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四つの福音書による一つのイエス物語24 |
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マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました |
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます |
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています |
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました |
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024 |
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イエス荒野で悪魔に試みられる |
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか |
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ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ |
ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ |
ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ |
ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ |
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馬可傳iケ書 |
馬太傳iケ書 |
路加傳iケ書 |
約翰傳iケ書 |
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マルコ傳iケ書 |
マタイ傳iケ書 |
ルカ傳iケ書 |
ヨハネ傳iケ書 |
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マルコによる福音書 |
マタイによる福音書 |
ルカによる福音書 |
ヨハネによる福音書 |
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1;12〜13 |
4;1〜11 |
4;1〜13 |
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第一章一二〜一三節 |
第四章一〜一一節 |
第四章一〜一三節 |
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう |
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馬可傳iケ書第一章 |
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十二 斯て靈たゞちにイエスを野に往しむ |
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十三 かれ四十日野に在てサタンに試られ獸と共にをれり天の使等これに事ぬ |
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馬太傳iケ書第四章 |
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一 偖イエス聖靈に導かれ惡魔に試られん爲に野に往り |
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二 四十日四十夜食ふ事をせず後うゑたり |
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三 試むる者かれに來りて曰けるは爾もし~の子ならば命じて此石をパンと爲よ |
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四 イエス答けるは人はパンのみにて生るものに非ず唯~の口より出る凡の言に因と錄されたり |
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五 是に於て惡魔かれを聖京に携へゆき殿の頂上に立せて曰けるは |
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六 爾もし~の子ならば巳が身を下へ投よ蓋なんぢが爲に~その使等に命ぜん彼等手にて支へ爾が足の石に觸ざるやうすべしと錄されたり |
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七 イエス彼に曰けるは主たる爾の~を試むべからずと亦錄せり |
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八 惡魔また彼を最高き山に携へゆき世界のゥ國とその榮華とを見せて |
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九 爾もし俯伏て我を拜せば此等を悉なんぢに與ふべしと曰 |
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十 イエス彼に曰けるはサタンよ退け主たる爾の~を拜し惟之にのみ事ふべしと錄されたり |
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十一 終に惡魔かれを離れ天使たち來り事ふ |
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路加傳iケ書第四章 |
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一 偖イエス聖靈に感されてヨルダンより歸り靈に導かれ野に適て |
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二 四十日惡魔に試らる此ゥ日なにをも食ず四十日畢てのち餓たり |
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三 惡魔がれに曰けるは爾もし~の子ならば此石に命じてパンと爲せよ |
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四 イエス答けるは人はパンのみにて生る者に非ず唯~の凡の言に由と錄されたり |
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五 惡魔また彼を高山に携ゆき一瞬間に天下の萬國を示して |
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六 曰けるは此すべての權威と榮華を爾に予ん我これを委任たれば我が欲む者に之を予ふべし |
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七 故に若わが前に拜跪ば悉く爾の屬とならん |
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八 イエス答けるはサタンよ我後に退け獨主たる爾の~に拜跪これにのみ事べしと錄されたり |
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九 惡魔またイエスをエルサレムに携ゆき聖殿の頂に立て曰けるは爾もし~の子ならば此より己が身を投よ |
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十 そは~その使者等に命じて爾を護せん |
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十一 爾が足の石に觸ざるやう被等手にて扶べしと錄さる |
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十二 イエス答けるは主たる爾の~を試む可らずと云おけり |
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十三 惡魔この誘試みな畢て暫く彼を離たり |
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう |
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マルコ傳iケ書第一章 |
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一二 斯て御靈ただちにイエスを荒野に逐ひやる。 |
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一三 荒野にて四十日の間サタンに試みられ、獸とともに居給ふ、御使たち之に事へぬ。 |
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マタイ傳iケ書第四章 |
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一 爰にイエス御靈によりて荒野に導かれ給ふ、悪魔に試みられんと爲るなり。 |
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二 四十日、四十夜、斷食して、後に飢ゑたまふ。 |
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三 試むる者きたりて言ふ『なんぢ若し~の子ならば、命じて此等の石をパンと爲らしめよ』。 |
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四 答へて言ひ給ふ『人の生くるはパンのみに由るにあらず、~の口より出づる凡ての言に由る」と錄されたり』 |
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五 ここに惡魔イエスを聖なるキにつれゆき、宮の頂上に立たせて言ふ、 |
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六 『なんぢ若し~の子ならば己が身を下に投げよ。それは「なんぢの爲に御使たちに命じ給はん。彼ら手にて汝を支へ、その足を石にうち當つること勿らしめん」と錄されたるなり』 |
