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出エジプト記の日本語訳を明治(大正)・昭和の時代に沿って読み比べてみました |
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明治訳は英国聖書會社「舊約全書」(明治三十九年発行)による文語訳です。 |
大正訳は日本聖書協會「舊約聖書」(大正六年)による文語訳です。明治訳と本文は同じです(書名は「出埃及記→出エジプト記」「利未記→レビ記」と変わります) |
昭和訳は日本聖書協会「新約聖書」(昭和二十九年)による口語訳です。 |
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明治(大正)訳は漢字・送り仮名とも明治(大正)時代そのままの形を復刻できるように努めました。シフトJISにない漢字はUnicodeで捜しました。 |
明治(大正)・昭和訳を一節ずつ縦に並べて記すことで時代に沿った訳の変化を読み取れるようにしました。 |
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<出埃及記>舊約全書(明治訳:文語訳)= |
<出エジプト記>舊約聖書(大正訳:文語訳) |
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<出エジプト記>新約聖書(昭和訳:口語訳) |
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☞1章 |
1章 |
一 イスラエルの子等のエジプトに至りし者の名は左のごとし衆人各その家族をたづさへてヤコブとともに至れり |
☞2章 |
一 さて、ヤコブと共に、おのおのその家族を伴って、エジプトへ行ったイスラエルの子らの名は次のとおりである。 |
☞3章 |
二 すなはちルベン、シメオン、レビ、ユダ、 |
☞4章 |
二 すなわちルベン、シメオン、レビ、ユダ、 |
☞5章 |
三 イツサカル、ゼブルン、ベニヤミン、 |
☞6章 |
三 イッサカル、ゼブルン、ベニヤミン、 |
☞7章 |
四 ダン、ナフタリ、ガド、アセルなり |
☞8章 |
四 ダン、ナフタリ、ガド、アセルであった。 |
☞9章 |
五 ヤコブの腰より出たる者はキ合七十人ヨセフはすでにエジプトにありき |
☞10章 |
五 ヤコブの腰から出たものは、合わせて七十人。ヨセフはすでにエジプトにいた。 |
☞11章 |
六 ヨセフとそのゥの兄弟および當世の人みな死たり |
☞12章 |
六 そして、ヨセフは死に、兄弟たちも、その時代の人々もみな死んだ。 |
☞13章 |
七 イスラエルの子孫饒く子を生み彌攝Bえ甚だしく大に强くなりて國に滿るにいたれり |
☞14章 |
七 けれどもイスラエルの子孫は多くの子を生み、ますますふえ、はなはだ強くなって、国に満ちるようになった。 |
☞15章 |
八 玆にヨセフの事をしらざる新き王エジプトに起りしが |
☞16章 |
八 ここに、ヨセフのことを知らない新しい王が、エジプトに起った。 |
☞17章 |
九 彼その民にいひけるは視よ此民イスラエルの子孫われらよりも多く且强し |
☞18章 |
九 彼はその民に言った、「見よ、イスラエルびとなるこの民は、われわれにとって、あまりにも多く、また強すぎる。 |
☞19章 |
一〇 來れわれら機巧く彼等に事をなさん恐くは彼等多ならん又戰爭の起ることある時は彼等敵にくみして我等と戰ひ遂に國よりいでさらんと |
☞20章 |
一〇 さあ、われわれは、抜かりなく彼らを取り扱おう。彼らが多くなり、戦いの起るとき、敵に味方して、われわれと戦い、ついにこの国から逃げ去ることのないようにしよう」。 |
☞21章 |
一一 すなはち督者をかれらの上に立て彼らに重荷をおはせて之を苦む彼等パロのために府庫の邑ピトムとラメセスを建たり |
☞22章 |
一一 そこでエジプトびとは彼らの上に監督をおき、重い労役をもって彼らを苦しめた。彼らはパロのために倉庫の町ピトムとラメセスを建てた。 |
☞23章 |
一二 然るにイスラエルの子孫は苦むるに隨ひて揩オ殖たれば皆これを懼れたり |
☞24章 |
一二 しかしイスラエルの人々が苦しめられるにしたがって、いよいよふえひろがるので、彼らはイスラエルの人々のゆえに恐れをなした。 |
☞25章 |
一三 エジプト人イスラエルの子孫を嚴く動作かしめ |
☞26章 |
一三 エジプトびとはイスラエルの人々をきびしく使い、 |
☞27章 |
一四 辛き力役をもて彼等をして苦みて生を度らしむ即ち和泥、作甎および田圃のゥの工にはたらかしめけるが其働かしめし工作は皆嚴かりき |
☞28章 |
一四 つらい務をもってその生活を苦しめた。すなわち、しっくいこね、れんが作り、および田畑のあらゆる務に当らせたが、そのすべての労役はきびしかった。 |
☞29章 |
一五 エジプトの王又ヘブルの產婆シフラと名くる者とプワと名くる者の二人に諭して |
☞30章 |
一五 またエジプトの王は、ヘブルの女のために取上げをする助産婦でひとりは名をシフラといい、他のひとりは名をプアという者にさとして、 |
☞31章 |
一六 いひけるは汝等ヘブルの婦女のために收生をなす時は床の上を見てその子若男子ならばこれを殺せ女子ならば生しおくべしと |
☞32章 |
一六 言った、「ヘブルの女のために助産をするとき、産み台の上を見て、もし男の子ならばそれを殺し、女の子ならば生かしておきなさい」。 |
☞33章 |
一七 然に產婆~を畏れエジプト王の命ぜしごとく爲ずして男子をも生しおけり |
☞34章 |
一七 しかし助産婦たちは神をおそれ、エジプトの王が彼らに命じたようにはせず、男の子を生かしておいた。 |
☞35章 |
一八 エジプト王產婆を召て之にいひけるは汝等なんぞ此事をなし男子を生しおくや |
☞36章 |
一八 エジプトの王は助産婦たちを召して言った、「あなたがたはなぜこのようなことをして、男の子を生かしておいたのか」。 |
☞37章 |
一九 產婆パロに言けるはヘブルの婦はエジプトの婦のごとくならず彼等は健して產婆のかれらに至らぬ前に產をはるなりと |
☞38章 |
一九 助産婦たちはパロに言った、「ヘブルの女はエジプトの女とは違い、彼女たちは健やかで助産婦が行く前に産んでしまいます」。 |
☞39章 |
二〇 是によりて~その產婆等に恩をほどこしたまへり是において民揩艪ォて甚だ强くなりぬ |
☞40章 |
二〇 それで神は助産婦たちに恵みをほどこされた。そして民はふえ、非常に強くなった。 |
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二一 產婆~を畏れたるによりて~かれらのために家を成たまへり |
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二一 助産婦たちは神をおそれたので、神は彼女たちの家を栄えさせられた。 |
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二二 斯有しかばパロその凡の民に命じていふ男子の生るあらば汝等これを悉く河に投いれよ女子は皆生しおくべし |
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二二 そこでパロはそのすべての民に命じて言った、「ヘブルびとに男の子が生れたならば、みなナイル川に投げこめ。しかし女の子はみな生かしておけ」。 |
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2章 |
一 爰にレビの家の一箇の人往てレビの女を娶れり |
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一 さて、レビの家のひとりの人が行ってレビの娘をめとった。 |
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二 女妊みて男子を生みその美きを見て三月のあひだこれを匿せしが |
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二 女はみごもって、男の子を産んだが、その麗しいのを見て、三月のあいだ隠していた。 |
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三 すでにこれを匿すあたはざるにいたりければ萑の箱舟を之がためて取て之に瀝と樹脂を塗り子をその中に納てこれを河邊の葦の中に置り |
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三 しかし、もう隠しきれなくなったので、パピルスで編んだかごを取り、それにアスファルトと樹脂とを塗って、子をその中に入れ、これをナイル川の岸の葦の中においた。 |
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四 その姊遙に立てその如何になるかを窺ふ |
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四 その姉は、彼がどうされるかを知ろうと、遠く離れて立っていた。 |
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五 玆にパロの女身を洗んとて河にくだりその婢等河の傍にあゆむ彼葦の中に箱舟あるを見て使女をつかはしてこれを取きたらしめ |
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五 ときにパロの娘が身を洗おうと、川に降りてきた。侍女たちは川べを歩いていたが、彼女は、葦の中にかごのあるのを見て、つかえめをやり、それを取ってこさせ、 |
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六 これを啓きてその子のをるを見る嬰兒すなはち啼く彼これを憐みていひけるは是はヘブル人の子なりと |
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六 あけて見ると子供がいた。見よ、幼な子は泣いていた。彼女はかわいそうに思って言った、「これはヘブルびとの子供です」。 |
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七 時にその姊パロの女にいひけるは我ゆきてヘブルの女の中より此子をなんぢのために養ふべき乳母を呼きたらんか |
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七 そのとき幼な子の姉はパロの娘に言った、「わたしが行ってヘブルの女のうちから、あなたのために、この子に乳を飲ませるうばを呼んでまいりましょうか」。 |
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八 パロの女往よと之にいひければ女子すなはち往てその子の母を呼きたる |
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八 パロの娘が「行ってきてください」と言うと、少女は行ってその子の母を呼んできた。 |
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九 パロの女かれにいひけるは此子をつれゆきて我ために之を養へ我その値をなんぢにとらせんと婦すなはちその子を取てこれを養ふ |
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九 パロの娘は彼女に言った、「この子を連れて行って、わたしに代り、乳を飲ませてください。わたしはその報酬をさしあげます」。女はその子を引き取って、これに乳を与えた。 |
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一〇 斯てその子の長ずるにおよびて之をパロの女の所にたづさへゆきければすなはちこれが子となる彼その名をモーセ(援出)と名けて言ふ我これを水より援いだせしに因ると |
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一〇 その子が成長したので、彼女はこれをパロの娘のところに連れて行った。そして彼はその子となった。彼女はその名をモーセと名づけて言った、「水の中からわたしが引き出したからです」。 |
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一一 玆にモーセ生長におよびて一時いでてその兄弟等の所にいたりその重荷を負ふを見しが會一箇のエジプト人が一箇のイスラエル人即ちおのれの兄弟を擊つを見たれば |
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一一 モーセが成長して後、ある日のこと、同胞の所に出て行って、そのはげしい労役を見た。彼はひとりのエジプトびとが、同胞のひとりであるヘブルびとを打つのを見たので、 |
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一二 右左を視まはして人のをらざるを見てそのエジプト人を擊ころし之を沙の中に埋め匿せり |
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一二 左右を見まわし、人のいないのを見て、そのエジプトびとを打ち殺し、これを砂の中に隠した。 |
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一三 次の日また出て二人のヘブル人の相爭ふを見たればその曲き者にむかひ汝なんぞ汝の隣人を擊つやといふに |
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一三 次の日また出て行って、ふたりのヘブルびとが互に争っているのを見、悪い方の男に言った、「あなたはなぜ、あなたの友を打つのですか」。 |
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一四 彼いひけるは誰が汝を立てわれらの君とし判官としたるや汝かのエジプト人をころせしごとく我をも殺さんとするやと是においてモーセ懼れてその事かならず知れたるならんとおもへり |
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一四 彼は言った、「だれがあなたを立てて、われわれのつかさ、また裁判人としたのですか。エジプトびとを殺したように、あなたはわたしを殺そうと思うのですか」。モーセは恐れた。そしてあの事がきっと知れたのだと思った。 |
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一五 パロ此事を聞てモーセを殺さんともとめければモーセすなはちパロの面をさけて逃げのびミデアンの地に住り彼井の傍に坐せり |
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一五 パロはこの事を聞いて、モーセを殺そうとした。しかしモーセはパロの前をのがれて、ミデヤンの地に行き、井戸のかたわらに座していた。 |
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一六 ミデアンの祭司に七人の女子ありしが彼等來りて水を汲み水鉢に盈て父の羊群に飮はんとしけるに |
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一六 さて、ミデヤンの祭司に七人の娘があった。彼女たちはきて水をくみ、水槽にみたして父の羊の群れに飲ませようとしたが、 |
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一七 牧羊者等きたりて彼らを逐はらひければモーセ起あがりて彼等をたすけその羊群に飮ふ |
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一七 羊飼たちがきて彼女らを追い払ったので、モーセは立ち上がって彼女たちを助け、その羊の群れに水を飲ませた。 |
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一八 彼等その父リウエルに至れる時父言けるは今日はなんぢら何ぞかく速にかへりしや |
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一八 彼女たちが父リウエルのところに帰った時、父は言った、「きょうは、どうして、こんなに早く帰ってきたのか」。 |
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一九 かれらいひけるは一箇のエジプト人我らを牧羊者等の手より救いだし亦われらのために水を多く汲て羊群に飮しめたり |
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一九 彼女たちは言った、「ひとりのエジプトびとが、わたしたちを羊飼たちの手から助け出し、そのうえ、水をたくさんくんで、羊の群れに飲ませてくれたのです」。 |
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二〇 父女等にいひけるは彼は何處にをるや汝等なんぞその人を遺てきたりしや彼をよびて物を食しめよと |
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二〇 彼は娘たちに言った、「そのかたはどこにおられるか。なぜ、そのかたをおいてきたのか。呼んできて、食事をさしあげなさい」。 |
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二一 モーセこの人とともに居ることを好めり彼すなはちその女子チッポラをモーセに與ふ |
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二一 モーセがこの人と共におることを好んだので、彼は娘のチッポラを妻としてモーセに与えた。 |
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二二 彼男子を生みけれぽモーセその名をゲルショム(客)と名けて言ふ我異邦に客となりをればなりと |
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二二 彼女が男の子を産んだので、モーセはその名をゲルショムと名づけた。「わたしは外国に寄留者となっている」と言ったからである。 |
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二三 斯て時をふる程にエジプトの王死りイスラエルの子孫その勞役の故によりて歎き號ぶにその勞役の故によりて號ぶところの聲~に達りけれぱ |
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二三 多くの日を経て、エジプトの王は死んだ。イスラエルの人々は、その苦役の務のゆえにうめき、また叫んだが、その苦役のゆえの叫びは神に届いた。 |
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二四 ~その長呻を聞き~そのアブラハム、イサク、ヤコブになしたる契約を憶え |
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二四 神は彼らのうめきを聞き、神はアブラハム、イサク、ヤコブとの契約を覚え、 |
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二五 ~イスラエルの子孫を眷み~知しめしたまへり |
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二五 神はイスラエルの人々を顧み、神は彼らをしろしめされた。 |
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3章 |
一 モーセその妻の父なるミデアンの祭司ヱテロの群を牧ひをりしがその群を曠野の奧にみちびきて~の山ホレブに至るに |
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一 モーセは妻の父、ミデヤンの祭司エテロの羊の群れを飼っていたが、その群れを荒野の奥に導いて、神の山ホレブにきた。 |
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二 ヱホバの使者棘の裏の火燄の中にて彼にあらはる彼見るに棘火に燃れどもその棘燬ず |
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二 ときに主の使は、しばの中の炎のうちに彼に現れた。彼が見ると、しばは火に燃えているのに、そのしばはなくならなかった。 |
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三 モーセいひけるは我ゆきてこの大なる觀を見何故に棘の燃たえざるかを見ん |
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三 モーセは言った、「行ってこの大きな見ものを見、なぜしばが燃えてしまわないかを知ろう」。 |
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四 ヱホバ彼がきたり觀んとするを見たまふ即ち~棘の中よりモーセよモーセよと彼をよびたまひければ我こゝにありといふに |
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四 主は彼がきて見定めようとするのを見、神はしばの中から彼を呼んで、「モーセよ、モーセよ」と言われた。彼は「ここにいます」と言った。 |
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五 ~いひたまひけるは此に近よるなかれ汝の足より履を脫ぐべし汝が立つ處は聖き地なればなり |
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五 神は言われた、「ここに近づいてはいけない。足からくつを脱ぎなさい。あなたが立っているその場所は聖なる地だからである」。 |
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六 又いひたまひけるは我はなんぢの父の~アブラハムの~イサクの~ヤコブの~なりとモーセ~を見ることを畏れてその面を蔽せり |
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六 また言われた、「わたしは、あなたの先祖の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である」。モーセは神を見ることを恐れたので顔を隠した。 |
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七 ヱホバ言たまひけるは我まことにエジプトにをるわが民の苦患を視また彼等がその驅使者の故をもて號ぶところの聲を聞り我かれらの憂苦を知るなり |
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七 主はまた言われた、「わたしは、エジプトにいるわたしの民の悩みを、つぶさに見、また追い使う者のゆえに彼らの叫ぶのを聞いた。わたしは彼らの苦しみを知っている。 |
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八 われ降りてかれらをエジプト人の手より救ひいだし之を彼地より導きのぼりて善き廣き地乳と蜜との流るゝ地すなはちカナン人ヘテ人アモリ人ベリジ人ヒビ人ヱブス人のをる處に至らしめんとす |
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八 わたしは下って、彼らをエジプトびとの手から救い出し、これをかの地から導き上って、良い広い地、乳と蜜の流れる地、すなわちカナンびと、ヘテびと、アモリびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとのおる所に至らせようとしている。 |
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九 今イスラエルの子孫の號呼われに達る我またエジプト人が彼らを苦むるその暴虐を見たり |
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九 いまイスラエルの人々の叫びがわたしに届いた。わたしはまたエジプトびとが彼らをしえたげる、そのしえたげを見た。 |
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一〇 然ば來れ我なんぢをパロにつかはし汝をしてわが民イスラエルの子孫をエジプトより導きいださしめん |
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一〇 さあ、わたしは、あなたをパロにつかわして、わたしの民、イスラエルの人々をエジプトから導き出させよう」。 |
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一一 モーセ~にいひけるは我は如何なる者ぞや我豈パロの許に往きイスラエルの子孫をエジプトより導きいだすべき者ならんや |
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一一 モーセは神に言った、「わたしは、いったい何者でしょう。わたしがパロのところへ行って、イスラエルの人々をエジプトから導き出すのでしょうか」。 |
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一二 ~いひたまひけるは我かならず汝とともにあるべし是はわが汝をつかはせる證據なり汝民をエジプトより導きいだしたる時汝等この山にて~に事へん |
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一二 神は言われた、「わたしは必ずあなたと共にいる。これが、わたしのあなたをつかわしたしるしである。あなたが民をエジプトから導き出したとき、あなたがたはこの山で神に仕えるであろう」。 |
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一三 モーセ~にいひけるは我イスラエルの子孫の所にゆきて汝らの先祖等の~我をなんぢらに遣はしたまふと言んに彼等もし其名は何と我に言ば何とかれらに言べきや |
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一三 モーセは神に言った、「わたしがイスラエルの人々のところへ行って、彼らに『あなたがたの先祖の神が、わたしをあなたがたのところへつかわされました』と言うとき、彼らが『その名はなんというのですか』とわたしに聞くならば、なんと答えましょうか」。 |
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一四 ~モーセにいひたまひけるは我は有て在る者なり又いひたまひけるは汝かくイスラエルの子孫にいふべし我有といふ者我をなんぢらに遣したまふと |
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一四 神はモーセに言われた、「わたしは、有って有る者」。また言われた、「イスラエルの人々にこう言いなさい、『「わたしは有る」というかたが、わたしをあなたがたのところへつかわされました』と」。 |
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一五 ~またモーセにいひたまひけるは汝かくイスラエルの子孫にいふべしなんぢらの先祖等の~アブラハムの~イサクの~ヤコブの~ヱホバわれを汝らにつかはしたまふと是は永遠にわが名となり世々にわが誌となるべし |
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一五 神はまたモーセに言われた、「イスラエルの人々にこう言いなさい『あなたがたの先祖の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である主が、わたしをあなたがたのところへつかわされました』と。これは永遠にわたしの名、これは世々のわたしの呼び名である。 |
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一六 汝往てイスラエルの長老等をあつめて之にいふべし汝らの先祖等の~アブラハム、イサク、ヤコブの~ヱホバ我にあらはれて言たまひけらく我誠になんぢらを眷み汝らがエジプトにて蒙るところの事を見たり |
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一六 あなたは行って、イスラエルの長老たちを集めて言いなさい、『あなたがたの先祖の神、アブラハム、イサク、ヤコブの神である主は、わたしに現れて言われました、「わたしはあなたがたを顧み、あなたがたがエジプトでされている事を確かに見た。 |
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一七 我すなはち言り我汝らをエジプトの苦患の中より導き出して力ナン人ヘテ人アモリ人ペリジ人ヒビ人エブス人の地すなはち乳と蜜の流るゝ地にのぼり至らしめんと |
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一七 それでわたしはあなたがたを、エジプトの悩みから導き出して、カナンびと、ヘテびと、アモリびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとの地、乳と蜜の流れる地へ携え上ろうと決心した」と』。 |
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一八 彼等なんぢの言に聽したがふべし汝とイスラエルの長老等エジプトの王の許にいたりて之に言へヘブル人の~ヱホバ我らに臨めり然ば請ふわれらをして三日程ほど曠野に入しめわれらの~ヱホバに犧牲をさゝぐることを得せしめよと |
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一八 彼らはあなたの声に聞き従うであろう。あなたはイスラエルの長老たちと一緒にエジプトの王のところへ行って言いなさい、『ヘブルびとの神、主がわたしたちに現れられました。それで、わたしたちを、三日の道のりほど荒野に行かせて、わたしたちの神、主に犠牲をささげることを許してください』と。 |
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一九 我しるエジプトの王は假令能力ある手をくはふるも汝等の往をゆるさゞるべし |
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一九 しかし、エジプトの王は強い手をもって迫らなければ、あなたがたを行かせないのをわたしは知っている。 |
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二〇 我すなはちわが手を舒べエジプトの中にゥの奇跡を行ひてエジプトを擊ん其後かれ汝等を去しむべし |
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二〇 それで、わたしは手を伸べて、エジプトのうちに行おうとする、さまざまの不思議をもってエジプトを打とう。その後に彼はあなたがたを去らせるであろう。 |
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二一 我エジプト人をして此民をめぐましめん汝ら去る時手を空うして去るべからず |
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二一 わたしはこの民にエジプトびとの好意を得させる。あなたがたは去るときに、むなし手で去ってはならない。 |
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二二 婦女皆その隣人とおのれの家に寓る者とに金の飾品銀の飾品および衣服を乞べし而して汝らこれを汝らの子女に穿戴せよ汝等 |
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二二 女はみな、その隣の女と、家に宿っている女に、銀の飾り、金の飾り、また衣服を求めなさい。そしてこれらを、あなたがたのむすこ、娘に着けさせなさい。このようにエジプトびとのものを奪い取りなさい」。 |
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4章 |
一 モーセ對へていひけるは然ながら彼等我を信ぜず又わが言に聽したがはずして言んヱホバ汝にあらはれたまはずと |
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一 モーセは言った、「しかし、彼らはわたしを信ぜず、またわたしの声に聞き従わないで言うでしょう、『主はあなたに現れなかった』と」。 |
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二 ヱホバかれにいひたまひけるは汝の手にある者は何なるや彼いふ杖なリ |
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二 主は彼に言われた、「あなたの手にあるそれは何か」。彼は言った、「つえです」。 |
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三 ヱホバいひたまひけるは其を地に擲よとすなはち之を地になぐるに蛇となりければモーセその前を避たリ |
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三 また言われた、「それを地に投げなさい」。彼がそれを地に投げると、へびになったので、モーセはその前から身を避けた。 |
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四 ヱホバ、モーセにいひたまひけるは汝の手をのべて其尾を執れとすなはち手をのべて之を執ば手にいりて杖となる |
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四 主はモーセに言われた、「あなたの手を伸ばして、その尾を取りなさい。――そこで手を伸ばしてそれを取ると、手のなかでつえとなった。―― |
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五 ヱホバいひたまふ是は彼らの先祖等の~アブラハムの~イサクの~ヤコブの~ヱホバの汝にあらはれたることを彼らに信ぜしめんためなり |
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五 これは、彼らの先祖たちの神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である主が、あなたに現れたのを、彼らに信じさせるためである」。 |
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六 ヱホバまたかれに言たまひけるは汝の手を懷に納よとすなはち手を懷にいれて之を出し見るにその手癩病を生じて雪のごとくなれリ |
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六 主はまた彼に言われた、「あなたの手をふところに入れなさい」。彼が手をふところに入れ、それを出すと、手は、重い皮膚病にかかって、雪のように白くなっていた。 |
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七 ヱホバまた言たまひけるは汝の手をふたゝび懷にいれよと彼すなはちふたゝび其手を懷にいれて之を懷より出し見るに變りて他處の肌膚のごとくになる |
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七 主は言われた、「手をふところにもどしなさい」。彼は手をふところにもどし、それをふところから出して見ると、回復して、もとの肉のようになっていた。 |
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八 ヱホバいひたまふ彼等もし汝を信ぜずまたその最初の徵の聲に聽從はざるならば後の徵の聲を信ぜん |
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八 主は言われた、「彼らがもしあなたを信ぜず、また初めのしるしを認めないならば、後のしるしは信じるであろう。 |
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九 彼らもし是ふたつの徵をも信ぜずして汝の言に聽從はざるならば汝河の水をとりて之を陸地にそゝげ汝が河より取たる水陸地にて血となるべし |
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九 彼らがもしこの二つのしるしをも信ぜず、あなたの声に聞き従わないならば、あなたはナイル川の水を取って、かわいた地に注ぎなさい。あなたがナイル川から取った水は、かわいた地で血となるであろう」。 |
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一〇 モーセ、ヱホバにいひけるはわが主よ我は素言辭に敏き人にあらず汝が僕に語りたまへるに及びても猶しかり我はロ重く舌重き者なり |
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一〇 モーセは主に言った、「ああ主よ、わたしは以前にも、またあなたが、しもべに語られてから後も、言葉の人ではありません。わたしは口も重く、舌も重いのです」。 |
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一一 ヱホバかれにいひたまひけるは人のロを造る者は誰なるや啞者聾者目明者瞽者などを造る者は誰なるや我ヱホバなるにあらずや |
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一一 主は彼に言われた、「だれが人に口を授けたのか。話せず、聞えず、また、見え、見えなくする者はだれか。主なるわたしではないか。 |
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一二 然ば往けよ我なんぢのロにありて汝の言ふべきことをヘへん |
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一二 それゆえ行きなさい。わたしはあなたの口と共にあって、あなたの言うべきことを教えるであろう」。 |
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一三 モーセいひけるはわが主よ願くは遣すべき者をつかはしたまへ |
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一三 モーセは言った、「ああ、主よ、どうか、ほかの適当な人をおつかわしください」。 |
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一四 是においてヱホバ、モーセにむかひ怒を發していひたまひけるはレビ人アロンは汝の兄弟なるにあらずや我かれが言を善するを知るまた彼なんぢに遇んとていで來る彼汝を見る時心に喜ばん |
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一四 そこで、主はモーセにむかって怒りを発して言われた、「あなたの兄弟レビびとアロンがいるではないか。わたしは彼が言葉にすぐれているのを知っている。見よ、彼はあなたに会おうとして出てきている。彼はあなたを見て心に喜ぶであろう。 |
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一五 汝かれに語りて言をそのロに授くべし我なんぢの口と彼の口にありて汝らの爲べき事をヘへん |
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一五 あなたは彼に語って言葉をその口に授けなさい。わたしはあなたの口と共にあり、彼の口と共にあって、あなたがたのなすべきことを教え、 |
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一六 彼なんぢに代て民に語らん彼は汝の口に代らん汝は彼のために~に代るベし |
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一六 彼はあなたに代って民に語るであろう。彼はあなたの口となり、あなたは彼のために、神に代るであろう。 |
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一七 なんぢこの杖を手に執り之をもて奇蹟をおこなふぺし |
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一七 あなたはそのつえを手に執り、それをもって、しるしを行いなさい」。 |
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一八 是においてモーセゆきてその妻の父ヱテロの許にかへりて之にいふ請ふ我をして往てわがエジプトにある兄弟等の所にかへらしめ彼等のなほ生ながらへをるや否を見さしめよヱテロ、モーセに安然に往くべしといふ |
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一八 モーセは妻の父エテロのところに帰って彼に言った、「どうかわたしを、エジプトにいる身うちの者のところに帰らせ、彼らがまだ生きながらえているか、どうかを見させてください」。エテロはモーセに言った、「安んじて行きなさい」。 |
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一九 爰にヱホバ、ミデアンにてモーセにいひたまひけるは往てエジプトにかへれ汝の生命をもとめし人は皆死たりと |
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一九 主はミデヤンでモーセに言われた、「エジプトに帰って行きなさい。あなたの命を求めた人々はみな死んだ」。 |
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二〇 モーセすなはちその妻と子等をとり之を驢馬に乘てエジプトの地にかへるモーセは~の杖を手に執リ |
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二〇 そこでモーセは妻と子供たちをとり、ろばに乗せて、エジプトの地に帰った。モーセは手に神のつえを執った。 |
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二一 ヱホバ、モーセにいひたまひけるは汝エジプトにかへりゆける時はかならず我がなんぢの手に授けたるところの奇跡を悉くパロのまへにおこなふべし但し我かれの心を剛愎にすれば彼民を去しめざるべし |
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二一 主はモーセに言われた、「あなたがエジプトに帰ったとき、わたしがあなたの手に授けた不思議を、みなパロの前で行いなさい。しかし、わたしが彼の心をかたくなにするので、彼は民を去らせないであろう。 |
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二二 汝パロに言べしヱホバかく言ふイスラエルはわが子わが冢子なり |
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二二 あなたはパロに言いなさい、『主はこう仰せられる。イスラエルはわたしの子、わたしの長子である。 |
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二三 我なんぢにいふ我が子を去らしめて我に事ふることをえせしめよ汝もし彼をさらしむることを拒ば我なんぢの子なんぢの冢子を殺すべしと |
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二三 わたしはあなたに言う。わたしの子を去らせて、わたしに仕えさせなさい。もし彼を去らせるのを拒むならば、わたしはあなたの子、あなたの長子を殺すであろう』と」。 |
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二四 モーセ途にある時ヱホバかれの宿所にて彼に遇てころさんとしたまひければ |
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二四 さてモーセが途中で宿っている時、主は彼に会って彼を殺そうとされた。 |
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二五 チッポラ利き石をとりてその男子の陽の皮を割りモーセの足下になげうちて言ふ汝はまことにわがためには血の夫なりと |
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二五 その時チッポラは火打ち石の小刀を取って、その男の子の前の皮を切り、それをモーセの足につけて言った、「あなたはまことに、わたしにとって血の花婿です」。 |
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二六 是においてヱホバ、モーセをゆるしたまふ此時チッポラが血の夫といひしは割禮の故によりてなり |
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二六 そこで、主はモーセをゆるされた。この時「血の花婿です」とチッポラが言ったのは割礼のゆえである。 |
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二七 爰にヱホバ、アロンにいひたまひけるは曠野にゆきてモーセを迎へよと彼すなはちゆきて~の山にてモーセに遇ひ之に接吻す |
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二七 主はアロンに言われた、「荒野に行ってモーセに会いなさい」。彼は行って神の山でモーセに会い、これに口づけした。 |
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二八 モーセ、ヱホバがおのれに言ふくめて遣したまへるゥの言とヱホバのおのれに命じたまひしゥの奇跡とをアロンにつげたり |
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二八 モーセは自分をつかわされた主のすべての言葉と、命じられたすべてのしるしをアロンに告げた。 |
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二九 期てモーセとアロン往てイスラエルの子孫の長老を盡く集む |
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二九 そこでモーセとアロンは行ってイスラエルの人々の長老たちをみな集めた。 |
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三〇 而してアロン、ヱホバのモーセにかたりたまひし言を盡くつぐ又彼民の目のまへにて奇蹟をなしけれぱ |
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三〇 そしてアロンは主がモーセに語られた言葉を、ことごとく告げた。また彼は民の前でしるしを行ったので、 |
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三一 民すなはち信ず彼等ヱホバがイスラエルの民をかへりみその苦患をおもひたまふを聞て身をかゞめて拜をなせり |
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三一 民は信じた。彼らは主がイスラエルの人々を顧み、その苦しみを見られたのを聞き、伏して礼拝した。 |
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5章 |
一 その後モーセとアロン入てパロにいふイスラエルの~ヱホバ斯いひたまふ我民を去しめ彼等をして曠野に於て我を祭ることをえせしめよと |
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一 その後、モーセとアロンは行ってパロに言った、「イスラエルの神、主はこう言われる、『わたしの民を去らせ、荒野で、わたしのために祭をさせなさい』と」。 |
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二 パロいひけるはヱホバは誰なればか我その聲にしたがひてイスラエルを去しむべき我ヱホバを識ず亦イスラエルを去しめじ |
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二 パロは言った、「主とはいったい何者か。わたしがその声に聞き従ってイスラエルを去らせなければならないのか。わたしは主を知らない。またイスラエルを去らせはしない」。 |
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三 彼ら言けるはヘブル人の~我らに顯れたまへり請ふ我等をして三日程ほど曠野にいりてわれらの~ヱホバに犧牲をさゝぐることをえせしめよ恐くはヱホバ疫病か又は刀兵をもて我らをなやましたまはん |
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三 彼らは言った、「ヘブルびとの神がわたしたちに現れました。どうか、わたしたちを三日の道のりほど荒野に行かせ、わたしたちの神、主に犠牲をささげさせてください。そうしなければ主は疫病か、つるぎをもって、わたしたちを悩まされるからです」。 |
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四 エジプト王かれらに言けるは汝等モーセ、アロンなんぞ民の操作を妨ぐるや往てなんぢらの荷を負ヘ |
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四 エジプトの王は彼らに言った、「モーセとアロンよ、あなたがたは、なぜ民に働きをやめさせようとするのか。自分の労役につくがよい」。 |
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五 パロまたいふ土民今は多かり然るに汝等かれらをして荷をおふことを止しめんとす |
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五 パロはまた言った、「見よ、今や土民の数は多い。しかも、あなたがたは彼らに労役を休ませようとするのか」。 |
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六 パロ此日民を驅使ふ者等および民の有司等に命じていふ |
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六 その日、パロは民を追い使う者と、民のかしらたちに命じて言った、 |
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七 汝等再び前のごとく民に磚瓦を造る禾稈を與ふべからず彼等をして往てみづから禾稈をあつめしめよ |
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七 「あなたがたは、れんがを作るためのわらを、もはや、今までのように、この民に与えてはならない。彼らに自分で行って、わらを集めさせなさい。 |
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八 また彼等が前に造りし磚瓦の數のごとくに仍かれらに之をつくらしめよ其を?すなかれ彼等は懶惰が故に我儕をして往てわれらの~に犧牲をささげしめよと呼はり言ふなり |
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八 また前に作っていた、れんがの数どおりに彼らに作らせ、それを減らしてはならない。彼らはなまけ者だ。それだから、彼らは叫んで、『行ってわたしたちの神に犠牲をささげさせよ』と言うのだ。 |
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九 人々の工作を重くして之に勞かしめよ然ば僞の言を聽ことあらじと |
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九 この人々の労役を重くして、働かせ、偽りの言葉に心を寄せさせぬようにしなさい」。 |
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一〇 民を驅使ふ者等およびその有司等出ゆきて民にいひけるはパロかく言たまふ我なんぢらに禾稈をあたへじ |
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一〇 そこで民を追い使う者たちと、民のかしらたちは出て行って、民に言った、「パロはこう仰せられる、『あなたがたに、わらは与えない。 |
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一一 汝等往て禾稈のある處にて之をとれ但しなんぢらの工作は分毫も减さゞるべしと |
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一一 自分で行って、見つかる所から、わらを取って来るがよい。しかし働きは少しも減らしてはならない』と」。 |
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一二 是において民徧くエジプトの地に散て草藁をあつめて禾稈となす |
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一二 そこで民はエジプトの全地に散って、わらのかわりに、刈り株を集めた。 |
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一三 驅使者かれらを促たてゝ言ふ禾稈のありし時のごとく汝らの工作汝らの日々の業をなしをふべしと |
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一三 追い使う者たちは、彼らをせき立てて言った、「わらがあった時と同じように、あなたがたの働きの、日ごとの分を仕上げなければならない」。 |
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一四 パロの驅使者等がイスラエルの子孫の上に立たるところの有司等撻れなんぢら何ぞ昨日も今日も磚瓦を作るところの汝らの業を前のごとくに爲しをへざるやと言る |
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一四 パロの追い使う者たちがイスラエルの人々の上に立てたかしらたちは、打たれて、「なぜ、あなたがたは、れんが作りの仕事を、きょうも、前のように仕上げないのか」と言われた。 |
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一五 是に於てイスラエルの子孫の有司等來りてパロに呼はりて言ふ汝なんぞ斯僕等になすや |
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一五 そこで、イスラエルの人々のかしらたちはパロのところに行き、叫んで言った、「あなたはなぜ、しもべどもにこんなことをなさるのですか。 |
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一六 僕等に禾稈を與へずしてわれらに磚瓦を作れといふ視よ僕等は撻る是なんぢの民の過なりと |
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一六 しもべどもは、わらを与えられず、しかも彼らはわたしたちに、『れんがは作れ』と言うのです。その上、しもべどもは打たれています。罪はあなたの民にあるのです」。 |
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一七 然るにパロいふ汝等は懶惰し懶情し故に汝らは我らをして往てヱホバに犧牲をさゝげしめよと言ふなり |
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一七 パロは言った、「あなたがたは、なまけ者だ、なまけ者だ。それだから、『行って、主に犠牲をささげさせよ』と言うのだ。 |
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一八 然ば汝ら往て操作けよ禾稈はなんぢらに與ふることなかるべけれどなんぢら尙數のごとくに磚瓦を交納むべしと |
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一八 さあ、行って働きなさい。わらは与えないが、なおあなたがたは定めた数のれんがを納めなければならない」。 |
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一九 イスラエルの子孫の有司等汝等その日々につくる磚瓦を减すべからずと言るを聞て災害の身におよぶを知り |
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一九 イスラエルの人々のかしらたちは、「れんがの日ごとの分を減らしてはならない」と言われたので、悪い事態になったことを知った。 |
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二〇 彼らパロをはなれて出たる時モーセとアロンの對面にたてるを見たれぱ |
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二〇 彼らがパロを離れて出てきた時、彼らに会おうとして立っていたモーセとアロンに会ったので、 |
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二一 之にいひけるは願くはヱホバ汝等を鑒みて鞫きたまへ汝等はわれらの臭をパロの目と彼の僕の目に忌嫌はれしめ刀を彼等の手にわたして我等を殺さしめんとするなりと |
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二一 彼らに言った、「主があなたがたをごらんになって、さばかれますように。あなたがたは、わたしたちをパロとその家来たちにきらわせ、つるぎを彼らの手に渡して、殺させようとしておられるのです」。 |
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二二 モーセ、ヱホバに返りて言ふわが主よ何て此民をあしくしたまふや何のために我をつかはしたまひしや |
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二二 モーセは主のもとに帰って言った、「主よ、あなたは、なぜこの民をひどい目にあわされるのですか。なんのためにわたしをつかわされたのですか。 |
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二三 わがパロの許に來りて汝の名をもて語りしよりして彼この民をあしくす汝また絕てなんぢの民をすくひたまはざるなり |
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二三 わたしがパロのもとに行って、あなたの名によって語ってからこのかた、彼はこの民をひどい目にあわせるばかりです。また、あなたは、すこしもあなたの民を救おうとなさいません」。 |
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6章 |
一 ヱホバ、モーセに言たまひけるは今汝わがバロに爲んところの事を見るべし能ある手の加はるによりてパロ彼らをさらしめん能ある手の加はるによりてパロ彼らを其國より逐いだすべし |
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一 主はモーセに言われた、「今、あなたは、わたしがパロに何をしようとしているかを見るであろう。すなわちパロは強い手にしいられて、彼らを去らせるであろう。否、彼は強い手にしいられて、彼らを国から追い出すであろう」。 |
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二 ~モーセに語りて之にいひたまひけるは我はヱホバなり |
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二 神はモーセに言われた、「わたしは主である。 |
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三 我全能の~といひてアブラハム、イサク、ヤコブに顯れたり然ど我名のヱホバの事は彼等しらざりき |
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三 わたしはアブラハム、イサク、ヤコブには全能の神として現れたが、主という名では、自分を彼らに知らせなかった。 |
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四 我また彼らとわが契約を立て彼等が旅して寄居たる國カナンの地をかれらに與ふ |
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四 わたしはまたカナンの地、すなわち彼らが寄留したその寄留の地を、彼らに与えるという契約を彼らと立てた。 |
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五 我またヱジプト人が奴隷となせるイスラエルの子孫の呻吟を聞き且我が契約を憶ひ出づ |
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五 わたしはまた、エジプトびとが奴隷としているイスラエルの人々のうめきを聞いて、わたしの契約を思い出した。 |
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六 故にイスラエルの子孫に言へ我はヱホバなり我汝らをエジプト人の重負の下より携出し其使役をまぬかれしめ又腕をのべ大なる罰をほどこして汝等を贖はん |
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六 それゆえ、イスラエルの人々に言いなさい、『わたしは主である。わたしはあなたがたをエジプトびとの労役の下から導き出し、奴隷の務から救い、また伸べた腕と大いなるさばきをもって、あなたがたをあがなうであろう。 |
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七 我汝等を取て吾民となし汝等の~となるべし汝等はわがエジプト人の重擔の下より汝らを携出したるなんぢらの~ヱホバなることを知ん |
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七 わたしはあなたがたを取ってわたしの民とし、わたしはあなたがたの神となる。わたしがエジプトびとの労役の下からあなたがたを導き出すあなたがたの神、主であることを、あなたがたは知るであろう。 |
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八 我わが手をあげてアブラハム、イサク、ヤコブに與へんと誓ひし地に汝等を導きいたり之を汝等に與へて產業となさしめん我はヱホバなり |
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八 わたしはアブラハム、イサク、ヤコブに与えると手を挙げて誓ったその地にあなたがたをはいらせ、それを所有として、与えるであろう。わたしは主である』と」。 |
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九 モーセかくイスラエルの子孫に語けれども彼等は心の傷ると役事の苦きとの爲にモーセに聽ざりき |
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九 モーセはこのようにイスラエルの人々に語ったが、彼らは心の痛みと、きびしい奴隷の務のゆえに、モーセに聞き従わなかった。 |
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一〇 ヱホバ、モーセに吿ていひたまひけるは |
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一〇 さて主はモーセに言われた、 |
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一一 入てエジプトの王パロに語りイスラエルの子孫をその國より去しめよ |
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一一 「エジプトの王パロのところに行って、彼がイスラエルの人々をその国から去らせるように話しなさい」。 |
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一二 モーセ、ヱホバの前に申していふイスラエルの子孫旣に我に聽ず我は口に割禮をうけざる者なればパ口いかで我にきかんや |
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一二 モーセは主にむかって言った、「イスラエルの人々でさえ、わたしの言うことを聞かなかったのに、どうして、くちびるに割礼のないわたしの言うことを、パロが聞き入れましょうか」。 |
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一三 ヱホバ、モーセとアロンに語り彼等に命じてイスラエルの子孫とエジプトの王パロの所に往しめイスラエルの子孫をエジプトの地より導きいださしめたまふ |
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一三 しかし、主はモーセとアロンに語って、イスラエルの人々と、エジプトの王パロのもとに行かせ、イスラエルの人々をエジプトの地から導き出せと命じられた。 |
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一四 かれらの父の家々の長は左のごとしイスラエルの冢子ルベンの子ヘノク、パル、ヘヅロン、カルミ是等はルベンの家族なり |
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一四 彼らの先祖の家の首長たちは次のとおりである。すなわちイスラエルの長子ルベンの子らはハノク、パル、ヘヅロン、カルミで、これらはルベンの一族である。 |
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一五 シメオンの子ヱムエル、ヤミン、オハデ、ヤキン、ゾハルおよびカナンの女の生しシヤウル是らはシメオンの家族なり |
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一五 シメオンの子らはエムエル、ヤミン、オハデ、ヤキン、ゾハル、およびカナンの女から生れたシャウルで、これらはシメオンの一族である。 |
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一六 レビの子の名はその世代にしたがひて言ば左のごとしゲルシヨン、コハテ、メラリ是なりレビの齡の年は百三十七年なりき |
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一六 レビの子らの名は、その世代に従えば、ゲルション、コハテ、メラリで、レビの一生は百三十七年であった。 |
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一七 ゲルシヨンの子はその家族にしたがひて言ばリブニおよびシメイなり |
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一七 ゲルションの子らの一族はリブニとシメイである。 |
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一八 コハテの子はアムラム、イヅハル、ヘブロン、ウジエルなりコハテの齡の年は百三十三年なりき |
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一八 コハテの子らはアムラム、イヅハル、ヘブロン、ウジエルで、コハテの一生は百三十三年であった。 |
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一九 メラリの子はマヘリおよびムシなり是等はレビの家族にしてその世代にしたがひて言るものなり |
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一九 メラリの子らはマヘリとムシである。これらはその世代によるレビの一族である。 |
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二〇 アムラム其伯母ヨケベデを妻にめとれり彼アロンとモーセを生むアムラムの齡の年は百三十七年なりき |
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二〇 アムラムは父の妹ヨケベデを妻としたが、彼女はアロンとモーセを彼に産んだ。アムラムの一生は百三十七年であった。 |
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二一 イヅハルの子はコラ、ネペグ、ジクリなり |
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二一 イヅハルの子らはコラ、ネペグ、ジクリである。 |
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二二 ウジエルの子はミサエル、エルザバン、シテリなり |
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二二 ウジエルの子らはミサエル、エルザパン、シテリである。 |
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二三 アロン、ナシヨンの姊アミナダブの女エリセバを妻にめとれり彼ナダブ、アビウ、エレアザル、イタマルを生む |
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二三 アロンはナションの姉妹、アミナダブの娘エリセバを妻とした。エリセバは彼にナダブ、アビウ、エレアザル、イタマルを産んだ。 |
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二四 コラの子はアツシル、エルカナ、アビアサフ是等はコラ人の族なり |
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二四 コラの子らはアッシル、エルカナ、アビアサフで、これらはコラびとの一族である。 |
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二五 アロンの子エレアザル、プテエルの女の中より妻をめとれり彼ピネハスを生む是等はレビ人の父の家々の長にしてその家族に循ひて言る者なり |
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二五 アロンの子エレアザルはプテエルの娘のひとりを妻とした。彼女はピネハスを彼に産んだ。これらは、その一族によるレビびとの先祖の家の首長たちである。 |
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二六 ヱホバがイスラエルの子孫を其軍隊にしたがひてエジプトの地より導きいだせよといひたまひしは此アロンとモーセなり |
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二六 主が、「イスラエルの人々をその軍団に従って、エジプトの地から導き出しなさい」と言われたのは、このアロンとモーセである。 |
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二七 彼等はイスラエルの子孫をエジプトより導きいださんとしてエジプトの王パロに語りし者にして即ち此モーセとアロンなり |
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二七 彼らはイスラエルの人々をエジプトから導き出すことについて、エジプトの王パロに語ったもので、すなわちこのモーセとアロンである。 |
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二八 ヱホバ、エジプトの地にてモーセに語りたまへる日に |
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二八 主がエジプトの地でモーセに語られた日に、 |
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二九 ヱホバ、モーセに語りて言たまひけるは我はヱホバなり汝わが汝にいふ所を悉皆くエジプトの王パロに語るべし |
