四つの福音書による一つのイエス物語91
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました
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091
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量りの譬を語る
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ  ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ
馬可傳iケ書 馬太傳iケ書 路加傳iケ書 約翰傳iケ書
マルコ傳iケ書 マタイ傳iケ書 ルカ傳iケ書 ヨハネ傳iケ書
マルコによる福音書 マタイによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書
4;24〜25 7;2 6;38
第四章二四〜二五節 第七章二節 第六章三八節
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう
馬可傳iケ書第四章
二四 また彼等に曰けるは聽ところを愼めよ爾曹が度る所の量をもて爾曹も度らるべし聽たる爾曹にはなほ加られん
二五 それ有るはなほ與られ無有は有るをも取る
馬太傳iケ書第七章
二 爾曹が人を議する如く己も議せらるべし爾曹が人を量るごとく己も量らるべし
路加傳iケ書第六章
三八 人に與よ然ば爾曹も予らるべし彼等量を嘉して搖いれいれ溢るゝ迄にして爾曹の懷に納ん爾曹量る所の其量にて亦人に量るべし
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう
マルコ傳iケ書第四章
二四 また言ひ給ふ『なんぢら聽くことに心せよ、汝らが量る量にて量られ、更に。揩オ加へらるべし。
二五 それ有てる人は、なは與ヘられ、有たぬ人は、有てる物をも取らるべし』
マタイ傳iケ書第七章
二 己がさばく審判にて己もさばかれ、己がはかる量にて己も量らるべし。
ルカ傳iケ書第六章
三八 人に與ヘよ、然らば汝らも與へられん。人は量をよくし、押し入れ、搖り入れ溢るるまでにして、汝らの懷中に入れん。汝等おのが量る量にて量らるべし』
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう
マルコによる福音書第四章
二四 また彼らに言われた、「聞くことがらに注意しなさい。あなたがたの量るそのはかりで、自分にも量り与えられ、その上になお増し加えられるであろう。
二五 だれでも、持っている人は更に与えられ、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう」。
マタイによる福音書第七章
二 あなたがたがさばくそのさばきで、自分もさばかれ、あなたがたの量るそのはかりで、自分にも量り与えられるであろう。
ルカによる福音書第六章
三八 与えよ。そうすれば、自分にも与えられるであろう。人々はおし入れ、ゆすり入れ、あふれ出るまでに量をよくして、あなたがたのふところに入れてくれるであろう。あなたがたの量るその量りで、自分にも量りかえされるであろうから」。
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