四つの福音書による一つのイエス物語15
マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書を一つのイエス物語に纏めました
マルコ→マタイ→ルカ→ヨハネの順にイエス物語は発展していきます
物語の初めから終りまでを331の話に分け話の一つ一つを四福音書の日本語訳を並べる形で紹介しています
福音書の日本語訳は英国聖書會社「新約全書」(明治三十九年発行)、日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)、日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)を並べて比較できるようにしました
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015
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エジプトに逃げる
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上の言葉が四福音書の中でどう記されているか、記されていないか
ΚΑΤΑ ΜΑΡΚΟΝ  ΚΑΤΑ ΜΑΤΘΑΙΟΝ ΚΑΤΑ ΛΟΥΚΑΝ ΚΑΤΑ ΙΩΑΝΝΗΝ
馬可傳iケ書 馬太傳iケ書 路加傳iケ書 約翰傳iケ書
マルコ傳iケ書 マタイ傳iケ書 ルカ傳iケ書 ヨハネ傳iケ書
マルコによる福音書 マタイによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書
2;13〜15
第二章一三〜一五節
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英国聖書會社「舊新約全書」(明治三十九年発行)の「新約全書」で見てみましょう
馬太傳iケ書第二章
十三 彼等が去るのち主の使ヨセフの夢に現れて曰けるはヘロデ兒を索て殺んとする故に起て兒と其母とをへエジプトに逃て復わが爾に示さん時まで彼處に止れ
十四 ヨセフ起て夜兒と其母とをへエジプトに往
十五 ヘロデの死るまで某所に止れり是主預言に託て我わが子をエジプトより召出せりと云給ひしに應せん爲也
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日本聖書協會「新約聖書」改譯(大正六年)で見てみましょう
マタイ傳iケ書第二章
一三 その去り往きしのち、よ、主の使、夢にてヨセフに現れていふ『起きて、幼兒とその母とを携へ、エジプトに逃れ、わがぐるまで彼處に留れ。ヘロデ幼兒を索めて亡さんとするなり』
一四 ヨセフ起きて、夜の間に幼兒とその母とを携へて、エジプトに去りゆき、
一五 ヘロデの死ぬるまで彼處に留りぬ。これ主が預言によりて『我エジプトより我が子を呼び出せり』と云ひ給ひし言の成就せん爲なり。
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日本聖書協会「新約聖書」口語訳(昭和二十九年)で見てみましょう
マタイによる福音書第二章
一三 彼らが帰って行ったのち、見よ、主の使が夢でヨセフに現れて言った、「立って、幼な子とその母を連れて、エジプトに逃げなさい。そして、あなたに知らせるまで、そこにとどまっていなさい。ヘロデが幼な子を捜し出して、殺そうとしている」。
一四 そこで、ヨセフは立って、夜の間に幼な子とその母とを連れてエジプトへ行き、
一五 ヘロデが死ぬまでそこにとどまっていた。それは、主が預言者によって「エジプトからわが子を呼び出した」と言われたことが、成就するためである。
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