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二九 主はモーセに言われた、「わたしは主である。わたしがあなたに語ることは、みなエジプトの王パロに語りなさい」。 |
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三〇 モーセ、ヱホバの前に言けるは我は口に割禮を受ざる者なればパロいかで我に聽んや |
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三〇 しかしモーセは主にむかって言った、「ごらんのとおり、わたしは、くちびるに割礼のない者です。パロがどうしてわたしの言うことを聞きいれましょうか」。 |
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7章 |
一 ヱホバ、モーセに言たまぴけるは視よ我汝をしてパロにおけること~のごとくならしむ汝の兄弟アロンは汝の預言者となるべし |
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|
|
一 主はモーセに言われた、「見よ、わたしはあなたをパロに対して神のごときものとする。あなたの兄弟アロンはあなたの預言者となるであろう。 |
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二 汝はわが汝に命ずる所を盡く宣べし汝の兄弟アロンはパロに吿ることを爲べし彼イスラエルの子孫をその國より出すに至らん |
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二 あなたはわたしが命じることを、ことごとく彼に告げなければならない。そしてあなたの兄弟アロンはパロに告げて、イスラエルの人々をその国から去らせるようにさせなければならない。 |
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|
三 我パロの心を剛愎にして吾徵と奇跡をエジプ卜の國に多くせん |
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三 しかし、わたしはパロの心をかたくなにするので、わたしのしるしと不思議をエジプトの国に多く行っても、 |
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|
四 然どパロ汝に聽ざるベし我すなはち吾手をエジプトに加へ大なる罰をほどこして吾軍隊わが民イスラエルの子孫をエジプトの國より出さん |
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|
|
四 パロはあなたがたの言うことを聞かないであろう。それでわたしは手をエジプトの上に加え、大いなるさばきをくだして、わたしの軍団、わたしの民イスラエルの人々を、エジプトの国から導き出すであろう。 |
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五 我わが手をエジプトの上に伸てイスラエルの子孫をエジプ卜人の中より出す時には彼等我のヱホバなるを知ん |
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五 わたしが手をエジプトの上にさし伸べて、イスラエルの人々を彼らのうちから導き出す時、エジプトびとはわたしが主であることを知るようになるであろう」。 |
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六 モーセとアロン斯おこなひヱホバの命じたまへる如くに然なしぬ |
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六 モーセとアロンはそのように行った。すなわち主が彼らに命じられたように行った。 |
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七 そのパロと談論ける時モーセは八十歲アロンは八十三歲なりき |
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七 彼らがパロと語った時、モーセは八十歳、アロンは八十三歳であった。 |
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八 ヱホバ、モーセとアロンに吿て言たまひけるは |
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|
|
八 主はモーセとアロンに言われた、 |
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九 パロ汝等に語りて汝ら自ら奇蹟を行へと言時には汝アロンに言べし汝の杖をとりてパロの前に擲てよと其は蛇とならん |
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九 「パロがあなたがたに、『不思議をおこなって証拠を示せ』と言う時、あなたはアロンに言いなさい、『あなたのつえを取って、パロの前に投げなさい』と。するとそれはへびになるであろう」。 |
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一〇 是に於てモーセとアロンはパロの許にいたりヱホバの命じたまひしごとくに行へり即ちアロンその杖をパロとその臣下の前に擲しに蛇となりぬ |
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一〇 それで、モーセとアロンはパロのところに行き、主の命じられたとおりにおこなった。すなわちアロンはそのつえを、パロとその家来たちの前に投げると、それはへびになった。 |
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一一 斯在しかばパロもまた博士と魔術士を召よせたるにエジプトの法術士等もその秘術をもてかくおこなへり |
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一一 そこでパロもまた知者と魔法使を召し寄せた。これらのエジプトの魔術師らもまた、その秘術をもって同じように行った。 |
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一二 即ち彼ら各人その杖を投たれば蛇となりけるがアロンの杖かれらの杖を呑つくせり |
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一二 すなわち彼らは、おのおのそのつえを投げたが、それらはへびになった。しかし、アロンのつえは彼らのつえを、のみつくした。 |
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一三 然るにパロの心剛愎になりて彼らに聽くことをせざりきヱホバの言たまひし如し |
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一三 けれども、パロの心はかたくなになって、主の言われたように、彼らの言うことを聞かなかった。 |
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一四 ヱホバ、モーセに言たまひけるはパロは心頑にして民を去しむることを拒むなり |
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一四 主はモーセに言われた、「パロの心はかたくなで、彼は民を去らせることを拒んでいる。 |
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一五 朝におよびて汝パ口の許にいたれ視よ彼は水に臨む汝河の邊にたちて彼を逆ふべし汝かの蛇に化し杖を手にとりて居り |
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一五 あなたは、あすの朝、パロのところに行きなさい。見よ、彼は水のところに出ている。あなたは、へびに変ったあのつえを手に執り、ナイル川の岸に立って彼に会い、 |
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一六 彼に言ふべしヘブル人の~ヱホバ我を汝につかはして言しむ吾民を去しめて曠野にて我に事ふることを得せしめよ視よ今まで汝は聽入ざりしなり |
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一六 そして彼に言いなさい、『ヘブルびとの神、主がわたしをあなたにつかわして言われます、「わたしの民を去らせ、荒野で、わたしに仕えるようにさせよ」と。しかし今もなお、あなたが聞きいれようとされないので、 |
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一七 ヱホバかく言ふ汝これによりて我がヱホバなるを知ん視よ我わが手の杖をもて河の水を擊ん是血に變ずべし |
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一七 主はこう仰せられます、「これによってわたしが主であることを、あなたは知るでしょう。見よ、わたしが手にあるつえでナイル川の水を打つと、それは血に変るであろう。 |
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一八 而して河の魚は死に河は臭くならんエジプト人は河の水を飮ことを厭ふにいたるべし |
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一八 そして川の魚は死に、川は臭くなり、エジプトびとは川の水を飲むことをいとうであろう」』と」。 |
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一九 ヱホバまたモーセに言たまはく汝アロンに言へ汝の杖をとりて汝の手をエジプトの上に伸べ流水の上河々の上池塘の上一切の湖水の上に伸て血とならしめよエジプト全國に於て木石の器の中に凡て血あるにいたらん |
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一九 主はまたモーセに言われた、「あなたはアロンに言いなさい、『あなたのつえを執って、手をエジプトの水の上、川の上、流れの上、池の上、またそのすべての水たまりの上にさし伸べて、それを血にならせなさい。エジプト全国にわたって、木の器、石の器にも、血があるようになるでしょう』と」。 |
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二〇 モーセ、アロンすなはちヱホバの命じたまへるごとくに爲り即ち彼パロとその |
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二〇 モーセとアロンは主の命じられたようにおこなった。すなわち、彼はパロとその家来たちの目の前で、つえをあげてナイル川の水を打つと、川の水は、ことごとく血に変った。 |
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二一 臣下の前にて杖をあげて河の水を擊しに河の水みな血に變じたり二一 |
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二一 それで川の魚は死に、川は臭くなり、エジプトびとは川の水を飲むことができなくなった。そしてエジプト全国にわたって血があった。 |
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二二 エジプトの法術士等もその秘術をもて斯のごとく行へりパロは心頑固にして彼等に聽ことをせざりきヱホバの言たまひし如し |
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二二 エジプトの魔術師らも秘術をもって同じようにおこなった。しかし、主の言われたように、パロの心はかたくなになり、彼らの言うことを聞かなかった。 |
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二三 パロすなはち身をめぐらしてその家に入り此事にも心をとめざりき |
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二三 パロは身をめぐらして家に入り、またこのことをも心に留めなかった。 |
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二四 エジプト人河の水を飮ことを得ざりしかば皆飮水を得んとて河のまはりを掘たりヱホバ河を擊たまひてより後七日たちぬ |
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二四 すべてのエジプトびとはナイル川の水が飲めなかったので、飲む水を得ようと、川のまわりを掘った。 |
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二五 主がナイル川を打たれてのち七日を経た。 |
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8章 |
一 ヱホバ、モーセに言たまひけるは汝パロに詣りて彼に言ヘヱホバかく言たまふ吾民を去しめて我に事ふることを得せしめよ |
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二六 主はモーセに言われた、「あなたはパロのところに行って言いなさい、『主はこう仰せられます、「わたしの民を去らせて、わたしに仕えさせなさい。 |
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二 汝もし去しむることを拒まば我蛙をもて汝の四方の境を惱さん |
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二七 しかし、去らせることを拒むならば、見よ、わたしは、かえるをもって、あなたの領土を、ことごとく撃つであろう。 |
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三 河に蛙むらがり上りきたりて汝の家にいり汝の寢室にいり汝の牀にのぼり汝の臣下の家にいり汝の民の所にいたり汝の竈におよび汝の搓鉢にいらん |
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二八 ナイル川にかえるが群がり、のぼって、あなたの家、あなたの寝室にはいり、寝台にのぼり、あなたの家来と民の家にはいり、またあなたのかまどや、こね鉢にはいり、 |
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四 蛙なんぢの身にのぼり汝の民と汝の臣下の上にのぼるべし |
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二九 あなたと、あなたの民と、すべての家来のからだに、はい上がるであろう」と』」。 |
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五 ヱホバ、モーセに言たまはく汝アロンに言へ汝杖をとりて手を流水の上に伸べ河々の上と池塘の上に伸て蛙をエジプ卜の地に上らしめよ |
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一 主はモーセに言われた、「あなたはアロンに言いなさい、『つえを持って、手を川の上、流れの上、、池の上にさし伸べ、かえるをエジプトの地にのぼらせなさい』と」。 |
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六 アロン手をエジプトの水のうへに伸たれば蛙のぼりきたりてエジプトの地を蔽ふ |
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二 アロンが手をエジプトの水の上にさし伸べたので、かえるはのぼってエジプトの地をおおった。 |
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七 法術士等もその秘術をもて斯おこなひ蛙をエジプトの地に上らしめたり |
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三 魔術師らも秘術をもって同じように行い、かえるをエジプトの地にのぼらせた。 |
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八 パロ、モーセとアロンを召て言けるはヱホバに願ひてこの蛙を我とわが民の所より取さらしめよ我この民を去しめてヱホバに犧牲をさゝぐることを得せしめん |
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四 パロはモーセとアロンを召して言った、「かえるをわたしと、わたしの民から取り去るように主に願ってください。そのときわたしはこの民を去らせて、主に犠牲をささげさせるでしょう」。 |
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九 モーセ、パロに言けるは我なんぢと汝の臣下と汝の民のために願ひて何時此蛙を汝と汝の家より絶さりて河にのみ止らしむべきや我に示せと |
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五 モーセはパロに言った、「あなたと、あなたの家来と、あなたの民のために、わたしがいつ願って、このかえるを、あなたとあなたの家から断って、ナイル川だけにとどまらせるべきか、きめてください」。 |
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一〇 彼明日といひければモーセ言ふ汝の言のごとくに爲し汝をして我らの~ヱホバのごとき者なきことを知しめん |
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六 パロは言った、「明日」。モーセは言った、「仰せのとおりになって、わたしたちの神、主に並ぶもののないことを、あなたが知られますように。 |
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一一 蛙汝と汝の家を離れ汝の臣下と汝の民を離れて河にのみ止るべしと |
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七 そして、かえるはあなたと、あなたの家と、あなたの家来と、あなたの民を離れてナイル川にだけとどまるでしょう」。 |
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一二 モーセとアロンすなはちパロを離れて出でモーセそのパロに至らしめたまひし蛙のためにヱホバに呼はりしに |
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八 こうしてモーセとアロンはパロを離れて出た。モーセは主がパロにつかわされたかえるの事について、主に呼び求めたので、 |
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一三 ヱホバ、モーセの言のごとくなしたまひて蛙家より村より田野より死亡たり |
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九 主はモーセのことばのようにされ、かえるは家から、庭から、また畑から死に絶えた。 |
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一四 茲にこれを攢むるに山をなし地臭くなりぬ |
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一〇 これをひと山ひと山に積んだので、地は臭くなった。 |
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一五 然るにパロは嘘氣時あるを見てその心を頑固にして彼等に聽ことをせざりきヱホバの言たまひし如し |
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一一 ところがパロは息つくひまのできたのを見て、主が言われたように、その心をかたくなにして彼らの言うことを聞かなかった。 |
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一六 ヱホバ、モーセに言たまひけるは汝アロンに言へ汝の杖を伸べ地の塵を打てエジプト全國に蚤とならしめよと |
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一二 主はモーセに言われた、「あなたはアロンに言いなさい、『あなたのつえをさし伸べて地のちりを打ち、それをエジプトの全国にわたって、ぶよとならせなさい』と」。 |
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一七 彼等斯なせり即ちアロン杖をとりて手を伸べ地の塵を擊けるに蚤となりて人と畜につけりエジプト全國において地の塵みな蚤となりね |
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一三 彼らはそのように行った。すなわちアロンはそのつえをとって手をさし伸べ、地のちりを打ったので、ぶよは人と家畜についた。すなわち、地のちりはみなエジプトの全国にわたって、ぶよとなった。 |
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一八 法術士等その秘術をもて斯おこなひて蚤を出さんとしたりしが能はざりき蚤は人と畜に著く |
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一四 魔術師らも秘術をもって同じように行ない、ぶよを出そうとしたが、彼らにはできなかった。ぶよが人と家畜についたので、 |
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一九 是において法術士等パロに言ふ是は~の指なりと然るにパロは心剛愎にして彼等に聽ざりきヱホバの言たまひし如し |
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一五 魔術師らはパロに言った、「これは神の指です」。しかし主の言われたように、パロの心はかたくなになって、彼らのいうことを聞かなかった。 |
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二〇 ヱホバ、モーセに言たまはく汝朝早く起てパロの前に立て視よ彼は水に臨む汝彼に言ヘヱホバかく言たまふわが民を去しめて我に事ふることを得せしめよ |
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一六 主はモーセに言われた、「あなたは朝早く起きてパロの前に立ちなさい。ちょうど彼は水のところに出ているから彼に言いなさい、『主はこう仰せられる、「わたしの民を去らせて、わたしに仕えさせなさい。 |
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二一 汝もしわが民を去しめずば視よ我汝と汝の臣下と汝の民と汝の家とに蚋をおくらんエジプト人の家々には蚋充べし彼らの居るところの地も然らん |
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一七 あなたがわたしの民を去らせないならば、わたしは、あなたとあなたの家来と、あなたの民とあなたの家とに、あぶの群れをつかわすであろう。エジプトびとの家々は、あぶの群れで満ち、彼らの踏む地もまた、そうなるであろう。 |
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二二 その日に我わが民の居るゴセンの地を區別おきて其處に蚋あらしめじ是地の中にありて我のヱホバなることを汝が知んためなり |
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一八 その日わたしは、わたしの民の住むゴセンの地を区別して、そこにあぶの群れを入れないであろう。国の中でわたしが主であることをあなたが知るためである。 |
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二三 我わが民と汝の民の間に區別をたてん明日この徵あるべし |
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一九 わたしはわたしの民とあなたの民の間に区別をおく。このしるしは、あす起るであろう」と』」。 |
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二四 ヱホバかく爲たまひたれば蚋おびたりしく出來りてパロの家にいりその臣下の家にいりエジプト全國にいたり蚋のために地害はる |
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二〇 主はそのようにされたので、おびただしいあぶが、パロの家と、その家来の家と、エジプトの全国にはいってきて、地はあぶの群れのために害をうけた。 |
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二五 是においてパロ、モーセとアロンを召ていひけるは汝等往て國の中にて汝らの~に犧牲を献げよ |
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二一 そこで、パロはモーセとアロンを召して言った、「あなたがたは行ってこの国の内で、あなたがたの神に犠牲をささげなさい」。 |
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二六 モーセ言ふ然するは宜からず我等はエジプト人の崇拜む者を犧牲としてわれらの~ヱホバに献ぐべければなり我等もしエジプト人の崇拜む者をその目の前にて犧牲に献げなば彼等石にて我等を擊ざらんや |
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二二 モーセは言った、「そうすることはできません。わたしたちはエジプトびとの忌むものを犠牲として、わたしたちの神、主にささげるからです。もし、エジプトびとの目の前で、彼らの忌むものを犠牲にささげるならば、彼らはわたしたちを石で打たないでしょうか。 |
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二七 我等は三日路ほど曠野にいりて我らの~ヱホバに犧牲を献げその命じたまひしごとくせんとす |
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二三 わたしたちは三日の道のりほど、荒野にはいって、わたしたちの神、主に犠牲をささげ、主がわたしたちに命じられるようにしなければなりません」。 |
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二八 パロ言けるは我汝らを去しめて汝らの~ヱホバに曠野にて犧牲を献ぐることを得せしめん但餘に遠くは行べからず我ために祈れよ |
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二四 パロは言った、「わたしはあなたがたを去らせ、荒野で、あなたがたの神、主に犠牲をささげさせよう。ただあまり遠くへ行ってはならない。わたしのために祈願しなさい」。 |
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二九 モーセ言けるは視よ我汝をはなれて出づ我ヱホバに祈ん明日蚋パロとその臣下とその民を離れん第パロ再び僞をおこなひ民を去しめてヱホバに犧牲をささぐるを得せしめざるが如きことを爲ざれ |
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二五 モーセは言った、「わたしはあなたのもとから出て行って主に祈願しましょう。あすあぶの群れがパロと、その家来と、その民から離れるでしょう。ただパロはまた欺いて、民が主に犠牲をささげに行くのをとめないようにしてください」。 |
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三〇 かくてモーセヽパロをはなれて出でヱホバに祈りたれば |
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二六 こうしてモーセはパロのもとを出て、主に祈願したので、 |
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三一 ヱホバ、モーセの言のごとく爲したまへり即ちその蚋をパロとその臣下とその民よりはなれしめたまふ一ものこらざりき |
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二七 主はモーセの言葉のようにされた。すなわち、あぶの群れをパロと、その家来と、その民から取り去られたので、一つも残らなかった。 |
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三二 然るにパロ此時にもまたその心を頑固にして民を去しめざりき |
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二八 しかしパロはこんどもまた、その心をかたくなにして民を去らせなかった。 |
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9章 |
一 爰にヱホバ、モーセにいひたまひけるはパロの所にいりてかれに吿よヘブル人の~ヱホバ斯いひたまふ吾民を去しめて我につかふることをえせしめよ |
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一 主はモーセに言われた、「パロのもとに行って、彼に言いなさい、『ヘブルびとの神、主はこう仰せられる、「わたしの民を去らせて、わたしに仕えさせなさい。 |
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二 汝もし彼等をさらしむることを拒みて尚かれらを拘留へなば |
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二 あなたがもし彼らを去らせることを拒んで、なお彼らを留めおくならば、 |
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三 ヱホバの手野にをる汝の家畜 馬 驢馬 駱駝 牛および羊に加はらん即ち甚だ惡き疾あるべし |
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三 主の手は最も激しい疫病をもって、野にいるあなたの家畜、すなわち馬、ろば、らくだ、牛、羊の上に臨むであろう。 |
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四 ヱホバ、イスラエルの家畜とエジプトの家畜とを別ちたまはんイスラエルの子孫に屬する者は死る者あらざるべしと |
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四 しかし、主はイスラエルの家畜と、エジプトの家畜を区別され、すべてイスラエルの人々に属するものには一頭も死ぬものがないであろう」と』」。 |
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五 ヱホバまた期をさだめて言たまふ明日ヱホバこの事を國になさんと |
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五 主は、また、時を定めて仰せられた、「あす、主はこのことを国に行うであろう」。 |
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六 明日ヱホバこの事をなしたまひければエジプトの家畜みな死り然どイスラエルの子孫の家畜は一も死ざりき |
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六 あくる日、主はこのことを行われたので、エジプトびとの家畜はみな死んだ。しかし、イスラエルの人々の家畜は一頭も死ななかった。 |
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七 パロ人をつかはして見さしめたるにイスラエルの家畜は一頭だにも死ざりき然どもバロは心剛愎にして民をさらしめざりき |
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七 パロは人をつかわして見させたが、イスラエルの家畜は一頭も死んでいなかった。それでもパロの心はかたくなで、民を去らせなかった。 |
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八 またヱホバ、モーセとアロンにいひたまひけるは汝等竈爐の灰を一握とれ而してモーセ、パロの目の前にて天にむかひて之をまきちらすべし |
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八 主はモーセとアロンに言われた、「あなたがたは、かまどのすすを両手いっぱい取り、それをモーセはパロの目の前で天にむかって、まき散らしなさい。 |
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九 其灰エジプト全國に塵となりてエジプト全國の人と畜獸につき膿をもちて脹るゝ腫物とならんと |
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九 それはエジプトの全国にわたって、細かいちりとなり、エジプト全国で人と獣に付いて、うみの出るはれものとなるであろう」。 |
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一〇 彼等すなはち竈爐の灰をとりてパロの前に立ちモーセ天にむかひて之をまきちらしければ人と獸畜につき膿をもちて脹るゝ腫物となれり |
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一〇 そこで彼らは、かまどのすすを取ってパロの前に立ち、モーセは天にむかってこれをまき散らしたので、人と獣に付いて、うみの出るはれものとなった。 |
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一一 法術士等はその腫物のためにモーセの前に立つことを得ざりき腫物は法術士等よりしてゥのエジプト人にまで生じたり |
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一一 魔術師らは、はれもののためにモーセの前に立つことができなかった。はれものが魔術師らと、すべてのエジプトびとに生じたからである。 |
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一二 然どヱホバ、パロの心を剛愎にしたまひたれば彼らに聽ざリきヱホバのモーセに言給ひし如し |
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一二 しかし、主はパロの心をかたくなにされたので、彼は主がモーセに語られたように、彼らの言うことを聞かなかった。 |
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一三 爰にヱホバ、モーセにいひたまひけるは朝早くおきてパロの前にたちて彼に言へヘブル人の~エホバ斯いひたまふ吾民を去しめて我に事ふるをえせしめよ |
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一三 主はまたモーセに言われた、「朝早く起き、パロの前に立って、彼に言いなさい、『ヘブルびとの神、主はこう仰せられる、「わたしの民を去らせて、わたしに仕えさせなさい。 |
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一四 我此度わがゥの災害を汝の心となんぢの臣下およびなんぢの民に降し全地に我ごとき者なきことを汝に知しめん |
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一四 わたしは、こんどは、もろもろの災を、あなたと、あなたの家来と、あなたの民にくだし、わたしに並ぶものが全地にないことを知らせるであろう。 |
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一五 我もしわが手を伸べ疫病をもて汝となんぢの民を擊たらば汝は地より絶れしならん |
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一五 わたしがもし、手をさし伸べ、疫病をもって、あなたと、あなたの民を打っていたならば、あなたは地から断ち滅ぼされていたであろう。 |
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一六 抑わが汝をたてたるは即ちなんぢをしてわが權能を見さしめわが名を全地に傳へんためなり |
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一六 しかし、わたしがあなたをながらえさせたのは、あなたにわたしの力を見させるため、そして、わたしの名が全地に宣べ伝えられるためにほかならない。 |
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一七 汝なほ吾民の前に立ふさがりて之を去しめざるや |
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一七 それに、あなたはなお、わたしの民にむかって、おのれを高くし、彼らを去らせようとしない。 |
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一八 視よ明日の今頃我はなはだ大なる雹を降すべし是はエジプトの開國より今までに嘗てあらざりし者なり |
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一八 ゆえに、あすの今ごろ、わたしは恐ろしく大きな雹を降らせるであろう。それはエジプトの国が始まった日から今まで、かつてなかったほどのものである。 |
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一九 然ば人をやりて汝の家畜および凡て汝が野に有る物を集めよ人も獸畜も凡て野にありて家に歸らざる者は雹その上にふりくだりて死るにいたらん |
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一九 それゆえ、いま、人をやって、あなたの家畜と、あなたが野にもっているすべてのものを、のがれさせなさい。人も獣も、すべて野にあって家に帰らないものは降る雹に打たれて死ぬであろう」と』」。 |
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二〇 パロの臣下の中ヱホバの言を畏る者はその僕と家畜を家に逃いらしめしが |
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二〇 パロの家来のうち、主の言葉をおそれる者は、そのしもべと家畜を家にのがれさせたが、 |
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二一 エホバの言を意にとめざる者はその僕と家畜を野に置けり |
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二一 主の言葉を意にとめないものは、そのしもべと家畜を野に残しておいた。 |
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二二 ヱホバ、モーセにいひたまひけるは汝の手を天に舒てエジプト全国に雹あらしめエジプトの國中の人と獸畜と田圃のゥの蔬にふりくだらしめよと |
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二二 主はモーセに言われた、「あなたの手を天にむかってさし伸べ、エジプトの全国にわたって、エジプトの地にいる人と獣と畑のすべての青物の上に雹を降らせなさい」。 |
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二三 モーセ天にむかひて杖を舒たれぼヱホバ雷と雹を遣りたまふ又火いでて地に馳すヱホバ雹をエジプトの地に降せたまふ |
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二三 モーセが天にむかってつえをさし伸べると、主は雷と雹をおくられ、火は地にむかって、はせ下った。こうして主は、雹をエジプトの地に降らされた。 |
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二四 斯雹ふり又火の塊雹に雜りて降る甚だしエジプト全國には其國を成てよりこのかた未だ斯る者あらざりしなり |
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二四 そして雹が降り、雹の間に火がひらめき渡った。雹は恐ろしく大きく、エジプト全国には、国をなしてこのかた、かつてないものであった。 |
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二五 雹エジプト全國に於て人と獸畜とをいはず凡て田圃にをる者を擊り雹また田圃のゥの蔬を擊ち野のゥの樹を折り |
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二五 雹はエジプト全国にわたって、すべて畑にいる人と獣を打った。雹はまた畑のすべての青物を打ち、野のもろもろの木を折り砕いた。 |
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二六 唯イスラエルの子孫のをるゴセンの地には雹あらざりき |
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二六 ただイスラエルの人々のいたゴセンの地には、雹が降らなかった。 |
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二七 是に於てパロ人をつかはしてモーセとアロンを召てこれに言けるは我此度罪ををかしたりヱホバは義く我とわが民は惡し |
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二七 そこで、パロは人をつかわし、モーセとアロンを召して言った、「わたしはこんどは罪を犯した。主は正しく、わたしと、わたしの民は悪い。 |
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二八 ヱホバに願ひてこの~鳴と雹を最早これにて足しめよ我なんぢらを去しめん汝等今は留るにおよばず |
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二八 主に祈願してください。この雷と雹はもうじゅうぶんです。わたしはあなたがたを去らせます。もはやとどまらなくてもよろしい」。 |
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二九 モーセかれに曰けるは我邑より出て我手をヱホバに舒ひろげん然ば雷やみて雹かさねてあらざるぺし斯して地はヱホバの所屬なるを汝にしらしめん |
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二九 モーセは彼に言った、「わたしは町を出ると、すぐ、主にむかってわたしの手を伸べひろげます。すると雷はやみ、雹はもはや降らなくなり、あなたは、地が主のものであることを知られましょう。 |
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三〇 然ど我しる汝となんぢの臣下等はなほヱホバ~を畏れざるならんと |
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三〇 しかし、あなたとあなたの家来たちは、なお、神なる主を恐れないことを、わたしは知っています」。 |
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三一 偖麻と大麥は擊れたり大麥は穗いで麻は花さきゐたればなり |
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三一 ――亜麻と大麦は打ち倒された。大麦は穂を出し、亜麻は花が咲いていたからである。 |
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三二 然ど小麥と裸麥は未だ長ざりしによりて擊れざりき |
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三二 小麦とスペルタ麦はおくてであるため打ち倒されなかった。―― |
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三三 モーセ、パロをはなれて邑より出でヱホバにむかひて手をのべひろげたれば雷と雹やみて雨地にふらずなりぬ |
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三三 モーセはパロのもとを去り、町を出て、主にむかって手を伸べひろげたので、雷と雹はやみ、雨は地に降らなくなった。 |
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三四 然るにパロ雨と雹と雷鳴のやみたるを見て復も罪を犯し其心を剛硬にす彼もその臣下も然り |
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三四 ところがパロは雨と雹と雷がやんだのを見て、またも罪を犯し、心をかたくなにした。彼も家来も、そうであった。 |
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三五 即ちパロは心剛愎にしてイスラエルの子孫を去しめざりきヱホバのモーセによりて言たまひしごとし |
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三五 すなわちパロは心をかたくなにし、主がモーセによって語られたように、イスラエルの人々を去らせなかった。 |
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10章 |
一 爰にヱホバ、モーセにいひたまひけるはパロの所に入れ我かれの心とその臣下の心を剛硬にせり是はわが此等の徵を彼等の中に示さんため |
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一 そこで、主はモーセに言われた、「パロのもとに行きなさい。わたしは彼の心とその家来たちの心をかたくなにした。これは、わたしがこれらのしるしを、彼らの中に行うためである。 |
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二 又なんぢをして吾がエジプトにて行ひし事等すなはち吾がエジプトの中にてなしたる徵をなんぢの子となんぢの子の子の耳に語らしめんためなり斯して汝等わがヱホバなるを知べし |
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二 また、わたしがエジプトびとをあしらったこと、また彼らの中にわたしが行ったしるしを、あなたがたが、子や孫の耳に語り伝えるためである。そしてあなたがたは、わたしが主であることを知るであろう」。 |
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三 モーセとアロン、パロの所にいりて彼にいひけるはヘブル人の~ヱホバかく言たまふ何時まで汝は我に降ることを拒むや我民をさらしめて我に事ふることをえせしめよ |
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三 モーセとアロンはパロのもとに行って彼に言った、「ヘブルびとの神、主はこう仰せられる、『いつまで、あなたは、わたしに屈伏することを拒むのですか。民を去らせて、わたしに仕えさせなさい。 |
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四 汝もしわが民を去しむることを拒まば明日我蝗をなんぢの境に入しめん |
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四 もし、わたしの民を去らせることを拒むならば、見よ、あす、わたしはいなごを、あなたの領土にはいらせるであろう。 |
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五 蝗地の面を蔽て人地を見るあたはざるべし蝗かの免かれてなんぢに遺れる者すなはち雹に打のこされたる者を食ひ野に汝らのために生るゥの樹をくらはん |
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五 それは地のおもてをおおい、人が地を見ることもできないほどになるであろう。そして雹を免れて、残されているものを食い尽し、野にはえているあなたがたの木をみな食い尽すであろう。 |
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六 又なんぢの家となんぢの臣下の家々および凡のエジプト人の家に滿べし是はなんぢの父となんぢの父の父が世にいでしより今日にいたるまで未だ甞て見ざるものなりと斯て彼身をめぐらしてパロの所よりいでたり |
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六 またそれはあなたの家とあなたのすべての家来の家、および、すべてのエジプトびとの家に満ちるであろう。このようなことは、あなたの父たちも、また、祖父たちも、彼らが地上にあった日から今日に至るまで、かつて見たことのないものである』と」。そして彼は身をめぐらして、パロのもとを出て行った。 |
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七 時にパロの臣下パロにいひけるは何時まで此人われらの羂となるや人々を去しめてその~ヱホバに事ふることをえせしめよ汝なほエジプトの滅ぶるを知ざるやと |
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七 パロの家来たちは王に言った、「いつまで、この人はわれわれのわなとなるのでしょう。この人々を去らせ、彼らの神なる主に仕えさせては、どうでしょう。エジプトが滅びてしまうことに、まだ気づかれないのですか」。 |
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八 是をもてモーセとアロンふたゝび召れてパロの許にいたるにパロかれらにいふ往てなんぢらの~ヱホバに事よ但し往く者は誰と誰なるや |
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八 そこで、モーセとアロンは、また、パロのもとに召し出された。パロは彼らに言った、「行って、あなたがたの神、主に仕えなさい。しかし、行くものはだれだれか」。 |
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九 モーセいひけるは我等は幼者をも老者をも子息をも息女をも挈へて往き羊をも牛をもたづさへて往くべし其は我らヱホバの祭禮をなさんとすればなり |
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九 モーセは言った、「わたしたちは幼い者も、老いた者も行きます。むすこも娘も携え、羊も牛も連れて行きます。わたしたちは主の祭を執り行わなければならないのですから」。 |
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一〇 パロかれらにいひけるは我汝等となんぢらの子等を去しむる時はヱホバなんぢらと偕に在れ愼めよ惡き事なんぢらの面のまへにあり |
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一〇 パロは彼らに言った、「万一、わたしが、あなたがたに子供を連れてまで去らせるようなことがあれば、主があなたがたと共にいますがよい。あなたがたは悪いたくらみをしている。 |
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一一 そは宜からず汝ら男子のみ往てエホバに事よ是なんぢらが求むるところなりと彼等つひにパロの前より逐いださる |
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一一 それはいけない。あなたがたは男だけ行って主に仕えるがよい。それが、あなたがたの要求であった」。彼らは、ついにパロの前から追い出された。 |
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一二 爰にヱホバ、モーセにいひたまひけるは汝の手をエジプトの地のうへに舒て蝗をエジプトの國にのぞませて彼の雹が打殘したる地のゥの蔬を悉く食しめよ |
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一二 主はモーセに言われた、「あなたの手をエジプトの地の上にさし伸べて、エジプトの地にいなごをのぼらせ、地のすべての青物、すなわち、雹が打ち残したものを、ことごとく食べさせなさい」。 |
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一三 モーセすなはちエジプトの地の上に其杖をのべければヱホバ東風をおこしてその一日ー夜地にふかしめたまひしが東風朝におよびて蝗を吹きたりて |
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一三 そこでモーセはエジプトの地の上に、つえをさし伸べたので、主は終日、終夜、東風を地に吹かせられた。朝となって、東風は、いなごを運んできた。 |
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一四 蝗エジプト全國にのぞみエジプトの四方の境に居て害をなすこと太甚し是より先には斯のごとき蝗なかりし是より後にもあらざるべし |
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一四 いなごはエジプト全国にのぞみ、エジプトの全領土にとどまり、その数がはなはだ多く、このようないなごは前にもなく、また後にもないであろう。 |
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一五 蝗全國の上を蔽ひければ國暗くなりね而して蝗地のゥの蔬および雹の打殘せし樹の菓を食ひたればエジプト全國に於て樹にも田圃の蔬にもき者とてはのこらざりき |
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一五 いなごは地の全面をおおったので、地は暗くなった。そして地のすべての青物と、雹の打ち残した木の実を、ことごとく食べたので、エジプト全国にわたって、木にも畑の青物にも、緑の物とては何も残らなかった。 |
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一六 是をもてパロ急ぎモーセとアロンを召て言ふ我なんぢらの~ヱホバと汝等とにむかひて罪ををかせり |
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一六 そこで、パロは、急いでモーセとアロンを召して言った、「わたしは、あなたがたの神、主に対し、また、あなたがたに対して罪を犯しました。 |
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一七 然ば請ふ今一次のみ我罪を宥してなんぢらの~ヱホバに願ひ唯此死を我より取はなさしめよと |
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一七 それで、どうか、もう一度だけ、わたしの罪をゆるしてください。そしてあなたがたの神、主に祈願して、ただ、この死をわたしから離れさせてください」。 |
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一八 彼すなはちパロの所より出てヱホバにねがひければ |
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一八 そこで彼はパロのところから出て、主に祈願したので、 |
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一九 ヱホバはなはだ強き西風を吹めぐらせて蝗を吹はらはしめ之を紅海に驅いれたまひてエジプトの四方の境に蝗ひとつも遺らざるにいたれり |
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一九 主は、はなはだ強い西風に変らせ、いなごを吹き上げて、これを紅海に追いやられたので、エジプト全土には一つのいなごも残らなかった。 |
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二〇 然れどもヱホバ、パロの心を剛愎にしたまひたればイスラエルの子孫をさらしめざりき |
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二〇 しかし、主がパロの心をかたくなにされたので、彼はイスラエルの人々を去らせなかった。 |
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二一 ヱホバまたモーセにいひたまひけるは天にむかひて汝の手を舒ベエジプトの國にK暗を起すべし其暗Kは摸るべきなりと |
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二一 主はまたモーセに言われた、「天にむかってあなたの手をさし伸べ、エジプトの国に、くらやみをこさせなさい。そのくらやみは、さわれるほどである」。 |
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二二 モーセすなはち天にむかひて手を舒ければ稠密K暗三日のあひだエジプト全國にありて |
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二二 モーセが天にむかって手をさし伸べたので、濃いくらやみは、エジプト全国に臨み三日に及んだ。 |
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二三 三日の間は人々たがひに相見るあたはず又おのれの處より起ものなかりき然どイスラエルの子孫の居處には皆光ありき |
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二三 三日の間、人々は互に見ることもできず、まただれもその所から立つ者もなかった。しかし、イスラエルの人々には、みな、その住む所に光があった。 |
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二四 是に於てパロ、モーセを呼ていひけるは汝等ゆきてヱホバに事よ唯なんぢらの羊と牛を留めおくべし汝らの子女も亦なんぢらとともに往べし |
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二四 そこでパロはモーセを召して言った、「あなたがたは行って主に仕えなさい。あなたがたの子供も連れて行ってもよろしい。ただ、あなたがたの羊と牛は残して置きなさい」。 |
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二五 モーセいひけるは汝また我等の~ヱホバに献ぐべき犠牲と燔祭の物をも我儕に與ふべきなり |
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二五 しかし、モーセは言った、「あなたは、また、わたしたちの神、主にささげる犠牲と燔祭の物をも、わたしたちにくださらなければなりません。 |
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二六 われらの家畜もわれらとともに往べし一蹄も後にのこすべからず其は我等その中を取てわれらの~ヱホバに事べきが故なりまたわれら彼處にいたるまでは何をもてヱホバに事ふぺきかを知ざればなりと |
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二六 わたしたちは家畜も連れて行きます。ひずめ一つも残しません。わたしたちは、そのうちから取って、わたしたちの神、主に仕えねばなりません。またわたしたちは、その場所に行くまでは、何をもって、主に仕えるべきかを知らないからです」。 |
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二七 然れどもヱホバ、パロの心を剛愎にしたまひたればパロかれらをさらしむることを肯ぜざりき |
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二七 けれども、主がパロの心をかたくなにされたので、パロは彼らを去らせようとしなかった。 |
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二八 すなはちパロ、モーセに言ふ我をはなれて去よ自ら愼め重てわが面を見るなかれ汝わが面を見る日には死べし |
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二八 それでパロはモーセに言った、「わたしの所から去りなさい。心して、わたしの顔は二度と見てはならない。わたしの顔を見る日には、あなたの命はないであろう」。 |
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二九 モーセいひけるは汝の言ふところは善し我重て復なんぢの面を見ざるべし |
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二九 モーセは言った、「よくぞ仰せられました。わたしは、二度と、あなたの顔を見ないでしょう」。 |
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11章 |
一 ヱホバ、モーセにいひたまひけるは我今一箇の災をバロおよびエジブトに降さん然後かれ汝等を此處より去しむべし彼なんぢらを全く去しむるには必ず汝らを此より逐はらはん |
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一 主はモーセに言われた、「わたしは、なお一つの災を、パロとエジプトの上にくだし、その後、彼はあなたがたをここから去らせるであろう。彼が去らせるとき、彼はあなたがたを、ことごとくここから追い出すであろう。 |
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二 然ば汝民の耳にかたり男女をしておのおのその隣々に銀の飾品金の飾具を乞しめよと |
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二 あなたは民の耳に語って、男は隣の男から、女は隣の女から、それぞれ銀の飾り、金の飾りを請い求めさせなさい」。 |
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三 ヱホバつひに民をしてエジプト人の恩を蒙らしめたまふ叉その人モーセはエジプトの國にてパロの臣下の目と民の目に甚だ大なる者と見えたり |
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三 主は民にエジプトびとの好意を得させられた。またモーセその人は、エジプトの国で、パロの家来たちの目と民の目とに、はなはだ大いなるものと見えた。 |
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四 モーセいひけるはヱホバかく言たまふ夜半頃われ出てエジプトの中に至らん |
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四 モーセは言った、「主はこう仰せられる、『真夜中ごろ、わたしはエジプトの中へ出て行くであろう。 |
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五 エジプトの國の中の長子たる者は位に坐するパロの長子より磨の後にをる婢の長子まで悉く死べし叉獸畜の首出もしかり |
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五 エジプトの国のうちのういごは、位に座するパロのういごをはじめ、ひきうすの後にいる、はしためのういごに至るまで、みな死に、また家畜のういごもみな死ぬであろう。 |
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六 而してエジプト全國に大なる號哭あるべし是まで是のごとき事はあらずまた再び斯ること有ざるべし |
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六 そしてエジプト全国に大いなる叫びが起るであろう。このようなことはかつてなく、また、ふたたびないであろう』と。 |
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七 然どイスラエルの子孫にむかひては犬もその舌をうごかさじ人にむかひても獸畜にむかひても然り汝等これによりてヱホバがエジプト人とイスラエルのあひだに區別をなしたまふを知べし |
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七 しかし、すべて、イスラエルの人々にむかっては、人にむかっても、獣にむかっても、犬さえその舌を鳴らさないであろう。これによって主がエジプトびととイスラエルびととの間の区別をされるのを、あなたがたは知るであろう。 |
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八 汝の此臣等みなわが許に下り來てわれを拜し汝となんぢに從がふ民みな出よと言ん然る後われ出べしと烈しく怒りてパロの所より出たり |
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八 これらのあなたの家来たちは、みな、わたしのもとに下ってきて、ひれ伏して言うであろう、『あなたもあなたに従う民もみな出て行ってください』と。その後、わたしは出て行きます」。彼は激しく怒ってパロのもとから出て行った。 |
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九 ヱホバ、モーセにいひたまひけるはパロ汝に聽ざるべし是をもて吾がエジプトの國に奇蹟をおこなふこと揩ラし |
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九 主はモーセに言われた、「パロはあなたがたの言うことを聞かないであろう。それゆえ、わたしはエジプトの国に不思議を増し加えるであろう」。 |
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一〇 モーセとアロンこのゥの奇蹟をことごとくパロの前に行ひたれどもヱホバ、パロの心を剛愎にしたまひければ彼イスラエルの子孫をその國より去しめざりき |
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一〇 モーセとアロンは、すべてこれらの不思議をパロの前に行ったが、主がパロの心をかたくなにされたので、彼はイスラエルの人々をその国から去らせなかった。 |
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12章 |
一 ヱホバヽエジプトの國にてモーセとアロンに告ていひたまひけるは |
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一 主はエジプトの国で、モーセとアロンに告げて言われた、 |
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二 此月を汝らの月の首となせ汝ら是を年の正月となすべし |
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二 「この月をあなたがたの初めの月とし、これを年の正月としなさい。 |
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三 汝等イスラエルの全會衆に告て言べし此月の十日に家の父たる者おのおの羔羊を取べし即ち家ごとに一箇の羔羊を取べし |
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三 あなたがたはイスラエルの全会衆に言いなさい、『この月の十日におのおの、その父の家ごとに小羊を取らなければならない。すなわち、一家族に小羊一頭を取らなければならない。 |
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四 もし家族少くして其羔羊を盡すことあたはずぱその家の隣なる人とともに人の數にしたがひて之を取べし各人の食ふ所にしたがひて汝等羔羊を計るべし |
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四 もし家族が少なくて一頭の小羊を食べきれないときは、家のすぐ隣の人と共に、人数に従って一頭を取り、おのおの食べるところに応じて、小羊を見計らわなければならない。 |
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五 汝らの羔羊は疵なき當歳の牡なるべし汝等綿羊あるひは山羊の中よりこれを取べし |
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五 小羊は傷のないもので、一歳の雄でなければならない。羊またはやぎのうちから、これを取らなければならない。 |
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六 而して此月の十四日まで之を守りおきイスラエルの會衆みな薄暮に之を屠り |
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六 そしてこの月の十四日まで、これを守って置き、イスラエルの会衆はみな、夕暮にこれをほふり、 |
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七 その血をとりて其之を食ふ家の門口の兩旁の橛と鴨居に塗べし |
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七 その血を取り、小羊を食する家の入口の二つの柱と、かもいにそれを塗らなければならない。 |
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八 而して此夜その肉を火に炙て食ひ又酵いれぬパンに苦菜をそへて食ふべし |
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八 そしてその夜、その肉を火に焼いて食べ、種入れぬパンと苦菜を添えて食べなければならない。 |
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九 其を生にても水に煑ても食ふなかれ火に炙べし其頭と脛と臓腑とを皆くらへ |
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九 生でも、水で煮ても、食べてはならない。火に焼いて、その頭を足と内臓と共に食べなければならない。 |
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一〇 其を明朝まで殘しおくなかれ其明朝まで殘れる者は火にて燒つくすべし |
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一〇 朝までそれを残しておいてはならない。朝まで残るものは火で焼きつくさなければならない。 |
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一一 なんぢら斯之を食ふべし即ち腰をひきからげ足に鞋を穿き手に杖をとりて急て之を食ふべし是ヱホバの逾越`なり |
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一一 あなたがたは、こうして、それを食べなければならない。すなわち腰を引きからげ、足にくつをはき、手につえを取って、急いでそれを食べなければならない。これは主の過越である。 |
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一二 是夜われエジプトの國を巡りて人と畜とを論ずエジブトの國の中の長子たる者を盡く擊殺し又エジプトの諸の~に罰をかうむらせん我はヱホバなり |
