四つの福音書による一つのイエス物語70
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました
*
070
*
「求めよ」
*
上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ  ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ
馬可傳iケ書 馬太傳iケ書 路加傳iケ書 約翰傳iケ書
マルコ傳iケ書 マタイ傳iケ書 ルカ傳iケ書 ヨハネ傳iケ書
マルコによる福音書 マタイによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書
7;7〜11 11;9〜13
第七章七〜一一節 第一一章九〜一三節
*
英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう
馬太傳iケ書第七章
七 求よ然ば與られ尋よ然ばあひ門を叩よ然ば開かることを得ん
八 蓋すべて求るはえ尋るはあひ門を叩くは開かる可ればなり
九 爾曹のうち誰か其子パンを求んに石を予んや
十 また魚を求んに蛇を予んや
十一 然ば爾曹惡きながら善賜を其子に與ふるを知まして天に在す爾曹の父は求るに善物を予ざらん乎
路加傳iケ書第一一章
九 我なんぢらにん求よ然ば予られ尋よ然ばあひ門を叩よ然ば啓ることを得ん
十 蓋すべて求るは得たづぬるはあひ門を叩は啓るれば也
十一 爾曹のうち父たる誰か其子のパンを求んに石を予んや魚を求んに其に代て蛇を予んや
十二 卵を求んにを予んや
十三 然ば爾曹惡ながら善賜をその兒曹に予るを知まして天に在す爾曹の父は求るに聖靈を予ざらん乎
*
日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう
マタイ傳iケ書第七章
七 求めよ、然らば與へられん。尋ねよ、さらば見出さん。門を叩け、さらば開かれん。
八 すべて求むるは得、たづぬるは見いだし、門をたたくは開かるるなり。
九 汝等のうち、誰かその子パンを求めんに石を與へ、
 魚を求めんに蛇を與へんや。
一一 然らば、汝ら惡しきながら、善き賜物をその子らに與ふるを知る。まして天にいます汝らの父は、求むるに善き物を賜はざらんや。
ルカ傳iケ書第一一章
九 われ汝らにぐ、求めよ、さらば與へられん。尋ねよ、さらば見出さん。門を叩け、さらば開かれん。
 すべて求むるは得、尋ねるは見出し、門を叩くは開かるるなり。
一一 汝等のうち父たる、たれか其の子、魚を求めんに、魚の代に蛇を與へ、
一二 卵を求めんにを與へんや。
一三 さらば汝ら惡しきながら、善き賜物をその子らに與ふるを知る。まして天の父は求むるに聖靈を賜はざらんや』
*
日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう
マタイによる福音書第七章
七 求めよ、そうすれば、与えられるであろう。捜せ、そうすれば、見いだすであろう。門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。
八 すべて求める者は得、捜す者は見いだし、門をたたく者はあけてもらえるからである。
九 あなたがたのうちで、自分の子がパンを求めるのに、石を与える者があろうか。
一〇 魚を求めるのに、へびを与える者があろうか。
一一 このように、あなたがたは悪い者であっても、自分の子供には、良い贈り物をすることを知っているとすれば、天にいますあなたがたの父はなおさら、求めてくる者に良いものを下さらないことがあろうか。
ルカによる福音書第一一章
九 そこでわたしはあなたがたに言う。求めよ、そうすれば、与えられるであろう。捜せ、そうすれば見いだすであろう。門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。
一〇 すべて求める者は得、捜す者は見いだし、門をたたく者はあけてもらえるからである。
一一 あなたがたのうちで、父であるものは、その子が魚を求めるのに、魚の代りにへびを与えるだろうか。
一二 卵を求めるのに、さそりを与えるだろうか。
一三 このように、あなたがたは悪い者であっても、自分の子供には、良い贈り物をすることを知っているとすれば、天の父はなおさら、求めて来る者に聖霊を下さらないことがあろうか」。
Office Murakami