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四つの福音書による一つのイエス物語86 |
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マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました |
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます |
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています |
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました |
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086 |
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種まきの譬を語る |
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか |
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ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ |
ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ |
ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ |
ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ |
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馬可傳iケ書 |
馬太傳iケ書 |
路加傳iケ書 |
約翰傳iケ書 |
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マルコ傳iケ書 |
マタイ傳iケ書 |
ルカ傳iケ書 |
ヨハネ傳iケ書 |
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マルコによる福音書 |
マタイによる福音書 |
ルカによる福音書 |
ヨハネによる福音書 |
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4;1〜9 |
13;1〜9 |
8;4〜8 |
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第四章一〜九節 |
第一三章一〜九節 |
第八章四〜八節 |
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう |
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馬可傳iケ書第四章 |
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一 イエスまた海濱にて教訓を始しに多の人々かれに集りければ彼舟に乘て坐し凡の人々は海に沿て岸に立り |
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二 かれ譬をもて多の事を彼等に教ふ教て曰けるは |
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三 聽よ種播もの播んとて出 |
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四 播るとき或種は路の傍に遺しが空の鳥きたりて之を食へり |
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五 或種は土うすき磽地に遺しが土深からねば直に萌出たれど |
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六 日出しかば曝れ根なきが故に枯たり |
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七 或種は棘の中に遺しが棘そだちて之を蔽ければ實を結ばざりき |
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八 また或種は沃壤に遺しが其苗はえいでゝ蕃り實を結ること或は三十倍或は六十倍或は百倍せり |
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九 また彼等に曰けるは耳ありて聽ゆる者は聽べし |
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馬太傳iケ書第一三章 |
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一 當日イエス家を出て海邊に坐せしに |
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二 多の人々彼に集來ければイエスは舟に登て坐し凡の人々は岸に立り |
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三 イエス譬を以て多端の言を人々に語ぬ種まく者播に出しが |
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四 播るとき路の旁に遺し種あり空中の鳥きたりて啄み盡せり |
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五 また土うすき磽地に遺し種あり直に萌出たれど |
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六 日の出しとき灼れしかば根なきが故に槁たり |
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七 また棘の中に遺し種あり棘そだちて之も蔽げり |
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八 また沃壤に遺し種あり實を結べること或は百倍あるひは六十倍あるひは三十倍せり |
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九 耳ありて聽ゆる者は聽べし |
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路加傳iケ書第八章 |
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四 衆の人々ゥ邑より出てイエスの所に集りければ譬を以て曰り |
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五 種まく者種を播んとて出ぬ播るとき路旁に遺し種あり踐踏られ且天空の鳥これを食へり |
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六 また石上に遺し種あり萌出て槁たり是潤なきが故なり |
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七 また棘の中に遺し種あり棘も同に生長て之を蔽り |
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八 また沃壤に遺し種あり生出て實を結べること百倍せり是を言畢て呼りけるは耳ありて聽ゆる者は聽べし |
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう |
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マルコ傳iケ書第四章 |
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一 イエスまた海邊にてヘへ始めたまふ。夥多しき群衆、みもとに集りたれば、舟に乘り海に泛びて坐したまひ、群衆はみな海に沿ひて陸にあり。 |
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二 譬にて數多の事ををしへ、ヘの中に言ひたまふ、 |
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三 『聽け、種播くもの、播かんとて出づ。 |
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四 播くとき、路の傍らに落ちし種あり、鳥きたりて啄む。 |
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五 土うすき磽地に落ちし種あり、土深からぬによりて、速かに萠え出でたれど、 |
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六 日出でてやけ、根なき故に枯る。 |
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七 茨の中に落ちし種あり、茨そだち塞ぎたれば、實を結ばず。 |