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一二 その夜わたしはエジプトの国を巡って、エジプトの国におる人と獣との、すべてのういごを打ち、またエジプトのすべての神々に審判を行うであろう。わたしは主である。 |
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一三 その血なんぢらが居るところの家にありて汝等のために記號とならん我血を見る時なんぢらを逾越すべし又わがエジプトの國を擊つ時災なんぢらに降りて滅ぼすことなかるべし |
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一三 その血はあなたがたのおる家々で、あなたがたのために、しるしとなり、わたしはその血を見て、あなたがたの所を過ぎ越すであろう。わたしがエジプトの国を撃つ時、災が臨んで、あなたがたを滅ぼすことはないであろう。 |
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一四 汝ら是日を記念えてヱホバの節期となし世々これを祝ふべし汝等之を常例となして祝ふべし |
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一四 この日はあなたがたに記念となり、あなたがたは主の祭としてこれを守り、代々、永久の定めとしてこれを守らなければならない。 |
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一五 七日の間酵いれぬパンを食ふべしその首の日にバン酵を汝等の家より除け凡て首の日より七日までに酵入たるバンを食ふ人はイスラエルより絶るべきなり |
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一五 七日の間あなたがたは種入れぬパンを食べなければならない。その初めの日に家からパン種を取り除かなければならない。第一日から第七日までに、種を入れたパンを食べる人はみなイスラエルから断たれるであろう。 |
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一六 且首の日に聖會をひらくべし又第七日に聖會を汝らの中に開け是ふたつの日には何の業をもなすべからず只各人の食ふ者のみ汝等作ることを得べし |
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一六 かつ、あなたがたは第一日に聖会を、また第七日に聖会を開かなければならない。これらの日には、なんの仕事もしてはならない。ただ、おのおのの食べものだけは作ることができる。 |
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一七 汝ら酵いれぬパンの節期を守るべし其は此日に我なんぢらの軍隊をエジプトの國より導きいだせばなり故に汝ら常例となして世々是日をまもるべし |
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一七 あなたがたは、種入れぬパンの祭を守らなければならない。ちょうど、この日、わたしがあなたがたの軍勢をエジプトの国から導き出したからである。それゆえ、あなたがたは代々、永久の定めとして、その日を守らなければならない。 |
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一八 正月に於てその月の十四日の晩より同月の二十一日の晩まで汝ら酵いれぬパンを食へ |
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一八 正月に、その月の十四日の夕方に、あなたがたは種入れぬパンを食べ、その月の二十一日の夕方まで続けなければならない。 |
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一九 七日の間なんぢらの家にパン酵をおくべからず凡て酵いれたる物を食ふ人は其異邦人たると本國に生れしたるとを問わず皆イスラエルの聖會より絶るべし |
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一九 七日の間、家にパン種を置いてはならない。種を入れたものを食べる者は、寄留の他国人であれ、国に生れた者であれ、すべて、イスラエルの会衆から断たれるであろう。 |
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二〇 汝ら酵いれたる物は何をも食ふべからず凡て汝らの居處に於ては酵いれぬパンを食ふべし |
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二〇 あなたがたは種を入れたものは何も食べてはならない。すべてあなたがたのすまいにおいて種入れぬパンを食べなければならない』」。 |
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二一 是に於てモーセ、イスラエルの長老を盡くまねきて之にいふ汝等その家族に循ひて一頭の羔羊を撿み取り之を屠りて逾越節のために備へよ |
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二一 そこでモーセはイスラエルの長老をみな呼び寄せて言った「あなたがたは急いで家族ごとに一つの小羊を取り、その過越の獣をほふらなければならない。 |
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二二 又牛膝草一束を取て盂の血に濡し盂の血を門口の鴨居および二旁の柱にそそぐべし明朝にいたるまで汝等一人も家の戶をいづれなかれ |
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二二 また一束のヒソプを取って鉢の血に浸し、鉢の血を、かもいと入口の二つの柱につけなければならない。朝まであなたがたは、ひとりも家の戸の外に出てはならない。 |
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二三 其はヱホバ、エジプトを擊に巡りたまふ時鴨居と兩旁の柱に血のあるを見ばヱホバ其門を逾越し殺滅者をして汝等の家に入て擊たざらしめたまふべけれぱなり |
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二三 主が行き巡ってエジプトびとを撃たれるとき、かもいと入口の二つの柱にある血を見て、主はその入口を過ぎ越し、滅ぼす者が、あなたがたの家にはいって、撃つのを許されないであろう。 |
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二四 汝ら是事を例となして汝となんぢの子孫永くこれを守るべし |
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二四 あなたがたはこの事を、あなたと子孫のための定めとして、永久に守らなければならない。 |
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二五 汝等ヱホバがその言たまひし如くになんぢらに與へたまはんところの地に至る時はこの禮式をまもるべし |
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二五 あなたがたは、主が約束されたように、あなたがたに賜る地に至るとき、この儀式を守らなければならない。 |
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二六 若なんぢらの子女この禮式は何の意なるやと汝らに問ば |
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二六 もし、あなたがたの子供たちが『この儀式はどんな意味ですか』と問うならば、 |
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二七 汝ら言ふべし是ぱヱホバの逾越節の祭祀なりヱホバ、エジプト人を擊たまひし時エジプトにをるイスラエルの子孫の家を逾越てわれらの家を救ひたまへりと民すなはち鞠て拜せり |
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二七 あなたがたは言いなさい、『これは主の過越の犠牲である。エジプトびとを撃たれたとき、エジプトにいたイスラエルの人々の家を過ぎ越して、われわれの家を救われたのである』」。民はこのとき、伏して礼拝した。 |
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二八 イスラエルの子孫去てヱホバのモーセとアロンに命じたまひしごとくなし斯おこなへり |
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二八 イスラエルの人々は行ってそのようにした。すなわち主がモーセとアロンに命じられたようにした。 |
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二九 爰にヱホバ夜半にエジプトの國の中の長子たる者を位に坐するパロの長子より牢獄にある俘虜の長子まで盡く擊たまふ亦家畜の首生もしかり |
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二九 夜中になって主はエジプトの国の、すべてのういご、すなわち位に座するパロのういごから、地下のひとやにおる捕虜のういごにいたるまで、また、すべての家畜のういごを撃たれた。 |
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三〇 斯有しかばパロとそのゥの臣下およびエジプト人みな夜の中に起あがりエジプトに大なる號哭ありき死人あらざる家なかりければなり |
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三〇 それでパロとその家来およびエジプトびとはみな夜のうちに起きあがり、エジプトに大いなる叫びがあった。死人のない家がなかったからである。 |
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三一 パロすなはち夜の中にモーセとアロンを召ていひけるは汝らとイスラエルの子孫起てわが民の中より出さり汝らがいへる如くに往てヱホバに事へよ |
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三一 そこでパロは夜のうちにモーセとアロンを呼び寄せて言った、「あなたがたとイスラエルの人々は立って、わたしの民の中から出て行くがよい。そしてあなたがたの言うように、行って主に仕えなさい。 |
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三二 亦なんぢらが言るごとく汝らの羊と牛をひきて去れ汝らまた我を祝せよと |
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三二 あなたがたの言うように羊と牛とを取って行きなさい。また、わたしを祝福しなさい」。 |
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三三 是においてエジプト人我等みな死ると言て民を催逼て速かに國を去しめんとせしかば |
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三三 こうしてエジプトびとは民をせき立てて、すみやかに国を去らせようとした。彼らは「われわれはみな死ぬ」と思ったからである。 |
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三四 民揑粉の未だ酵いれざるを執り揑盤を衣服に包みて肩に負ふ |
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三四 民はまだパン種を入れない練り粉を、こばちのまま着物に包んで肩に負った。 |
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三五 而してイスラエルの子孫モーセの言のごとく爲しエジプト人に銀の飾物、金の飾物および衣服を乞たるに |
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三五 そしてイスラエルの人々はモーセの言葉のようにして、エジプトびとから銀の飾り、金の飾り、また衣服を請い求めた。 |
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三六 ヱホバ、エジプト人をして民をめぐましめ彼等にこれを與へしめたまふ斯かれらエジプト人の物を取り |
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三六 主は民にエジプトびとの情を得させ、彼らの請い求めたものを与えさせられた。こうして彼らはエジプトびとのものを奪い取った。 |
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三七 斯てイスラエルの子孫ラメセスよりスコテに進みしが子女の外に徒にて歩める男六十萬人ありき |
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三七 さて、イスラエルの人々はラメセスを出立してスコテに向かった。女と子供を除いて徒歩の男子は約六十万人であった。 |
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三八 又衆多の寄集人および羊牛等はなはだ多の家畜彼等とともに上れり |
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三八 また多くの入り混じった群衆および羊、牛など非常に多くの家畜も彼らと共に上った。 |
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三九 爰に彼等エジプトより携へいでたる揑粉をもて酵いれぬパンを烘り未だ酵をいれざりければなり是かれらエジプトより逐いだされて濡滯るを得ざりしに由り又何の餱糧をも備へざりしに因る |
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三九 そして彼らはエジプトから携えて出た練り粉をもって、種入れぬパンの菓子を焼いた。まだパン種を入れていなかったからである。それは彼らがエジプトから追い出されて滞ることができず、また、何の食料をも整えていなかったからである。 |
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四〇 偖イスラエルの子孫のエジプトに住居しその住居の間は四百三十年なりき |
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四〇 イスラエルの人々がエジプトに住んでいた間は、四百三十年であった。 |
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四一 四百三十年の終にいたり即ち其日にヱホバの軍隊みなエジプトの國より出たり |
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四一 四百三十年の終りとなって、ちょうどその日に、主の全軍はエジプトの国を出た。 |
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四二 是はヱホバが彼等をエジプトの國より導きいだしたまひし事のためにヱホバの前に守るべき夜なり是はヱホバの夜にしてイスラエルの子孫が皆世々まもるべき者なり |
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四二 これは彼らをエジプトの国から導き出すために主が寝ずの番をされた夜であった。ゆえにこの夜、すべてのイスラエルの人々は代々、主のために寝ずの番をしなければならない。 |
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四三 ヱホバ、モーセとアロンに言たまひけるは逾越節の例は是のごとし異邦人はこれを食ふべからず |
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四三 主はモーセとアロンとに言われた、「過越の祭の定めは次のとおりである。すなわち、異邦人はだれもこれを食べてはならない。 |
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四四 但し各人の金にて買たる僕は割禮を施して然る後是を食しむべし |
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四四 しかし、おのおのが金で買ったしもべは、これに割礼を行ってのち、これを食べさせることができる。 |
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四五 外國の客および傭人は之を食ふべからず |
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四五 仮ずまいの者と、雇人とは、これを食べてはならない。 |
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四六 一の家にてこれを食ふべしその肉を少も家の外に持いづるなかれ又其骨を折べからず |
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四六 ひとつの家でこれを食べなければならない。その肉を少しも家の外に持ち出してはならない。また、その骨を折ってはならない。 |
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四七 イスラエルの會衆みな之を守るべし |
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四七 イスラエルの全会衆はこれを守らなければならない。 |
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四八 異邦人なんぢとともに寄居てヱホバの逾越節を守らんとせば其男悉く割禮を受て然る後に近りて守るべし即ち彼は國に生れたる者のごとくなるべし割禮をうけざる人はこれを食ふべからざるなり |
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四八 寄留の外国人があなたのもとにとどまっていて、主に過越の祭を守ろうとするときは、その男子はみな割礼を受けてのち、近づいてこれを守ることができる。そうすれば彼は国に生れた者のようになるであろう。しかし、無割礼の者はだれもこれを食べてはならない。 |
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四九 國に生れなる者にもまた汝ら中に寄居る異邦人にも此法は同一なり |
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四九 この律法は国に生れたものにも、あなたがたのうちに寄留している外国人にも同一である」。 |
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五〇 イスラエルの子孫みな斯おこなひヱホバのモーセとアロンに命じたまひしごとく爲たり |
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五〇 イスラエルの人々は、みなこのようにし、主がモーセとアロンに命じられたようにした。 |
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五一 その同じ日にヱホバ、イスラエルの子孫をその軍隊にしたがひてエジプトの國より導きいだしたまへり |
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五一 ちょうどその日に、主はイスラエルの人々を、その軍団に従ってエジプトの国から導き出された。 |
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13章 |
一 爰にヱホバ、モーセに告ていひたまひけるは |
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一 主はモーセに言われた、 |
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二 人と畜とを論ず凡てイスラエルの子孫の中の始て生れたる首生をば皆聖別て我に歸せしむべし是わが所屬なればなり |
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二 「イスラエルの人々のうちで、すべてのういご、すなわちすべて初めに胎を開いたものを、人であれ、獣であれ、みな、わたしのために聖別しなければならない。それはわたしのものである」。 |
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三 モーセ民にいひけるは汝等エジプトを出で奴隷たる家を出るこの日を誌えよヱホバ能ある手をもて汝等を此よりタきいだしたまへばなり酵いれたるパンを食ふべからず |
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三 モーセは民に言った、「あなたがたは、エジプトから、奴隷の家から出るこの日を覚えなさい。主が強い手をもって、あなたがたをここから導き出されるからである。種を入れたパンを食べてはならない。 |
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四 アビブの月の此日なんぢら出づ |
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四 あなたがたはアビブの月のこの日に出るのである。 |
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五 ヱホバ汝を導きてカナン人へテ人アモリ人ヒビ人エブス人の地すなはちその汝にあたへんと汝の先祖たちに誓ひたまひし彼乳と蜜の流るゝ地に至らしめたまはん時なんぢ此月に是禮式を守るべし |
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五 主があなたに与えると、あなたの先祖たちに誓われたカナンびと、ヘテびと、アモリびと、ヒビびと、エブスびとの地、乳と蜜との流れる地に、導き入れられる時、あなたはこの月にこの儀式を守らなければならない。 |
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六 七日間なんぢ酵いれぬバンを食ひ第七日にヱホバの節筵をなすべし |
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六 七日のあいだ種入れぬパンを食べ、七日目には主に祭をしなければならない。 |
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七 酵いれぬバンを七日くらふべし酵いれたるバンを汝の所におくなかれ又汝の境の中にて汝の許にパン酵をおくなかれ |
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七 種入れぬパンを七日のあいだ食べなければならない。種を入れたパンをあなたの所に置いてはならない。また、あなたの地区のどこでも、あなたの所にパン種を置いてはならない。 |
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八 汝その日に汝の子に示して言べし是は吾がエジプトより出る時にヱホバの我に爲したまひし事のためなりと |
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八 その日、あなたの子に告げて言いなさい、『これはわたしがエジプトから出るときに、主がわたしになされたことのためである』。 |
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九 斯是をなんぢの手におきて記號となし汝の目の間におきて記號となしてヱホパの法律を汝の口に在しむべし其はヱホバ能ある手をもて汝をエジプトより導きいだしたまへばなり |
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九 そして、これを、手につけて、しるしとし、目の間に置いて記念とし、主の律法をあなたの口に置かなければならない。主が強い手をもって、あなたをエジプトから導き出されるからである。 |
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一〇 是故に年々その期にいたりてこの例をまもるべし |
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一〇 それゆえ、あなたはこの定めを年々その期節に守らなければならない。 |
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一一 エホバ汝となんぢの先祖等に誓ひたまひしごとく汝をカナン人の地にみちびきて之を汝に與へたまはん時 |
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一一 主があなたとあなたの先祖たちに誓われたように、あなたをカナンびとの地に導いて、それをあなたに賜わる時、 |
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一二 汝凡て始て生れたる者及び汝の有る畜の初生を悉く分ちてヱホバに歸せしむべし男牡はヱホバの所屬なるべし |
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一二 あなたは、すべて初めに胎を開いた者、およびあなたの家畜の産むういごは、ことごとく主にささげなければならない。すなわち、それらの男性のものは主に帰せしめなければならない。 |
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一三 又驢馬の初子は皆恚羊をもて贖ふべしもし贖はずぱその頸を折るべし汝の子等の中の長子なる人はみな贖ふべし |
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一三 また、すべて、ろばの、初めて胎を開いたものは、小羊をもって、あがなわなければならない。もし、あがなわないならば、その首を折らなければならない。あなたの子らのうち、すべて、男のういごは、あがなわなければならない。 |
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一四 後に汝の子汝に問て是は何なると言ぱこれに言べしエホバ能ある手をもて我等をエジプトより出し奴隷たりし家より出したまへり |
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一四 後になって、あなたの子が『これはどんな意味ですか』と問うならば、これに言わなければならない、『主が強い手をもって、われわれをエジプトから、奴隷の家から導き出された。 |
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一五 當時パロ剛愎にして我等を去しめざりしかばヱホバ、エジプト國中の長子たる者を人の長子より畜の初生まで盡く殺したまへり是故に始めて生れし牡を悉くヱホバに犠牲に獻ぐ但しわが子等の中の長子は之を贖ふなり |
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一五 そのときパロが、かたくなで、われわれを去らせなかったため、主はエジプトの国のういごを、人のういごも家畜のういごも、ことごとく殺された。それゆえ、初めて胎を開く男性のものはみな、主に犠牲としてささげるが、わたしの子供のうちのういごは、すべてあがなうのである』。 |
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一六 是をなんぢの手におきて號となし汝の目の間におきて誌となすべしヱホバ能ある手をもて我等をエジプトより導きいだしたまひたればなりと |
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一六 そして、これを手につけて、しるしとし、目の間に置いて覚えとしなければならない。主が強い手をもって、われわれをエジプトから導き出されたからである」。 |
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一七 偖パロ民をさらしめし時ペリシテ人の地は近かりけれども~彼等をみちびきて其地を通りたまはざりき其は民戰爭を見ば悔てエジプトに歸るならんと~おもひたまひたれぱなり |
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一七 さて、パロが民を去らせた時、ペリシテびとの国の道は近かったが、神は彼らをそれに導かれなかった。民が戦いを見れば悔いてエジプトに帰るであろうと、神は思われたからである。 |
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一八 ~紅海の曠野の道より民を導きたまふイスラエルの子孫行伍をたてゝエジプトの國より出づ |
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一八 神は紅海に沿う荒野の道に、民を回らされた。イスラエルの人々は武装してエジプトの国を出て、上った。 |
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一九 其時モーセはヨセフの骨を携ふ是はヨセフ~かならす汝らを眷みたまふべければ汝らわが骨を此より携へ出づべしといひてイスラエルの子孫を固く誓せたればなり |
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一九 そのときモーセはヨセフの遺骸を携えていた。ヨセフが、「神は必ずあなたがたを顧みられるであろう。そのとき、あなたがたは、わたしの遺骸を携えて、ここから上って行かなければならない」と言って、イスラエルの人々に固く誓わせたからである。 |
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二〇 斯てかれらスコテより進みて曠野の端なるエタムに幕張す |
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二〇 こうして彼らは更にスコテから進んで、荒野の端にあるエタムに宿営した。 |
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二一 ヱホバかれらの前に往たまひ晝は雲の柱をもてかれらを導き夜は火の柱をもて彼らを照して晝夜往すゝましめたまふ |
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二一 主は彼らの前に行かれ、昼は雲の柱をもって彼らを導き、夜は火の柱をもって彼らを照し、昼も夜も彼らを進み行かせられた。 |
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二二 民の前に晝は雲の柱を除きたまはず夜は火の柱をのぞきたまはず |
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二二 昼は雲の柱、夜は火の柱が、民の前から離れなかった。 |
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14章 |
一 茲にヱホパ、モーセに告ていひ給ひけるは |
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一 主はモーセに言われた、 |
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二 イスラエルの子孫に言て轉回てミグドルと海の間なるピハヒロテの前にあたりてバアルゼポンの前に幕を張しめよ其にむかひて海の傍に幕を張るべし |
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二 「イスラエルの人々に告げ、引き返して、ミグドルと海との間にあるピハヒロテの前、バアルゼポンの前に宿営させなさい。あなたがたはそれにむかって、海のかたわらに宿営しなければならない。 |
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三 パロ 、イスラエルの子孫の事をかたりて彼等はそ地に迷ひをりて曠野に閉こめられたるならんといふべければなり |
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三 パロはイスラエルの人々について、『彼らはその地で迷っている。荒野は彼らを閉じ込めてしまった』と言うであろう。 |
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四 我パロの心を剛愎にすべければパロ彼等の後を追はん我パロとその凡の軍勢に由て譽を得エジプ卜人をして吾ヱホバなるを知しめんと彼等すなはち斯なせり |
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四 わたしがパロの心をかたくなにするから、パロは彼らのあとを追うであろう。わたしはパロとそのすべての軍勢を破って誉を得、エジプトびとにわたしが主であることを知らせるであろう」。彼らはそのようにした。 |
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五 茲に民の逃さりたることエジプト王に聞えければパロとその臣下等民の事につきて心を變じて言ふ我等何て斯イスラエルを去しめて我に事ざらしむるがごとき事をなしたるやと |
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五 民の逃げ去ったことが、エジプトの王に伝えられたので、パロとその家来たちとは、民に対する考えを変えて言った、「われわれはなぜこのようにイスラエルを去らせて、われわれに仕えさせないようにしたのであろう」。 |
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六 パロすなはちその車を備へ民を將て己にしたがはしめ |
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六 それでパロは戦車を整え、みずからその民を率い、 |
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七 撰抜の戰軍六百輛にエジプトのゥの戰車および其のゥの軍長等を率ゐたり |
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七 また、えり抜きの戦車六百と、エジプトのすべての戦車およびすべての指揮者たちを率いた。 |
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八 ヱホバ、エジプト王パロの心を剛愎にしたまひたれげ彼イスラエルの子孫の後を追ふイスラエルの子孫は高らかなる手によりて出しなり |
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八 主がエジプトの王パロの心をかたくなにされたので、彼はイスラエルの人々のあとを追った。イスラエルの人々は意気揚々と出たのである。 |
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九 エジプト人等パロの馬、車およびその騎兵と軍勢彼等の後を追てそのバアルゼポンの前なるピハヒロテの邊にて海の傍に幕を張るに追つけり |
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九 エジプトびとは彼らのあとを追い、パロのすべての馬と戦車およびその騎兵と軍勢とは、バアルゼポンの前にあるピハヒロテのあたりで、海のかたわらに宿営している彼らに追いついた。 |
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一〇 パロの近よりし時イスラエルの子孫目をあげて視しにエジプト人己の後に進み來りしかば痛く懼れたり是に於てイスラエルの子孫ヱホバに呼號り |
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一〇 パロが近寄った時、イスラエルの人々は目を上げてエジプトびとが彼らのあとに進んできているのを見て、非常に恐れた。そしてイスラエルの人々は主にむかって叫び、 |
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一一 且モーセに言けるはエジブトに墓のあらざるがために汝われらをたづさへいだして曠野に死しむるや何故に汝われらをエジプトより導き出して斯我らに爲や |
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一一 かつモーセに言った、「エジプトに墓がないので、荒野で死なせるために、わたしたちを携え出したのですか。なぜわたしたちをエジプトから導き出して、こんなにするのですか。 |
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一二 我等がエジプトにて汝に告て我儕を棄おき我らをしてエジプト人に事しめよと言し言は是ならずや其は曠野にて死るよりもエジプト人に事るは善ればなり |
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一二 わたしたちがエジプトであなたに告げて、『わたしたちを捨てておいて、エジプトびとに仕えさせてください』と言ったのは、このことではありませんか。荒野で死ぬよりもエジプトびとに仕える方が、わたしたちにはよかったのです」。 |
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一三 モーセ民にいひけるは汝ら懼るゝなかれ立てヱホバが今日汝等のために爲たまはんところの救を見よ汝らが今日見たるエジプト人をば汝らかさねて復これを見ること絶てなかるべきなり |
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一三 モーセは民に言った、「あなたがたは恐れてはならない。かたく立って、主がきょう、あなたがたのためになされる救を見なさい。きょう、あなたがたはエジプトびとを見るが、もはや永久に、二度と彼らを見ないであろう。 |
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一四 ヱホバ汝等のために戰ひたまはん汝等は靜りて居るべし |
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一四 主があなたがたのために戦われるから、あなたがたは黙していなさい」。 |
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一五 時にエホバ、モーセにいひたまひけるは汝なんぞ我に呼はるやイスラエルの子孫に言て進みゆかしめよ |
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一五 主はモーセに言われた、「あなたは、なぜわたしにむかって叫ぶのか。イスラエルの人々に語って彼らを進み行かせなさい。 |
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一六 汝杖を舉げ手を海の上に伸て之を分ちイスラエルの子孫をして海の中の乾ける所を往しめよ |
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一六 あなたはつえを上げ、手を海の上にさし伸べてそれを分け、イスラエルの人々に海の中のかわいた地を行かせなさい。 |
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一七 我エジプト人の心を剛愎にすべければ彼等その後にしたがひて入るべし我かくしてパロとそのゥの軍勢およびその戰車と騎兵に因て榮譽を得ん |
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一七 わたしがエジプトびとの心をかたくなにするから、彼らはそのあとを追ってはいるであろう。こうしてわたしはパロとそのすべての軍勢および戦車と騎兵とを打ち破って誉を得よう。 |
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一八 我がパロとその戰車と騎兵とによリて榮譽をえん時エジプト人は我のヱホバなるを知ん |
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一八 わたしがパロとその戦車とその騎兵とを打ち破って誉を得るとき、エジプトびとはわたしが主であることを知るであろう」。 |
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一九 爰にイスラエルの陣營の前に行る~の使者移りてその後に行けり即ち雲の柱その前面をはなれて後に立ち |
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一九 このとき、イスラエルの部隊の前に行く神の使は移って彼らのうしろに行った。雲の柱も彼らの前から移って彼らのうしろに立ち、 |
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二〇 エジプト人の陣營とイスラエル人の陣營の間に至りけるが彼がためには雲となり暗となり是がためには夜を照せり是をもて彼と是と夜の中に相近づかざりき |
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二〇 エジプトびとの部隊とイスラエルびとの部隊との間にきたので、そこに雲とやみがあり夜もすがら、かれとこれと近づくことなく、夜がすぎた。 |
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二一 モーセ手を海の上に伸ければヱホバ終夜強き東風をもて海を退かしめ海を陸地となしたまひて水遂に分れたり |
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二一 モーセが手を海の上にさし伸べたので、主は夜もすがら強い東風をもって海を退かせ、海を陸地とされ、水は分かれた。 |
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二二 イスラエルの子孫海の中の乾ける所を行くに水は彼等の右左に墻となれり |
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二二 イスラエルの人々は海の中のかわいた地を行ったが、水は彼らの右と左に、かきとなった。 |
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二三 エジプト人等パロの馬車騎兵みなその後にしたがひて海の中に入る |
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二三 エジプトびとは追ってきて、パロのすべての馬と戦車と騎兵とは、彼らのあとについて海の中にはいった。 |
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二四 曉にヱホバ火と雲との柱の中よりエジプト人の軍勢を望みエジプト人の軍勢を惱まし |
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二四 暁の更に、主は火と雲の柱のうちからエジプトびとの軍勢を見おろして、エジプトびとの軍勢を乱し、 |
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二五 其車の輪を脱して行に重くならしめたまひければエジプト人言ふ我儕イスラエルを離れて逃ん其はヱホバかれらのためにエジプト人と戰へばなりと |
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二五 その戦車の輪をきしらせて、進むのに重くされたので、エジプトびとは言った、「われわれはイスラエルを離れて逃げよう。主が彼らのためにエジプトびとと戦う」。 |
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二六 時にヱホバ、モーセに言たまひけるは汝の手を海の上に伸て水をエジプト人とその戰車と騎兵の上に流れ反らしめよと |
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二六 そのとき主はモーセに言われた、「あなたの手を海の上にさし伸べて、水をエジプトびとと、その戦車と騎兵との上に流れ返らせなさい」。 |
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二七 モーセすなはち手を海の上に伸けるに夜明におよびて海本の勢力にかへりたれぱエジプト人之に逆ひて逃たりしがヱホバ、エジプト人を海の中に擲ちたまへり |
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二七 モーセが手を海の上にさし伸べると、夜明けになって海はいつもの流れに返り、エジプトびとはこれにむかって逃げたが、主はエジプトびとを海の中に投げ込まれた。 |
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二八 即ち水流反りて戰車と騎兵を覆ひイスラエルの後にしたがひて海にいりしパロの軍勢を悉く覆へり一人も遺れる者あらざりき |
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二八 水は流れ返り、イスラエルのあとを追って海にはいった戦車と騎兵およびパロのすべての軍勢をおおい、ひとりも残らなかった。 |
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二九 然どイスラエルの子孫は海の中の乾ける所を歩みしが水はその右左に墻となれり |
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二九 しかし、イスラエルの人々は海の中のかわいた地を行ったが、水は彼らの右と左に、かきとなった。 |
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三〇 斯ヱホパこの日イスラエルをエジプト人の手より救ひたまへりイスラエルはエジプト人が海邊に死をるを見たり |
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三〇 このように、主はこの日イスラエルをエジプトびとの手から救われた。イスラエルはエジプトびとが海べに死んでいるのを見た。 |
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三一 イスラエルまたヱホバがエジプト人に爲たまひし大なる事を見たり是に於て民ヱホバを畏れヱホバとその僕モーセを信じたり |
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三一 イスラエルはまた、主がエジプトびとに行われた大いなるみわざを見た。それで民は主を恐れ、主とそのしもべモーセとを信じた。 |
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15章 |
一 是に於てモーセおよびイスラエルの子孫この歌をヱホバに謡ふ云く我ヱホバを歌ひ頌ん彼は高らかに高くいますなり彼は馬とその乘者を海になげうちたまへり |
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一 そこでモーセとイスラエルの人々は、この歌を主にむかって歌った。彼らは歌って言った、/「主にむかってわたしは歌おう、/彼は輝かしくも勝ちを得られた、/彼は馬と乗り手を海に投げ込まれた。 |
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二 わが力わが歌はヱホバなり彼はわが救拯となりたまへり彼はわが~なり我これを頌美ん彼はわが父の~なり我これを崇めん |
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二 主はわたしの力また歌、わたしの救となられた、/彼こそわたしの神、わたしは彼をたたえる、/彼はわたしの父の神、わたしは彼をあがめる。 |
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三 ヱホバは軍人にして其名はヱホバなり |
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三 主はいくさびと、その名は主。 |
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四 彼パロの戰車とその軍勢を海に投すてたまふパロの勝れたる軍長等は紅海に沈めり |
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四 彼はパロの戦車とその軍勢とを海に投げ込まれた、/そのすぐれた指揮者たちは紅海に沈んだ。 |
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五 大水かれらを淹ひて彼等石のごとくに淵の底に下る |
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五 大水は彼らをおおい、彼らは石のように淵に下った。 |
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六 ヱホバよ汝の右の手は力をもて榮光をあらはすヱホバよ汝の右の手は敵を砕く |
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六 主よ、あなたの右の手は力をもって栄光にかがやく、/主よ、あなたの右の手は敵を打ち砕く。 |
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七 汝の大なる榮光をもて汝は汝にたち逆ふ者を滅したまふ汝怒りを發すれば彼等は藁のごとくに焚つくさる |
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七 あなたは大いなる威光をもって、/あなたに立ちむかう者を打ち破られた。あなたが怒りを発せられると、/彼らは、わらのように焼きつくされた。 |
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八 汝の鼻の息によりて水積かさなり浪堅く立て岸のごとくに成り大水海の中に凝る |
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八 あなたの鼻の息によって水は積みかさなり、/流れは堤となって立ち、/大水は海のもなかに凝り固まった。 |
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九 敵は言ふ我追て追つき掠取物を分たん我かれらに因てわが心を飽しめん我劍を抜んわが手かれらを亡さんと |
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九 敵は言った、『わたしは追い行き、追い着いて、/分捕物を分かち取ろう、/わたしの欲望を彼らによって満たそう、/つるぎを抜こう、わたしの手は彼らを滅ぼそう』。 |
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一〇 汝氣を吹たまへぱ海かれらを覆ひて彼等は猛烈き水に鉛のごとくに沈めり |
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一〇 あなたが息を吹かれると、海は彼らをおおい、/彼らは鉛のように、大水の中に沈んだ。 |
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一一 ヱホバよ~の中に誰か汝に如ものあらん誰か汝のごとく聖して榮あり讚べくして威ありて奇事を行なふ者あらんや |
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一一 主よ、神々のうち、だれがあなたに比べられようか、/だれがあなたのように、聖にして栄えあるもの、/ほむべくして恐るべきもの、/くすしきわざを行うものであろうか。 |
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一二 汝その右の手を伸たまへぱ地かれらを呑む |
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一二 あなたが右の手を伸べられると、/地は彼らをのんだ。 |
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一三 汝はその贖ひし民を恩惠をもて導き汝の力をもて彼等を汝の聖き居所に引たまふ |
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一三 あなたは、あがなわれた民を恵みをもって導き、/み力をもって、あなたの聖なるすまいに伴われた。 |
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一四 國々の民聞て慄へペリシテに住む者畏懼を懐く |
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一四 もろもろの民は聞いて震え、/ペリシテの住民は苦しみに襲われた。 |
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一五 エドムの君等駭きモアブの剛者戰慄くカナンに住る者みな消うせん |
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一五 エドムの族長らは、おどろき、/モアブの首長らは、わななき、/カナンの住民は、みな溶け去った。 |
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一六 畏懼と戰慄かれらに及ぶ汝の腕の大なるがために彼らは石ごとくに默然たりヱホバよ汝の民の通り過るまで汝の買たまひし民の通り過るまで然るべし |
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一六 恐れと、おののきとは彼らに臨み、/み腕の大いなるゆえに、彼らは石のように黙した、/主よ、あなたの民の通りすぎるまで、/あなたが買いとられた民の通りすぎるまで。 |
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一七 汝民を導きてこれを汝の産業の山に植たまはんヱホバよ是すなはち汝の居所とせんとて汝の設けたまひし者なり主よ是汝の手の建たる聖所なり |
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一七 あなたは彼らを導いて、/あなたの嗣業の山に植えられる。主よ、これこそあなたのすまいとして、/みずから造られた所、/主よ、み手によって建てられた聖所。 |
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一八 ヱホバは世々限なく王たるべし |
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一八 主は永遠に統べ治められる」。 |
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一九 斯パロの馬その車および騎兵とともに海にいりしにヱホバ海の水を彼等の上に流れ還らしめたまひしがイスラエルの子孫は海の中にありて旱地を通れり |
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一九 パロの馬が、その戦車および騎兵と共に海にはいると、主は海の水を彼らの上に流れ返らされたが、イスラエルの人々は海の中のかわいた地を行った。 |
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二〇 時にアロンの姉なる預言者ミリアム鼗を手にとるに婦等みな彼にしたがひて出で鼗をとり且踊る |
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二〇 そのとき、アロンの姉、女預言者ミリアムはタンバリンを手に取り、女たちも皆タンバリンを取って、踊りながら、そのあとに従って出てきた。 |
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二一 ミリアムすなはち彼等に和へて言ふ汝等ヱホバを歌ひ頌よ彼は高らかに高くいますなり彼は馬とその乘者を海に擲ちたまへりと |
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二一 そこでミリアムは彼らに和して歌った、/「主にむかって歌え、/彼は輝かしくも勝ちを得られた、/彼は馬と乗り手を海に投げ込まれた」。 |
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二二 斯てモーセ紅海よりイスラエルを導きてシユルの曠野にいり曠野に三日歩みたりしが水を得ざりき |
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二二 さて、モーセはイスラエルを紅海から旅立たせた。彼らはシュルの荒野に入り、三日のあいだ荒野を歩いたが、水を得なかった。 |
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二三 彼ら遂にメラにいたりしがメラの水苦くして飲ことを得ざりき是をもて其名はメラ(苦)と呼る |
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二三 彼らはメラに着いたが、メラの水は苦くて飲むことができなかった。それで、その所の名はメラと呼ばれた。 |
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二四 是に於て民モーセにむかひて呟き我儕何を飮んかと言ければ |
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二四 ときに、民はモーセにつぶやいて言った、「わたしたちは何を飲むのですか」。 |
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二五 モーセ、ヱホバに呼はりしにヱホバこれに一本の木を示したまひたれば即ちこれを水に投いれしに水甘くなれり彼處にてヱホバ民のために法度と法律をたてたまひ彼處にてこれを試みて |
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二五 モーセは主に叫んだ。主は彼に一本の木を示されたので、それを水に投げ入れると、水は甘くなった。その所で主は民のために定めと、おきてを立てられ、彼らを試みて、 |
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二六 言たまはく汝もし善く汝の~ヱホバの聲に聽したがひヱホバの目に善と見ることを爲しその誡命に耳を傾けそのゥの法度を守ば我わがエジプト人に加へしところのその疾病を一も汝に加へざるべし其は我はヱホバにして汝を醫す者なればなりと |
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二六 言われた、「あなたが、もしあなたの神、主の声に良く聞き従い、その目に正しいと見られることを行い、その戒めに耳を傾け、すべての定めを守るならば、わたしは、かつてエジプトびとに下した病を一つもあなたに下さないであろう。わたしは主であって、あなたをいやすものである」。 |
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二七 斯て彼等エリムに至れり其處に水の井十二棕櫚七十本あり彼處にて彼等水の傍に幕張す |
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二七 こうして彼らはエリムに着いた。そこには水の泉十二と、なつめやしの木七十本があった。その所で彼らは水のほとりに宿営した。 |
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16章 |
一 斯てエリムを出たちてイスラエルの子孫の會衆そのエジプトの地を出しより二箇月の十五日に皆エリムとシナイの間なるシンの曠野にいたりけるが |
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一 イスラエルの人々の全会衆はエリムを出発し、エジプトの地を出て二か月目の十五日に、エリムとシナイとの間にあるシンの荒野にきたが、 |
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二 其曠野においてイスラエルの全會衆モーセとアロンに向ひて呟けり |
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二 その荒野でイスラエルの人々の全会衆は、モーセとアロンにつぶやいた。 |
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三 即ちイスラエルの子孫かれらに言けるは我儕エジプトの地に於て肉の鍋の側に坐り飽までにパンを食ひし時にヱホバの手によりて死たらば善りし者を汝等はこの曠野に我等を導きいだしてこの全會を飢に死しめんとするなり |
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三 イスラエルの人々は彼らに言った、「われわれはエジプトの地で、肉のなべのかたわらに座し、飽きるほどパンを食べていた時に、主の手にかかって死んでいたら良かった。あなたがたは、われわれをこの荒野に導き出して、全会衆を餓死させようとしている」。 |
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四 時にヱホバ、モーセに言たまひけるは視よ我パンを汝らのために天より降さん民いでて日用の分を毎日斂むべし斯して我かれらが吾の法律にしたがふや否を試みん |
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四 そのとき主はモーセに言われた、「見よ、わたしはあなたがたのために、天からパンを降らせよう。民は出て日々の分を日ごとに集めなければならない。こうして彼らがわたしの律法に従うかどうかを試みよう。 |
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五 第六日には彼等その取いれたる者を調理ふべし其は日々に斂る者の二倍なるべし |
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五 六日目には、彼らが取り入れたものを調理すると、それは日ごとに集めるものの二倍あるであろう」。 |
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六 モーセとアロン、イスラエルの全の子孫に言けるは夕にいたらば汝等はヱホバが汝らをエジプトの地より導きいだしたまひしなるを知にいたらん |
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六 モーセとアロンは、イスラエルのすべての人々に言った、「夕暮には、あなたがたは、エジプトの地からあなたがたを導き出されたのが、主であることを知るであろう。 |
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七 又朝にいたらば汝等ヱホバの榮光を見ん其はヱホバなんぢらがヱホバに向ひて呟くを聞たまへぱなり我等を誰となして汝等は我等に向ひて呟くや |
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七 また、朝には、あなたがたは主の栄光を見るであろう。主はあなたがたが主にむかってつぶやくのを聞かれたからである。あなたがたは、いったいわれわれを何者として、われわれにむかってつぶやくのか」。 |
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八 モーセまた言けるはヱホバ夕には汝等に肉を與へて食はしめ朝にはパンをあたへて飽しめたまはん其はヱホバ己にむかひて汝等が呟くところの怨言を聞給へばなり我儕を誰と爲や汝等の怨言は我等にむかひてするに非ずヱホバにむかひてするなり |
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八 モーセはまた言った、「主は夕暮にはあなたがたに肉を与えて食べさせ、朝にはパンを与えて飽き足らせられるであろう。主はあなたがたが、主にむかってつぶやくつぶやきを聞かれたからである。いったいわれわれは何者なのか。あなたがたのつぶやくのは、われわれにむかってでなく、主にむかってである」。 |
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九 モーセ、アロンに言けるはイスラエルの子孫の全會衆に言へ汝等ヱホバの前に近よれヱホバなんぢらの怨言を聞給へりと |
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九 モーセはアロンに言った、「イスラエルの人々の全会衆に言いなさい、『あなたがたは主の前に近づきなさい。主があなたがたのつぶやきを聞かれたからである』と」。 |
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一〇 アロンすなはちイスラエルの子孫の全會衆に語しかぱ彼等曠野を望むにヱホバの榮光雲の中に顯はる |
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一〇 それでアロンがイスラエルの人々の全会衆に語ったとき、彼らが荒野の方を望むと、見よ、主の栄光が雲のうちに現れていた。 |
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一一 ヱホバ、モーセに告て言たまひけるは |
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一一 主はモーセに言われた、 |
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一二 我イスラエルの子孫の怨言を聞り彼等に告て言へ汝等夕には肉を食ひ朝にはパンに飽べし而して我のヱホバにして汝等の~なることを知にいたらんと |
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一二 「わたしはイスラエルの人々のつぶやきを聞いた。彼らに言いなさい、『あなたがたは夕には肉を食べ、朝にはパンに飽き足りるであろう。そうしてわたしがあなたがたの神、主であることを知るであろう』と」。 |
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一三 即ち夕におよびて鶉きたりて營を覆ふ又朝におよびて露營の四圍におきしが |
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一三 夕べになると、うずらが飛んできて宿営をおおった。また、朝になると、宿営の周囲に露が降りた。 |
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一四 そのおける露乾くにあたりて曠野の表に霜のごとき小き圓き者地にあり |
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一四 その降りた露がかわくと、荒野の面には、薄いうろこのようなものがあり、ちょうど地に結ぶ薄い霜のようであった。 |
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一五 イスラエルの子孫これを見て此は何ぞやと互に言ふ其はその何たるを知ざればなりモーセかれらに言けるは是はヱホバが汝等の食にあたへたまふパンなり |
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一五 イスラエルの人々はそれを見て互に言った、「これはなんであろう」。彼らはそれがなんであるのか知らなかったからである。モーセは彼らに言った、「これは主があなたがたの食物として賜わるパンである。 |
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一六 ヱホバの命じたまふところの事は是なり即ち各その食ふところに循ひて之を斂め汝等の人數にしたがひて一人に一オメルを取れ各人その天幕にをる者等のためにこれを取べし |
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一六 主が命じられるのはこうである、『あなたがたは、おのおのその食べるところに従ってそれを集め、あなたがたの人数に従って、ひとり一オメルずつ、おのおのその天幕におるもののためにそれを取りなさい』と」。 |
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一七 イスラエルの子孫かくなせしに其斂るところに多きと少きとありしが |
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一七 イスラエルの人々はそのようにして、ある者は多く、ある者は少なく集めた。 |
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一八 オメルをもてこれを量るに多く斂めし者にも餘るところ無く少く斂めし者にも足ぬところ無りき皆その食ふところに循ひてこれを斂めたり |
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一八 しかし、オメルでそれを計ってみると、多く集めた者にも余らず、少なく集めた者にも不足しなかった。おのおのその食べるところに従って集めていた。 |
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一九 モーセ彼等に誰も朝までこれを残しおく可らずと言り |
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一九 モーセは彼らに言った、「だれも朝までそれを残しておいてはならない」。 |
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二〇 然るに彼等モーセに聽したがはずして或者はこれを朝まで殘したりしが蟲たかりて臭なりぬモーセこれを怒る |
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二〇 しかし彼らはモーセに聞き従わないで、ある者は朝までそれを残しておいたが、虫がついて臭くなった。モーセは彼らにむかって怒った。 |
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二一 人々各その食ふところに循ひて朝毎に之を斂めしが日熱なれば消ゆ |
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二一 彼らは、おのおのその食べるところに従って、朝ごとにそれを集めたが、日が熱くなるとそれは溶けた。 |
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二二 第六日にいたりて人々二倍のパンを斂めたり即ち一人に二オメルを斂むるに會衆の長皆きたりて之をモーセに告ぐ |
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二二 六日目には、彼らは二倍のパン、すなわちひとりに二オメルを集めた。そこで、会衆の長たちは皆きて、モーセに告げたが、 |
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二三 モーセかれらに言ふヱホバ言たまふところ是のごとし明日はヱホバの聖安息日にして休息なり今日汝等烤んとする者を烤き煑んとする者を煑よ其残れる者は皆明朝まで藏めおくべし |
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二三 モーセは彼らに言った、「主の語られたのはこうである、『あすは主の聖安息日で休みである。きょう、焼こうとするものを焼き、煮ようとするものを煮なさい。残ったものはみな朝までたくわえて保存しなさい』と」。 |
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二四 彼等モーセの命ぜしごとくに翌朝まで藏めおきしが臭なること無く又蟲もその中に生ぜざりき |
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二四 彼らはモーセの命じたように、それを朝まで保存したが、臭くならず、また虫もつかなかった。 |
