三 渡って行く間に、イエスは眠ってしまわれた。すると突風が湖に吹きおろしてきたので、彼らは水をかぶって危険になった。 |
|
|
|
二四 そこで、みそばに寄ってきてイエスを起し、「先生、先生、わたしたちは死にそうです」と言った。イエスは起き上がって、風と荒浪とをおしかりになると、止んでなぎになった。 |
|
|
|
二五 イエスは彼らに言われた、「あなたがたの信仰は、どこにあるのか」。彼らは恐れ驚いて互に言い合った、「いったい、このかたはだれだろう。お命じになると、風も水も従うとは」。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Office Murakami |