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八 良き地に落ちし種あり、生え出でて茂り、實を結ぶこと、三十倍、六十倍、百倍せり』 |
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九 また言ひ給ふ『きく耳ある者は聽くべし』 |
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マタイ傳iケ書第一三章 |
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一 その日イエス家を出でて、海邊に坐したまふ。 |
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二 大なる群衆みもとに集りたれば、イエスは舟に乘りて坐したまひ、群衆はみな岸に立てり。 |
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三 譬にて數多のことを語りて言ひたまふ、『視よ、種播く者まかんとて出づ。 |
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四 播くとき路の傍らに落ちし種あり、鳥きたりて啄む。 |
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五 土うすき磽地に落ちし種あり、土深かちぬによりて速かに萠え出でたれど、 |
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六 日の昇りし時やけて根なき故に枯る。 |
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七 茨の地に落ちし種あり、茨そだちて之を塞ぐ。 |
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八 良き地に落ちし種あり、或は百倍、或は六十倍、或は三十倍の實を結べり。 |
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九 耳ある者は聽くべし』 |
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ルカ傳iケ書第八章 |
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四 大なる群衆むらがり町々の人、みもとに寄り集ひたれば、譬をもて言ひたまふ、 |
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五 『種播く者その種を播かんとて出づ。播くとき路の傍らに落ちし種あり、蹈みつけられ、又そらの鳥これを啄む。 |
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六 岩の上に落ちし種あり、生え出でたれど潤澤なきによりて枯る。 |
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七 茨の中に落ちし種あり、茨も共に生え出でて之を塞ぐ。 |
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八 良き地に落ちし種あり、生え出でて百倍の實を結べり』これらの事を言ひて呼はり給ふ『きく耳ある者は聽くべし』 |
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう |
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マルコによる福音書第四章 |
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一 イエスはまたも、海べで教えはじめられた。おびただしい群衆がみもとに集まったので、イエスは舟に乗ってすわったまま、海上におられ、群衆はみな海に沿って陸地にいた。 |
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二 イエスは譬で多くの事を教えられたが、その教の中で彼らにこう言われた、 |
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三 「聞きなさい、種まきが種をまきに出て行った。 |
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四 まいているうちに、道ばたに落ちた種があった。すると、鳥がきて食べてしまった。 |
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五 ほかの種は土の薄い石地に落ちた。そこは土が深くないので、すぐ芽を出したが、 |
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六 日が上ると焼けて、根がないために枯れてしまった。 |
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七 ほかの種はいばらの中に落ちた。すると、いばらが伸びて、ふさいでしまったので、実を結ばなかった。 |
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八 ほかの種は良い地に落ちた。そしてはえて、育って、ますます実を結び、三十倍、六十倍、百倍にもなった」。 |
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九 そして言われた、「聞く耳のある者は聞くがよい」。 |
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マタイによる福音書第一三章 |
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一 その日、イエスは家を出て、海べにすわっておられた。 |
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二 ところが、大ぜいの群衆がみもとに集まったので、イエスは舟に乗ってすわられ、群衆はみな岸に立っていた。 |
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三 イエスは譬で多くの事を語り、こう言われた、「見よ、種まきが種をまきに出て行った。 |
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四 まいているうちに、道ばたに落ちた種があった。すると、鳥がきて食べてしまった。 |
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五 ほかの種は土の薄い石地に落ちた。そこは土が深くないので、すぐ芽を出したが、 |
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六 日が上ると焼けて、根がないために枯れてしまった。 |
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七 ほかの種はいばらの地に落ちた。すると、いばらが伸びて、ふさいでしまった。 |
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八 ほかの種は良い地に落ちて実を結び、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍にもなった。 |
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九 耳のある者は聞くがよい」。 |
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ルカによる福音書第八章 |
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四 さて、大ぜいの群衆が集まり、その上、町々からの人たちがイエスのところに、ぞくぞくと押し寄せてきたので、一つの譬で話をされた、 |
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五 「種まきが種をまきに出て行った。まいているうちに、ある種は道ばたに落ち、踏みつけられ、そして空の鳥に食べられてしまった。 |
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六 ほかの種は岩の上に落ち、はえはしたが水気がないので枯れてしまった。 |
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七 ほかの種は、いばらの間に落ちたので、いばらも一緒に茂ってきて、それをふさいでしまった。 |
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八 ところが、ほかの種は良い地に落ちたので、はえ育って百倍もの実を結んだ」。こう語られたのち、声をあげて「聞く耳のある者は聞くがよい」と言われた。 |
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Office Murakami |