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二五 モーセ言ふ汝等今日其を食へ今日はヱホバ安息日なれば今日は汝等これを野に獲ざるべし |
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二五 モーセは言った、「きょう、それを食べなさい。きょうは主の安息日であるから、きょうは野でそれを獲られないであろう。 |
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二六 六日の間汝等これを斂むべし第七日は安息日なればその日には有ざるぺし |
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二六 六日の間はそれを集めなければならない。七日目は安息日であるから、その日には無いであろう」。 |
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二七 然るに民の中に七日に出て斂めんとせし者ありしが得ところ無りき |
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二七 ところが民のうちには、七日目に出て集めようとした者があったが、獲られなかった。 |
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二八 是に於てヱホバ、モーセに言たまひけるは何時まで汝等は吾が誡命とわが律法をまもることをせざるや |
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二八 そこで主はモーセに言われた、「あなたがたは、いつまでわたしの戒めと、律法とを守ることを拒むのか。 |
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二九 汝等視よヱホバなんぢらに安息日を賜へり故に第六日に二日の食物を汝等にあたへたまふなり汝等おのおのその處に休みをれ第七日にはその處より出る者あるべからず |
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二九 見よ、主はあなたがたに安息日を与えられた。ゆえに六日目には、ふつか分のパンをあなたがたに賜わるのである。おのおのその所にとどまり、七日目にはその所から出てはならない」。 |
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三〇 是民第七日に休息り |
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三〇 こうして民は七日目に休んだ。 |
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三一 イスラエルの家その物の名をマナと稱り是は莞の實のごとくにして白く其味は蜜をいれたる菓子のごとし |
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三一 イスラエルの家はその物の名をマナと呼んだ。それはコエンドロの実のようで白く、その味は蜜を入れたせんべいのようであった。 |
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三二 モーセ言ふヱホバの命じたまふところ是のごとし是を一オメル盛て汝等の代々の子孫のためにたくはへおくべし是はわが汝等をエジプトの地より導きいだせし時に曠野にて汝等を養ひしところのパンを之に見さしめんためなり |
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三二 モーセは言った、「主の命じられることはこうである、『それを一オメルあなたがたの子孫のためにたくわえておきなさい。それはわたしが、あなたがたをエジプトの地から導き出した時、荒野であなたがたに食べさせたパンを彼らに見させるためである』と」。 |
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三三 而してモーセ、アロンに言けるは壺を取てその中にマナ一オメルを盛てこれをヱホバの前におき汝等の代々の子孫のためにたくはふべし |
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三三 そしてモーセはアロンに言った「一つのつぼを取り、マナ一オメルをその中に入れ、それを主の前に置いて、子孫のためにたくわえなさい」。 |
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三四 ヱホバのモーセに命じたまひし如くにアロンこれを律法の前におきてたくはふ |
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三四 そこで主がモーセに命じられたように、アロンはそれをあかしの箱の前に置いてたくわえた。 |
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三五 イスラエルの子孫は人の住る地に至るまで四十年が間マナを食へり即ちカナンの地の境にいたるまでマナを食へり |
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三五 イスラエルの人々は人の住む地に着くまで四十年の間マナを食べた。すなわち、彼らはカナンの地の境に至るまでマナを食べた。 |
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三六 オメルはエパの十分の一なり |
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三六 一オメルは一エパの十分の一である。 |
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17章 |
一 イスラエルの子孫の會衆ヱホバの命にしたがひて皆シンの曠野を立出で旅路をかさねてレピデムに幕張せしが民の飲む水あらざりき |
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一 イスラエルの人々の全会衆は、主の命に従って、シンの荒野を出発し、旅路を重ねて、レピデムに宿営したが、そこには民の飲む水がなかった。 |
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二 是をもて民モーセと爭ひて言ふ我儕に水をあたへて飲しめよモーセかれらに言けるは汝ら何ぞ我とあらそふや何ぞヱホバを試むるや |
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二 それで、民はモーセと争って言った、「わたしたちに飲む水をください」。モーセは彼らに言った、「あなたがたはなぜわたしと争うのか、なぜ主を試みるのか」。 |
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三 彼處にて民水に渴き民モーセにむかひて呟き言ふ汝などて我等をエジプトより導きいだして我等とわれらの子女とわれらの家畜を渴に死しめんとするや |
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三 民はその所で水にかわき、モーセにつぶやいて言った、「あなたはなぜわたしたちをエジプトから導き出して、わたしたちを、子供や家畜と一緒に、かわきによって死なせようとするのですか」。 |
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四 是に於てモーセ、ヱホバに呼はりて言ふ我この民に何をなすべきや彼等は殆ど我を石にて擊んとするなり |
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四 このときモーセは主に叫んで言った、「わたしはこの民をどうすればよいのでしょう。彼らは、今にも、わたしを石で打ち殺そうとしています」。 |
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五 ヱホバ、モーセに言たまひけるは汝民の前に進み民の中の或長老等を伴ひかの汝が河を擊し杖を手に執て往よ |
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五 主はモーセに言われた、「あなたは民の前に進み行き、イスラエルの長老たちを伴い、あなたがナイル川を打った、つえを手に取って行きなさい。 |
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六 視よ我そこにて汝の前にあたりてホレブの磐の上に立ん汝磐を擊べし然せば其より水出ん民これを飲べしモーセすなはちイスラエルの長老等の前にて斯おこなへり |
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六 見よ、わたしはホレブの岩の上であなたの前に立つであろう。あなたは岩を打ちなさい。水がそれから出て、民はそれを飲むことができる」。モーセはイスラエルの長老たちの目の前で、そのように行った。 |
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七 かくて彼その處の名をマッサと呼び又メリパと呼り是はイスラエルの子孫の爭ひしに由り又そのヱホバはわれらの中に在すや否と言てヱホバを試みしに由なり |
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七 そして彼はその所の名をマッサ、またメリバと呼んだ。これはイスラエルの人々が争ったゆえ、また彼らが「主はわたしたちのうちにおられるかどうか」と言って主を試みたからである。 |
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八 時にアマレクきたりてイスラエルとレピデムに戰ふ |
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八 ときにアマレクがきて、イスラエルとレピデムで戦った。 |
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九 モーセ、ヨシユアに言けるは我等のために人を擇み出てアマレクと戰へ明日我~の杖を手にとりて岡の巓に立ん |
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九 モーセはヨシュアに言った、「われわれのために人を選び、出てアマレクと戦いなさい。わたしはあす神のつえを手に取って、丘の頂に立つであろう」。 |
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一〇 ヨシユアすなはちモーセの己に言しごとくに爲しアマレクと戰ふモーセ、アロンおよびホルは岡の巓に登りしが |
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一〇 ヨシュアはモーセが彼に言ったようにし、アマレクと戦った。モーセとアロンおよびホルは丘の頂に登った。 |
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一一 モーセ手を擧をればイスラエル勝ち手を垂ればアマレク勝り |
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一一 モーセが手を上げているとイスラエルは勝ち、手を下げるとアマレクが勝った。 |
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一二 然るにモーセの手重くなりたればアロンとホル石をとりてモーセの下におきてその上に坐せしめ一人は此方一人は彼方にありてモーセの手を支へたりしかばその手日の沒まで垂下ざりき |
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一二 しかしモーセの手が重くなったので、アロンとホルが石を取って、モーセの足もとに置くと、彼はその上に座した。そしてひとりはこちらに、ひとりはあちらにいて、モーセの手をささえたので、彼の手は日没までさがらなかった。 |
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一三 是においてヨシユア刃をもてアマレクとその民を敗れり |
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一三 ヨシュアは、つるぎにかけてアマレクとその民を打ち敗った。 |
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一四 ヱホバ、モーセに言たまひけるは之を書に筆して記念となしヨシユアの耳にこれをいれよ我必ずアマレクの名を塗抹て天下にこれを誌ゆること无らしめんと |
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一四 主はモーセに言われた、「これを書物にしるして記念とし、それをヨシュアの耳に入れなさい。わたしは天が下からアマレクの記憶を完全に消し去るであろう」。 |
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一五 斯てモーセ一座の壇を築きその名をヱホバニシ(ヱホバ吾旗)と稱ふ |
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一五 モーセは一つの祭壇を築いてその名を「主はわが旗」と呼んだ。 |
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一六 モーセ云けらくヱホバの寶位にむかひて手を擧ることありヱホバ世々アマレクと戰ひたまはん |
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一六 そしてモーセは言った、/「主の旗にむかって手を上げる、/主は世々アマレクと戦われる」。 |
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18章 |
一 茲にモーセの外舅なるミデアンの祭司ヱテロ~が凡てモーセのため又その民イスラエルのために爲したまひし事ヱホバがイスラエルをエジプトより導き出したまひし事を聞り |
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一 さて、モーセのしゅうと、ミデアンの祭司エテロは、神がモーセと、み民イスラエルとにされたすべての事、主がイスラエルをエジプトから導き出されたことを聞いた。 |
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二 是に於てモーセの外舅ヱテロかの遣り還されてありしモーセの妻チッポラとその二人の子を挈へ來る |
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二 それでモーセのしゅうと、エテロは、さきに送り返されていたモーセの妻チッポラと、 |
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三 その子の一人の名はゲルシヨムと云ふ是はモーセ我他國に客となりをると言たればなり |
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三 そのふたりの子とを連れてきた。そのひとりの名はゲルショムといった。モーセが、「わたしは外国で寄留者となっている」と言ったからである。 |
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四 今一人の名はエリエゼルと曰ふ是はかれ吾父の~われを助け我を救ひてパロの劍を免かれしめたまふと言たればなり |
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四 ほかのひとりの名はエリエゼルといった。「わたしの父の神はわたしの助けであって、パロのつるぎからわたしを救われた」と言ったからである。 |
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五 斯モーセの外舅ヱテロ、モーセの子等と妻をつれて曠野に來りモーセが~の山に陣を張る處にいたる |
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五 こうしてモーセのしゅうと、エテロは、モーセの妻子を伴って、荒野に行き、神の山に宿営しているモーセの所にきた。 |
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六 彼すなはちモーセに言けるは汝の外舅なる我ヱテロ汝の妻および之と供なるその二人の子をたづさへて汝に詣ると |
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六 その時、ある人がモーセに言った、「ごらんなさい。あなたのしゅうと、エテロは、あなたの妻とそのふたりの子を連れて、あなたの所にこられます」。 |
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七 モーセ出てその外舅を迎へ禮をなして之に接吻し互に其安否を問て共に天幕に入る |
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七 そこでモーセはしゅうとを出迎えて、身をかがめ、彼に口づけして、互に安否を問い、共に天幕にはいった。 |
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八 而してモーセ、ヱホバがイスラエルのためにパロとヱジプト人とに爲たまひしゥの事と途にて遭しゥの艱難およびヱホバの己等を拯ひたまひし事をその外舅に語りければ |
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八 そしてモーセは、主がイスラエルのために、パロとエジプトびととにされたすべての事、道で出会ったすべての苦しみ、また主が彼らを救われたことを、しゅうとに物語ったので、 |
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九 ヱテロ、ヱホバがイスラエルをエジプト人の手より救ひいだして之にゥの恩典をたまひし事を喜べり |
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九 エテロは主がイスラエルをエジプトびとの手から救い出して、もろもろの恵みを賜わったことを喜んだ。 |
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一〇 ヱテロすなはち言けるはヱホバは頌べき哉汝等をエジプト人の手とパロの手より救ひいだし民をエジプト人の手の下より拯ひいだせり |
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一〇 そしてエテロは言った、「主はほむべきかな。主はあなたがたをエジプトびとの手と、パロの手から救い出し、民をエジプトびとの手の下から救い出された。 |
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一一 今我知るヱホバはゥの~よりも大なり彼等傲慢を逞しうして事をなせしがヱホバかれらに勝りと |
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一一 今こそわたしは知った。実に彼らはイスラエルびとにむかって高慢にふるまったが、主はあらゆる神々にまさって大いにいますことを」。 |
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一二 而してモーセの外舅ヱテロ燔祭と犧牲をヱホバに持きたれりアロンおよびイスラエルの長老等皆きたりてモーセの外舅とともに~の前に食をなす |
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一二 そしてモーセのしゅうとエテロは燔祭と犠牲を神に供え、アロンとイスラエルの長老たちもみなきて、モーセのしゅうとと共に神の前で食事をした。 |
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一三 次の日にいたりてモーセ坐して民を審判きしが民は朝より夕までモーセの傍に立り |
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一三 あくる日モーセは座して民をさばいたが、民は朝から晩まで、モーセのまわりに立っていた。 |
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一四 モーセの外舅モーセの凡て民に爲ところを見て言けるは汝が民になす此事は何なるや何故に汝は一人坐しをりて民朝より夕まで汝の傍にたつや |
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一四 モーセのしゅうとは、彼がすべて民にしていることを見て、言った、「あなたが民にしているこのことはなんですか。あなたひとりが座し、民はみな朝から晩まで、あなたのまわりに立っているのはなぜですか」。 |
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一五 モーセその外舅に言けるは民~に問んとて我に來るなり |
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一五 モーセはしゅうとに言った、「民が神に伺おうとして、わたしの所に来るからです。 |
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一六 彼等事ある時は我に來れば我此と彼とを審判きて~の法度と律法を知しむ |
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一六 彼らは事があれば、わたしの所にきます。わたしは相互の間をさばいて、神の定めと判決を知らせるのです」。 |
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一七 モーセの外舅これに言けるは汝のなすところ善らず |
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一七 モーセのしゅうとは彼に言った、「あなたのしていることは良くない。 |
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一八 汝かならず氣力おとろへん汝も汝とともなる民も然らん此事汝には重に過ぐ汝一人にては之を爲ことあたはざるべし |
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一八 あなたも、あなたと一緒にいるこの民も、必ず疲れ果てるであろう。このことはあなたに重過ぎるから、ひとりですることができない。 |
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一九 今吾言を聽け我なんぢに策を授けん願くは~なんぢとともに在せ汝民のために~の前に居り訴訟を~に陳よ |
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一九 今わたしの言うことを聞きなさい。わたしはあなたに助言する。どうか神があなたと共にいますように。あなたは民のために神の前にいて、事件を神に述べなさい。 |
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二〇 汝かれらに法度と律法をヘへ彼等の歩むべき道と爲べき事とを彼等に示せ |
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二〇 あなたは彼らに定めと判決を教え、彼らの歩むべき道と、なすべき事を彼らに知らせなさい。 |
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二一 又汝全躰の民の中より賢して~を畏れ眞實を重んじ利を惡むところの人を選み之を民の上に立て千人の司となし百人の司となし五十人の司となし十人の司となすべし |
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二一 また、すべての民のうちから、有能な人で、神を恐れ、誠実で不義の利を憎む人を選び、それを民の上に立てて、千人の長、百人の長、五十人の長、十人の長としなさい。 |
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二二 而して彼等をして常に民を鞫かしめ大事は凡てこれを汝に陳しめ小事は凡て彼等にみづからこれを判かしむべし斯汝の身の煩瑣を省き彼らをして汝とその任を共にせしめよ |
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二二 平素は彼らに民をさばかせ、大事件はすべてあなたの所に持ってこさせ、小事件はすべて彼らにさばかせなさい。こうしてあなたを身軽にし、あなたと共に彼らに、荷を負わせなさい。 |
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二三 汝もし此事を爲し~また斯汝に命じなば汝はこれに勝ん此民もまた安然にその所に到ることを得べし |
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二三 あなたが、もしこの事を行い、神もまたあなたに命じられるならば、あなたは耐えることができ、この民もまた、みな安んじてその所に帰ることができよう」。 |
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二四 モーセその外舅の言にしたがひてその凡て言しごとく成り |
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二四 モーセはしゅうとの言葉に従い、すべて言われたようにした。 |
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二五 モーセすなはちイスラエルの中より遍く賢き人を擇みてこれを民の長となし千人の司となし百人の司となし五十人の司となし十人の司となせり |
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二五 すなわち、モーセはすべてのイスラエルのうちから有能な人を選んで、民の上に長として立て、千人の長、百人の長、五十人の長、十人の長とした。 |
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二六 彼等常に民を鞫き難事はこれをモーセに陳べ小事は凡て自らこれを判けり |
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二六 平素は彼らが民をさばき、むずかしい事件はモーセに持ってきたが、小さい事件はすべて彼らみずからさばいた。 |
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二七 斯てモーセその外舅を還したればその國に往ぬ |
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二七 こうしてモーセはしゅうとを送り返したので、その国に帰って行った。 |
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19章 |
一 イスラエルの子孫エジプトの地を出て後第三月にいたりて其日にシナイの曠野に至る |
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一 イスラエルの人々は、エジプトの地を出て後三月目のその日に、シナイの荒野にはいった。 |
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二 即ちかれらレピデムを出たちてシナイの曠野にいたり曠野に幕を張り彼處にてイスラエルは山の前に營を設けたり |
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二 すなわち彼らはレピデムを出立してシナイの荒野に入り、荒野に宿営した。イスラエルはその所で山の前に宿営した。 |
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三 爰にモーセ登りて~に詣るにヱホバ山より彼を呼びて言たまはく汝かくヤコブの家に言ひイスラエルの子孫に告べし |
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三 さて、モーセが神のもとに登ると、主は山から彼を呼んで言われた、「このように、ヤコブの家に言い、イスラエルの人々に告げなさい、 |
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四 汝らはエジプト人に我がなしたるところの事を見我が鷲の翼をのべて汝らを負て我にいたらしめしを見たり |
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四 『あなたがたは、わたしがエジプトびとにした事と、あなたがたを鷲の翼に載せてわたしの所にこさせたことを見た。 |
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五 然ば汝等もし善く我が言を聽きわが契約を守らば汝等は諸の民に愈りてわが寳となるべし全地はわが所有なればなり |
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五 それで、もしあなたがたが、まことにわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るならば、あなたがたはすべての民にまさって、わたしの宝となるであろう。全地はわたしの所有だからである。 |
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六 汝等は我に對して祭司の國となり聖き民となるべし是等の言語を汝イスラエルの子孫に告べし |
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六 あなたがたはわたしに対して祭司の国となり、また聖なる民となるであろう』。これがあなたのイスラエルの人々に語るべき言葉である」。 |
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七 是に於てモーセ來りて民の長老等を呼びヱホバの己に命じたまひし言を盡くその前に陳たれば |
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七 それでモーセは行って民の長老たちを呼び、主が命じられたこれらの言葉を、すべてその前に述べたので、 |
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八 民皆等く應へて言ひけるはヱホバの言たまひし所は皆われら之を爲べしとモーセすなはち民の言をヱホバに告ぐ |
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八 民はみな共に答えて言った、「われわれは主が言われたことを、みな行います」。モーセは民の言葉を主に告げた。 |
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九 ヱホバ、モーセに言たまひけるは視よ我密雲の中にをりて汝に臨む是民をして我が汝と語るを聞しめて汝を永く信ぜしめんがためなりとモーセ民の言をヱホバに告たり |
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九 主はモーセに言われた、「見よ、わたしは濃い雲のうちにあって、あなたに臨むであろう。それはわたしがあなたと語るのを民に聞かせて、彼らに長くあなたを信じさせるためである」。モーセは民の言葉を主に告げた。 |
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一〇 ヱホバ、モーセに言たまひけるは汝民の所に往て今日明日これを聖め之にその衣服を澣せ |
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一〇 主はモーセに言われた、「あなたは民のところに行って、きょうとあす、彼らをきよめ、彼らにその衣服を洗わせ、 |
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一一 準備をなして三日を待て其は第三日にヱホバ全體の民の目の前にてシナイ山に降ればなり |
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一一 三日目までに備えさせなさい。三日目に主が、すべての民の目の前で、シナイ山に下るからである。 |
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一二 汝民のために四周に境界を設けて言ふべし汝等愼んで山に登るなかれその境界に捫るべからず山に捫る者はかならず殺さるべし |
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一二 あなたは民のために、周囲に境を設けて言いなさい、『あなたがたは注意して、山に上らず、また、その境界に触れないようにしなさい。山に触れる者は必ず殺されるであろう。 |
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一三 手を之に觸べからず其者はかならず石にて擊ころされ或は射ころさるべし獸と人とを言ず生ることを得じ喇叭を長く吹鳴さば人々山に上るべしと |
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一三 手をそれに触れてはならない。触れる者は必ず石で打ち殺されるか、射殺されるであろう。獣でも人でも生きることはできない』。ラッパが長く響いた時、彼らは山に登ることができる」と。 |
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一四 モーセすなはち山を下り民にいたりて民を聖め民その衣服を濯ふ |
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一四 そこでモーセは山から民のところに下り、民をきよめた。彼らはその衣服を洗った。 |
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一五 モーセ民に言けるは準備をなして三日を待て婦人に近づくべからず |
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一五 モーセは民に言った、「三日目までに備えをしなさい。女に近づいてはならない」。 |
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一六 かくて三日の朝にいたりて雷と電および密雲山の上にあり又喇叭の聲ありて甚だ高かり營にある民みな震ふ |
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一六 三日目の朝となって、かみなりと、いなずまと厚い雲とが、山の上にあり、ラッパの音が、はなはだ高く響いたので、宿営におる民はみな震えた。 |
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一七 モーセ營より民を引いでて~に會しむ民山の麓に立つに |
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一七 モーセが民を神に会わせるために、宿営から導き出したので、彼らは山のふもとに立った。 |
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一八 シナイ山キて煙を出せりヱホバ火の中にありてその上に下りたまへばなりその煙竈の煙のごとく立のぼり山すべて震ふ |
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一八 シナイ山は全山煙った。主が火のなかにあって、その上に下られたからである。その煙は、かまどの煙のように立ち上り、全山はげしく震えた。 |
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一九 喇叭の聲彌高くなりゆきてはげしくなりける時モーセ言を出すに~聲をもて應へたまふ |
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一九 ラッパの音が、いよいよ高くなったとき、モーセは語り、神は、かみなりをもって、彼に答えられた。 |
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二〇 ヱホバ、シナイ山に下りその山の頂上にいまし而してヱホバ山の頂上にモーセを召たまひければモーセ上れり |
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二〇 主はシナイ山の頂に下られた。そして主がモーセを山の頂に召されたので、モーセは登った。 |
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二一 ヱホバ、モーセに言たまひけるは下りて民を警めよ恐らくは民推破りてヱホバに來りて見んとし多くの者死るにいたらん |
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二一 主はモーセに言われた、「下って行って民を戒めなさい。民が押し破って、主のところにきて、見ようとし、多くのものが死ぬことのないようにするためである。 |
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二二 又ヱホバに近くところの祭司等にその身を潔めしめよ恐らくはヱホバかれらを擊たん |
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二二 主に近づく祭司たちにもまた、その身をきよめさせなさい。主が彼らを打つことのないようにするためである」。 |
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二三 モーセ、ヱホバに言けるは民はシナイ山に得のぼらじ其は汝われらを警めて山の四周に境界をたて山を聖めよと言たまひたればなり |
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二三 モーセは主に言った、「民はシナイ山に登ることはできないでしょう。あなたがわたしたちを戒めて『山のまわりに境を設け、それをきよめよ』と言われたからです」。 |
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二四 ヱホバかれに言たまひけるは往け下れ而して汝とアロンともに上り來るべし但祭司等と民には推破りて我にのぼりきたらしめざれ恐らくは我かれらを擊ん |
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二四 主は彼に言われた、「行け、下れ。そしてあなたはアロンと共に登ってきなさい。ただし、祭司たちと民とが、押し破って主のところに登ることのないようにしなさい。主が彼らを打つことのないようにするためである」。 |
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二五 モーセ民にくだりゆきてこれに告たり |
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二五 モーセは民の所に下って行って彼らに告げた。 |
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20章 |
一 ~この一切の言を宣て言たまはく |
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一 神はこのすべての言葉を語って言われた。 |
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二 我は汝の~ヱホバ汝をエジプトの地その奴隷たる家より導き出せし者なり |
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二 「わたしはあなたの神、主であって、あなたをエジプトの地、奴隷の家から導き出した者である。 |
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三 汝我面の前に我の外何物をも~とすべからず |
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三 あなたはわたしのほかに、なにものをも神としてはならない。 |
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四 汝自己のために何の偶像をも彫むべからず又上は天にある者下は地にある者ならびに地の下の水の中にある者の何の形狀をも作るべからず |
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四 あなたは自分のために、刻んだ像を造ってはならない。上は天にあるもの、下は地にあるもの、また地の下の水のなかにあるものの、どんな形をも造ってはならない。 |
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五 之を拜むべからずこれに事ふべからず我ヱホバ汝の~は嫉む~なれば我を惡む者にむかひては父の罪を子にむくいて三四代におよぼし |
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五 それにひれ伏してはならない。それに仕えてはならない。あなたの神、主であるわたしは、ねたむ神であるから、わたしを憎むものは、父の罪を子に報いて、三、四代に及ぼし、 |
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六 我を愛しわが誡命を守る者には恩惠をほどこして千代にいたるなり |
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六 わたしを愛し、わたしの戒めを守るものには、恵みを施して、千代に至るであろう。 |
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七 汝の~ヱホバの名を妄に口にあぐべからずヱホバはおのれの名を妄にロにあぐる者を罰せではおかざるべし |
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七 あなたは、あなたの神、主の名を、みだりに唱えてはならない。主は、み名をみだりに唱えるものを、罰しないでは置かないであろう。 |
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八 安息日を憶えてこれを聖潔すべし |
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八 安息日を覚えて、これを聖とせよ。 |
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九 六日の間勞きて汝の一切の業を爲べし |
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九 六日のあいだ働いてあなたのすべてのわざをせよ。 |
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一〇 七日は汝の~ヱホバの安息なれば何の業務をも爲べからず汝も汝の息子息女も汝の僕婢も汝の家畜も汝の門の中にをる他國の人も然り |
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一〇 七日目はあなたの神、主の安息であるから、なんのわざをもしてはならない。あなたもあなたのむすこ、娘、しもべ、はしため、家畜、またあなたの門のうちにいる他国の人もそうである。 |
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一一 其はヱホバ六日の中に天と地と海と其等の中の一切の物を作りて第七日に息みたればなり是をもてヱホバ安息日を祝ひて聖日としたまふ |
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一一 主は六日のうちに、天と地と海と、その中のすべてのものを造って、七日目に休まれたからである。それで主は安息日を祝福して聖とされた。 |
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一二 汝の父母を敬へ是は汝の~ヱホバの汝にたまふところの地に汝の生命の長からんためなり |
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一二 あなたの父と母を敬え。これは、あなたの神、主が賜わる地で、あなたが長く生きるためである。 |
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一三 汝殺すなかれ |
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一三 あなたは殺してはならない。 |
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一四 汝姦淫するなかれ |
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一四 あなたは姦淫してはならない。 |
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一五 汝盜むなかれ |
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一五 あなたは盗んではならない。 |
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一六 汝その隣人に對して虛妄の證據をたつるなかれ |
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一六 あなたは隣人について、偽証してはならない。 |
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一七 汝その隣人の家を貪るなかれ又汝の鄰人の妻およびその僕婢牛驢馬ならびに凡て汝の隣人の所有を貪るなかれ |
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一七 あなたは隣人の家をむさぼってはならない。隣人の妻、しもべ、はしため、牛、ろば、またすべて隣人のものをむさぼってはならない」。 |
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一八 民みな雷と電と喇叭の音と山の煙るとを見たり民これを見て懼れをのゝきて遠く立ち |
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一八 民は皆、かみなりと、いなずまと、ラッパの音と、山の煙っているのとを見た。民は恐れおののき、遠く離れて立った。 |
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一九 モーセにいひけるは汝われらに語れ我等聽ん唯~の我らに語りたまふことあらざらしめよ恐くは我等死ん |
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一九 彼らはモーセに言った、「あなたがわたしたちに語ってください。わたしたちは聞き従います。神がわたしたちに語られぬようにしてください。それでなければ、わたしたちは死ぬでしょう」。 |
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二〇 モーセ民に言けるは畏るゝなかれ~汝らを試みんため又その畏怖を汝らの面の前におきて汝らに罪を犯さざらしめんために臨みたまへるなり |
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二〇 モーセは民に言った、「恐れてはならない。神はあなたがたを試みるため、またその恐れをあなたがたの目の前において、あなたがたが罪を犯さないようにするために臨まれたのである」。 |
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二一 是において民は遠くに立ちしがモーセは~の在すところの濃雲に進みいたる |
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二一 そこで、民は遠く離れて立ったが、モーセは神のおられる濃い雲に近づいて行った。 |
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二二 ヱホバ、モーセに言たまひけるは汝イスラエルの子孫に斯いふべし汝等は天よりわが汝等に語ふを見たり |
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二二 主はモーセに言われた、「あなたはイスラエルの人々にこう言いなさい、『あなたがたは、わたしが天からあなたがたと語るのを見た。 |
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二三 汝等何をも我にならべて造るべからず銀の~をも金の~をも汝等のために造るべからず |
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二三 あなたがたはわたしと並べて、何をも造ってはならない。銀の神々も、金の神々も、あなたがたのために、造ってはならない。 |
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二四 汝土の壇を我に築きてその上に汝の燔祭と酬恩祭汝の羊と牛をそなふべし我は凡てわが名を憶えしむる處にて汝に臨みて汝を祝まん |
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二四 あなたはわたしのために土の祭壇を築き、その上にあなたの燔祭、酬恩祭、羊、牛をささげなければならない。わたしの名を覚えさせるすべての所で、わたしはあなたに臨んで、あなたを祝福するであろう。 |
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二五 汝もし石の壇を我につくるならば琢石をもてこれを築くべからず其は汝もし鑿をこれに當なば之を汚すべければなり |
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二五 あなたがもしわたしに石の祭壇を造るならば、切り石で築いてはならない。あなたがもし、のみをそれに当てるならば、それをけがすからである。 |
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二六 汝階よりわが壇に升るべからず是汝の恥づる處のその上に露るゝことなからんためなり |
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二六 あなたは階段によって、わたしの祭壇に登ってはならない。あなたの隠し所が、その上にあらわれることのないようにするためである』。 |
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21章 |
一 是は汝が民の前に立べき律例なり |
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一 これはあなたが彼らの前に示すべきおきてである。 |
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二 汝ヘブルの僕を買ふ時は六年の間之に職業を爲しめ第七年には贖を索ずしてこれを釋つべし |
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二 あなたがヘブルびとである奴隷を買う時は、六年のあいだ仕えさせ、七年目には無償で自由の身として去らせなければならない。 |
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三 彼もし獨身にて來らば獨身にて去べし若妻あらばその妻これとともに去べし |
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三 彼がもし独身できたならば、独身で去らなければならない。もし妻を持っていたならば、その妻は彼と共に去らなければならない。 |
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四 もしその主人これに妻をあたへて男子又は女子これに生れたらば妻とその子等は主人に屬すべし彼は獨身にて去べし |
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四 もしその主人が彼に妻を与えて、彼に男の子また女の子を産んだならば、妻とその子供は主人のものとなり、彼は独身で去らなければならない。 |
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五 僕もし我わが主人と我が妻子を愛す我釋たるゝを好まずと明白に言ば |
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五 奴隷がもし『わたしは、わたしの主人と、わたしの妻と子供を愛します。わたしは自由の身となって去ることを好みません』と明言するならば、 |
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六 その主人これを士師の所に携ゆき又戸あるひは戸柱の所につれゆくべし而して主人錐をもてかれの耳を刺とほすべし彼は何時までもこれに事ふべきなり |
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六 その主人は彼を神のもとに連れて行き、戸あるいは柱のところに連れて行って、主人は、きりで彼の耳を刺し通さなければならない。そうすれば彼はいつまでもこれに仕えるであろう。 |
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七 人若その娘を賣て婢となす時は僕のごとくに去べからず |
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七 もし人がその娘を女奴隷として売るならば、その娘は男奴隷が去るように去ってはならない。 |
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八 彼もしその約せし主人の心に遖ざる時はその主人これを贖はしむることを得べし然ど之に眞實ならずして亦これを異邦人に賣ことをなすを得べからず |
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八 彼女がもし彼女を自分のものと定めた主人の気にいらない時は、その主人は彼女が、あがなわれることを、これに許さなければならない。彼はこれを欺いたのであるから、これを他国の民に売る権利はない。 |
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九 又もし之を己の子に與へんと約しなばこれを女子のごとくに待ふべし |
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九 彼がもし彼女を自分の子のものと定めるならば、これを娘のように扱わなければならない。 |
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一〇 父もしその子のために別に娶ることあるとも彼に食物と衣服を與ふる事とその交接の道とはこれを間斷しむべからず |
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一〇 彼が、たとい、ほかに女をめとることがあっても、前の女に食物と衣服を与えることと、その夫婦の道とを絶えさせてはならない。 |
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一一 其人かれに此三を行はずば彼は金をつくのはずして出さることを得べし |
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一一 彼がもしこの三つを行わないならば、彼女は金を償わずに去ることができる。 |
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一二 人を擊て死しめたる者は必ず殺さるべし |
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一二 人を撃って死なせた者は、必ず殺されなければならない。 |
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一三 若人みづから畫策ことなきに~人をその手にかゝらしめたまふことある時は我汝のために一箇の處を設くればその人其處に逃るべし |
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一三 しかし、人がたくむことをしないのに、神が彼の手に人をわたされることのある時は、わたしはあなたのために一つの所を定めよう。彼はその所へのがれることができる。 |
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一四 人もし故にその隣人を謀りて殺す時は汝これをわが壇よりも執へゆきて殺すべし |
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一四 しかし人がもし、ことさらにその隣人を欺いて殺す時は、その者をわたしの祭壇からでも、捕えて行って殺さなければならない。 |
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一五 その父あるひは母を擊ものは必ず殺さるべし |
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一五 自分の父または母を撃つ者は、必ず殺されなければならない。 |
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一六 人を拐帶したる者は之を賣たるも尚その手にあるも必ず殺さるべし |
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一六 人をかどわかした者は、これを売っていても、なお彼の手にあっても、必ず殺されなければならない。 |
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一七 その父あるひは母を罵る者は殺さるべし |
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一七 自分の父または母をのろう者は、必ず殺されなければならない。 |
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一八 人相爭ふ時に一人石または拳をもてその對手を擊ちしに死にいたらずして床につくことあらんに |
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一八 人が互に争い、そのひとりが石または、こぶしで相手を撃った時、これが死なないで床につき、 |
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一九 若起あがりて杖によりて歩むにいたらば之を擊たる者は赦さるべし但しその業を休める賠償をなして之を全く愈しむべきなり |
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一九 再び起きあがって、つえにすがり、外を歩くようになるならば、これを撃った者は、ゆるされるであろう。ただその仕事を休んだ損失を償い、かつこれにじゅうぶん治療させなければならない。 |
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二〇 人もし杖をもてその僕あるひは婢を擊んにその手の下に死ば必ず罰せらるべし |
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二〇 もし人がつえをもって、自分の男奴隷または女奴隷を撃ち、その手の下に死ぬならば、必ず罰せられなければならない。 |
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二一 然ど彼もし一日二日生のびなば其人は罰せられざるべし彼はその人の金子なればなり |
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二一 しかし、彼がもし一日か、ふつか生き延びるならば、その人は罰せられない。奴隷は彼の財産だからである。 |
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二二 人もし相爭ひて妊める婦を擊ちその子を堕させんに別に害なき時は必ずその婦人の夫の要むる所にしたがひて刑られ法官の定むる所を爲べし |
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二二 もし人が互に争って、身ごもった女を撃ち、これに流産させるならば、ほかの害がなくとも、彼は必ずその女の夫の求める罰金を課せられ、裁判人の定めるとおりに支払わなければならない。 |
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二三 若害ある時は生命にて生命を償ひ |
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二三 しかし、ほかの害がある時は、命には命、 |
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二四 目にて目を償ひ齒にて齒を償ひ手にて手を償ひ足にて足を償ひ |
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二四 目には目、歯には歯、手には手、足には足、 |
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二五 烙にて烙を償ひ傷にて傷を償ひ打傷にて打傷を償ふべし |
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二五 焼き傷には焼き傷、傷には傷、打ち傷には打ち傷をもって償わなければならない。 |
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二六 人もしその僕の一の目あるひは婢の一の目を擊てこれを喪さばその目のために之を釋つべし |
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二六 もし人が自分の男奴隷の片目、または女奴隷の片目を撃ち、これをつぶすならば、その目のためにこれを自由の身として去らせなければならない。 |
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二七 又もしその僕の一箇の齒か婢の一箇の齒を打落ばその齒のために之を釋つぺし |
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二七 また、もしその男奴隷の一本の歯、またはその女奴隷の一本の歯を撃ち落すならば、その歯のためにこれを自由の身として去らせなければならない。 |
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二八 牛もし男あるひは女を衝て死しめなばその牛をば必ず石にて擊殺すべしその肉は食ふべからず但しその牛の主は罪なし |
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二八 もし牛が男または女を突いて殺すならば、その牛は必ず石で撃ち殺されなければならない。その肉は食べてはならない。しかし、その牛の持ち主は罪がない。 |
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二九 然ど牛もし素より衝くことをなす者にしてその主これがために忠告をうけし事あるに之を守りおかずして遂に男あるひは女を殺すに至らしめなばその牛は石にて擊れその主もまた殺さるべし |
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二九 牛がもし以前から突く癖があって、その持ち主が注意されても、これを守りおかなかったために、男または女を殺したならば、その牛は石で撃ち殺され、その持ち主もまた殺されなければならない。 |
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三〇 若彼贖罪金を命ぜられなば凡てその命ぜられし者を生命の償に出すべし |
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三〇 彼がもし、あがないの金を課せられたならば、すべて課せられたほどのものを、命の償いに支払わなければならない。 |
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三一 男子を衝も女子を衝もこの例にしたがひてなすべし |
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三一 男の子を突いても、女の子を突いても、この定めに従って処置されなければならない。 |
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三二 牛もし僕あるひは婢を衝ばその主人に銀三十シケルを與ふべし又その牛は石にて擊ころすべし |
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三二 牛がもし男奴隷または女奴隷を突くならば、その主人に銀三十シケルを支払わなければならない。またその牛は石で撃ち殺されなければならない。 |
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三三 人もし坑を啓くか又は人もし穴を掘ことをなしこれを覆はずして牛あるひは驢馬これに陷ば |
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三三 もし人が穴をあけたままに置き、あるいは穴を掘ってこれにおおいをしないために、牛または、ろばがこれに落ち込むことがあれば、 |
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三四 穴の主これを償ひ金をその所有主に與ふべし但しその死たる畜は己の有となるべし |
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三四 穴の持ち主はこれを償い、金をその持ち主に支払わなければならない。しかし、その死んだ獣は彼のものとなるであろう。 |
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三五 此人の牛もし彼人のを衝殺さば二人その生る牛を賣てその價を分つべし又その死たるものをも分つべし |
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三五 ある人の牛が、もし他人の牛を突いて殺すならば、彼らはその生きている牛を売って、その価を分け、またその死んだものをも分けなければならない。 |
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三六 然どその牛素より衝ことをなす者なること知をるにその主これを守りおかざりしならばその人かならず牛をもて牛を償ふべし但しその死たる者は己の有となるべし |
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三六 あるいはその牛が以前から突く癖のあることが知られているのに、その持ち主がこれを守りおかなかったならば、その人は必ずその牛のために牛をもって償わなければならない。しかし、その死んだ獣は彼のものとなるであろう。 |
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22章 |
一 人もし牛あるひは羊を竊みてこれを殺し又は賣る時は五の牛をもて一の牛を賠ひ四の羊をもて一の羊を賠ふべし |
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一 もし人が牛または羊を盗んで、これを殺し、あるいはこれを売るならば、彼は一頭の牛のために五頭の牛をもって、一頭の羊のために四頭の羊をもって償わなければならない。 |
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二 もし盜賊の壞り入るを見てこれを擊て死しむる時はこれがために血をながすに及ばず |
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二 もし盗びとが穴をあけてはいるのを見て、これを撃って殺したときは、その人には血を流した罪はない |
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三 然ど若日いでてよりならば之がために血をながすべし盜賊は全く償をなすべし若物あらざる時は身をうりてその竊める物を償ふべし |
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三 しかし日がのぼって後ならば、その人に血を流した罪がある。彼は必ず償わなければならない。もし彼に何もない時は、彼はその盗んだ物のために身を売られるであろう。 |
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四 若その竊める物實に生てその手にあらばその牛驢馬羊たるにかゝはらず倍してこれを償ふべし |
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四 もしその盗んだ物がなお生きて、彼の手もとにあれば、それは牛、ろば、羊のいずれにせよ、これを二倍にして償わなければならない。 |
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五 人もし田圃あるひは葡萄園の物を食はせその家畜をはなちて人の田圃の物を食ふにいたらしむる時は自己の田圃の嘉物と自己の葡萄園の嘉物をもてその償をなすべし |
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五 もし人が畑またはぶどう畑のものを食わせ、その家畜を放って他人の畑のものを食わせた時は、自分の畑の最も良い物と、ぶどう畑の最も良い物をもって、これを償わなければならない。 |
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六 火もし逸て荊棘にうつりその積あげたる穀物あるひは未だ刈ざる穀物あるひは田野を燬ばその火を焚たる者かならずこれを償ふべし |
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六 もし火が出て、いばらに移り、積みあげた麦束、または立穂、または畑を焼いたならば、その火を燃やした者は、必ずこれを償わなければならない。 |
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七 人もし金あるひは物を人に預るにその人の家より竊みとられたる時はその盜者あらはれなぱこれを倍して償はしむべし |
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七 もし人が金銭または物品の保管を隣人に託し、それが隣人の家から盗まれた時、その盗びとが見つけられたならば、これを二倍にして償わせなければならない。 |
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八 盜者もしあらはれずば家の主人を法官につれゆきて彼がその人の物に手をかけたるや否を見るべし |
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八 もし盗びとが見つけられなければ、家の主人を神の前に連れてきて、彼が隣人の持ち物に手をかけたかどうかを、確かめなければならない。 |
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九 何の過愆を論ず牛にもあれ驢馬にもあれ羊にもあれ衣服にもあれ又は何の失物にもあれ凡て人の見て是其なりと言ふ者ある時は法官その兩造の言を聽べし而して法官の罪ありとする者これを倍してその對手に償ふべし |
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九 牛であれ、ろばであれ、羊であれ、衣服であれ、あるいはどんな失った物であれ、それについて言い争いが起り『これがそれです』と言う者があれば、その双方の言い分を、神の前に持ち出さなければならない。そして神が有罪と定められる者は、それを二倍にしてその相手に償わなければならない。 |