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七 イエス言ひたまふ『主なる汝の~を試むべからず」と、また錄されたり』 |
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八 惡魔またイエスを最高き山につれゆき、世のもろもろの國と、その榮華とを示して言ふ、 |
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九 『なんぢ若し平伏して我を拜せば、此等を皆なんぢに與へん』 |
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一〇 爰にイエス言ひ給ふ『サタンよ、退け「主なる汝の~を拜し、ただ之にのみ事へ奉るべし」と錄されたろなり』 |
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一一 ここに惡魔は離れ去り、視よ、御使たち來り事へぬ。 |
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ルカ傳iケ書第四章 |
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一 偖イエス聖靈にて滿ち、ヨルダン河より歸り荒野にて、四十日のあひだ御靈に導かれ、 |
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二 惡魔に試みられ給ふ。この間なにをも食はず、日數滿ちてのち餓ゑ給ひたれば、 |
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三 惡魔いふ『なんぢ若し~の子ならば此の石に命じてパンと爲らしめよ』 |
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四 イエス答へたまふ『「人の生くるはパンのみに由るにあらず」と錄されたり』 |
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五 惡魔またイエスを携へのぼりて瞬間に天下のもろもろの國を示して言ふ、 |
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六 『この凡ての權威と國々の榮華とを汝に與へん。我これを委ねられたれば、我が欲する者に與ふるなり。 |
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七 この故にもし我が前に拜せば、ことごとく汝の有となるべし』 |
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八 イエス答へて言ひたまふ『主なる汝の~を拜し、ただ之にのみ事ふべし」と錄されたり』 |
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九 惡魔またイエスをエルサレムに連れゆき、宮の頂上に立たせて言ふ、『なんぢ若し~の子ならば、此處より己が身を下に投げよ。 |
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一〇 それは「なんぢの爲に御使たちに命じて守らしめ給はん」 |
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一一 「かれら手にて汝を支へ、その足を石に打當つる事なからしめん」と錄されたるなり』 |
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一二 イエス答へて言ひたまふ『主なる汝の~を試むベからず」と云ひてあり』 |
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一三 惡魔あらゆる甞試を盡してのち暫くイエスを離れたり。 |
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう |
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マルコによる福音書第一章 |
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一二 それからすぐに、御霊がイエスを荒野に追いやった。 |
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一三 イエスは四十日のあいだ荒野にいて、サタンの試みにあわれた。そして獣もそこにいたが、御使たちはイエスに仕えていた。 |
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マタイによる福音書第四章 |
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一 さて、イエスは御霊によって荒野に導かれた。悪魔に試みられるためである。 |
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二 そして、四十日四十夜、断食をし、そののち空腹になられた。 |
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三 すると試みる者がきて言った、「もしあなたが神の子であるなら、これらの石がパンになるように命じてごらんなさい」。 |
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四 イエスは答えて言われた、「『人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言で生きるものである』と書いてある」。 |
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五 それから悪魔は、イエスを聖なる都に連れて行き、宮の頂上に立たせて |
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六 言った、「もしあなたが神の子であるなら、下へ飛びおりてごらんなさい。『神はあなたのために御使たちにお命じになると、あなたの足が石に打ちつけられないように、彼らはあなたを手でささえるであろう』と書いてありますから」。 |
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七 イエスは彼に言われた、「『主なるあなたの神を試みてはならない』とまた書いてある」。 |
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八 次に悪魔は、イエスを非常に高い山に連れて行き、この世のすべての国々とその栄華とを見せて |
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九 言った、「もしあなたが、ひれ伏してわたしを拝むなら、これらのものを皆あなたにあげましょう」。 |
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一〇 するとイエスは彼に言われた、「サタンよ、退け。『主なるあなたの神を拝し、ただ神にのみ仕えよ』と書いてある」。 |
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一一 そこで、悪魔はイエスを離れ去り、そして、御使たちがみもとにきて仕えた。 |
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ルカによる福音書第四章 |
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一 さて、イエスは聖霊に満ちてヨルダン川から帰り、 |
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二 荒野を四十日のあいだ御霊にひきまわされて、悪魔の試みにあわれた。そのあいだ何も食べず、その日数がつきると、空腹になられた。 |
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三 そこで悪魔が言った、「もしあなたが神の子であるなら、この石に、パンになれと命じてごらんなさい」。 |
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四 イエスは答えて言われた、「『人はパンだけで生きるものではない』と書いてある」。 |
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五 それから、悪魔はイエスを高い所へ連れて行き、またたくまに世界のすべての国々を見せて |
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六 言った、「これらの国々の権威と栄華とをみんな、あなたにあげましょう。それらはわたしに任せられていて、だれでも好きな人にあげてよいのですから。 |
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七 それで、もしあなたがわたしの前にひざまずくなら、これを全部あなたのものにしてあげましょう」。 |
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八 イエスは答えて言われた、「『主なるあなたの神を拝し、ただ神にのみ仕えよ』と書いてある」。 |
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九 それから悪魔はイエスをエルサレムに連れて行き、宮の頂上に立たせて言った、「もしあなたが神の子であるなら、ここから下へ飛びおりてごらんなさい。 |
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一〇 『神はあなたのために、御使たちに命じてあなたを守らせるであろう』とあり、 |
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一一 また、『あなたの足が石に打ちつけられないように、彼らはあなたを手でささえるであろう』とも書いてあります」。 |
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一二 イエスは答えて言われた、「『主なるあなたの神を試みてはならない』と言われている」。 |
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一三 悪魔はあらゆる試みをしつくして、一時イエスを離れた。 |
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Office Murakami |