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一〇 人もし驢馬か牛か羊か又はその他の家畜をその隣人にあづけんに死か傷けらるゝか又は搶ひさらるゝことありて誰もこれを見し者なき時は |
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一〇 もし人が、ろば、または牛、または羊、またはどんな家畜でも、それを隣人に預けて、それが死ぬか、傷つくか、あるいは奪い去られても、それを見た者がなければ、 |
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一一 二人の間にその隣人の物に手をかけずとヱホバを指て誓ふことあるべし然る時はその持主これを承諾べし彼人は償をなすに及ばず |
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一一 双方の間に、隣人の持ち物に手をかけなかったという誓いが、主の前になされなければならない。そうすれば、持ち主はこれを受け入れ、隣人は償うに及ばない。 |
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一二 然ど若自己の許より竊まれたる時はその所有主にこれを償ふべし |
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一二 けれども、それがまさしく自分の所から盗まれた時は、その持ち主に償わなければならない。 |
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一三 若またその裂ころされし時は其を證據のために持きたるべしその裂ころされし者は償ふにおよばず |
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一三 もしそれが裂き殺された時は、それを証拠として持って来るならば、その裂き殺されたものは償うに及ばない。 |
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一四 人もしその隣人より借たる者あらんにその物傷けられ又は死ることありてその所有主それとともにをらざる時は必ずこれを償ふべし |
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一四 もし人が隣人から家畜を借りて、それが傷つき、または死ぬ場合、その持ち主がそれと共にいない時は、必ずこれを償わなければならない。 |
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一五 その所有主それと共にをらばこれを償ふにおよばず雇し者なる時もしかり其は雇れて來りしなればなり |
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一五 もしその持ち主がそれと共におれば、それを償うに及ばない。もしそれが賃借りしたものならば、その借賃をそれに当てなければならない。 |
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一六 人もし聘定あらざる處女を誘ひてこれと寢たらば必ずこれに聘禮して妻となすべし |
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一六 もし人がまだ婚約しない処女を誘って、これと寝たならば、彼は必ずこれに花嫁料を払って、妻としなければならない。 |
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一七 その父もしこれをその人に與ふることを固く拒まば處女にする聘禮にてらして金をはらふべし |
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一七 もしその父がこれをその人に与えることをかたく拒むならば、彼は処女の花嫁料に当るほどの金を払わなければならない。 |
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一八 魔術をつかふ女を生しおくべからず |
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一八 魔法使の女は、これを生かしておいてはならない。 |
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一九 凡て畜を犯す者をば必ず殺すべし |
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一九 すべて獣を犯す者は、必ず殺されなければならない。 |
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二〇 ヱホバをおきて別の~に犧牲を献る者をば殺すべし |
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二〇 主のほか、他の神々に犠牲をささげる者は、断ち滅ぼされなければならない。 |
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二一 汝他國の人を惱すべからず又これを虐ぐべからず汝らもエジプトの國にをる時は他國の人たりしなり |
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二一 あなたは寄留の他国人を苦しめてはならない。また、これをしえたげてはならない。あなたがたも、かつてエジプトの国で、寄留の他国人であったからである。 |
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二二 汝凡て寡婦あるひは孤子を惱すべからず |
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二二 あなたがたはすべて寡婦、または孤児を悩ましてはならない。 |
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二三 汝もし彼等を惱まして彼等われに呼らば我かならずその號呼を聽べし |
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二三 もしあなたが彼らを悩まして、彼らがわたしにむかって叫ぶならば、わたしは必ずその叫びを聞くであろう。 |
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二四 わが怒烈しくなり我劍をもて汝らを殺さん汝らの妻は寡婦となり汝らの子女は孤子とならん |
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二四 そしてわたしの怒りは燃えたち、つるぎをもってあなたがたを殺すであろう。あなたがたの妻は寡婦となり、あなたがたの子供たちは孤児となるであろう。 |
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二五 汝もし汝とともにあるわが民の貧き者に金を貸す時は金貸のごとくなすべからず又これより利足をとるべからず |
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二五 あなたが、共におるわたしの民の貧しい者に金を貸す時は、これに対して金貸しのようになってはならない。これから利子を取ってはならない。 |
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二六 汝もし人の衣服を質にとらば日のいる時までにこれを歸すべし |
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二六 もし隣人の上着を質に取るならば、日の入るまでにそれを返さなければならない。 |
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二七 其はその身を蔽ふ者は是のみにして是はその膚の衣なればなり彼何の中に寢んや彼われに龥はらば我きかん我は慈悲ある者なればなり |
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二七 これは彼の身をおおう、ただ一つの物、彼の膚のための着物だからである。彼は何を着て寝ることができよう。彼がわたしにむかって叫ぶならば、わたしはこれに聞くであろう。わたしはあわれみ深いからである。 |
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二八 汝~を罵るべからず民の主長を詛ふべからず |
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二八 あなたは神をののしってはならない。また民の司をのろってはならない。 |
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二九 汝の豐滿なる物と汝の搾りたる物とを献ぐることを怠るなかれ汝の長子を我に與ふべし |
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二九 あなたの豊かな穀物と、あふれる酒とをささげるに、ためらってはならない。あなたのういごを、わたしにささげなければならない。 |
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三〇 汝また汝の牛と羊をも斯なすべし即ち七日母とともにをらしめて八日にこれを我に與ふべし |
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三〇 あなたはまた、あなたの牛と羊をも同様にしなければならない。七日の間その母と共に置いて、八日目にそれをわたしに、ささげなければならない。 |
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三一 汝等は我の聖民となるべし汝らは野にて獸に裂れし者の肉を食ふべからず汝らこれを犬に投與ふべし |
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三一 あなたがたは、わたしに対して聖なる民とならなければならない。あなたがたは、野で裂き殺されたものの肉を食べてはならない。それは犬に投げ与えなければならない。 |
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23章 |
一 汝虛妄の風説を言ふらすべからず惡き人と手をあはせて人を誣る證人となるべからず |
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一 あなたは偽りのうわさを言いふらしてはならない。あなたは悪人と手を携えて、悪意のある証人になってはならない。 |
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二 汝衆の人にしたがひて惡をなすべからず訴訟において答をなすに方りて衆の人にしたがひて道を曲べからず |
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二 あなたは多数に従って悪をおこなってはならない。あなたは訴訟において、多数に従って片寄り、正義を曲げるような証言をしてはならない。 |
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三 汝また貧き人の訴訟を曲て庇くべからず |
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三 また貧しい人をその訴訟において、曲げてかばってはならない。 |
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四 汝もし汝の敵の牛あるひは驢馬の迷ひ去に遭ばかならずこれを牽てその人に歸すべし |
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四 もし、あなたが敵の牛または、ろばの迷っているのに会う時は、必ずこれを彼の所に連れて行って、帰さなければならない。 |
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五 汝もし汝を惡む者の驢馬のその負の下に仆れ臥すを見ば愼みてこれを遺さるべからず必ずこれを助けてその負を釋べし |
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五 もしあなたを憎む者のろばが、その荷物の下に倒れ伏しているのを見る時は、これを見捨てて置かないように気をつけ、必ずその人に手を貸して、これを起さなければならない。 |
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六 汝貧き者の訴訟ある時にその判決を曲べからず |
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六 あなたは貧しい者の訴訟において、裁判を曲げてはならない。 |
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七 虛假の事に遠かれ無辜者と義者とはこれを殺すなかれ我は惡き者を義とすることあらざるなり |
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七 あなたは偽り事に遠ざからなければならない。あなたは罪のない者と正しい者とを殺してはならない。わたしは悪人を義とすることはないからである。 |
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八 汝賄賂を受べからず賄賂は人の目を暗まし義者の言を曲しむるなり |
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八 あなたは賄賂を取ってはならない。賄賂は人の目をくらまし、正しい者の事件をも曲げさせるからである。 |
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九 他國の人を虐ぐべからず汝等はエジプトの國にをる時は他國の人にてありたれば他國の人の心を知なり |
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九 あなたは寄留の他国人をしえたげてはならない。あなたがたはエジプトの国で寄留の他国人であったので、寄留の他国人の心を知っているからである。 |
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一〇 汝六年の間汝の地に種播きその實を穫いるべし |
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一〇 あなたは六年のあいだ、地に種をまき、その産物を取り入れることができる。 |
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一一 但し第七年にはこれを息ませて耕さずにおくべし而して汝の民の貧き者に食ふことを得せしめよ其餘れる者は野の獸これを食はん汝の葡萄園も橄欖園も斯のごとくなすべし |
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一一 しかし、七年目には、これを休ませて、耕さずに置かなければならない。そうすれば、あなたの民の貧しい者がこれを食べ、その残りは野の獣が食べることができる。あなたのぶどう畑も、オリブ畑も同様にしなければならない。 |
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一二 汝六日の間汝の業をなし七日に息むべし期汝の牛および驢馬を息ませ汝の婢の子および他國の人をして息をつかしめよ |
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一二 あなたは六日のあいだ、仕事をし、七日目には休まなければならない。これはあなたの牛および、ろばが休みを得、またあなたのはしための子および寄留の他国人を休ませるためである。 |
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一三 わが汝に言し事に凡て心を用ひよ他の~々の名を稱ふべからずまた之を汝の口より聞えしめざれ |
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一三 わたしが、あなたがたに言ったすべての事に心を留めなさい。他の神々の名を唱えてはならない。また、これをあなたのくちびるから聞えさせてはならない。 |
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一四 汝年に三度わがために節筵を守るべし |
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一四 あなたは年に三度、わたしのために祭を行わなければならない。 |
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一五 汝無酵パンの節禮をまもるべし即ちわが汝に命ぜしごとくアビブの月の定の時において七日の間酵いれぬパンを食ふべし其はその月に汝エジプトより出たればなり徒手にてわが前に出る者あるべからず |
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一五 あなたは種入れぬパンの祭を守らなければならない。わたしが、あなたに命じたように、アビブの月の定めの時に七日のあいだ、種入れぬパンを食べなければならない。それはその月にあなたがエジプトから出たからである。だれも、むなし手でわたしの前に出てはならない。 |
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一六 また穡時の節筵を守るべし是すなはち汝が勞苦て田野に播る者の初の實を祝ふなり又收蔵の節筵を守るべし是すなはち汝の勞苦によりて成る者を年の終に田野より收蔵る者なり |
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一六 また、あなたが畑にまいて獲た物の勤労の初穂をささげる刈入れの祭と、あなたの勤労の実を畑から取り入れる年の終りに、取入れの祭を行わなければならない。 |
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一七 汝の男たる者は皆年に三次主ヱホバの前に出べし |
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一七 男子はみな、年に三度、主なる神の前に出なければならない。 |
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一八 汝わが犧牲の血を酵いれしパンとともに献ぐべからず又わが節筵の脂を翌朝まで殘しおくべからず |
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一八 あなたはわたしの犠牲の血を、種を入れたパンと共にささげてはならない。また、わたしの祭の脂肪を翌朝まで残して置いてはならない。 |
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一九 汝の地に初に結べる實の初を汝の~ヱホバの室に持きたるべし汝山羊羔をその母の乳にて煑べからず |
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一九 あなたの土地の初穂の最も良い物を、あなたの神、主の家に携えてこなければならない。あなたは子やぎを、その母の乳で煮てはならない。 |
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二〇 視よ我天の使をつかはして汝に先たせ途にて汝を守らせ汝をわが備へし處に導かしめん |
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二〇 見よ、わたしは使をあなたの前につかわし、あなたを道で守らせ、わたしが備えた所に導かせるであろう。 |
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二一 汝等その前に謹みをりその言にしたがへ之を怒らするなかれ彼なんぢらの咎を赦さざるべしわが名かれの中にあればなり |
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二一 あなたはその前に慎み、その言葉に聞き従い、彼にそむいてはならない。わたしの名が彼のうちにあるゆえに、彼はあなたがたのとがをゆるさないであろう。 |
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二二 汝もし彼が言にしたがひ凡てわが言ところを爲ば我なんぢの敵の敵となり汝の仇の仇となるべし |
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二二 しかし、もしあなたが彼の声によく聞き従い、すべてわたしが語ることを行うならば、わたしはあなたの敵を敵とし、あなたのあだをあだとするであろう。 |
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二三 わが使汝にさきだちゆきて汝をアモリ人ヘテ入ベリジ人カナン人ヒビ人およびヱブス人に導きいたらん我かれらを絶べし |
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二三 わたしの使はあなたの前に行って、あなたをアモリびと、ヘテびと、ペリジびと、カナンびと、ヒビびと、およびエブスびとの所に導き、わたしは彼らを滅ぼすであろう。 |
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二四 汝かれらの~を拜むべからずこれに奉事べからず彼らの作にならふなかれ汝其等を悉く毀ちその偶像を打摧くべし |
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二四 あなたは彼らの神々を拝んではならない。これに仕えてはならない。また彼らのおこないにならってはならない。あなたは彼らを全く打ち倒し、その石の柱を打ち砕かなければならない。 |
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二五 汝等の~ヱホバに事へよ然ばヱホバ汝らのパンと水を祝し汝らの中より疾病を除きたまはん |
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二五 あなたがたの神、主に仕えなければならない。そうすれば、わたしはあなたがたのパンと水を祝し、あなたがたのうちから病を除き去るであろう。 |
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二六 汝の國の中には流産する者なく妊ざる者なかるべし我汝の日の數を盈さん |
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二六 あなたの国のうちには流産する女もなく、不妊の女もなく、わたしはあなたの日の数を満ち足らせるであろう。 |
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二七 我わが畏懼をなんぢの前に遣し汝が至るところの民をことごとく敗り汝の諸の敵をして汝に後を見せしめん |
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二七 わたしはあなたの先に、わたしの恐れをつかわし、あなたが行く所の民を、ことごとく打ち敗り、すべての敵に、その背をあなたの方へ向けさせるであろう。 |
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二八 我黄蜂を汝の先につかはさん是ヒビ人カナン人およびヘテ人を汝の前より逐はらふべし |
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二八 わたしはまた、くまばちをあなたの先につかわすであろう。これはヒビびと、カナンびと、およびヘテびとをあなたの前から追い払うであろう。 |
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二九 我かれらを一年の中には汝の前より逐はらはじ恐くは土地荒れ野の獸揩ト汝を害せん |
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二九 しかし、わたしは彼らを一年のうちには、あなたの前から追い払わないであろう。土地が荒れすたれ、野の獣が増して、あなたを害することのないためである。 |
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三〇 我漸々にかれらを汝の前より逐はらはん汝らは遂に揩トその地を獲にいたらん |
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三〇 わたしは徐々に彼らをあなたの前から追い払うであろう。あなたは、ついにふえひろがって、この地を継ぐようになるであろう。 |
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三一 我なんぢの境をさだめて紅海よりぺリシテ人の海にいたらせ曠野より河にいたらしめん我この地に住る者を汝の手に付さん汝かれらを汝の前より逐はらふべし |
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三一 わたしは紅海からペリシテびとの海に至るまでと、荒野からユフラテ川に至るまでを、あなたの領域とし、この地に住んでいる者をあなたの手にわたすであろう。あなたは彼らをあなたの前から追い払うであろう。 |
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三二 汝かれらおよび彼らの~と何の契約をもなすべからず |
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三二 あなたは彼ら、および彼らの神々と契約を結んではならない。 |
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三三 彼らは汝の國に住べきにあらず恐くは彼ら汝をして我に罪を犯さしめん汝もし彼等の~に事なばその事かならず汝の機檻となるべきなり |
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三三 彼らはあなたの国に住んではならない。彼らがあなたをいざなって、わたしに対して罪を犯させることのないためである。もし、あなたが彼らの神に仕えるならば、それは必ずあなたのわなとなるであろう」。 |
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24章 |
一 又モーセに言たまひけるは汝アロン、ナダブ、アビウおよびイスラエルの七十人の長老とともにヱホバの許に上りきたれ而して汝等遙にたちて拜むべし |
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一 また、モーセに言われた、「あなたはアロン、ナダブ、アビウおよびイスラエルの七十人の長老たちと共に、主のもとにのぼってきなさい。そしてあなたがたは遠く離れて礼拝しなさい。 |
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二 モーセ一人ヱホバに近づくべし彼等は近るべからず又民もかれとともに上るべからず |
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二 ただモーセひとりが主に近づき、他の者は近づいてはならない。また、民も彼と共にのぼってはならない」。 |
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三 モーセ來りてヱホバのゥの言およびそのゥの典例を民に告しに民みな同音に應て云ふヱホバの宣ひし言は皆われらこれを爲べし |
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三 モーセはきて、主のすべての言葉と、すべてのおきてとを民に告げた。民はみな同音に答えて言った、「わたしたちは主の仰せられた言葉を皆、行います」。 |
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四 モーセ、ヱホバの言をことごとく書記し朝夙に興いでて山の麓に壇を築きイスラエルの十二の支派にしたがひて十二の桂を建て |
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四 そしてモーセは主の言葉を、ことごとく書きしるし、朝はやく起きて山のふもとに祭壇を築き、イスラエルの十二部族に従って十二の柱を建て、 |
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五 而してイスラエルの子孫の中の少き人等を遣はしてヱホバに燔祭を献げしめ牛をもて酬恩祭を供へしむ |
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五 イスラエルの人々のうちの若者たちをつかわして、主に燔祭をささげさせ、また酬恩祭として雄牛をささげさせた。 |
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六 モーセ時にその血の半をとりて鉢に盛れ又その血の半を壇の上に灌げり |
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六 その時モーセはその血の半ばを取って、鉢に入れ、また、その血の半ばを祭壇に注ぎかけた。 |
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七 而して契約の書をとりて民に誦きかせたるに彼ら應へて言ふヱホバの宣ふ所は皆われらこれを爲て遵ふべしと |
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七 そして契約の書を取って、これを民に読み聞かせた。すると、彼らは答えて言った、「わたしたちは主が仰せられたことを皆、従順に行います」。 |
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八 モーセすなはちその血をとりて民に灑ぎて言ふ是すなはちヱホバが此ゥの言につきて汝と結たまへる契約の血なり |
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八 そこでモーセはその血を取って、民に注ぎかけ、そして言った、「見よ、これは主がこれらのすべての言葉に基いて、あなたがたと結ばれる契約の血である」。 |
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九 斯てモーセ、アロン、ナダブ、アビウおよびイスラエルの七十人の長老のぼりゆきて |
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九 こうしてモーセはアロン、ナダブ、アビウおよびイスラエルの七十人の長老たちと共にのぼって行った。 |
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一〇 イスラエルの~を見るにその足の下には透明れる玉をもて作れるごとき物ありて耀ける天空にさも似たり |
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一〇 そして、彼らがイスラエルの神を見ると、その足の下にはサファイアの敷石のごとき物があり、澄み渡るおおぞらのようであった。 |
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一一 ~はイスラエルの此頭人等にその手をかけたまはざりき彼等は~を見又食飮をなせり |
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一一 神はイスラエルの人々の指導者たちを手にかけられなかったので、彼らは神を見て、飲み食いした。 |
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一二 茲にヱホバ、モーセに言たまひけるは山に上りて我に來り其處にをれ我わが彼等をヘへんために書しるせる法律と誠命を載るところの石の板を汝に與へん |
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一二 ときに主はモーセに言われた、「山に登り、わたしの所にきて、そこにいなさい。彼らを教えるために、わたしが律法と戒めとを書きしるした石の板をあなたに授けるであろう」。 |
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一三 モーセその從者ヨシユアとともに起あがりモーセのぼりて~の山に至る |
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一三 そこでモーセは従者ヨシュアと共に立ちあがり、モーセは神の山に登った。 |
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一四 時に彼長老等に言けるは我等の汝等に歸るまで汝等は此に待ちをれ視よアロンとホル汝等とともに在り凡て事ある者は彼等にいたるべし |
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一四 彼は長老たちに言った、「わたしたちがあなたがたの所に帰って来るまで、ここで待っていなさい。見よ、アロンとホルとが、あなたがたと共にいるから、事ある者は、だれでも彼らの所へ行きなさい」。 |
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一五 而してモーセ山にのぼりしが雲山を蔽ひをる |
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一五 こうしてモーセは山に登ったが、雲は山をおおっていた。 |
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一六 すなはちヱホバの榮光シナイ山の上に駐りて雲山を蔽ふこと六日なりしが七日にいたりてヱホバ雲の中よりモーセを呼たまふ |
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一六 主の栄光がシナイ山の上にとどまり、雲は六日のあいだ、山をおおっていたが、七日目に主は雲の中からモーセを呼ばれた。 |
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一七 ヱホバの榮光山の巓に燃る火のごとくにイスラエルの子孫の目に見えたり |
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一七 主の栄光は山の頂で、燃える火のようにイスラエルの人々の目に見えたが、 |
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一八 モーセ雲の中に入り山に登れりモーセ四十日四十夜山に居る |
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一八 モーセは雲の中にはいって、山に登った。そしてモーセは四十日四十夜、山にいた。 |
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25章 |
一 ヱホバ、モーセに告て言たまひけるは |
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一 主はモーセに言われた、 |
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二 イスラエルの子孫に告て我に献物を持きたれと言へ凡てその心に好んで出す者よりは汝等その我に献ぐるところの物を取べし |
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二 「イスラエルの人々に告げて、わたしのためにささげ物を携えてこさせなさい。すべて、心から喜んでする者から、わたしにささげる物を受け取りなさい。 |
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三 汝等がかれらより取べきその献物は是なり即ち金銀銅 |
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三 あなたがたが彼らから受け取るべきささげ物はこれである。すなわち金、銀、青銅、 |
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四 紫紅の線麻山羊毛 |
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四 青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸、やぎの毛糸、 |
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五 赤染の牡羊の皮貛の皮合歡木 |
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五 あかね染の雄羊の皮、じゅごんの皮、アカシヤ材、 |
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六 燈油塗膏と馨しき香を調ふところの香料 |
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六 ともし油、注ぎ油と香ばしい薫香のための香料、 |
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七 桁およびエポデと胸牌に嵌る玉 |
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七 縞めのう、エポデと胸当にはめる宝石。 |
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八 彼等わがために聖所を作るべし我かれらの中に住ん |
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八 また、彼らにわたしのために聖所を造らせなさい。わたしが彼らのうちに住むためである。 |
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九 凡てわが汝らに示すところに循ひ幕屋の式樣およびその器具の式樣にしたがひてこれを作るべし |
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九 すべてあなたに示す幕屋の型および、そのもろもろの器の型に従って、これを造らなければならない。 |
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一〇 彼等合歡木をもて櫃を作るべしその長はニキユビト半その濶は一キユビト竿その高は一キユビト半なるべし |
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一〇 彼らはアカシヤ材で箱を造らなければならない。長さは二キュビト半、幅は一キュビト半、高さは一キュビト半。 |
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一一 汝純金をもて之を蔽ふべし即ち内外ともにこれを蔽ひその上の周圍に金の緣を造るべし |
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一一 あなたは純金でこれをおおわなければならない。すなわち内外ともにこれをおおい、その上の周囲に金の飾り縁を造らなければならない。 |
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一二 汝金の環四箇を鑄てその四の足につくべし即ち此旁に二箇の輪彼旁に二箇の輪をつくべし |
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一二 また金の環四つを鋳て、その四すみに取り付けなければならない。すなわち二つの環をこちら側に、二つの環をあちら側に付けなければならない。 |
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一三 汝また合歡木をもて杠を作りてこれに金を著すべし |
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一三 またアカシヤ材のさおを造り、金でこれをおおわなければならない。 |
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一四 而してその杠を櫃の邊旁の環にさしいれてこれをもて櫃を舁べし |
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一四 そしてそのさおを箱の側面の環に通し、それで箱をかつがなければならない。 |
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一五 杠は櫃の環に差いれおくべし其より脫はなすべからず |
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一五 さおは箱の環に差して置き、それを抜き放してはならない。 |
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一六 汝わが汝に與ふる律法をその櫃に藏むべし |
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一六 そしてその箱に、わたしがあなたに与えるあかしの板を納めなければならない。 |
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一七 汝純金をもて贖罪所を造るべしその長はニキユビト半その濶は一キユビト半なるべし |
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一七 また純金の贖罪所を造らなければならない。長さは二キュビト半、幅は一キュビト半。 |
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一八 汝金をもて二箇のケルビムを作るべし即ち槌にて打てこれを作り贖罪所の兩旁に置べし |
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一八 また二つの金のケルビムを造らなければならない。これを打物造りとし、贖罪所の両端に置かなければならない。 |
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一九 一のケルブを此旁に一のケルブを彼旁に造れ即ちケルビムを贖罪所の兩旁に造るべし |
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一九 一つのケルブをこの端に、一つのケルブをかの端に造り、ケルビムを贖罪所の一部としてその両端に造らなければならない。 |
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二〇 ケルビムは翼を高く展べその翼をもて贖罪所を掩ひその面を互に相向くべしすなはちケルビムの面は贖罪所に向ふべし |
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二〇 ケルビムは翼を高く伸べ、その翼をもって贖罪所をおおい、顔は互にむかい合い、ケルビムの顔は贖罪所にむかわなければならない。 |
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二一 汝贖罪所を櫃の上に置ゑまた我が汝に與ふる律法を櫃の中に藏むべし |
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二一 あなたは贖罪所を箱の上に置き、箱の中にはわたしが授けるあかしの板を納めなければならない。 |
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二二 其虚にて我なんぢに會ひ贖罪用の上より律法の櫃の上なる二箇のケルビムの間よりして我イスラエルの子孫のためにわが汝に命ぜんとするゥの事を汝に語ん |
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二二 その所でわたしはあなたに会い、贖罪所の上から、あかしの箱の上にある二つのケルビムの間から、イスラエルの人々のために、わたしが命じようとするもろもろの事を、あなたに語るであろう。 |
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二三 汝また合歡木をもて案を作るべしその長はニキユビトその濶は一キユビトその高は一キユビト半なるべし |
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二三 あなたはまたアカシヤ材の机を造らなければならない。長さは二キュビト、幅は一キュビト、高さは一キュビト半。 |
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二四 而して汝純金をこれに著せその周圍に金の緣をつくるべし |
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二四 純金でこれをおおい、周囲に金の飾り縁を造り、 |
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二五 汝その四圍に掌寛の邊をつくりその邊の周圍に金の小緣を作るべし |
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二五 またその周囲に手幅の棧を造り、その棧の周囲に金の飾り縁を造らなければならない。 |
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二六 またそれがために金の環四箇を作りその足の四隅にその環をつくべし |
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二六 また、そのために金の環四つを造り、その四つの足のすみ四か所にその環を取り付けなければならない。 |
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二七 環は邊の側に附べし是は案を舁ところの杠をいるる處なり |
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二七 環は棧のわきに付けて、机をかつぐさおを入れる所としなければならない。 |
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二八 また合歡木をもてその杠をつくりてこれに金を著すべし案はこれに因て舁るべきなり |
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二八 またアカシヤ材のさおを造り、金でこれをおおい、それをもって、机をかつがなければならない。 |
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二九 汝また其に用ふる皿匙杓および酒を灌ぐところの斝を作るべし即ち純金をもてこれを造るべし |
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二九 また、その皿、乳香を盛る杯および灌祭を注ぐための瓶と鉢を造り、これらは純金で造らなければならない。 |
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三〇 汝案の上に供前のパンを置て常にわが前にあらしむべし |
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三〇 そして机の上には供えのパンを置いて、常にわたしの前にあるようにしなければならない。 |
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三一 汝純金をもて一箇の燈臺を造るべし燈臺は樫をもてうちて之を作るべしその臺座軸萼節花は其に聯らしむべし |
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三一 また純金の燭台を造らなければならない。燭台は打物造りとし、その台、幹、萼、節、花を一つに連ならせなければならない。 |
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三二 又六の枝をその旁より出しむべし即ち燈臺の三の枝は此旁より出で燈臺の三の枝は彼旁より出しむべし |
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三二 また六つの枝をそのわきから出させ、燭台の三つの枝をこの側から、燭台の三つの枝をかの側から出させなければならない。 |
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三三 巴旦杏の花の形せる三の萼`および花とともに此枝にあり又巴る三の萼節および花とともに彼枝にあるべし燈臺より出る六の枝を皆斯のごとくにすべし |
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三三 あめんどうの花の形をした三つの萼が、それぞれ節と花をもって一つの枝にあり、また、あめんどうの花の形をした三つの萼が、それぞれ節と花をもってほかの枝にあるようにし、燭台から出る六つの枝を、みなそのようにしなければならない。 |
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三四 巴旦杏の花の形せる四の萼その節および花とともに燈臺にあるべし |
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三四 また、燭台の幹には、あめんどうの花の形をした四つの萼を付け、その萼にはそれぞれ節と花をもたせなさい。 |
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三五 兩箇の枝の下に一箇の節あらしめ又その兩箇の枝の下に一箇の節あらしめ又その兩箇の枝の下に一箇の節あらしむべし燈臺より出る六の枝みな是のごとくなるべし |
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三五 すなわち二つの枝の下に一つの節を取り付け、次の二つの枝の下に一つの節を取り付け、更に次の二つの枝の下に一つの節を取り付け、燭台の幹から出る六つの枝に、みなそのようにしなければならない。 |
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三六 その節と枝とは其に連ならしめ皆槌にて打て純金をもて造るべし |
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三六 それらの節と枝を一つに連ね、ことごとく純金の打物造りにしなければならない。 |
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三七 又それがために七箇の燈盞を造りその燈盞を上に置てその對向を照さしむべし |
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三七 また、それのともしび皿を七つ造り、そのともしび皿に火をともして、その前方を照させなければならない。 |
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三八 その燈鉗と剪燈盤をも純金ならしむべし |
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三八 その芯切りばさみと、芯取り皿は純金で造らなければならない。 |
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三九 燈臺と此のゥの器具を造るには純金一タラントを用ふべし |
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三九 すなわち純金一タラントで燭台と、これらのもろもろの器とが造られなければならない。 |
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四〇 汝山にて示されし式樣にしたがひて之を作ることに心を用ひよ |
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四〇 そしてあなたが山で示された型に従い、注意してこれを造らなければならない。 |
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26章 |
一 汝また幕屋のために十の幕を造るべしその幕は即ち麻の撚絲紫および紅の絲をもて之を造り巧にケルビムをその上に織出すべし |
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一 あなたはまた十枚の幕をもって幕屋を造らなければならない。すなわち亜麻の撚糸、青糸、紫糸、緋糸で幕を作り、巧みなわざをもって、それにケルビムを織り出さなければならない。 |
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二 一の幕の長は二十八キユビト一の幕の濶は四キユビトなるべし幕は皆その寸尺を同うすべし |
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二 幕の長さは、おのおの二十八キュビト、幕の幅は、おのおの四キュビトで、幕は皆同じ寸法でなければならない。 |
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三 その幕五箇を互に連ねあはせ又その他の幕五箇をも互に連ねあはすべし |
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三 その幕五枚を互に連ね合わせ、また他の五枚の幕をも互に連ね合わせなければならない。 |
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四 而してその一聯の幕の邊においてその聯絡處の端に色の襻を付べし又他の一聯の幕の聯絡處の邊にも斯なすべし |
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四 その一連の端にある幕の縁に青色の乳をつけ、また他の一連の端にある幕の縁にもそのようにしなければならない。 |
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五 汝一聯の幕に襻五十をつけ又他の一聯の幕の聯絡處の邊にも襻五十をつけ斯その襻をして彼と此と相對せしむべし |
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五 あなたは、その一枚の幕に乳五十をつけ、また他の一連の幕の端にも乳五十をつけ、その乳を互に相向かわせなければならない。 |
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六 而して金の鐶五十を造りその鐶をもて幕を連ねあはせて一の幕屋となすべし |
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六 あなたはまた金の輪五十を作り、その輪で幕を互に連ね合わせて一つの幕屋にしなければならない。 |
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七 汝また山羊の毛をもて幕をつくりて幕屋の上の蓋となすべし即ち幕十一をつくるべし |
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七 また幕屋をおおう天幕のためにやぎの毛糸で幕を作らなければならない。すなわち幕十一枚を作り、 |
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八 その一箇の幕の長は三十キユビトその一箇の幕の濶は四キユビトなるべし即ちその十一の幕は寸尺を一にすべし |
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八 その一枚の幕の長さは三十キュビト、その一枚の幕の幅は四キュビトで、その十一枚の幕は同じ寸法でなければならない。 |
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九 而してその幕五を一に聯ねまたその幕六を一に聯ねその第六の幕を幕屋の前に摺むべし |
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九 そして、その幕五枚を一つに連ね合わせ、またその幕六枚を一つに連ね合わせて、その六枚目の幕を天幕の前で折り重ねなければならない。 |
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一〇 又その一聯の幕の邊すなはちその聯絡處の端に襻五十を付け又他の一聯の幕の聯絡處にも襻五十を付べし |
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一〇 またその一連の端にある幕の縁に乳五十をつけ、他の一連の幕の縁にも乳五十をつけなさい。 |
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一一 而して銅の鐶五十を作りその鐶を襻にかけてその幕を聯ねあはせて一となすべし |
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一一 そして青銅の輪五十を作り、その輪を乳に掛け、その天幕を連ね合わせて一つにし、 |
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一二 その天幕の幕の餘れる遺餘すなはちその餘れる半幕をば幕屋の後に垂しむべし |
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一二 その天幕の幕の残りの垂れる部分、すなわちその残りの半幕を幕屋のうしろに垂れさせなければならない。 |
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一三 天幕の幕の餘れる者は此旁に一キユビト彼旁に一キユビトあり之を幕屋の兩旁此方彼方に垂てこれを蓋ふべし |
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一三 そして天幕の幕のたけで余るものの、こちらのキュビトと、あちらのキュビトとは、幕屋をおおうように、その両側のこちらとあちらとに垂れさせなければならない。 |
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一四 汝赤く染たる牡山羊の皮をもて幕屋の蓋をつくりその上に貛の皮の蓋をほどこすべし |
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一四 また、あかね染めの雄羊の皮で天幕のおおいと、じゅごんの皮でその上にかけるおおいとを造らなければならない。 |
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一五 汝合歡木をもて幕屋のために竪板を造るべし |
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一五 あなたは幕屋のために、アカシヤ材で立枠を造らなければならない。 |
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一六 一枚の板の長は十キユビト一枚の板の濶は一キユビト半なるべし |
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一六 枠の長さを十キュビト、枠の幅を一キュビト半とし、 |
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一七 板ごとに二の榫をつくりて彼と此と交指しめよ幕屋の板には皆斯のごとく爲べし |
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一七 枠ごとに二つの柄を造って、かれとこれとを食い合わさせ、幕屋のすべての枠にこのようにしなければならない。 |
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一八 汝幕屋のために板を造るべし即ち南向の方のために板二十枚を作るべし |
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一八 あなたは幕屋のために枠を造り、南側のために枠二十とし、 |
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一九 而してその二十枚の板の下に銀の座四十を造るべし即ち此板の下にもその二の榫のために二の座あらしめ彼板の下にもその二の榫のために二の座あらしむべし |
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一九 その二十の枠の下に銀の座四十を造って、この枠の下に、その二つの柄のために二つの座を置き、かの枠の下にもその二つの柄のために二つの座を置かなければならない。 |
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二〇 幕屋の他の方すなはちその北の方のためにも板二十枚を作るべし |
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二〇 また幕屋の他の側、すなわち北側のためにも枠二十を造り、 |
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二一 而してこれに銀の座四十を作り此板の下にも二の座彼板の下にも二の座あらしむべし |
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二一 その銀の座四十を造って、この枠の下に、二つの座を置き、かの枠の下にも二つの座を置かなければならない。 |
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二二 幕屋の後すなはちその西の方のために板六枚を造るべし |
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二二 また幕屋のうしろ、すなわち西側のために枠六つを造り、 |
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二三 又幕屋の後の兩の隅のために板二枚を造るべし |
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二三 幕屋のうしろの二つのすみのために枠二つを造らなければならない。 |
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二四 その二枚は下にて相合せしめその頂まで一に連ならしむべし一箇の鐶に於て然りその二枚ともに是の如くなるべし其等は二の隅のために設くる者なり |
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二四 これらは下で重なり合い、同じくその頂でも第一の環まで重なり合うようにし、その二つともそのようにしなければならない。それらは二つのすみのために設けるものである。 |
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二五 その板は合て八枚その銀の座は十六座此板にも二の座彼板にも二の座あらしむべし |
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二五 こうしてその枠は八つ、その銀の座は十六、この枠の下に二つの座、かの枠の下にも二つの座を置かなければならない。 |
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二六 汝合歡木をもて木を作り幕屋の此方の板のために五本を設くべし |
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二六 またアカシヤ材で横木を造らなければならない。すなわち幕屋のこの側の枠のために五つ、 |
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二七 また幕屋の彼方の板のために木五本を設け幕屋の後すなはちその西の方の板のために木五本を設くべし |
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二七 また幕屋のかの側の枠のために横木五つ、幕屋のうしろの西側の枠のために横木五つを造り、 |
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二八 板の眞中にある中間の木をば端より端まで通らしむべし |
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二八 枠のまん中にある中央の横木は端から端まで通るようにしなければならない。 |
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二九 而してその板に金を着せ金をもて之がために鐶を作りて木をこれに貫き又その木に金を着すべし |
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二九 そしてその枠を金でおおい、また横木を通すその環を金で造り、また、その横木を金でおおわなければならない。 |
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三〇 汝山にて示されしところのその模範にしたがひて幕屋を建べし |
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三〇 こうしてあなたは山で示された様式に従って幕屋を建てなければならない。 |
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三一 汝また紫紅の線および麻の撚絲をもて幕を作り巧にケルビムをその上に織いだすべし |
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三一 また青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で垂幕を作り、巧みなわざをもって、それにケルビムを織り出さなければならない。 |
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三二 而して金を着たる四本の合歡木の柱の上に之を掛べしその鈎は金にしその柱は四の銀の座の上に置べし |
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三二 そして金でおおった四つのアカシヤ材の柱の金の鉤にこれを掛け、その柱は四つの銀の座の上にすえなければならない。 |
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三三 汝その幕を鐶の下に掛け其處にその幕の中に律法の櫃を藏むべしその幕すなはち汝らのために聖所と至聖所を分たん |
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三三 その垂幕の輪を鉤に掛け、その垂幕の内にあかしの箱を納めなさい。その垂幕はあなたがたのために聖所と至聖所とを隔て分けるであろう。 |
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三四 汝至聖厮にある律法の櫃の上に贖罪用を置べし |
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三四 また至聖所にあるあかしの箱の上に贖罪所を置かなければならない。 |
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三五 而してその幕の外に案を置ゑ幕屋の南の方に燈臺を置て案に對はしむべし案は北の方に置べし |
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三五 そしてその垂幕の外に机を置き、幕屋の南側に、机に向かい合わせて燭台を置かなければならない。ただし机は北側に置かなければならない。 |
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三六 又紫紅の線および麻の撚絲をもて幔を織なして幕屋の入口に掛べし |
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三六 あなたはまた天幕の入口のために青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で、色とりどりに織ったとばりを作らなければならない。 |
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三七 又その幔のために合歡木をもて桂五本を造りてこれに金を着せその鈎を金にすべし又その柱のために銅をもて五箇の座を鑄べし |
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三七 あなたはそのとばりのためにアカシヤ材の柱五つを造り、これを金でおおい、その鉤を金で造り、またその柱のために青銅の座五つを鋳て造らなければならない。 |
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27章 |
一 汝合歡木をもて長五キユビト濶五キユビトの壇を作るべしその壇は四角その高は三キユビトなるべし |
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一 あなたはまたアカシヤ材で祭壇を造らなければならない。長さ五キュビト、幅五キュビトの四角で、高さは三キュビトである。 |
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二 その四隅の上に其の角を作りてその角と其より出しめその壇には銅を着すべし |
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二 その四すみの上にその一部としてそれの角を造り、青銅で祭壇をおおわなければならない。 |
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三 又灰を受る壺と火鏟と鉢と肉又と火鼎を作るべし壇の器は皆銅をもて之を作るべし |
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三 また灰を取るつぼ、十能、鉢、肉叉、火皿を造り、その器はみな青銅で造らなければならない。 |
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四 汝壇のために銅をもて金網を作りその網の上にその四隅に銅の鐶を四箇作るべし |
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四 また祭壇のために青銅の網細工の格子を造り、その四すみで、網の上に青銅の環を四つ取り付けなければならない。 |
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五 而してその網を壇の中程の邊の下に置て之を壇の半に達せしむべし |
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五 その網を祭壇の出張りの下に取り付け、これを祭壇の高さの半ばに達するようにしなければならない。 |
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六 又壇のために杠を作るべし即ち合歡木をもて杠を造り銅をこれに着すべし |
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六 また祭壇のために、さおを造らなければならない。すなわちアカシヤ材で、さおを造り、青銅で、これをおおわなければならない。 |
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七 その杠を鐶に貫きその杠を壇の兩旁にあらしめて之を舁べし |
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七 そのさおを環に通し、さおを祭壇の両側にして、これをかつがなければならない。 |
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八 壇は汝板をもて之を空に造り汝が山にて示されしごとくにこれを造るべし |
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八 祭壇は板で空洞に造り、山で示されたように、これを造らなければならない。 |
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九 汝また幕屋の庭をつくるべし南に向ひては庭のために南の方に長百キユビトの細布の幕を設けてその一方に當べし |
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九 あなたはまた幕屋の庭を造り、両側では庭のために長さ百キュビトの亜麻の撚糸のあげばりを設け、その一方に当てなければならない。 |
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一〇 その二十の柱およびその二十の座は銅にし其柱の鈎およびその桁は銀にすべし |
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一〇 その柱は二十、その柱の二十の座は青銅にし、その柱の鉤と桁とは銀にしなければならない。 |
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一一 又北の方にあたりて長百キユビトの幕をその縱に設くべしその二十の柱とその柱の二十の座は銅にし柱の鈎とその桁は銀にすべし |
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一一 また同じく北側のために、長さ百キュビトのあげばりを設けなければならない。その柱は二十、その柱の二十の座は青銅にし、その柱の鉤と桁とは銀にしなければならない。 |
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一二 庭のすなはちその西の方には五十キユビトの幕を設くべしその柱は十その座も十 |
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一二 また庭の西側の幅のために五十キュビトのあげばりを設けなければならない。その柱は十、その座も十。 |
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一三 また東に向ひては庭の東の方の濶は五十キユビトにすべし |
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一三 また東側でも庭の幅を五十キュビトにしなければならない。 |
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一四 而して此一旁に十五キユビトの幕を設くべしその柱は三その座も三 |
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一四 そしてその一方に十五キュビトのあげばりを設けなければならない。その柱は三つ、その座も三つ。 |
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一五 又彼一旁にも十五キユビトの幕を設くべしその柱は三その座も三 |
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一五 また他の一方にも十五キュビトのあげばりを設けなければならない。その柱は三つ、その座も三つ。 |
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一六 庭の門のために紫紅の線および麻の撚絲をもて織なしたる二十キユビトの幔を設くべしその柱は四その座も四 |
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一六 庭の門のために青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で、色とりどりに織った長さ二十キュビトのとばりを設けなければならない。その柱は四つ、その座も四つ。 |
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一七 庭の四周の柱は皆銀の桁をもて續けその鈎を銀にしその座を銅にすべし |
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一七 庭の周囲の柱はみな銀の桁でつなぎ、その鉤は銀、その座は青銅にしなければならない。 |
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一八 庭の縱は百キユビトそのは五十キユビト宛その高は五キユビト麻の撚絲をもてつくりなしその座を銅にすべし |
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一八 庭の長さは百キュビト、その幅は五十キュビト、その高さは五キュビトで、亜麻の撚糸の布を掛けめぐらし、その座を青銅にしなければならない。 |
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一九 凡て幕屋に用ふるところのゥの器具並にその釘および庭の釘は銅をもて作るべし |
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一九 すべて幕屋に用いるもろもろの器、およびそのすべての釘、また庭のすべての釘は青銅で造らなければならない。 |
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二〇 汝又イスラエルの子孫に命じ橄欖を搗て取たるCき油を燈火のために汝に持きたらしめて絕ず燈火をともすべし |
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二〇 あなたはまたイスラエルの人々に命じて、オリブをつぶして採った純粋の油を、ともし火のために持ってこさせ、絶えずともし火をともさなければならない。 |
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二一 集會の幕屋に於て律法の前なる幕の外にアロンとその子等晩より朝までヱホバの前にその燈火を整ふべし是はイスラエルの子孫が世々たえず守るべき定例なり |
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二一 アロンとその子たちとは、会見の幕屋の中のあかしの箱の前にある垂幕の外で、夕から朝まで主の前に、そのともし火を整えなければならない。これはイスラエルの人々の守るべき世々変らざる定めでなければならない。 |
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28章 |
一 汝イスラエルの子孫の中より汝の兄弟アロンとその子等すなはちアロンとその子ナダブ、アビウ、エレアザル、イタマルを汝に至らしめて彼をして我にむかひて祭司の職をなさしむべし |
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一 またイスラエルの人々のうちから、あなたの兄弟アロンとその子たち、すなわちアロンとアロンの子ナダブ、アビウ、エレアザル、イタマルとをあなたのもとにこさせ、祭司としてわたしに仕えさせ、 |
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二 汝また汝の兄弟アロンのために聖衣を製りて彼の身に顯榮と榮光あらしむべし |
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二 またあなたの兄弟アロンのために聖なる衣服を作って、彼に栄えと麗しきをもたせなければならない。 |
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三 汝凡て心に智慧ある者すなはち我が智慧の靈を充しおきたる者等に語りてアロンの衣服を製しめ之を用てアロンを聖別て我に祭司の職をなさしむべし |
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三 あなたはすべて心に知恵ある者、すなわち、わたしが知恵の霊を満たした者たちに語って、アロンの衣服を作らせ、アロンを聖別し、祭司としてわたしに仕えさせなければならない。 |
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四 彼等が製るべき衣服は是なり即ち胸牌エポデ明衣間格の裏衣頭帽および帶彼等汝の兄弟アロンとその子等のために聖衣をつくりて彼をして祭司の職を我にむかひてなすことをえせしむべし |
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四 彼らの作るべき衣服は次のとおりである。すなわち胸当、エポデ、衣、市松模様の服、帽子、帯である。彼らはあなたの兄弟アロンとその子たちとのために聖なる衣服を作り、祭司としてわたしに仕えさせなければならない。 |
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五 即ち彼等金紫紅の糸およぴ麻糸をとりて用ふべし |
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五 彼らは金糸、青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸を受け取らなければならない。 |
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六 又金紫紅の線および麻の撚糸をもて巧にユポデを織なすべし |
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六 そして彼らは金糸、青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸を用い、巧みなわざをもってエポデを作らなければならない。 |
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七 エポデには二の肩帶をほどこしその兩の端を連ねて之を合すべし |
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七 これに二つの肩ひもを付け、その両端を、これに付けなければならない。 |
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八 エポデの上にありてこれを束ぬるところの帶はその物同うしてエポデの製のごとくにすべし即ち金紫紅の糸および麻の撚糸をもてこれを作るべし |
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八 エポデの上で、これをつかねる帯は、同じきれでエポデの作りのように、金糸、青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で作らなければならない。 |
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九 汝二箇の葱珩をとりてその上にイスラエルの子等の名を鐫つくべし |
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九 あなたは二つの縞めのうを取って、その上にイスラエルの子たちの名を刻まなければならない。 |
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一〇 即ち彼等の誕生にしたがひてその名六を一の玉に鐫りその遺餘の名六を外の玉に鐫べし |
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一〇 すなわち、その名六つを一つの石に、残りの名六つを他の石に、彼らの生れた順に刻まなければならない。 |
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一一 玉に雕刻する人の印を刻が如くに汝イスラエルの子等の名をその二の玉に鐫つけその玉を金の槽に嵌べし |
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一一 宝石に彫刻する人が印を彫刻するように、イスラエルの子たちの名をその二つの石に刻み、それを金の編細工にはめ、 |
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一二 この二の玉をエポデの肩蔕の上につけてイスラエルの子等の記念の玉とならしむべし即ちアロン、ヱホバの前において彼等の名をその兩の肩に負て記念とならしむべし |
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一二 この二つの石をエポデの肩ひもにつけて、イスラエルの子たちの記念の石としなければならない。こうしてアロンは主の前でその両肩に彼らの名を負うて記念としなければならない。 |
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一三 汝金の槽を作るべし |
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一三 あなたはまた金の編細工を作らなければならない。 |
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一四 而して純金を組て紐の如き二箇の鏈を作りその組る鏈をかの槽につくべし |
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一四 そして二つの純金の鎖を、ひも細工にねじて作り、そのひもの鎖をかの編細工につけなければならない。 |
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一五 汝また審判の胸牌を巧に織なしエボデの製のごとくに之をつくるべし即ち金紫紅の線および麻の撚糸をもてこれを製るべし |
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一五 あなたはまたさばきの胸当を巧みなわざをもって作り、これをエポデの作りのように作らなければならない。すなわち金糸、青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で、これを作らなければならない。 |
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一六 是は四角にして二重なるべく其長は半キユビトその濶も半キユビトなるべし |
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一六 これは二つに折って四角にし、長さは一指当り、幅も一指当りとしなければならない。 |
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一七 汝またその中に玉を嵌て玉を四行にすべし即ち赤玉黃玉瑪瑙の一行を第一行とすべし |
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一七 またその中に宝石を四列にはめ込まなければならない。すなわち紅玉髄、貴かんらん石、水晶の列を第一列とし、 |
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一八 第二行は紅玉玉金剛石 |
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一八 第二列は、ざくろ石、るり、赤縞めのう。 |
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一九 第三行は深紅玉白瑪瑙紫玉 |
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一九 第三列は黄水晶、めのう、紫水晶。 |
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二〇 第四行は黃豪ハ葱珩碧玉凡て金の槽の中にこれを嵌べし |
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二〇 第四列は黄碧玉、縞めのう、碧玉であって、これらを金の編細工の中にはめ込まなければならない。 |
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二一 その玉はイスラエルの子等の名に循ひその名のごとくにこれを十二にすべし而してその十二の支派の各々の名は印を刻ごとくにこれを鐫つくべし |
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二一 その宝石はイスラエルの子らの名に従い、その名とひとしく十二とし、おのおの印の彫刻のように十二の部族のためにその名を刻まなければならない。 |
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二二 汝純金を紐のごとくに組たる鏈を胸牌の上につくべし |
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二二 またひも細工にねじた純金の鎖を胸当につけなければならない。 |
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二三 また胸牌の上に金の環二箇を作り胸牌の兩の端にその二箇の環をつけ |
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二三 また、胸当のために金の環二つを作り、胸当の両端にその二つの環をつけ、 |
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二四 かの金の紐二條を胸牌の端の二箇の環につくべし |
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二四 かの二筋の金のひもを胸当の端の二つの環につけなければならない。 |
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二五 而してその二條の紐の兩の端を二箇の槽に結ひエポデの肩帶の上につけてその前にあらしむべし |
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二五 ただし、その二筋のひもの他の両端をかの二つの編細工につけ、エポデの肩ひもにつけて、前にくるようにしなければならない。 |
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二六 又二箇の金の環をつくりて之を胸牌の兩の端につくべし即ちそのエポデに對ふところの內の邊に之をつくべし |
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二六 あなたはまた二つの金の環を作って、これを胸当の両端につけなければならない。すなわちエポデに接する内側の縁にこれをつけなければならない。 |
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二七 汝また金の環二箇を造りてこれをエポデの兩旁の下の方につけその前の方にてその聯接る處に對ひてエポデの帶の上にあらしむべし |
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二七 また二つの金の環を作って、これをエポデの二つの肩ひもの下の部分につけ、前の方で、そのつなぎ目に近く、エポデの帯の上の方にあるようにしなければならない。 |
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二八 胸牌は紐をもてその環によりて之をエポデの環に結ひつけエポデの帶の上にあらしむべし然せば胸牌エポデを離るゝこと無るべし |
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二八 胸当は青ひもをもって、その環をエポデの環に結びつけ、エポデの帯の上の方にあるようにしなければならない。こうして胸当がエポデから離れないようにしなければならない。 |
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二九 アロン聖所に入る時はその胸にある審判の胸牌にイスラエルの予等の名を帶てこれをその心の上に置きヱホバの前に恒に記念とならしむべし |
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二九 アロンが聖所にはいる時は、さばきの胸当にあるイスラエルの子たちの名をその胸に置き、主の前に常に覚えとしなければならない。 |
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三〇 汝審判の胸牌にウリムとトンミムをいれアロンをしてそのヱホバの前に入る時にこれをその心の上に置しむべしアロンはヱホバの前に常にイスラエルの子孫の審判を帶てその心の上に置べし |
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三〇 あなたはさばきの胸当にウリムとトンミムを入れて、アロンが主の前にいたる時、その胸の上にあるようにしなければならない。こうしてアロンは主の前に常にイスラエルの子たちのさばきを、その胸に置かなければならない。 |
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三一 エポデに屬する明衣は凡てこれをく作るべし |
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三一 あなたはまた、エポデに属する上服をすべて青地で作らなければならない。 |
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三二 頭をいるゝ孔はその眞中に設くべし又その孔の周圍には織物の緣をつけて鎧の領盤のごとくになして之を綻びざらしむべし |
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三二 頭を通す口を、そのまん中に設け、その口の周囲には、よろいのえりのように織物の縁をつけて、ほころびないようにし、 |
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三三 その裾には紫紅の糸をもて石榴をつくりてその裾の周圍につけ又四周に金の鈴をその間々につくべし |
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三三 そのすそには青糸、紫糸、緋糸で、ざくろを作り、そのすその周囲につけ、また周囲に金の鈴をざくろの間々につけなければならない。 |
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三四 即ち明衣の裾には金の鈴に石榴又金の鈴に石榴とその周圍につくべし |
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三四 すなわち金の鈴にざくろ、また金の鈴にざくろと、上服のすその周囲につけなければならない。 |
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三五 アロン奉事をなす時にこれを著べし彼が聖所にいりてヱホバの前に至る時また出きたる時にはその鈴の音聞ゆべし斯せば彼死ることあらじ |
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三五 アロンは務の時、これを着なければならない。彼が聖所にはいって主の前にいたる時、また出る時、その音が聞えて、彼は死を免れるであろう。 |
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三六 汝純金をもて一枚の前板を作り印を刻がごとくにその上にヱホバに聖と鐫つけ |
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三六 あなたはまた純金の板を造り、印の彫刻のように、その上に『主に聖なる者』と刻み、 |
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三七 之を紐につけて頭帽の上にあらしむべし即ち頭帽の前の方にこれをつくべし |
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三七 これを青ひもで帽子に付け、それが帽子の前の方に来るようにしなければならない。 |
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三八 是はアロンの額にあるべしアロンはイスラエルの子孫が献ぐるところの聖物すなはちその献ぐるゥの聖き供物の上にあるところの罪を負べしこの板をば常にアロンの額にあらしむべし是ヱホバの前に其等の受納られんためなり |
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三八 これはアロンの額にあり、そしてアロンはイスラエルの人々がささげる聖なる物、すなわち彼らのもろもろの聖なる供え物についての罪の責めを負うであろう。これは主の前にそれらの受けいれられるため、常にアロンの額になければならない。 |
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三九 汝麻糸をもて裏衣を間格に織り麻糸をもて頭帽を製りまた帶を繡工に織なすべし |
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三九 あなたは亜麻糸で市松模様に下服を織り、亜麻布で、ずきんを作り、また、帯を色とりどりに織って作らなければならない。 |
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四〇 汝またアロンの子等のために裏衣を製り彼らのために帶を製り彼らのために頭巾を製りてその身に顯榮と榮光あらしむべし |
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四〇 あなたはまたアロンの子たちのために下服を作り、彼らのために帯を作り、彼らのために、ずきんを作って、彼らに栄えと麗しきをもたせなければならない。 |
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四一 而して汝これを汝の兄弟アロンおよび彼とともなるその子等に着せ膏を彼等に灌ぎこれを立てこれを聖別てこれをして祭司の職を我になさしむべし |
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四一 そしてあなたはこれをあなたの兄弟アロンおよび彼と共にいるその子たちに着せ、彼らに油を注ぎ、彼らを職に任じ、彼らを聖別し、祭司として、わたしに仕えさせなければならない。 |
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四二 又かれらのためにその陰所を蔽ふ麻の褌を製り腰より髀に達らしむべし |
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四二 また、彼らのために、その隠し所をおおう亜麻布のしたばきを作り、腰からももに届くようにしなければならない。 |
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四三 アロンとその子等は集會の幕屋に入る時又は祭壇に近づきて聖所に職事をなす時はこれを著べし斯せば愆をかうむりて死ることなからん是は彼および彼の後の子孫の永く守るべき例なり |
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四三 アロンとその子たちは会見の幕屋にはいる時、あるいは聖所で務をするために祭壇に近づく時に、これを着なければならない。そうすれば、彼らは罪を得て死ぬことはないであろう。これは彼と彼の後の子孫とのための永久の定めでなければならない。 |
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29章 |
一 汝かれらを聖別て彼らをして我にむかひて祭司の職をなさしむるには斯これに爲べし即ち若き牡牛と二の全き牡山羊を取り |
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一 あなたは彼らを聖別し、祭司としてわたしに仕えさせるために、次の事を彼らにしなければならない。すなわち若い雄牛一頭と、きずのない雄羊二頭とを取り、 |
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二 無酵パン油を和たる無酵菓子および油を塗たる無酵煎餅を取べし是等は麥粉をもて製るべし |
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二 また種入れぬパンと、油を混ぜた種入れぬ菓子と、油を塗った種入れぬせんべいとを取りなさい。これらは小麦粉で作らなければならない。 |
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三 而してこれを一箇の筐にいれ牡牛および二の牡山羊とともにこれをその筐のまゝに持きたるべし |
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三 そしてこれを一つのかごに入れ、そのかごに入れたまま、かの一頭の雄牛および二頭の雄羊と共に携えてこなければならない。 |
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四 汝またアロンとその子等を集會の幕屋の口に携きたりて水をもてかれらを洗ひCめ |
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四 あなたはまたアロンとその子たちを会見の幕屋の入口に連れてきて、水で彼らを洗い清め、 |
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五 衣服をとりて裏衣エポデに屬する明衣エポデおよび胸牌をアロンに着せエポデの帶を之に帶しむべし |
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五 また衣服を取り、下服とエポデに属する上服と、エポデと胸当とをアロンに着せ、エポデの帯を締めさせなければならない。 |
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六 而してかれの首に頭帽をかむらせその頭帽の上にかの聖金板を戴しめ |
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六 そして彼の頭に帽子をかぶらせ、その帽子の上にかの聖なる冠をいただかせ、 |
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七 灌油を取てこれを彼の首に傾け灌ぐべし |
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七 注ぎ油を取って彼の頭にかけ、彼に油注ぎをしなければならない。 |
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八 又かれの子等を携來りて之に裏衣を着せ |
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八 あなたはまた彼の子たちを連れてきて下服を着せ、 |
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九 之に帶を帶しめ頭巾をこれにかむらすべし即ちアロンとその子等に斯なすべし祭司の職はかれらに歸す永くこれを例となすべし汝斯アロンとその子等を立べし |
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九 彼ら、すなわちアロンとその子たちに帯を締めさせ、ずきんをかぶらせなければならない。祭司の職は永久の定めによって彼らに帰するであろう。あなたはこうして、アロンとその子たちを職に任じなければならない。 |
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一〇 汝集會の幕屋の前に牡牛をひき來らしむべし而してアロンとその子等その牡牛の頭に手を按べし |
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一〇 あなたは会見の幕屋の前に雄牛を引いてきて、アロンとその子たちは、その雄羊の頭に手を置かなければならない。 |
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一一 かくして汝集會の幕屋の口にてヱホバの前にその牡牛を宰すべし |
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一一 そして会見の幕屋の入口で、主の前にその雄牛をほふり、 |
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一二 汝その牡牛の血をとり汝の指をもてこれを壇の角に塗りその血をばことごとく壇の下に灌ぐべし |
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一二 その雄牛の血を取り、指をもって、これを祭壇の角につけ、その残りの血を祭壇の基に注ぎかけなさい。 |
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一三 汝またその臟腑を裏むところのゥの脂肝の上の網膜および二の腎とその上の脂を取てこれを壇の上に燔べし |
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一三 また、その内臓をおおうすべての脂肪と肝臓の小葉と、二つの腎臓と、その上の脂肪とを取って、これを祭壇の上で焼かなければならない。 |
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一四 但しその牡牛の肉とその皮および糞は營の外にて火に燒べし是は罪祭なり |
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一四 ただし、その雄牛の肉と皮と汚物とは、宿営の外で火で焼き捨てなければならない。これは罪祭である。 |
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一五 汝かの牡山羊一頭を取るべし而してアロンとその子等その牡山羊の上に手を按べし |
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一五 あなたはまた、かの雄羊の一頭を取り、そしてアロンとその子たちは、その雄羊の頭に手を置かなければならない。 |
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一六 汝その牡山羊を宰しその血をとりてごれを壇の上の周圍に灌ぐべし |
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一六 あなたはその雄羊をほふり、その血を取って、祭壇の四つの側面に注ぎかけなければならない。 |
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一七 汝その牡山羊を切割きその臟腑とその足を洗ひて之をその肉の塊とその頭の上におくべし |
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一七 またその雄羊を切り裂き、その内臓と、その足とを洗って、これをその肉の切れ、および頭と共に置き、 |
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一八 汝その牡山羊を壇の上に悉く燒べし是ヱホバにたてまつる燔祭なり是は馨しき香にしてヱホバにたてまつる火祭なり |
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一八 その雄羊をみな祭壇の上で焼かなければならない。これは主にささげる燔祭である。すなわち、これは香ばしいかおりであって、主にささげる火祭である。 |
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一九 汝また今一の牡山羊をとるべし而してアロンとその子等その牡山羊の頭の上に手を按べし |
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一九 あなたはまた雄羊の他の一頭を取り、アロンとその子たちは、その雄羊の頭に手を置かなければならない。 |
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二〇 汝すなはちその牡山羊を殺しその血をとりてこれをアロンの右の耳の端およびその子等の右の耳の端につけ又その右の手の大指と右の足の拇指につけその血を壇の周圍に灌ぐべし |
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二〇 そしてあなたはその雄羊をほふり、その血を取って、アロンの右の耳たぶと、その子たちの右の耳たぶとにつけ、また彼らの右の手の親指と、右の足の親指とにつけ、その残りの血を祭壇の四つの側面に注ぎかけなければならない。 |
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二一 又壇の上の血をとり灌油をとりて之をアロンとその衣服およびその子等とその子等の衣服に灌ぐべし期彼とその衣服およびその子等とその子等の衣服C淨なるべし |
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二一 また祭壇の上の血および注ぎ油を取って、アロンとその衣服、およびその子たちと、その子たちの衣服とに注がなければならない。彼とその衣服、およびその子らと、その衣服とは聖別されるであろう。 |
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二二 汝その牡山羊の脂と脂の尾および其臟腑を裹る脂肝の上の網膜二箇の腎と其上の脂および右の腿を取べし是は任職の牡山羊なり |
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二二 あなたはまた、その雄羊の脂肪、脂尾、内臓をおおう脂肪、肝臓の小葉、二つの腎臓、その上の脂肪、および右のももを取らなければならない。これは任職の雄羊である。 |
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二三 汝またヱホバの前にある無酵パンの筐の中よりパン一個と油ぬりたる菓子一箇と煎餅一個を取ベし |
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二三 また主の前にある種入れぬパンのかごの中からパン一個と、油菓子一個と、せんべい一個とを取り、 |
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二四 汝これらを悉くアロンの手と其子等の手に授けこれを搖てヱホバに搖祭となすべし |
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二四 これをみなアロンの手と、その子たちの手に置き、これを主の前に揺り動かして、揺祭としなければならない。 |
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二五 而して汝これらを彼等の手より取て壇の上にて燔祭にくはへて燒くべし是ヱホバの前に馨しき香となるべし是すなはちヱホバにたてまつる火祭なり |
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二五 そしてあなたはこれを彼らの手から受け取り、燔祭に加えて祭壇の上で焼き、主の前に香ばしいかおりとしなければならない。これは主にささげる火祭である。 |
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二六 汝またアロンの任職の牡山羊の胸を取てこれをヱホバの前に搖て搖祭となすべし是汝の受るところの.分なり |
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二六 あなたはまた、アロンの任職の雄羊の胸を取り、これを主の前に揺り動かして、揺祭としなければならない。これはあなたの受ける分となるであろう。 |
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二七 汝その搖ところの搖祭の物の胸およびその舉るところの舉祭の物の腿すなはちアロンとその子等の任職の牡山羊の胸と腿を聖別つべし |
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二七 あなたはアロンとその子たちの任職の雄羊の胸ともも、すなわち揺り動かした揺祭の胸と、ささげたももとを聖別しなければならない。 |
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二八 是はアロンとその子等に歸すべしイスラエルの子孫永くこの例を守るべきなり是はイスラエルの子孫が酬恩祭の犧牲の中よりとるところの舉祭にしてヱホバになすところの舉祭なり |
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二八 これはイスラエルの人々から永久に、アロンとその子たちの受くべきささげ物であって、イスラエルの人々の酬恩祭の犠牲の中から受くべきもの、すなわち主にささげるささげ物である。 |
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二九 アロンの聖衣は其後の子孫に歸すべし子孫これを着て膏をそゝがれ職に任ぜらるべきなり |
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二九 アロンの聖なる衣服は彼の後の子孫に帰すべきである。彼らはこれを着て、油注がれ、職に任ぜられなければならない。 |
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三〇 アロンの子孫の中彼にかはりて祭司となり集會の幕屋にいりて聖所に職をなす者は先七日の間これを着べし |
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三〇 その子たちのうち、彼に代って祭司となり、聖所で仕えるために会見の幕屋にはいる者は、七日の間これを着なければならない。 |
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三一 汝任職の牡山羊を取り聖所にてその肉を煑べし |
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三一 あなたは任職の雄羊を取り、聖なる場所でその肉を煮なければならない。 |
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三二 アロンとその子等は集會の幕屋の戶口においてその牡山羊の肉と筐の中のパンを食ふベし |
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三二 アロンとその子たちは会見の幕屋の入口で、その雄羊の肉と、かごの中のパンとを食べなければならない。 |
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三三 罪を贖ふ物すなはち彼らを立て彼らを聖別るに用るところの物を彼らは食ふべし餘の人は食ふべからず其は聖物なればなり |
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三三 彼らを職に任じ、聖別するため、あがないに用いたこれらのものを、彼らは食べなければならない。他の人はこれを食べてはならない。これは聖なる物だからである。 |
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三四 もし任職の肉あるひはパン旦まで遺りをらばその遺者は火をもてこれを燒べし是は聖ければ食ふべからず |
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三四 もし任職の肉、あるいはパンのうち、朝まで残るものがあれば、その残りは火で焼かなければならない。これは聖なる物だから食べてはならない。 |
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三五 汝わが凡て汝に命ずるごとくにアロンとその子等に斯なすべし即ちかれらのために七曰のあひだ任職の禮をおこなふべし |
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三五 あなたはわたしがすべて命じるように、アロンとその子たちにしなければならない。すなわち彼らのために七日のあいだ、任職の式を行わなければならない。 |
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三六 汝日々に罪祭の牡牛一頭をさゝげて贖をなすべし又壇のために贖罪をなしてこれをCめこれに膏を灌ぎこれを聖別べし |
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三六 あなたは毎日、あがないのために、罪祭の雄牛一頭をささげなければならない。また祭壇のために、あがないをなす時、そのために罪祭をささげ、また、これに油を注いで聖別しなさい。 |
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三七 汝七日のあひだ壇のために贖をなして之を聖別め至聖き壇とならしむべし凡て壇に捫る者は聖なるべし |
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三七 あなたは七日の間、祭壇のために、あがないをして、これを聖別しなければならない。こうして祭壇は、いと聖なる物となり、すべて祭壇に触れる者は聖となるであろう。 |
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三八 汝が壇の上にさゝぐべき者は是なり即ち一歲の羔二を日々絕ず献ぐべし |
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三八 あなたが祭壇の上にささぐべき物は次のとおりである。すなわち当歳の小羊二頭を毎日絶やすことなくささげなければならない。 |
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三九 一の羔は朝にこれを献げ一の羔は夕にこれを献べし |
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三九 その一頭の小羊は朝にこれをささげ、他の一頭の小羊は夕にこれをささげなければならない。 |
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四〇 一の羔に麥粉十分の一に搗たる油一ヒンの四分の一を和たるを添へ又灌祭として酒一ヒンの四分の一を添べし |
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四〇 一頭の小羊には、つぶして取った油一ヒンの四分の一をまぜた麦粉十分の一エパを添え、また灌祭として、ぶどう酒一ヒンの四分の一を添えなければならない。 |
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四一 今一の羔羊は夕にこれを献げ朝とおなじき素祭と液祭をごれと共にさゝげ馨しき香とならしめヱホバに火祭たらしむべし |
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四一 他の一頭の小羊は夕にこれをささげ、朝の素祭および灌祭と同じものをこれに添えてささげ、香ばしいかおりのために主にささげる火祭としなければならない。 |
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四二 是すなはち汝らが代々絕ず集會の幕屋の門口にてヱホバの前に献ぐべき燔祭なり我其處にて汝等に會ひ汝と語ふべし |
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四二 これはあなたがたが代々会見の幕屋の入口で、主の前に絶やすことなく、ささぐべき燔祭である。わたしはその所であなたに会い、あなたと語るであろう。 |
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四三 其處にて我イスラエルの子孫に會ん幕屋はわが榮光によりて聖なるべし |
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四三 また、その所でわたしはイスラエルの人々に会うであろう。幕屋はわたしの栄光によって聖別されるであろう。 |
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四四 我集會の幕屋と祭壇を聖めん亦アロンとその子等を聖めて我に祭司の職をなさしむべし |
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四四 わたしは会見の幕屋と祭壇とを聖別するであろう。またアロンとその子たちを聖別し、祭司としてわたしに仕えさせるであろう。 |
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四五 我イスラエルの子孫の中に居て彼らの~とならん |
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四五 わたしはイスラエルの人々のうちに住んで、彼らの神となるであろう。 |
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四六 彼等は我が彼らの~ヱホバにして彼等の中に住んとて彼等をエジプトの地より導き出せし者なることを知ん我はかれらの~ヱホバなり |
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四六 わたしが彼らのうちに住むために、彼らをエジプトの国から導き出した彼らの神、主であることを彼らは知るであろう。わたしは彼らの神、主である。 |
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30章 |
一 汝香を焚く壇を造るべし即ち合歡木をもてこれを造るべし |
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一 あなたはまた香をたく祭壇を造らなければならない。アカシヤ材でこれを造り、 |
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二 その長は一キユビトその寛も一キユビトにして四角ならしめ其高は三キユビトにし其角は其より出しむべし |
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二 長さ一キュビト、幅一キュビトの四角にし、高さ二キュビトで、これにその一部として角をつけなければならない。 |
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三 而してその上その四傍その角ともに純金を着せその周圍に金の緣を作るべし |
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三 その頂、その四つの側面、およびその角を純金でおおい、その周囲に金の飾り縁を造り、 |
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四 汝またその兩面に金の緣の千に金の環二箇を之がために作るべし即ちその兩傍にこれを作るべし是すなはちこれを舁ところの杠を貫く所なり |
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四 また、その両側に、飾り縁の下に金の環二つをこれのために造らなければならない。すなわち、その二つの側にこれを造らなければならない。これはそれをかつぐさおを通すところである。 |
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五 その杠は合歡木をもてこれを作りて之に金を着すべし |
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五 そのさおはアカシヤ材で造り、金でおおわなければならない。 |
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六 汝これを律法の櫃の傍なる幕の前に置て律法の上なる贖罪所に對はしむべし其處はわが汝に會ふ處なり |
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六 あなたはそれを、あかしの箱の前にある垂幕の前に置いて、わたしがあなたと会うあかしの箱の上にある贖罪所に向かわせなければならない。 |
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七 アロン朝ごとにその上に馨しき香を焚べし彼燈火を整ふる時はその上に香を焚べきなリ |
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七 アロンはその上で香ばしい薫香をたかなければならない。朝ごとに、ともしびを整える時、これをたかなければならない。 |
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八 アロン夕に燈火を燃す時はその上に香を焚べし是香はヱホバの前に汝等が代々絕すべからざる者なり |
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八 アロンはまた夕べにともしびをともす時にも、これをたかなければならない。これは主の前にあなたがたが代々に絶やすことなく、ささぐべき薫香である。 |
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九 汝等その上に異る香を焚べからず燔祭をも素祭をも獻ぐべからず又その上に灌祭の酒を灌ぐべからず |
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九 あなたがたはその上で異なる香をささげてはならない。燔祭をも素祭をもその上でささげてはならない。また、その上に灌祭を注いではならない。 |
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一〇 アロン年に一囘贖罪の罪祭の血をもてその壇の角のために贖をなすべし汝等代々年に一度是がために贖をなすべし是はヱホバに最も聖き者たるなリ |
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一〇 アロンは年に一度その角に血をつけてあがないをしなければならない。すなわち、あがないの罪祭の血をもって代々にわたり、年に一度これがために、あがないをしなければならない。これは主に最も聖なるものである」。 |
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一一 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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一一 主はモーセに言われた、 |
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一二 汝がイスラエルの.子孫の數を數へしらぶるにあたりて彼等は各人その數へらるゝ時にその生命の贖をヱホバにたてまつるべし是はその數ふる時にあたりて彼等の中に災害のあらざらんためなり |
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一二 「あなたがイスラエルの人々の数の総計をとるに当り、おのおのその数えられる時、その命のあがないを主にささげなければならない。これは数えられる時、彼らのうちに災の起らないためである。 |
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一三 凡て數へらるゝ者の中に入る者は聖所のシケルに遵ひて半シケルを出すべし一シケルは二十ゲラなり即ち半シケルをヱホバにたてまつるべし |
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一三 すべて数に入る者は聖所のシケルで、半シケルを払わなければならない。一シケルは二十ゲラであって、おのおの半シケルを主にささげ物としなければならない。 |
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一四 凡て數へらるゝ者の中に入る者即ち二十歲以上の者はヱホバに献納物をなすべし |
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一四 すべて数に入る二十歳以上の者は、主にささげ物をしなければならない。 |
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一五 汝らの生命を贖ふためにヱホバに献納物をなすにあたりては富者も半シケルより多く出すべからず貧者も其より少く出すべからず |
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一五 あなたがたの命をあがなうために、主にささげ物をする時、富める者も半シケルより多く出してはならず、貧しい者もそれより少なく出してはならない。 |
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一六 汝イスラエルの子孫より贖の金を取てこれを幕屋の用に供ふべし是はヱホバの前にイスラエルの子孫の記念となりて汝らの生命を贖ふべし |
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一六 あなたはイスラエルの人々から、あがないの銀を取って、これを会見の幕屋の用に当てなければならない。これは主の前にイスラエルの人々のため記念となって、あなたがたの命をあがなうであろう」。 |
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一七 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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一七 主はモーセに言われた、 |
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一八 汝また銅をもて洗盤をつくりその臺をも銅になして洗ふことのために供へ之を集會の幕屋と壇との間に置てその中に水をいれおくべし |
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一八 「あなたはまた洗うために洗盤と、その台を青銅で造り、それを会見の幕屋と祭壇との間に置いて、その中に水を入れ、 |
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一九 アロンとその子等はそれに就て手と足を.洗ふべし |
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一九 アロンとその子たちは、それで手と足とを洗わなければならない。 |
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二〇 彼等は集會の幕屋に入る時に水をもて洗ふことを爲て死をまぬかるべし亦壇にちかづきてその職をなし火祭をヱホバの前に焚く時も然すべし |
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二〇 彼らは会見の幕屋にはいる時、水で洗って、死なないようにしなければならない。また祭壇に近づいて、その務をなし、火祭を主にささげる時にも、そうしなければならない。 |
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二一 即ち斯その手足を洗ひて死を免かるべし是は彼とその子孫の代々常に守るべき例なり |
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二一 すなわち、その手、その足を洗って、死なないようにしなければならない。これは彼とその子孫の代々にわたる永久の定めでなければならない」。 |
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二二 ヱホバまたモーセに言たまひけるは |
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二二 主はまたモーセに言われた、 |
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二三 汝また重立たる香物を取れ即ち淨沒藥五百シケル香しき肉桂その半二百五十シケル香しき菖蒲二百五十シケル |
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二三 「あなたはまた最も良い香料を取りなさい。すなわち液体の没薬五百シケル、香ばしい肉桂をその半ば、すなわち二百五十シケル、におい菖蒲二百五十シケル、 |
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二四 桂枝五百シケルを聖所のシケルに遵ひて取り又橄欖の油一ヒンを取べし |
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二四 桂枝五百シケルを聖所のシケルで取り、また、オリブの油一ヒンを取りなさい。 |
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二五 汝これをもて聖灌膏を製るべしすなはち桾ィを製る法にしたがひて香膏を製るべし是は聖灌膏たるなり |
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二五 あなたはこれを聖なる注ぎ油、すなわち香油を造るわざにしたがい、まぜ合わせて、におい油に造らなければならない。これは聖なる注ぎ油である。 |
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二六 汝これを集會の幕屋と律法の櫃に塗り |
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二六 あなたはこの油を会見の幕屋と、あかしの箱とに注ぎ、 |
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二七 案とそのもろもろの器具燈臺とそのもろもろの器具および香壇 |
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二七 机と、そのもろもろの器、燭台と、そのもろもろの器、香の祭壇、 |
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二八 並に燔祭の壇とそのもろもろの器具および洗盤とその臺とに塗べし |
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二八 燔祭の祭壇と、そのもろもろの器、洗盤と、その台とに油を注ぎ、 |
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二九 汝是等を聖めて至聖らしむべし凡てこれに捫る者は聖くならん |
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二九 これらをきよめて最も聖なる物としなければならない。すべてこれに触れる者は聖となるであろう。 |
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三〇 汝アロンとその子等に膏をそゝぎて之を立て彼らをして我に祭司の職をなさしむべし |
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三〇 あなたはアロンとその子たちに油を注いで、彼らを聖別し、祭司としてわたしに仕えさせなければならない。 |
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三一 汝イスラエルの子孫に者ていふべし是は汝らが代々我の爲に用ふべき聖灌膏なり |
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三一 そしてあなたはイスラエルの人々に言わなければならない、『これはあなたがたの代々にわたる、わたしの聖なる注ぎ油であって、 |
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三二 是は人の身に灌ぐべからず汝等また此量をもて是に等き物を製るべからず是は聖し汝等これを聖物となすべし |
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三二 常の人の身にこれを注いではならない。またこの割合をもって、これと等しいものを造ってはならない。これは聖なるものであるから、あなたがたにとっても聖なる物でなければならない。 |
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三三 凡て之に等き物を製る者凡てこれを餘人につくる者はその民の中より絕るべし |
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三三 すべてこれと等しい物を造る者、あるいはこれを祭司以外の人につける者は、民のうちから断たれるであろう』」。 |
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三四 ヱホバ、モーセに言たまはく汝ナタフ、シケレテ、へルべナの香物を取りその香物を淨き乳香に和あはすべしその量は各等からしむべきなり |
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三四 主はまた、モーセに言われた、「あなたは香料、すなわち蘇合香、シケレテ香、楓子香、純粋の乳香の香料を取りなさい。おのおの同じ量でなければならない。 |
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三五 汝これを以て香を製るべし即ち桾ィを製る法にしたがひてこれをもて桾ィを製り鹽をこれにくはへ潔く且聖らしむべし |
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三五 あなたはこれをもって香、すなわち香料をつくるわざにしたがって薫香を造り、塩を加え、純にして聖なる物としなさい。 |
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三六 汝またその幾分を細に搗て我が汝に會ふところなる集會の幕屋の中にある律法の前にこれを供ふべし是は汝等において最も聖き者なり |
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三六 また、その幾ぶんを細かに砕き、わたしがあなたと会う会見の幕屋にある、あかしの箱の前にこれを供えなければならない。これはあなたがたに最も聖なるものである。 |
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三七 汝が製るところの香は汝等その量をもてこれを自己のために製るべからず是は汝においてヱホバのために聖き者たるなり |
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三七 あなたが造る香の同じ割合をもって、それを自分のために造ってはならない。これはあなたにとって主に聖なるものでなければならない。 |
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三八 凡て是に均き者を製りてこれを嗅ぐ者はその民の中より絕るべし |
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三八 すべてこれと等しいものを造って、これをかぐ者は民のうちから断たれるであろう」。 |
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31章 |
一 ヱホバ、モーセに吿て言たまひけるは |
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一 主はモーセに言われた、 |
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二 我ユダの支派のホルの子なるウリの子ぺザレルを名指て召し |
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二 「見よ、わたしはユダの部族に属するホルの子なるウリの子ベザレルを名ざして召し、 |
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三 ~の靈をこれに充して智慧と了知と智識とゥの類の工に長しめ |
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三 これに神の霊を満たして、知恵と悟りと知識と諸種の工作に長ぜしめ、 |
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四 奇巧を盡して金銀及び銅の作をなすことを得せしめ |
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四 工夫を凝らして金、銀、青銅の細工をさせ、 |
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五 玉を切り嵌め木に彫刻みてゥの類の工をなすことを得せしむ |
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五 また宝石を切りはめ、木を彫刻するなど、諸種の工作をさせるであろう。 |
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六 視よ我またダンの支派のアヒサマクの子アホリアブを與へて彼とともならしむ凡て心に智ある者に我智慧を授け彼等をして我が汝に命ずる所の事を盡くなさしむべし |
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六 見よ、わたしはまたダンの部族に属するアヒサマクの子アホリアブを彼と共ならせ、そしてすべて賢い者の心に知恵を授け、わたしがあなたに命じたものを、ことごとく彼らに造らせるであろう。 |
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七 即ち集會の幕屋律法の櫃その上の贖罪所幕屋のゥの器具 |
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七 すなわち会見の幕屋、あかしの箱、その上にある贖罪所、幕屋のもろもろの器、 |
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八 案ならびにその器具純金の燈臺とそのゥの器具および香壇 |
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八 机とその器、純金の燭台と、そのもろもろの器、香の祭壇、 |
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九 燔祭の壇とそのゥの器具洗盤とその臺 |
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九 燔祭の祭壇とそのもろもろの器、洗盤とその台、 |
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一〇 供職の衣服祭司の職をなず時に用ふるアロンの聖衣およびその子等の衣服 |
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一〇 編物の服、すなわち祭司の務をするための祭司アロンの聖なる服、およびその子たちの服、 |
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一一 および灌膏ならびに聖所の馨しき香是等を我が凡て汝に命ぜしごとくに彼等製造べきなり |
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一一 注ぎ油、聖所のための香ばしい香などを、すべてわたしがあなたに命じたように造らせるであろう」。 |
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一二 ヱホバ、モーセに吿て言たまひけるは |
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一二 主はまたモーセに言われた、 |
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一三 汝イスラエルの子孫に吿て言べし汝等かならず吾安息日を守るべし是は我と汝等の間の代々の徵にして汝等に我の汝等を聖からしむるヱホバなるを知しむる爲の者なればなり |
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一三 「あなたはイスラエルの人々に言いなさい、『あなたがたは必ずわたしの安息日を守らなければならない。これはわたしとあなたがたとの間の、代々にわたるしるしであって、わたしがあなたがたを聖別する主であることを、知らせるためのものである。 |
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一四 即ち汝等安息日を守るべし是は汝等に聖日なればなり凡て之を瀆す者は必ず殺さるべし凡てその日に働作をなず人はその民の中より絕るべし |
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一四 それゆえ、あなたがたは安息日を守らなければならない。これはあなたがたに聖なる日である。すべてこれを汚す者は必ず殺され、すべてこの日に仕事をする者は、民のうちから断たれるであろう。 |
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一五 六日の間業をなずべし第七日は大安息にしてヱホバに聖なり凡て安息日に働作をなず者は必ず殺さるべし |
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一五 六日のあいだは仕事をしなさい。七日目は全き休みの安息日で、主のために聖である。すべて安息日に仕事をする者は必ず殺されるであろう。 |
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一六 斯イスラエルの子孫は安息日を守り代々安息日を祝ふべし是永遠の契約なり |
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一六 ゆえに、イスラエルの人々は安息日を覚え、永遠の契約として、代々安息日を守らなければならない。 |
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一七 是は永久に我とイスラエルの子孫の間の徵たるなり其はヱホバ六日の中に天地をつくりて七日に休みて安息に入たまひたればなり |
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一七 これは永遠にわたしとイスラエルの人々との間のしるしである。それは主が六日のあいだに天地を造り、七日目に休み、かつ、いこわれたからである』」。 |
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一八 ヱホバ、シナイ山にてモーセに語ることを終たまひし時律法の板二枚をモーセに賜ふ是は石の板にして~が手をもて書したまひし者なり |
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一八 主はシナイ山でモーセに語り終えられたとき、あかしの板二枚、すなわち神が指をもって書かれた石の板をモーセに授けられた。 |
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32章 |
一 玆に民モーセが山を下ることの遲きを見民集りてアロンの許に至り之に言けるは起よ汝われらを導く~を我儕のために作れ其は我らをエジプトの國より導き上りし彼モーセ其人は如何になりしか知ざればなり |
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一 民はモーセが山を下ることのおそいのを見て、アロンのもとに集まって彼に言った、「さあ、わたしたちに先立って行く神を、わたしたちのために造ってください。わたしたちをエジプトの国から導きのぼった人、あのモーセはどうなったのかわからないからです」。 |
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二 アロンかれらに言けるは汝等の妻と息子息女等の耳にある金の環をとりはづして我に持きたれと |
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二 アロンは彼らに言った、「あなたがたの妻、むすこ、娘らの金の耳輪をはずしてわたしに持ってきなさい」。 |
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三 是において民みなその耳にある金の環をとりはづしてアロンの許に持來りければ |
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三 そこで民は皆その金の耳輪をはずしてアロンのもとに持ってきた。 |
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四 アロンこれを彼等の手より取り鎚鑿をもて之が形を造りて犢を鑄なしたるに人々言ふイスラエルよ是は汝をエジプトの國より導きのぼりし汝の~なりと |
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四 アロンがこれを彼らの手から受け取り、工具で型を造り、鋳て子牛としたので、彼らは言った、「イスラエルよ、これはあなたをエジプトの国から導きのぼったあなたの神である」。 |
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五 アロンこれを見てその前に壇を築き而してアロソ宣吿て明日はヱホバの祭禮なりと言ふ |
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五 アロンはこれを見て、その前に祭壇を築いた。そしてアロンは布告して言った、「あすは主の祭である」。 |
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六 是において人衆明朝早く起いでて燔祭を献げ酬恩祭を供ふ民坐して飮食し起て戲る |
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六 そこで人々はあくる朝早く起きて燔祭をささげ、酬恩祭を供えた。民は座して食い飲みし、立って戯れた。 |
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七 ヱホバ、モーセに言たまひけるは汝往て下れよ汝がエジプトの地より導き出せし汝の民は惡き事を行ふなり |
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七 主はモーセに言われた、「急いで下りなさい。あなたがエジプトの国から導きのぼったあなたの民は悪いことをした。 |
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八 彼等は早くも我が彼等に命ぜし道を離れ己のために犢を鑄なしてそれを拜み其に犧牲を献げて言ふイスラエルよ是は汝をエジプトの地より導きのぼりし汝の~なりと |
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八 彼らは早くもわたしが命じた道を離れ、自分のために鋳物の子牛を造り、これを拝み、これに犠牲をささげて、『イスラエルよ、これはあなたをエジプトの国から導きのぼったあなたの神である』と言っている」。 |
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九 ヱホバまたモーセに言たまひけるは我この民を觀たり視よ是は項の强き民なり |
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九 主はまたモーセに言われた、「わたしはこの民を見た。これはかたくなな民である。 |
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一〇 然ば我を阻るなかれ我かれらに向ひて怒を發して彼等を滅し盡さん而して汝をして大なる國をなさしむべし |
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一〇 それで、わたしをとめるな。わたしの怒りは彼らにむかって燃え、彼らを滅ぼしつくすであろう。しかし、わたしはあなたを大いなる国民とするであろう」。 |
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一一 モーセその~ヱホバの面を和めて言けるはヱホバよ汝などて彼の大なる權能と强き手をもてエジプトの國より導きいだしたまひし汝の民にむかひて怒を發したまふや |
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一一 モーセはその神、主をなだめて言った、「主よ、大いなる力と強き手をもって、エジプトの国から導き出されたあなたの民にむかって、なぜあなたの怒りが燃えるのでしょうか。 |
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一二 何ぞエジプト人をして斯言しむべけんや曰く彼は禍をくだして彼等を山に殺し地の面より滅し盡さんとて彼等を導き出せしなりと然ば汝の烈き怒を息め汝の民にこの禍を下さんとせしを思ひ直したまへ |
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一二 どうしてエジプトびとに『彼は悪意をもって彼らを導き出し、彼らを山地で殺し、地の面から断ち滅ぼすのだ』と言わせてよいでしょうか。どうかあなたの激しい怒りをやめ、あなたの民に下そうとされるこの災を思い直し、 |
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一三 汝の僕アブラハム、イサク、イスラエルを憶ひたまへ汝は自己さして彼等に誓ひて我天の星のごとくに汝等の子孫を揩オ又わが言ふところの此地をことごとく汝等の子孫にあたへて永くこれを有たしめんと彼等に言たまへりと |
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一三 あなたのしもべアブラハム、イサク、イスラエルに、あなたが御自身をさして誓い、『わたしは天の星のように、あなたがたの子孫を増し、わたしが約束したこの地を皆あなたがたの子孫に与えて、長くこれを所有させるであろう』と彼らに仰せられたことを覚えてください」。 |
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一四 ヱホバ是においてその民に禍を降んとせしを思ひ直したまへり |
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一四 それで、主はその民に下すと言われた災について思い直された。 |
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一五 モーセすなはち身を轉して山より下れりかの律法の二枚の板その手にあり此板はその兩面に文字あり即ち此面にも彼面にも文字あり |
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一五 モーセは身を転じて山を下った。彼の手には、かの二枚のあかしの板があった。板はその両面に文字があった。すなわち、この面にも、かの面にも文字があった。 |
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一六 此板は~の作なりまた文字は~の書にして板に彫つけてあり |
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一六 その板は神の作、その文字は神の文字であって、板に彫ったものである。 |
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一七 ヨシユア民の呼はる聲を聞てモーセにむかひ營中に戰爭の聲すと言ければ |
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一七 ヨシュアは民の呼ばわる声を聞いて、モーセに言った、「宿営の中に戦いの声がします」。 |
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一八 モーセ言ふ是は勝鬨の聲にあらず又敗北の號呼聲にもあらず我が聞ところのものは歌唱ふ聲なりと |
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一八 しかし、モーセは言った、「勝どきの声でなく、敗北の叫び声でもない。わたしの聞くのは歌の声である」。 |
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一九 斯てモーセ營に近づくに及びて犢と舞跳を見たれば怒を發してその手よりかの板を擲ちこれを山の下に碎けり |
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一九 モーセが宿営に近づくと、子牛と踊りとを見たので、彼は怒りに燃え、手からかの板を投げうち、これを山のふもとで砕いた。 |
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二〇 而して彼等が作りし犢をとりてこれを火に燒き碎きて粉となしてこれを水に撒きイスラエルの子孫に之をのましむ |
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二〇 また彼らが造った子牛を取って火に焼き、こなごなに砕き、これを水の上にまいて、イスラエルの人々に飲ませた。 |
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二一 モーセ、アロンに言けるは此民汝に何をなしてか汝かれらに大なる罪を犯させしや |
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二一 モーセはアロンに言った、「この民があなたに何をしたので、あなたは彼らに大いなる罪を犯させたのですか」。 |
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二二 アロン言けるは吾主よ怒を發したまふ勿れ此民の惡なるは汝の知ところなり |
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二二 アロンは言った、「わが主よ、激しく怒らないでください。この民の悪いのは、あなたがごぞんじです。 |
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二三 彼等われに言けらく我らを導く~をわれらのために作れ其は我らをエジプトの國より導き上りし彼モーセ其人は如何になりしか知ざればなりと |
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二三 彼らはわたしに言いました、『わたしたちに先立って行く神を、わたしたちのために造ってください。わたしたちをエジプトの国から導きのぼった人、あのモーセは、どうなったのかわからないからです』。 |
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二四 是において我凡て金をもつ者はそれをとりはづせと彼等に言ければ則ちそれを我に與へたり我これを火に投たれば此犢出きたれりと |
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二四 そこでわたしは『だれでも、金を持っている者は、それを取りはずしなさい』と彼らに言いました。彼らがそれをわたしに渡したので、わたしがこれを火に投げ入れると、この子牛が出てきたのです」。 |
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二五 モーセ民を視るに縱肆に事をなすアロン彼等をして縱肆に事をなさしめたれば彼等はその敵の中に嘲笑となれるなり |
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二五 モーセは民がほしいままにふるまったのを見た。アロンは彼らがほしいままにふるまうに任せ、敵の中に物笑いとなったからである。 |
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二六 玆にモーセ營の門に立ち凡てエホバに歸する者は我に來れと言ければレビの子孫みな集りてかれに至る |
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二六 モーセは宿営の門に立って言った、「すべて主につく者はわたしのもとにきなさい」。レビの子たちはみな彼のもとに集まった。 |
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二七 モーセすなはち彼等に言けるはイスラエルの~エホバ斯言たまふ汝等おのおの劍をたへて門より門と營の中を彼處此處に行めぐりて各人その兄弟を殺し各人その伴侶を殺し各人その隣人を殺すべしと |
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二七 そこでモーセは彼らに言った、「イスラエルの神、主はこう言われる、『あなたがたは、おのおの腰につるぎを帯び、宿営の中を門から門へ行き巡って、おのおのその兄弟、その友、その隣人を殺せ』」。 |
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二八 レビの子孫すなはちモーセの言のごとくに爲たればその日民凡三千人殺されたり |
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二八 レビの子たちはモーセの言葉どおりにしたので、その日、民のうち、おおよそ三千人が倒れた。 |
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二九 是に於てモーセ言ふ汝等おのおのその子をもその兄弟をも顧ずして今日ヱホバに身を献げ而して今旦祉を得よ |
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二九 そこで、モーセは言った、「あなたがたは、おのおのその子、その兄弟に逆らって、きょう、主に身をささげた。それで主は、きょう、あなたがたに祝福を与えられるであろう」。 |
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三〇 明日モーセ民に言けるは汝等は大なる罪を犯せり今我ヱホバの許に上りゆかんとす我なんぢらの罪を贖ふを得ることもあらん |
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三〇 あくる日、モーセは民に言った、「あなたがたは大いなる罪を犯した。それで今、わたしは主のもとに上って行く。あなたがたの罪を償うことが、できるかも知れない」。 |
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三一 モーセすなはちヱホバに歸りて言けるは鳴呼この氏の罪は大なる罪なり彼等は自己のために金の~を作れり |
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三一 モーセは主のもとに帰って、そして言った、「ああ、この民は大いなる罪を犯し、自分のために金の神を造りました。 |
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三二 然どかなはゞ彼等の罪を赦したまへ然ずば願くは汝の書しるしたまへる書の中より吾名を抹さりたまへ |
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三二 今もしあなたが、彼らの罪をゆるされますならば――。しかし、もしかなわなければ、どうぞあなたが書きしるされたふみから、わたしの名を消し去ってください」。 |
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三三 ヱホバ、モーセに言たまひけるは凡てわれに罪を犯す者をば我これをわが書より抹さらん |
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三三 主はモーセに言われた、「すべてわたしに罪を犯した者は、これをわたしのふみから消し去るであろう。 |
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三四 然ば今往て民を我が汝につげたる所に導けよ吾使者汝に先だちて往ん但しわが罰をおこなふ日には我かれらの罪を罰せん |
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三四 しかし、今あなたは行って、わたしがあなたに告げたところに民を導きなさい。見よ、わたしの使はあなたに先立って行くであろう。ただし刑罰の日に、わたしは彼らの罪を罰するであろう」。 |
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三五 ヱホバすなはち民を擊たまへり是はかれら犢を造りたるに因る即ちアロンこれを造りしなり |
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三五 そして主は民を撃たれた。彼らが子牛を造ったからである。それはアロンが造ったのである。 |
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33章 |
一 玆にエホバ、モーセに言たまひけるは汝と汝がエジプトの國より導き上りし民此を起いでて我がアブラハム、イサク、ヤコブに誓ひて之を汝の子孫に與へんと言しその地に上るべし |
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一 さて、主はモーセに言われた、「あなたと、あなたがエジプトの国から導きのぼった民とは、ここを立ってわたしがアブラハム、イサク、ヤコブに誓って、『これをあなたの子孫に与える』と言った地にのぼりなさい。 |
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二 我一の使を遣して汝に先だたしめん我カナン人アモリ人へテ人ペリジ人ヒビ人ヱブス人を逐はらひ |
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二 わたしはひとりの使をつかわしてあなたに先立たせ、カナンびと、アモリびと、ヘテびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとを追い払うであろう。 |
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三 なんぢらをして乳と蜜の流るゝ地にいたらしむべし我は汝の中にをりては共に上らじ汝は項の强き民なれば恐くは我途にて汝を滅すにいたらん |
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三 あなたがたは乳と蜜の流れる地にのぼりなさい。しかし、あなたがたは、かたくなな民であるから、わたしが道であなたがたを滅ぼすことのないように、あなたがたのうちにあって一緒にはのぼらないであろう」。 |
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四 民この惡き吿を聞て憂へ一人もその妝飾を身につくる者なし |
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四 民はこの悪い知らせを聞いて憂い、ひとりもその飾りを身に着ける者はなかった。 |
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五 ヱホバ、モーセに言たまひけるはイスラエルの子孫に言へ汝等は項の强き民なり我もし一刻も汝の中にありて往ば汝を滅すにいたらん然ば今汝らの妝飾を身より取すてよ然せば我汝に爲べきことを知んと |
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五 主はモーセに言われた、「イスラエルの人々に言いなさい、『あなたがたは、かたくなな民である。もしわたしが一刻でも、あなたがたのうちにあって、一緒にのぼって行くならば、あなたがたを滅ぼすであろう。ゆえに、今、あなたがたの飾りを身から取り去りなさい。そうすればわたしはあなたがたになすべきことを知るであろう』」。 |
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六 是をもてイスラエルの子孫ホレブ山より以來はその妝飾を取すてゝ居ぬ |
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六 それで、イスラエルの人々はホレブ山以来その飾りを取り除いていた。 |
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七 モーセ幕屋をとりてこれを營の外に張て營と遙に離れしめ之を集會の幕屋と名けたり凡てヱホバに求むることのある者は出ゆきて營の外なるその集會の幕屋にいたる |
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七 モーセは幕屋を取って、これを宿営の外に、宿営を離れて張り、これを会見の幕屋と名づけた。すべて主に伺い事のある者は出て、宿営の外にある会見の幕屋に行った。 |
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八 モーセの出て幕屋にいたる時には民みな起あがりてモーセが幕屋にいるまで各々その天幕の門口に立てかれを見る |
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八 モーセが出て、幕屋に行く時には、民はみな立ちあがり、モーセが幕屋にはいるまで、おのおのその天幕の入口に立って彼を見送った。 |
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九 モーセ幕屋にいれば雲の柱くだりて幕屋の門口に立つ而してヱホバ、モーセとものいひたまふ |
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九 モーセが幕屋にはいると、雲の柱が下って幕屋の入口に立った。そして主はモーセと語られた。 |
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一〇 民みな幕屋の門口に雲の柱の立つを見れば民みな起て各人その天幕の門口にて拜をなす |
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一〇 民はみな幕屋の入口に雲の柱が立つのを見ると、立っておのおの自分の天幕の入口で礼拝した。 |
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一一 人がその友に言談ごとくにヱホバ、モーセと面をあはせてものいひたまふモーセはその天幕に歸りしがその僕なる少者ヌンの子ヨシユアは幕屋を離れざりき |
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一一 人がその友と語るように、主はモーセと顔を合わせて語られた。こうしてモーセは宿営に帰ったが、その従者なる若者、ヌンの子ヨシュアは幕屋を離れなかった。 |
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一二 玆にモーセ、ヱホバに言けるは視たまへ汝はこの民を導き上れと我に言たまひながら誰を我とともに遣したまふかを我にしらしめたまはす汝かつて言たまひけらく我名をもて汝を知る汝はまた我前に恩を得たりと |
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一二 モーセは主に言った、「ごらんください。あなたは『この民を導きのぼれ』とわたしに言いながら、わたしと一緒につかわされる者を知らせてくださいません。しかも、あなたはかつて『わたしはお前を選んだ。お前はまたわたしの前に恵みを得た』と仰せになりました。 |
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一三 然ば我もし誠に汝の目の前に恩を得たらば願くは汝の道を我に示して我に汝を知しめ我をして汝の目の前に恩を得せしめたまへ又汝この民の汝の有なるを念たまへ |
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一三 それで今、わたしがもし、あなたの前に恵みを得ますならば、どうか、あなたの道を示し、あなたをわたしに知らせ、あなたの前に恵みを得させてください。また、この国民があなたの民であることを覚えてください」。 |
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一四 ヱホバ言たまひけるは我親汝と共にゆくべし我汝をして安泰にならしめん |
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一四 主は言われた「わたし自身が一緒に行くであろう。そしてあなたに安息を与えるであろう」。 |
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一五 モーセ、ヱホバに言けるは汝もしみづから行たまはずば我等を此より上らしめたまふ勿れ |
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一五 モーセは主に言った「もしあなた自身が一緒に行かれないならば、わたしたちをここからのぼらせないでください。 |
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一六 我と汝の民とが汝の目の前に恩を得ることは如何にして知るべきや是汝が我等とともに往たまひて我と汝の民とが地のゥの民に異る者となるによるにあらずや |
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一六 わたしとあなたの民とが、あなたの前に恵みを得ることは、何によって知られましょうか。それはあなたがわたしたちと一緒に行かれて、わたしとあなたの民とが、地の面にある諸民と異なるものになるからではありませんか」。 |
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一七 ヱホバ、モーセに言たまひけるは汝が言るこの事をも我爲ん汝はわが目の前に恩を得たればなり我名をもて汝を知なり |
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一七 主はモーセに言われた、「あなたはわたしの前に恵みを得、またわたしは名をもってあなたを知るから、あなたの言ったこの事をもするであろう」。 |
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一八 モーセ願くは汝の榮光を我に示したまへと言ければ |
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一八 モーセは言った、「どうぞ、あなたの栄光をわたしにお示しください」。 |
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一九 ヱホバ言たまはく我わがゥの善を汝の前に通らしめヱホバの名を汝の前に宣ん我は惠んとする者を惠み憐まんとする者を憐むなり |
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一九 主は言われた、「わたしはわたしのもろもろの善をあなたの前に通らせ、主の名をあなたの前にのべるであろう。わたしは恵もうとする者を恵み、あわれもうとする者をあわれむ」。 |
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二〇 又言たまはく汝はわが面を見ることあたはず我を見て生る人あらざればなり |
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二〇 また言われた、「しかし、あなたはわたしの顔を見ることはできない。わたしを見て、なお生きている人はないからである」。 |
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二一 而してエホバ言たまひけるは視よ我が傍に一の處あり汝磐の上に立べし |
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二一 そして主は言われた、「見よ、わたしのかたわらに一つの所がある。あなたは岩の上に立ちなさい。 |
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二二 吾榮光其處を過る時に我なんぢを磐の穴にいれ我が過る時にわが手をもて汝を蔽はん |
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二二 わたしの栄光がそこを通り過ぎるとき、わたしはあなたを岩の裂け目に入れて、わたしが通り過ぎるまで、手であなたをおおうであろう。 |
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二三 而してわが手を除る時に汝わが背後を見るべし吾面は見るべきにあらず |
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二三 そしてわたしが手をのけるとき、あなたはわたしのうしろを見るが、わたしの顔は見ないであろう」。 |
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34章 |
一 玆にヱホバ、モーセに言たまひけるは汝石の板二枚を前のごとくに斫て作れ汝が碎きし彼の前の1枚にありし言を我その板に書さん |
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一 主はモーセに言われた、「あなたは前のような石の板二枚を、切って造りなさい。わたしはあなたが砕いた初めの板にあった言葉を、その板に書くであろう。 |
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二 詰朝までに準備をなし朝の中にシナイ山に上り山の巓に於て吾前に立て |
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二 あなたは朝までに備えをし、朝のうちにシナイ山に登って、山の頂でわたしの前に立ちなさい。 |
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三 誰も汝とともに上るべからず又誰も山の中に居べからす又その山の前にて羊や牛を牧ふべからず |
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三 だれもあなたと共に登ってはならない。また、だれも山の中にいてはならない。また山の前で羊や牛を飼っていてはならない」。 |
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四 モーセすなはち石の板二枚を前のごとくに斫て造り朝早く起て手に二枚の石の板をとりヱホバの命じたまひしごとくにシナイ山にのぼりゆけり |
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四 そこでモーセは前のような石の板二枚を、切って造り、朝早く起きて、主が彼に命じられたようにシナイ山に登った。彼はその手に石の板二枚をとった。 |
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五 ヱホバ雲の中にありて降り彼とともに其處に立ちてヱホバの名を宣たまふ |
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五 ときに主は雲の中にあって下り、彼と共にそこに立って主の名を宣べられた。 |
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六 ヱホバすなはち彼の前を過て宣たまはくヱホバ、ヱホバ憐憫あり恩惠あり怒ることの遲く恩惠と眞實の大なる~ |
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六 主は彼の前を過ぎて宣べられた。「主、主、あわれみあり、恵みあり、怒ることおそく、いつくしみと、まこととの豊かなる神、 |
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七 恩惠を千代までも施し惡と過と罪とを赦す者又罰すべき者をば必ず赦すことをせず父の罪を子に報い子の子に報いて三四代におよぼす者 |
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七 いつくしみを千代までも施し、悪と、とがと、罪とをゆるす者、しかし、罰すべき者をば決してゆるさず、父の罪を子に報い、子の子に報いて、三、四代におよぼす者」。 |
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八 モーセ急ぎ地に躬を鞠めて拜し |
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八 モーセは急ぎ地に伏して拝し、 |
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九 言けるはヱホバよ我もし汝の目の前に恩を得たらば願くは主我等の中にいまして行たまへ是は項の强き民なればなり我等の惡と罪を赦し我等を汝の所有となしたまへ |
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九 そして言った、「ああ主よ、わたしがもし、あなたの前に恵みを得ますならば、かたくなな民ですけれども、どうか主がわたしたちのうちにあって一緒に行ってください。そしてわたしたちの悪と罪とをゆるし、わたしたちをあなたのものとしてください」。 |
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一〇 ヱホバ言たまふ視よ我契約をなす我未だ全地に行はれし事あらず何の國民の中にも行はれし事あらざるところの奇跡を汝の總躯の民の前に行ふべし汝が住ところの國の民みなヱホバの所行を見ん我が汝をもて爲ところの事は怖るべき者なればなり |
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一〇 主は言われた、「見よ、わたしは契約を結ぶ。わたしは地のいずこにも、いかなる民のうちにも、いまだ行われたことのない不思議を、あなたのすべての民の前に行うであろう。あなたが共に住む民はみな、主のわざを見るであろう。わたしがあなたのためになそうとすることは、恐るべきものだからである。 |
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一一 汝わが今曰汝に命ずるところの事を守れ視よ我アモリ人カナン人ヘテ人ぺリジ人ヒビ人ヱブス人を汝の前より逐はらふ |
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一一 わたしが、きょう、あなたに命じることを守りなさい。見よ、わたしはアモリびと、カナンびと、ヘテびと、ペリジびと、ヒビびと、エブスびとを、あなたの前から追い払うであろう。 |
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一二 汝みづから愼め汝が往ところの國の居民と契約をむすぶべからず恐くは汝の中において機檻となることあらん |
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一二 あなたが行く国に住んでいる者と、契約を結ばないように、気をつけなければならない。おそらく彼らはあなたのうちにあって、わなとなるであろう。 |
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一三 汝らかへつて彼等の祭壇を崩しその偶像を毀ちそのアシラ像を斫たふすべし |
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一三 むしろあなたがたは、彼らの祭壇を倒し、石の柱を砕き、アシラ像を切り倒さなければならない。 |
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一四 汝は他の~を拜むべからず其はヱホバはその名を嫉妒と言て嫉妒~なればなり |
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一四 あなたは他の神を拝んではならない。主はその名を『ねたみ』と言って、ねたむ神だからである。 |
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一五 然ば汝その地の居民と契約を結ぶべからす恐くは彼等がその~々を慕ひて其と姦淫をおこなひその~々に犧牲をさゝぐる時に汝を招きてその犧牲に就て食はしむる者あらん |
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一五 おそらくあなたはその国に住む者と契約を結び、彼らの神々を慕って姦淫を行い、その神々に犠牲をささげ、招かれて彼らの犠牲を食べ、 |
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一六 又恐くは汝かれらの女子等を汝の息子等に妻すことありて彼等の女子等その~々を慕ひて姦淫を行ひ汝の息子等をして彼等の~々を慕て姦淫をおこなはしむるにいたらん |
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一六 またその娘たちを、あなたのむすこたちにめとり、その娘たちが自分たちの神々を慕って姦淫を行い、また、あなたのむすこたちをして、彼らの神々を慕わせ、姦淫を行わせるに至るであろう。 |
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一七 汝おのれのために~々を鑄なすべからず |
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一七 あなたは自分のために鋳物の神々を造ってはならない。 |
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一八 汝無酵パンの節筵を守るべし即ち我が汝に命ぜしごとくアビブの月のその期におよびて七日の阮ウ酵パンを食ふべし其は汝アビブの月にエジプトより出たればなり |
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一八 あなたは種入れぬパンの祭を守らなければならない。すなわち、わたしがあなたに命じたように、アビブの月の定めの時に、七日のあいだ、種入れぬパンを食べなければならない。あなたがアビブの月にエジプトを出たからである。 |
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一九 首出たる者は皆吾の所有なり亦汝の家畜の首出の牡なる者も牛羊ともに皆しかり |
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一九 すべて初めに生れる者は、わたしのものである。すべてあなたの家畜のういごの雄は、牛も羊もそうである。 |
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二〇 但し驢馬の首出は羔羊をもて贖ふベし若し贖はずばその頸を折べし汝の息子の中の初子は皆贖ふべし我前に空手にて出るものあるべからず |
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二〇 ただし、ろばのういごは小羊であがなわなければならない。もしあがなわないならば、その首を折らなければならない。あなたのむすこのうちのういごは、みなあがなわなければならない。むなし手でわたしの前に出てはならない。 |
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二一 六日の間汝働作をなし第七日に休むべし耕耘時にも收穫時にも休むべし |
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二一 あなたは六日のあいだ働き、七日目には休まなければならない。耕し時にも、刈入れ時にも休まなければならない。 |
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二二 汝七週の節筵すなはち麥秋の初穗の節筵を爲し又年の終に收藏の節筵をなすべし |
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二二 あなたは七週の祭、すなわち小麦刈りの初穂の祭を行わなければならない。また年の終りに取り入れの祭を行わなければならない。 |
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二三 年に三囘汝の男子みな主ヱホバ、イスラエルの~の前に出べし |
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二三 年に三度、男子はみな主なる神、イスラエルの神の前に出なければならない。 |
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二四 我國々の民を汝の前より逐はらひて汝lの境を廣くせん汝が年に三囘のぼりて汝の~ヱホバのまへに出る時には誰も汝の國を取んとする者あらじ |
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二四 わたしは国々の民をあなたの前から追い払って、あなたの境を広くするであろう。あなたが年に三度のぼって、あなたの神、主の前に出る時には、だれもあなたの国を侵すことはないであろう。 |
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二五 汝わが犧牲の血を有酵パンとともに供ふべからず又逾越の節の犧牲は明朝まで存しおくべからざるなり |
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二五 あなたは犠牲の血を、種を入れたパンと共に供えてはならない。また過越の祭の犠牲を、翌朝まで残して置いてはならない。 |
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二六 汝の土地の初穗の初を汝の~ヱホバの家に携ふべし汝山羊羔をその母の乳にて煑べからず |
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二六 あなたの土地の初穂の最も良いものを、あなたの神、主の家に携えてこなければならない。あなたは子やぎをその母の乳で煮てはならない」。 |
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二七 斯てヱホバ、モーセに言たまひけるは汝是等の言語を書しるせ我是等の言語をもて汝およびイスラエルと契約をむすべばなり |
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二七 また主はモーセに言われた、「これらの言葉を書きしるしなさい。わたしはこれらの言葉に基いて、あなたおよびイスラエルと契約を結んだからである」。 |
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二八 彼はヱホバとともに四十日四十夜其處に居しが食物をも食す水をも飮ざりきエホバその契約の詞なる十誡をかの板の上に書したまへり |
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二八 モーセは主と共に、四十日四十夜、そこにいたが、パンも食べず、水も飲まなかった。そして彼は契約の言葉、十誡を板の上に書いた。 |
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二九 モーセその律法の板二枚を己の手に執てシナイ山より下りしがその山より下りし時にモーセはその面の己がヱホバと言ひしによりて光を發つを知ざりき |
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二九 モーセはそのあかしの板二枚を手にして、シナイ山から下ったが、その山を下ったとき、モーセは、さきに主と語ったゆえに、顔の皮が光を放っているのを知らなかった。 |
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三〇 アロンおよびイスラエルの子孫モーセを見てその面の皮の光を發つを視怖れて彼に近づかざりしかば |
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三〇 アロンとイスラエルの人々とがみな、モーセを見ると、彼の顔の皮が光を放っていたので、彼らは恐れてこれに近づかなかった。 |
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三一 モーセかれらを呼りアロンおよび會衆の長等すなはちモーセの所に歸りたればモーセ彼等と言ふ |
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三一 モーセは彼らを呼んだ。アロンと会衆のかしらたちとがみな、モーセのもとに帰ってきたので、モーセは彼らと語った。 |
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三二 斯ありて後イスラエルの子孫みな近よりければモーセ、ヱホバがシナイ山にて己に吿たまひし事等を盡くこれに諭せり |
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三二 その後、イスラエルの人々がみな近よったので、モーセは主がシナイ山で彼に語られたことを、ことごとく彼らにさとした。 |
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三三 モーセかれらと語ふことを終て覆面帕をその面にあてたり |
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三三 モーセは彼らと語り終えた時、顔おおいを顔に当てた。 |
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三四 但しモーセはヱホバの前にいりてともに語ることある時はその出るまで覆面帕を除きてをりまた出きたりてその命ぜられし事をイスラエルの子孫に吿ぐ |
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三四 しかしモーセは主の前に行って主と語る時は、出るまで顔おおいを取り除いていた。そして出て来ると、その命じられた事をイスラエルの人々に告げた。 |
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三五 イスラエルの子孫モーセの面を見るにモーセの面の皮光を發つモーセは入てヱホバと言ふまでまたその覆面帕を面にあてをる |
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三五 イスラエルの人々はモーセの顔を見ると、モーセの顔の皮が光を放っていた。モーセは行って主と語るまで、また顔おおいを顔に当てた。 |
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35章 |
一 モーセ、イスラエルの子孫の會衆を盡く集てこれに言ふ是はヱホバが爲せと命じたまへる言なり |
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一 モーセはイスラエルの人々の全会衆を集めて言った、「これは主が行えと命じられた言葉である。 |
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二 即ち六日の間は働作を爲べし第七日は汝等の聖日ヱホバの大安息日なり凡てこの日に働作をなす者は殺さるべし |
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二 六日の間は仕事をしなさい。七日目はあなたがたの聖日で、主の全き休みの安息日であるから、この日に仕事をする者はだれでも殺されなければならない。 |
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三 安息日には汝等の一切の住處に火をたく可らず |
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三 安息日にはあなたがたのすまいのどこでも火をたいてはならない」。 |
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四 モーセ、イスラエルの子孫の會衆に徧く吿て言ふ是はヱホバの命じたまへるところの事なり |
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四 モーセはイスラエルの人々の全会衆に言った、「これは主が命じられたことである。 |
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五 曰く汝等が有る物の中より汝等ヱホバに献ぐる者を取べし凡て心より願ふ者は其を携へきたりてヱホバに献ぐべし即ち一金銀銅 |
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五 あなたがたの持ち物のうちから、主にささげる物を取りなさい。すべて、心から喜んでする者は、主にささげる物を持ってきなさい。すなわち金、銀、青銅。 |
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六 紫紅の線麻糸山羊の毛 |
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六 青糸、紫糸、緋糸、亜麻糸、やぎの毛糸。 |
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七 赤染の牡羊の皮貛の皮合歡木 |
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七 あかね染めの雄羊の皮、じゅごんの皮、アカシヤ材、 |
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八 燈油灌膏と馨しき香をつくる香物 |
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八 ともし油、注ぎ油と香ばしい薫香とのための香料、 |
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九 葱珩エポデと胸牌に嵌る玉 |
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九 縞めのう、エポデと胸当とにはめる宝石。 |
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一〇 凡て汝等の中の心に智慧ある者來りてヱホバの命じたまひし者を悉く造るべし |
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一〇 すべてあなたがたのうち、心に知恵ある者はきて、主の命じられたものをみな造りなさい。 |
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一一 即ち幕屋その天幕その頂蓋その鈎その版その木その柱その座 |
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一一 すなわち幕屋、その天幕と、そのおおい、その鉤と、その枠、その横木、その柱と、その座、 |
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一二 かの櫃とその杠贖罪所障蔽の幕 |
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一二 箱と、そのさお、贖罪所、隔ての垂幕、 |
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一三 案子とその杠およびそのゥの器具供前のパン |
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一三 机と、そのさお、およびそのもろもろの器、供えのパン、 |
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一四 燈明の臺その器具とその盞および燈火の油 |
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一四 また、ともしびのための燭台と、その器、ともしび皿と、ともし油、 |
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一五 香壇とその杠灌膏馨しき香幕屋の入口の幔 |
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一五 香の祭壇と、そのさお、注ぎ油、香ばしい薫香、幕屋の入口のとばり、 |
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一六 燔祭の壇およびその銅の網その杠そのゥの器具洗盤とその臺 |
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一六 燔祭の祭壇およびその青銅の網、そのさおと、そのもろもろの器、洗盤と、その台、 |
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一七 庭の幕その柱その座庭の口の幔 |
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一七 庭のあげばり、その柱とその座、庭の門のとばり、 |
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一八 幕屋の釘庭の釘およびその紐 |
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一八 幕屋の釘、庭の釘およびそのひも、 |
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一九 聖所にて職をなすところの供職の衣即ち祭司の職をなす時に用ふる者なる祭司アロンの聖衣および其子等の衣服 |
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一九 聖所における務のための編物の服、すなわち祭司の務をなすための祭司アロンの聖なる服およびその子たちの服」。 |
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二〇 斯てイスラエルの子孫の會衆みなモーセの前を離れて去しが |
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二〇 イスラエルの人々の全会衆はモーセの前を去り、 |
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二一 凡て心に感じたる者凡て心より願ふ者は來りてヱホバへの献納物を携へいたり集會の幕屋とそのゥの用に供へ又聖衣のために供へたり |
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二一 すべて心に感じた者、すべて心から喜んでする者は、会見の幕屋の作業と、そのもろもろの奉仕と、聖なる服とのために、主にささげる物を携えてきた。 |
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二二 即ち凡て心より願ふ者は男女ともに環釦耳環指環頸玉ゥの金の物を携へいたれり又凡て金の献納物をヱホバに爲す者も然せり |
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二二 すなわち、すべて心から喜んでする男女は、鼻輪、耳輪、指輪、首飾り、およびすべての金の飾りを携えてきた。すべて金のささげ物を主にささげる者はそのようにした。 |
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二三 凡て紫紅の線および麻絲山羊の毛赤染の牡羊の皮貛の皮ある者は是を携へいたり |
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二三 すべて青糸、紫糸、緋糸、亜麻糸、やぎの毛糸、あかね染めの雄羊の皮、じゅごんの皮を持っている者は、それを携えてきた。 |
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二四 凡て銀および銅の献納物をなす者はこれを携へきたりてヱホバに獻け又物を造るに用ふべき合歡木ある者は其を携へいたれり |
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二四 すべて銀、青銅のささげ物をささげることのできる者は、それを主にささげる物として携えてきた。また、すべて組立ての工事に用いるアカシヤ材を持っている者は、それを携えてきた。 |
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二五 また凡て心に智慧ある婦女等はその手をもて紡ぐことをなしその紡ぎたる者なる紫紅の線および麻絲を携へきたり |
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二五 また、すべて心に知恵ある女たちは、その手をもって紡ぎ、その紡いだ青糸、紫糸、緋糸、亜麻糸を携えてきた。 |
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二六 凡て智慧ありて心に感じたる婦人は山羊の毛を紡げり |
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二六 すべて知恵があって、心に感じた女たちは、やぎの毛を紡いだ。 |
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二七 又長たる者どもは葱珩をよびエポデと胸牌に嵌べき玉を携へいたり |
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二七 また、かしらたちは縞めのう、およびエポデと胸当にはめる宝石を携えてきた。 |
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二八 燈火と灌膏と馨しき香とに用ふる香物と油を携へいたれり |
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二八 また、ともしびと、注ぎ油と、香ばしい薫香のための香料と、油とを携えてきた。 |
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二九 斯イスラエルの子孫スんでヱホバに獻納物をなせり即ちヱホバがモーセに藉て爲せと命じたまひしゥの工事をなさしむるために物を携へきたらんと心より願ふところの男女は皆是のごとくになしたり |
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二九 このようにイスラエルの人々は自発のささげ物を主に携えてきた。すなわち主がモーセによって、なせと命じられたすべての工作のために、物を携えてこようと、心から喜んでする男女はみな、そのようにした。 |
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三〇 モーセ、イスラエルの子孫に言ふ視よヱホバ、ユダの支派のホルの子なるウリの子ベザレルを名指て召たまひ |
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三〇 モーセはイスラエルの人々に言った、「見よ、主はユダの部族に属するホルの子なるウリの子ベザレルを名ざして召し、 |
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三一 ~の靈をこれに充して智慧と了知と知識とゥの類の工事に長しめ |
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三一 彼に神の霊を満たして、知恵と悟りと知識と諸種の工作に長ぜしめ、 |
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三二 奇巧を盡して金銀および銅の作をなすことを得せしめ |
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三二 工夫を凝らして金、銀、青銅の細工をさせ、 |
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三三 玉を切り嵌め木に彫刻みてゥの類の工をなすことを得せしめ |
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三三 また宝石を切りはめ、木を彫刻するなど、諸種の工作をさせ、 |
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三四 彼の心を明かにしてヘふることを得せしめたまふ彼とダンの支派のアヒサマクの子アホリアブ俱に然り |
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三四 また人を教えうる力を、彼の心に授けられた。彼とダンの部族に属するアヒサマクの子アホリアブとが、それである。 |
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三五 斯智慧の心を彼等に充してゥの類の工事をなすことを得せしめたまふ即ち彫刻文織および紫紅の絲と麻絲の刺繡並に機織等凡てゥの類の工をなすことを得せしめ奇巧をこれに盡さしめたまふなり |
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三五 主は彼らに知恵の心を満たして、諸種の工作をさせられた。すなわち彫刻、浮き織および青糸、紫糸、緋糸、亜麻糸の縫取り、また機織など諸種の工作をさせ、工夫を凝らして巧みなわざをさせられた。 |
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36章 |
一 偖ベザレルとアホリアブおよび凡て心の頴敏き人即ちヱホバが智書と了知をあたへて聖所の用に供ふるところのゥの工をなすことを知得せしめたまへる者等はヱホバの凡て命じたまひし如くに事をなすべかりし |
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一 ベザレルとアホリアブおよびすべて心に知恵ある者、すなわち主が知恵と悟りとを授けて、聖所の組立ての諸種の工事を、いかになすかを知らせられた者は、すべて主が命じられたようにしなければならない」。 |
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二 モーセすなはちべザレルとアホリアブおよび凡て心の頴敏き人すなはちその心にヱホバが智慧をさづけたまひし者凡そ來りてその工をなさんと心に望ところの者を召よせたり |
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二 そこで、モーセはベザレルとアホリアブおよびすべて心に知恵ある者、すなわち、その心に主が知恵を授けられた者、またきて、その工事をなそうと心に望むすべての者を召し寄せた。 |
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三 彼等は聖所の用にそなふるところの工事をなさしむるためにイスラエルの子孫が携へきたりしゥの献納物をモーセの手より受とりしが民は尙また朝ごとに自意の献納物をモーセに持きたる |
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三 彼らは聖所の組立ての工事をするために、イスラエルの人々が携えてきたもろもろのささげ物を、モーセから受け取ったが、民はなおも朝ごとに、自発のささげ物を彼のもとに携えてきた。 |
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四 是に於て聖所のゥの工をなすところの智き人等みな各々その爲ところの工をやめて來り |
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四 そこで聖所のもろもろの工事をする賢い人々はみな、おのおのしていた工事をやめて、 |
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五 モーセに吿て言けるは民餘りに多く持きたればヱホバが爲せと命じたまひし工事をなすに用ふるに餘ありと |
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五 モーセに言った「民があまりに多く携えて来るので、主がせよと命じられた組立ての工事には余ります」。 |
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六 モーセすなはち命を傳へて營中に宣布しめて云く男女ともに今よりは聖所に獻納物をなすに及ばずと是をもて民は携へきたることを止たり |
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六 モーセは命令を発し、宿営中にふれさせて言った、「男も女も、もはや聖所のために、ささげ物をするに及ばない」。それで民は携えて来ることをやめた。 |
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七 某はその有ところの物すでに一切の工をなすに足て且餘あればなり |
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七 材料はすべての工事をするのにじゅうぶんで、かつ余るからである。 |
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八 偖彼等の中心に智慧ありてその工を爲るところの者十の幕をもて幕屋を造れりその幕は麻の撚糸と紫紅の絲をもて巧にケルビムを織なして作れる者なり |
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八 すべて工作をする者のうちの心に知恵ある者は、十枚の幕で幕屋を造った。すなわち亜麻の撚糸、青糸、紫糸、緋糸で造り、巧みなわざをもって、それにケルビムを織り出した。 |
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九 その幕は各々長二十八キユビトその幕は各寛四キユビトその幕はみな寸尺一なり |
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九 幕の長さは、おのおの二十八キュビト、幕の幅は、おのおの四キュビトで、幕はみな同じ寸法である。 |
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一〇 而してその幕五個を互に連ねあはせ又その幕五箇をたがひに連ねあはせ |
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一〇 その幕五枚を互に連ね合わせ、また他の五枚の幕をも互に連ね合わせ、 |
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一一 一聯の幕の邊においてその連絡處の端に色の襻を造り又他の一聯の幕の邊においてその連絡處にこれを造れり |
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一一 その一連の端にある幕の縁に青色の乳をつけ、他の一連の端にある幕の縁にも、そのようにした。 |
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一二 一聯の幕に襻五十をつくりまた他の一聯の幕の連絡處の邊にも襻五十をつくれりその襻は彼と此と相對す |
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一二 その一枚の幕に乳五十をつけ、他の一連の幕の端にも、乳五十をつけた。その乳を互に相向かわせた。 |
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一三 而して金の鈎五十をつくりその鈎をもてその幕を彼と此と相連ねたれば一箇の幕屋となる |
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一三 そして金の輪五十を作り、その輪で、幕を互に連ね合わせたので、一つの幕屋になった。 |
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一四 又山羊の毛をもて幕をつくりて幕屋の上の天幕となせりその造れる幕は十一なり |
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一四 また、やぎの毛糸で幕を作り、幕屋をおおう天幕にした。すなわち幕十一枚を作った。 |
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一五 その幕は各々長三十キユビトその幕はおのおの寛四キユビトにして十一の幕は寸尺同一なり |
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一五 おのおのの幕の長さは三十キュビト、おのおのの幕の幅は四キュビトで、その十一枚の幕は同じ寸法である。 |
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一六 その幕五を一幅に連ねまたその幕六を一幅に連ね |
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一六 そして、その幕五枚を一つに連ね合わせ、また、その幕六枚を一つに連ね合わせ、 |
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一七 その幕の邊において連絡處に襻五十をつくり又次の一連の幕の邊にも襻五十をつくれり |
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一七 その一連の端にある幕の縁に、乳五十をつけ、他の一連の幕の縁にも、乳五十をつけた。 |
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一八 又銅の鈎五十をつくりてその天幕をつらねあはせて一とならしめ |
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一八 そして、青銅の輪五十を作り、その天幕を連ね合わせて一つにした。 |
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一九 赤染の牡羊の皮をもてその天幕の頂蓋をつくりてその上に貛の皮の蓋を設けたり |
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一九 また、あかね染めの雄羊の皮で、天幕のおおいと、じゅごんの皮で、その上にかけるおおいとを作った。 |
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二〇 又合歡木をもて幕屋の竪板をつくれり |
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二〇 また幕屋のためにアカシヤ材をもって、立枠を造った。 |
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二一 板の長は十キユビト板の寛は一キユビト半 |
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二一 枠の長さは十キュビト、枠の幅は、おのおの一キュビト半とし、 |
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二二 一の板に二の榫ありて彼と此と交指ふ幕屋の板には皆かくのごとく造りなせり |
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二二 枠ごとに二つの柄を造って、かれとこれとをくい合わせ、幕屋のすべての枠にこのようにした。 |
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二三 又幕屋のために板を作れり即ち南に於は南の方に板二十枚 |
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二三 幕屋のために枠を造った。すなわち南側のために枠二十を造った。 |
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二四 その二十枚の板の下に銀の座四十をつくれり即ち此板の下にも二の座ありてその二の榫を承り彼板の下にも二の座ありてその二の榫を承く |
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二四 その二十の枠の下に銀の座四十を造って、この枠の下に、その二つの柄のために二つの座を置き、かの枠の下にも、その二つの柄のために二つの座を置いた。 |
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二五 幕屋の他の方すなはちその北の方のためにも板二十枚を作り |
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二五 また幕屋の他の側、すなわち北側のためにも枠二十を造った。 |
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二六 又その銀の座四十をつくれり即ち此板の下にも二の座あり彼板の下にも二の座あり |
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二六 その銀の座四十を造って、この枠の下にも二つの座を置き、かの枠の下にも二つの座を置いた。 |
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二七 又幕屋の後面すなはちその西のために板六枚をつくり |
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二七 また幕屋のうしろ、西側のために枠六つを造り、 |
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二八 幕屋の後の兩隅のために板二枚宛をつくれり |
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二八 幕屋のうしろの二つのすみのために枠二つを造った。 |
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二九 その二枚は下にて相合しその頂まで一に連なれり一箇の環に於て然りその二枚ともに是のごとし是等は二隅のために設けたる者なり |
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二九 これらは、下で重なり合い、同じくその頂でも第一の環まで重なり合うようにし、その二つとも二つのすみのために、そのように造った。 |
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三〇 その板は八枚ありその座は銀の座十六座あり各々の板の下に二の座あり |
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三〇 こうして、その枠は八つ、その銀の座は十六、おのおのの枠の下に、二つずつ座があった。 |
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三一 又合歡木をもて木を作れり即ち幕屋の此方の板のために五本を設け |
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三一 またアカシヤ材の横木を造った。すなわち幕屋のこの側の枠のために五つ、 |
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三二 幕屋の彼方の坂のために木五本を設け幕屋の後すなはちその西の板のために木五本を設けたり |
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三二 また幕屋のかの側の枠のために横木五つ、幕屋のうしろの西側の枠のために横木五つを造った。 |
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三三 又中間の木をつくりて板の眞中において端より端まで通らしめ |
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三三 枠のまん中にある中央の横木は、端から端まで通るようにした。 |
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三四 而してその板に金を着せ金をもて之がために鐶をつくりて木をこれに貫き又その木に金を着たり |
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三四 そして、その枠を金でおおい、また横木を通すその環を金で造り、またその横木を金でおおった。 |
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三五 又紫紅の絲および麻の撚絲をもて幕をつくり巧にケルビムをその上に織いだし |
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三五 また青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で、垂幕を作り、巧みなわざをもって、それにケルビムを織り出した。 |
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三六 それがために合歡木をもて四本の柱をつくりてこれに金を着せたりその鈎は金なり又銀をもてこれがために座四を鑄たり |
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三六 また、これがためにアカシヤ材の柱四本を作り、金でこれをおおい、その鉤を金にし、その柱のために銀の座四つを鋳た。 |
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三七 又紫紅の絲および麻の撚絲をもて幕屋の人口に掛る幔を織なし |
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三七 また幕屋の入口のために青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で、色とりどりに織ったとばりを作った。 |
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三八 その五本の柱とその鈎とを造りその柱の頭と桁に金を着せたり但しその五の座は銅なりき |
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三八 その柱五本と、その鉤とを造り、その柱の頭と桁とを金でおおった。ただし、その五つの座は青銅であった。 |
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37章 |
一 ベザレル合歡木をもて櫃をつくれりその長は二キユビト半その寛は一キユビト半、その高は一キユビト半 |
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一 ベザレルはアカシヤ材の箱を造った。長さは二キュビト半、幅は一キュビト半、高さは一キュビト半である。 |
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二 而して純金をもてその內外を蔽ひてその上の周圍に金の緣を造れり |
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二 純金で、内そとをおおい、その周囲に金の飾り縁を造った。 |
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三 又金の環四箇を鑄てその四の足につけたり即ち此旁に二箇の輪彼旁に二箇の輪を付く |
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三 また金の環四つを鋳て、その四すみに取りつけた。すなわち二つの環をこちら側に、二つの環をあちら側に取りつけた。 |
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四 又合歡木をもて杠を作りてこれに金を着せ |
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四 またアカシヤ材のさおを造り、金でこれをおおい、 |
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五 その杠を櫃の旁の環にさしいれて之をもて櫃をかくべからしむ |
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五 そのさおを箱の側面の環に通して、箱をかつぐようにした。 |
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六 又純金をもて贖罪所を造れりその長は二キユビト半その寛は一キユビト半なり |
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六 また純金で贖罪所を造った。長さは二キュビト半、幅は一キュビト半である。 |
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七 又金をもて二箇のケルビムを作れり即ち槌にて打て之を贖罪所の兩傍に作り |
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七 また金で、二つのケルビムを造った。すなわち、これを打物造りとし、贖罪所の両端に置いた。 |
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八 一箇のケルブを此方の末に一箇のケルブを彼方の末に置り即ち贖罪所の兩傍にケルビムを作れり |
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八 一つのケルブをこの端に、一つのケルブをかの端に置いた。すなわちケルビムを贖罪所の一部として、その両端に造った。 |
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九 ケルビムは翼を高く展べ其翼をもて贖罪所を掩ひ其面をたがひに相向く即ちケルビムの面は贖罪所に向ふ |
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九 ケルビムは翼を高く伸べ、その翼で贖罪所をおおい、顔は互に向かい合った。すなわちケルビムの顔は贖罪所に向かっていた。 |
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一〇 又合歡木をもて案を作れり其長は二キユビト其寛は一キユビト其高は一キユビト半 |
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一〇 またアカシヤ材で、机を造った。長さは二キュビト、幅は一キュビト、高さは一キュビト半である。 |
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一一 而て純金を之に着せ其周圍に金の緣をつけ |
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一一 純金でこれをおおい、その周囲に金の飾り縁を造った。 |
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一二 又其四圍に掌寛の邊を作り其邊の周圍に金の小緣を作れり |
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一二 またその周囲に手幅の棧を造り、その周囲の棧に金の飾り縁を造った。 |
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一三 而て之が爲に金の環四箇を鑄其足の四隅に其環を付たり |
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一三 またこれがために金の環四つを鋳て、その四つの足のすみ四か所にその環を取りつけた。 |
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一四 即ち環は邊の側に在て案を舁く杠を入る處なり |
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一四 その環は棧のわきにあって、机をかつぐさおを入れる所とした。 |
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一五 而て合歡木をもて案を舁く杠を作りて之に金を着せたり |
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一五 またアカシヤ材で、机をかつぐさおを造り、金でこれをおおった。 |
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一六 又案の上の器具即ち皿匙杓及び酒を灌ぐ斝を純金にて作れり |
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一六 また机の上の器、すなわちその皿、乳香を盛る杯および灌祭を注ぐための鉢と瓶とを純金で造った。 |
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一七 又純金をもて一箇の燈臺を造れり即ち槌をもて打て其燈臺を作れり其臺座軸萼節及び花は共に連る |
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一七 また純金の燭台を造った。すなわち打物造りで燭台を造り、その台、幹、萼、節、花を一つに連ねた。 |
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一八 六の枝その旁より出づ即ち燈臺の三の枝は此旁より出で燈臺の三の枝は彼傍より出づ |
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一八 また六つの枝をそのわきから出させた。すなわち燭台の三つの枝をこの側から、燭台の三つの枝をかの側から出させた。 |
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一九 巴旦杏の花の形せる三の萼節および花とともに此枝にあり又巴旦杏の花の形せる三の萼節および花とともに彼枝にあり燈臺より出る六の枝みな斯のごとし |
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一九 あめんどうの花の形をした三つの萼が、節と花とをもって、この枝にあり、また、あめんどうの花の形をした三つの萼が、節と花とをもって、かの枝にあり、燭台から出る六つの枝をみなそのようにした。 |
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二〇 巴旦杏の花の形せる四の萼その節および花とともに燈臺にあり |
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二〇 また燭台の幹には、あめんどうの花の形をした四つの萼を、その節と花とをもたせて取りつけた。 |
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二一 兩箇の枝の下に一箇の節あり又兩箇の枝の下に一箇の節あり又兩箇の枝の下に一箇の節あり燈臺より出る六の枝みな是のごとし |
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二一 また二つの枝の下に一つの節を取りつけ、次の二つの枝の下に一つの節を取りつけ、さらに次の二つの枝の下に一つの節を取りつけ、燭台の幹から出る六つの枝に、みなそのようにした。 |
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二二 その節と枝とは其に連れり皆槌にて打て純金をもて造れり |
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二二 それらの節と枝を一つに連ね、ことごとく純金の打物造りとした。 |
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二三 又純金をもて七箇の燈盞と燈鉗と剪燈盤を造れり |
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二三 また、それのともしび皿七つと、その芯切りばさみと、芯取り皿とを純金で造った。 |
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二四 燈臺とそのゥの器具は純金一タラントをもて作れり |
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二四 すなわち純金一タラントをもって、燭台とそのすべての器とを造った。 |
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二五 又合歡木をもて香壇を造れり共長一キユビトその寛一キユビトにして四角なりその高は二キユビトにしてその角は其より出づ |
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二五 またアカシヤ材で香の祭壇を造った。長さ一キュビト、幅一キュビトの四角にし、高さ二キュビトで、これにその一部として角をつけた。 |
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二六 その上その四旁その角ともに純金を着せその周圍に金の緣を作れり |
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二六 そして、その頂、その周囲の側面、その角を純金でおおい、その周囲に金の飾り縁を造った。 |
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二七 又その兩面に金の緑の下に金の環二箇をこれがために作れり即ちその兩旁にこれを作る是すなはち之を舁ところの杠を貫くところなり |
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二七 また、その両側に、飾り縁の下に金の環二つを、そのために造った。すなわちその二つの側にこれを造った。これはそれをかつぐさおを通す所である。 |
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二八 又合歡木をもてその杠をつくりて之に金を着せたり |
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二八 そのさおはアカシヤ材で造り、金でこれをおおった。 |
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二九 又桾ィをつくる法にしたがひて聖灌膏と香物のCき香とを製れり |
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二九 また香料を造るわざにしたがって、聖なる注ぎ油と純粋の香料の薫香とを造った。 |
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38章 |
一 又合歡木をもて燔祭の壇を築けりその長は五キユビト其寛は五キユビトにして四角その高は三キユビト |
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一 またアカシヤ材で燔祭の祭壇を造った。長さ五キュビト、幅五キュビトの四角で、高さは三キュビトである。 |
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二 而してその四隅の上に其の角を作りてその角を其より出しめその壇には銅を着せたり |
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二 その四すみの上に、その一部とし、それの角を造り、青銅で祭壇をおおった。 |
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三 又その壇のゥの器其すなはち壺と火鏟と鉢と肉又と火鼎を作れり壇の器はみた銅にて造る |
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三 また祭壇のもろもろの器、すなわち、つぼ、十能、鉢、肉叉、火皿を造った。そのすべての器を青銅で造った。 |
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四 又壇のために銅の網をつくりこれを壇の中程の邊の下に置ゑて壇の半に達せしめ |
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四 また祭壇のために、青銅の網細工の格子を造り、これを祭壇の出張りの下に取りつけて、祭壇の高さの半ばに達するようにした。 |
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五 その銅の網の四隅に四箇の環を鑄て杠を貫く處となし |
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五 また青銅の格子の四すみのために、環四つを鋳て、さおを通す所とした。 |
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六 合歡木をもてその杠をつくりて之に銅を着せ |
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六 アカシヤ材で、そのさおを造り、青銅でこれをおおい、 |
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七 壇の兩旁の環にその杠をつらぬきて之を舁べからしむその壇は板をもてこれを空につくれり |
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七 そのさおを祭壇の両側にある環に通して、それをかつぐようにした。祭壇は板をもって、空洞に造った。 |
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八 また銅をもて洗盤をつくりその臺をも銅にす即ち集會の幕屋の門にて役事をなすところの婦人等の鏡をもて之を作れり |
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八 また洗盤と、その台を青銅で造った。すなわち会見の幕屋の入口で務をなす女たちの鏡をもって造った。 |
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九 又庭を作れり南に於ては庭の南の方に百キユビトの細布の幕を設く |
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九 また庭を造った。その南側のために百キュビトの亜麻の撚糸の庭のあげばりを設けた。 |
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一〇 その柱は二十その座はニ十にして共に銅なりその柱の鈎および桁は銀なり |
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一〇 その柱は二十、その柱の二十の座は青銅で、その柱の鉤と桁は銀とした。 |
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一一 北の方には百キユビトの幕を設くその柱は二十その座は二十にして共に銅なりその柱の釣と桁は銀なり |
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一一 また北側のためにも百キュビトのあげばりを設けた。その柱二十、その柱の二十の座は青銅で、その柱の鉤と桁は銀とした。 |
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一二 西の方には五十キユビトの幕を設くその柱は十その座は十その柱の釣と桁は銀なり |
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一二 また西側のために、五十キュビトのあげばりを設けた。その柱は十、その座も十で、その柱の鉤と桁は銀とした。 |
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一三 東においては東の方に五十キユビトの幕を設く |
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一三 また東側のためにも、五十キュビトのあげばりを設けた。 |
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一四 而してこの一旁に十五キユビトの幕を設くその柱は三その座も三 |
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一四 その一方に十五キュビトのあげばりを設けた。その柱は三つ、その座も三つ。 |
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一五 又かの一旁にも十五キユビトの幕を設くその柱は三その座も三即ち庭の門の此旁彼旁ともに然り |
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一五 また他の一方にも、同じようにした。すなわち庭の門のこなたかなたともに、十五キュビトのあげばりを設けた。その柱は三つ、その座も三つ。 |
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一六 庭の周圍の幕はみな細布なり |
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一六 庭の周囲のあげばりはみな亜麻の撚糸である。 |
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一七 柱の座は銅柱の鈎と桁は銀柱の頭の包は銀なり庭の柱はみな銀の桁にて連る |
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一七 柱の座は青銅、柱の鉤と桁とは銀、柱の頭のおおいも銀である。庭の柱はみな銀の桁で連ねた。 |
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一八 庭の門の幔は紫紅の絲および麻の撚絲をもて織なしたる者なりその長は二十キユビトその寛における高は五キユビトにして庭の幕と等し |
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一八 庭の門のとばりは青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で、色とりどりに織ったものであった。長さは二十キュビト、幅なる高さは五キュビトで、庭のあげばりと等しかった。 |
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一九 その柱は四その座は四にして共に銅その鈎は銀その頭の包と桁は銀なり |
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一九 その柱は四つ、その座も四つで、ともに青銅。その鉤は銀、柱の頭のおおいと桁は銀である。 |
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二〇 幕屋およびその周圍の庭の釘はみな銅なり |
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二〇 ただし、幕屋および、その周囲の庭の釘はみな青銅であった。 |
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二一 幕屋につける物すなはち律法の幕屋につける物を量るに左のごとし祭司アロンの子イタマル、モーセの命にしたがひてレビ人を率ゐ用ひてこれを量れるなり |
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二一 幕屋、すなわちあかしの幕屋に用いた物の総計は次のとおりである。すなわちモーセの命に従い、祭司アロンの子イタマルがレビびとを用いて量ったものである。 |
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二二 ユダの支派のホルの子なるウリの子ベザレル凡てヱホバのモーセに命じたまひし事等をなせり |
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二二 ユダの部族に属するホルの子なるウリの子ベザレルは、主がモーセに命じられた事をことごとくした。 |
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二三 ダンの支派のアヒサマクの子アホリアブ彼とともにありて雕刻織文をなし紫紅の絲および麻絲をもて文繡をなせり |
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二三 ダンの部族に属するアヒサマクの子アホリアブは彼と共にあって彫刻、浮き織をなし、また青糸、紫糸、緋糸、亜麻糸で、縫取りをする者であった。 |
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二四 聖所のゥの工作をなすに用たる金は聖所のシケルにしたがひて言ばキ合二十九タラント七百三十シケルなり是すなはち献納たるところの金なり |
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二四 聖所のもろもろの工作に用いたすべての金、すなわち、ささげ物なる金は聖所のシケルで、二十九タラント七百三十シケルであった。 |
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二五 會衆の中の核數られし者の献げし銀は聖所のシケルにしたがひて言ば百タラント千七百七十五シケルなり |
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二五 会衆のうちの数えられた者のささげた銀は聖所のシケルで、百タラント千七百七十五シケルであった。 |
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二六 凡て數らるゝ者の中に入し者即ち二十歲以上の者六十萬三千五百五十人ありたれば聖所のシケルにしたがひて言ば一人に一ベカとなる是すなはち半シケルなり |
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二六 これはひとり当り一ベカ、すなわち聖所のシケルの半シケルであって、すべて二十歳以上で数えられた者が六十万三千五百五十人であったからである。 |
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二七 百タラントの銀をもて聖所の座と幕の座を鑄たり百タラントをもて百座をつくれば一座すなはち一タラントなり |
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二七 聖所の座と垂幕の座とを鋳るために用いた銀は百タラントであった。すなわち百座につき百タラント、一座につき一タラントである。 |
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二八 又千七百七十五シケルをもて柱の鈎をつくり柱の頭を包み又柱を連ねあはせたり |
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二八 また千七百七十五シケルで柱の鉤を造り、また柱の頭をおおい、柱のために桁を造った。 |
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二九 又獻納たるところの銅は七十タラント二千四百シケルなり |
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二九 ささげ物なる青銅は七十タラント二千四百シケルであった。 |
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三〇 是をもちひて集會の幕屋の門の座をつくり銅の壇とその銅の網および壇のゥの器具をつくり |
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三〇 これを用いて会見の幕屋の入口の座、青銅の祭壇と、それにつく青銅の格子、および祭壇のもろもろの器を造った。 |
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三一 庭の周圍の座と庭の門の座および幕屋のゥの釘と庭の周圍のゥの釘を作れり |
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三一 また庭の周囲の座、庭の門の座、および幕屋のもろもろの釘と、庭の周囲のもろもろの釘を造った。 |
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39章 |
一 紫紅の絲をもて聖所にて職をなすところの供職の衣服を製り亦アロンのために聖衣を製りヱホバのモーセに命じたまひしごとくせり |
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一 彼らは青糸、紫糸、緋糸で、聖所の務のための編物の服を作った。またアロンのために聖なる服を作った。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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二 又金紫紅の絲および麻の撚絲をもてエポデを製り |
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二 また金糸、青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸でエポデを作った。 |
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三 金を薄片に打展べ剪て縷となしこれを紫紅の絲および麻絲に和てこれを織なし |
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三 また金を打ち延べて板とし、これを切って糸とし、青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸に交えて、巧みな細工とした。 |
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四 又これがために肩帶をつくりて之を連ねその兩の端において之を連ぬ |
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四 また、これがために肩ひもを作ってこれにつけ、その両端でこれにつけた。 |
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五 エポデの上にありて之を束ぬるところの帶はその物同じうして其の製のごとし即ち金紫紅の絲および麻の撚絲をもて製る者なりヱホバのモーセに命じたまひしごとくなり |
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五 エポデの上で、これをつかねる帯は、同じきれで、同じように、金糸、青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で作った。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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六 又葱珩を琢て金の槽に嵌め印を刻がごとくにイスラエルの子等の名をこれに鐫つけ |
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六 また、縞めのうを細工して、金糸の編細工にはめ、これに印を彫刻するように、イスラエルの子たちの名を刻み、 |
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七 これをエポデの肩帶の上につけてイスラエルの子孫の記念の玉とならしむヱホバのモーセに命じたまひしごとし |
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七 これをエポデの肩ひもにつけて、イスラエルの子たちの記念の石とした。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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八 また胸牌を巧に織なしエポデの製のごとくに金紫紅の絲および麻の撚絲をもてこれを製れり |
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八 また胸当を巧みなわざをもって、エポデの作りのように作った。すなわち金糸、青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で作った。 |
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九 胸牌は四角にして之を二重につくりたれば二重にしてその長半キユビトその濶半キユビトなり |
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九 胸当は二つに折って四角にした。すなわち二つに折って、長さを一指当りとし、幅も一指当りとした。 |
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一〇 その中に玉四行を嵌む即ち赤玉黃玉瑪瑙の一行を第一行とす |
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一〇 その中に宝石四列をはめた。すなわち、紅玉髄、貴かんらん石、水晶の列を第一列とし、 |
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一一 第二行は紅玉玉金剛石 |
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一一 第二列は、ざくろ石、るり、赤縞めのう、 |
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一二 第三行は深紅玉白瑪瑙紫玉 |
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一二 第三列は黄水晶、めのう、紫水晶、 |
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一三 第四行は黃豪ハ葱珩碧玉凡て金の槽の中にこれを嵌たり |
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一三 第四列は黄碧玉、縞めのう、碧玉であって、これらを金の編細工の中にはめ込んだ。 |
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一四 その玉はイスラエルの子等の名にしたがひ其名のごとくに之を十二になし而して印を刻がごとくにその十二の支派の各の名をこれに鐫つけたり |
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一四 その宝石はイスラエルの子たちの名にしたがい、その名と等しく十二とし、おのおの印の彫刻のように、十二部族のためにその名を刻んだ。 |
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一五 又純金を紐のごとくに組たる鏈を胸牌の上につけたり |
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一五 またひも細工にねじた純金のくさりを胸当につけた。 |
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一六 又金をもて二箇の糟をつくり二の金の環をつくりその二の環を胸牌の兩の瑞につけ |
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一六 また金の二つの編細工と、二つの金の環とを作り、その二つの環を胸当の両端につけた。 |
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一七 かの金の紐二條を胸牌の端の二箇の環につけたり |
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一七 かの二筋の金のひもを胸当の端の二つの環につけた。 |
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一八 而してその二絛の紐の兩の端を二箇の糟に結ひエポデの肩帶の上につけてその前にあらしむ |
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一八 ただし、その二筋のひもの他の両端を、かの二つの編細工につけ、エポデの肩ひもにつけて前にくるようにした。 |
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一九 又二箇の金の環をつくりて之を胸牌の兩の端につけたり即ちそのエポデに對ふところの內の邊にこれを付く |
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一九 また二つの金の環を作って、これを胸当の両端につけた。すなわちエポデに接する内側の縁にこれをつけた。 |
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二〇 また金の環二箇を造りてこれをエポデの兩傍の下の方につけてその前の方にてその聯接る處に對てエポデの帶の上にあらしむ |
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二〇 また金の環二つを作って、これをエポデの二つの肩ひもの下の部分につけ、前の方で、そのつなぎ目に近く、エポデの帯の上の方にくるようにした。 |
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二一 胸牌は紐をもてその環によりて之をエポデの環に結つけエポデの帶の上にあらしめ胸牌をしてエポデを離るゝことなからしむヱホバのモーセに命じたまひしごとし |
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二一 胸当は青ひもをもって、その環をエポデの環に結びつけ、エポデの帯の上の方にくるようにした。こうして、胸当がエポデから離れないようにした。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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二二 又エポデに屬する明衣は凡てこれをく織なせり |
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二二 またエポデに属する上服は、すべて青地の織物で作った。 |
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二三 上衣の孔はその眞中にありて鎧の領盤のごとしその孔の周圍に緣ありて綻びざらしむ |
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二三 上服の口はそのまん中にあって、その口の周囲には、よろいのえりのように縁をつけて、ほころびないようにした。 |
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二四 而して明衣の裾に紫紅の撚絲をもて石榴を作りつけ |
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二四 上服のすそには青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で、ざくろを作りつけ、 |
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二五 又純金をもて鈴をつくりその鈴を明衣の裾の石榴の間につけ周圍において石榴の間々にこれをつけたり |
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二五 また純金で鈴を作り、その鈴を上服のすその周囲の、ざくろとざくろとの間につけた。 |
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二六 即ち鈴に石榴鈴に石榴と供職の明衣の裾の周圍につけたりヱホバのモーセに命じたまひしごとし |
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二六 すなわち鈴にざくろ、鈴にざくろと、務の上服のすその周囲につけた。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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二七 又アロンとその子等のために織布をもて裏衣を製り |
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二七 またアロンとその子たちのために、亜麻糸で織った下服を作り、 |
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二八 細布をもて頭帽を製り細布をもて美しき頭巾をつくり麻の撚絲をもて褌をつくり |
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二八 亜麻布で帽子を作り、亜麻布で麗しい頭布を作り、亜麻の撚糸の布で、下ばきを作り、 |
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二九 麻の撚絲および紫紅の絲をもて帶を織なせりヱホバのモーセに命じたまひしごとし |
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二九 亜麻の撚糸および青糸、紫糸、緋糸で、色とりどりに織った帯を作った。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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三〇 又純金をもて聖冠の前板をつくり印を刻がごとくにその上にヱホバに聖といふ文字を書つけ |
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三〇 また純金をもって、聖なる冠の前板を作り、印の彫刻のように、その上に「主に聖なる者」という文字を書き、 |
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三一 之に紐をつけて之を頭帽の上に結つけたりヱホバのモーセに命じたまひし如し |
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三一 これに青ひもをつけて、それを帽子の上に結びつけた。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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三二 斯集會の天幕なる幕屋のゥの工事成ぬイスラエルの子孫ヱホバの凡てモーセに命じたまひしごとくに爲て斯おこなへり |
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三二 こうして会見の天幕なる幕屋の、もろもろの工事が終った。イスラエルの人々はすべて主がモーセに命じられたようにおこなった。 |
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三三 人衆幕屋と天幕とそのゥの器具をモーセの許に携へいたる即ちその釣その板その木その柱その座 |
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三三 彼らは幕屋と天幕およびそのもろもろの器をモーセのもとに携えてきた。すなわち、その鉤、その枠、その横木、その柱、その座、 |
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三四 赤染の牡羊の皮の蓋貛の皮の蓋障蔽の幕 |
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三四 あかね染めの雄羊の皮のおおい、じゅごんの皮のおおい、隔ての垂幕、 |
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三五 律法の櫃とその杠贖罪所 |
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三五 あかしの箱と、そのさお、贖罪所、 |
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三六 案とそのゥの器具供前のパン |
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三六 机と、そのもろもろの器、供えのパン、 |
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三七 純金の燈臺とその盞すなはち陳列る燈盞とそのゥの器具ならびにその燈火の油 |
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三七 純金の燭台と、そのともしび皿、すなわち列に並べるともしび皿と、そのもろもろの器、およびそのともし油、 |
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三八 金の壇灌膏香幕屋の門の幔子 |
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三八 金の祭壇、注ぎ油、香ばしい薫香、幕屋の入口のとばり、 |
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三九 銅の壇その銅の網とその杠およびそのゥの器具洗盤とその臺 |
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三九 青銅の祭壇、その青銅の格子と、そのさお、およびそのもろもろの器、洗盤とその台、 |
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四〇 庭の幕その柱とその座庭の門の幔子その紐とその釘ならびに幕屋に用ふるゥの器具集會の天幕のために用ふる者 |
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四〇 庭のあげばり、その柱とその座、庭の門のとばり、そのひもとその釘、また会見の天幕の幕屋に用いるもろもろの器、 |
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四一 聖所にて職をなすとにろの供職の衣服即ち祭司の職をなす時に用ふる者なる祭司アロンの聖衣およびその子等の衣服 |
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四一 聖所で務をなす編物の服、すなわち祭司の務をなすための祭司アロンの聖なる服およびその子たちの服。 |
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四二 斯ヱホバの凡てモーセに命じたまひしごとくにイスラエルの子孫そのゥの工事をなせり |
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四二 イスラエルの人々は、すべて主がモーセに命じられたように、そのすべての工事をした。 |
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四三 モーセその一切の工作を見るにヱホバの命じたまひしごとくに造りてあり即ち是のごとくに作りてあればモーセ人衆を祝せり |
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四三 モーセがそのすべての工事を見ると、彼らは主が命じられたとおりに、それをなしとげていたので、モーセは彼らを祝福した。 |
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40章 |
一 玆にヱホバ、モーセに吿て言たまひけるは |
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一 主はモーセに言われた。 |
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二 正月の元日に汝集會の天幕の慕屋を建べし |
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二 「正月の元日にあなたは会見の天幕なる幕屋を建てなければならない。 |
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三 而して汝その中に律法の櫃を置ゑ幕をもてその櫃を障蔽し |
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三 そして、その中にあかしの箱を置き、垂幕で、箱を隔て隠し、 |
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四 又案を携へいり陳設の物を陳設け且燈臺を携へいりてその燈盞を置うべし |
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四 また、机を携え入れ、それに並べるものを並べ、燭台を携え入れて、そのともしびをともさなければならない。 |
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五 汝また金の香壇を律法の櫃の前に置ゑ幔子を幕屋の門に掛け |
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五 あなたはまた金の香の祭壇を、あかしの箱の前にすえ、とばりを幕屋の入口にかけなければならない。 |
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六 燔祭の壇を集會の天幕の幕屋の門の前に置ゑ |
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六 また燔祭の祭壇を会見の天幕なる幕屋の入口の前にすえ、 |
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七 洗盤を集會の天幕とその壇の間に置ゑて之に水をいれ |
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七 洗盤を会見の天幕と祭壇との間にすえて、これに水を入れなければならない。 |
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八 庭の周圍に藩籬をたて庭の門に幔子を垂れ |
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八 また周囲に庭を設け、庭の門にとばりをかけなければならない。 |
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九 而して灌膏をとりて幕屋とその中の一切の物に灌ぎて其とそのゥの器具を聖別べし是聖物とならん |
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九 そして注ぎ油をとって、幕屋とその中のすべてのものに注ぎ、それとそのもろもろの器とを聖別しなければならない、こうして、それは聖となるであろう。 |
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一〇 汝また燔祭の壇とその一切の器具に膏をそゝぎてその壇を聖別べし壇は至聖物とならん |
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一〇 あなたはまた燔祭の祭壇と、そのすべての器に油を注いで、その祭壇を聖別しなければならない。こうして祭壇は、いと聖なるものとなるであろう。 |
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一一 又洗盤とその臺に膏をそゝぎて之を聖別め |
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一一 また洗盤と、その台とに油を注いで、これを聖別し、 |
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一二 アロンとその子等を集會の幕屋の門lにつれきたりて水をもて彼等を洗ひ |
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一二 アロンとその子たちを会見の幕屋の入口に連れてきて、水で彼らを洗い、 |
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一三 アロンに聖衣を着せ彼に膏をそゝぎてこれを聖別め彼をして祭司の職を我になさしむべし |
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一三 アロンに聖なる服を着せ、これに油を注いで聖別し、祭司の務をさせなければならない。 |
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一四 又かれの子等をつれきたりて之に明衣を着せ |
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一四 また彼の子たちを連れてきて、これに服を着せ、 |
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一五 その父になせるごとくに之に膏を灌ぎて祭司の職を我になさしむべし彼等の膏そゝがれて祭司たることは代々變らざるべきなり |
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一五 その父に油を注いだように、彼らにも油を注いで、祭司の務をさせなければならない。彼らが油そそがれることは、代々ながく祭司職のためになすべきことである」。 |
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一六 モーセかく行へり即ちヱホバの己に命じたまひし如くに爲たり |
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一六 モーセはそのように行った。すなわち主が彼に命じられたように行った。 |
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一七 第二年の正月にいたりてその月の元日に幕屋建ぬ |
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一七 第二年の正月になって、その月の元日に幕屋は建った。 |
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一八 乃ちモーセ幕屋を建てその座を置ゑその板をたてその木をさしこみその柱を立て |
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一八 すなわちモーセは幕屋を建て、その座をすえ、その枠を立て、その横木をさし込み、その柱を立て、 |
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一九 幕屋の上に天幕を張り天幕の蓋をその上にほどこせりヱホバのモーセに命じ給ひし如し |
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一九 幕屋の上に天幕をひろげ、その上に天幕のおおいをかけた。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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二〇 而してかれ律法をとりて櫃に藏め杠を櫃につけ贖罪所を櫃の上に琶ゑ |
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二〇 彼はまたあかしの板をとって箱に納め、さおを箱につけ、贖罪所を箱の上に置き、 |
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二一 櫃を幕屋に携へいり障蔽の幕を垂て律法の櫃を隱せりヱホバのモーセに命じたまひしごとし |
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二一 箱を幕屋に携え入れ、隔ての垂幕をかけて、あかしの箱を隠した。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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二二 彼また集會の幕屋において幕屋の北の方にてかの幕の外に案を置ゑ |
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二二 彼はまた会見の天幕なる幕屋の内部の北側、垂幕の外に机をすえ、 |
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二三 供前のパンをその上にヱホバの前に陳設たりヱホバのモーセに命じたまひし如し |
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二三 その上にパンを列に並べて、主の前に供えた。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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二四 又集會の幕屋において幕屋の南の方に燈臺をおきて案にむかはしめ |
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二四 彼はまた会見の天幕なる幕屋の内部の南側に、机にむかい合わせて燭台をすえ、 |
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二五 燈盞をヱホバの前にかゝげたりヱホバのモーセに命じたまひしごとし |
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二五 主の前にともしびをともした。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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二六 又集會の幕屋においてかの幕の前に金の壇を居ゑ |
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二六 彼は会見の幕屋の中、垂幕の前に金の祭壇をすえ、 |
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二七 その上に馨しき香を焚りヱホバのモーセに命じたまひしごとし |
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二七 その上に香ばしい薫香をたいた。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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二八 又幕屋の門に幔子を垂れ |
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二八 彼はまた幕屋の入口にとばりをかけ、 |
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二九 集會の天幕の幕屋の門に燔祭の壇を置ゑその上に燔祭と素祭をさゝげたりヱホバのモーセに命じたまひし如し |
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二九 燔祭の祭壇を会見の天幕なる幕屋の入口にすえ、その上に燔祭と素祭をささげた。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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三〇 又集會の天幕とその壇の間に洗盤をおき其に水をいれて洗ふことの爲にす |
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三〇 彼はまた会見の天幕と祭壇との間に洗盤を置き、洗うためにそれに水を入れた。 |
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三一 モーセ、アロンおよびその子等其につきて手足を洗ふ |
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三一 モーセとアロンおよびその子たちは、それで手と足を洗った。 |
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三二 即ち集會の幕屋に入る時または壇に近づく時に洗ふことをせりヱホバのモーセに命じたまひしごとし |
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三二 すなわち会見の天幕にはいるとき、また祭壇に近づくとき、そこで洗った。主がモーセに命じられたとおりである。 |
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三三 また幕屋と壇の周圍の庭に藩籬をたて庭の門に幔子を垂ぬ是モーセその工事を竣たり |
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三三 また幕屋と祭壇の周囲に庭を設け、庭の門にとばりをかけた。このようにしてモーセはその工事を終えた。 |
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三四 斯て雲集會の天幕を蓋てヱホバの榮光幕屋に充たり |
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三四 そのとき、雲は会見の天幕をおおい、主の栄光が幕屋に満ちた。 |
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三五 モーセは集會の幕屋にいることを得ざりき是雲その上に止り且ヱホバの榮光幕屋に盈たれぱなり |
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三五 モーセは会見の幕屋に、はいることができなかった。雲がその上にとどまり、主の栄光が幕屋に満ちていたからである。 |
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三六 雲幕屋の上より昇る時にはイスラエルの子孫途に進めり其途々凡て然り |
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三六 雲が幕屋の上からのぼる時、イスラエルの人々は道に進んだ。彼らはその旅路において常にそうした。 |
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三七 然ど雲の昇らざる時にはその昇る日まで途に進むことをせざりき |
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三七 しかし、雲がのぼらない時は、そののぼる日まで道に進まなかった。 |
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三八 即ち晝は幕屋の上にヱホバの雲あり夜はその中に火ありイスラエルの家の者皆これを見るその途々すべて然り |
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三八 すなわちイスラエルの家のすべての者の前に、昼は幕屋の上に主の雲があり、夜は雲の中に火があった。彼らの旅路において常にそうであった。 |
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Office Murakami |