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トーラ34-43部(民數紀略1-36章)を資料説に従って色分けしてみました |
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ヘブライ語聖典トーラ(律法)が旧約聖書の「創世記」「出エジプト記」「レビ記」「民数記」「申命記」(モーセ5書)になりました |
トーラ54部のうち34-43部が旧約聖書の民數紀略1-36章になりました |
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トーラ(モーセ五書)は「ヤㇵウェスト資料」「エロヒスト資料」「申命記作家資料」「祭司資料」など複数の資料から成っているとう説があります |
ヘブライ語原典で神の名יהוה(ヤㇵウェㇵ)を用いる「ヤㇵウェスト資料」 |
ヘブライ語原典で神の名אלהים(エロヒーム)を用いる「エロヒスト資料」 |
申命記を中心とした「申命記作家資料」と申命記作家による加筆 |
祭司たちが書き記した「祭司資料」と祭司たちによる加筆 |
この四つの資料の成り立ち順は「ヤㇵウェスト資料」→「エロヒスト資料」→「申命記作家資料」→「祭司資料」 |
四つの資料を組み合わせて更に資料の間をつなぐため筆を加えてトーラ(モーセ五書)はできたと言われています |
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ここではトーラ34-43部、つまり民數紀略1-36章の日本語訳を資料説に従って上記の色に色分けしてみました |
日本語訳は英国聖書會社「舊約全書」(明治三十九年発行)と日本聖書協會「舊約聖書」(大正六年)によりました(文語訳) |
二つとも本文は同じです(書名は「出埃及記→出エジプト記」「利未記→レビ記」と変わります) |
日本語訳本文は漢字・送り仮名とも明治・大正時代そのままの形を復刻できるように努めました |
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トーラ(律法) |
旧約聖書 |
日本語訳本文(明治・大正訳ではיהוהをエホバと訳しאלהיםを~と訳しています) |
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トーラ34部 |
民數紀略 |
第一章 |
一 エジプトの國を出たる次の年の二月の一日にヱホバ、シナイの野に於て集會の幕屋の中にてモーセに吿て言たまはく |
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二 汝等イスラエルの子孫の全會衆の惣數をその宗族に依り其父祖の家に循ひて核べそのゥの男丁の名の數と頭數とを得よ |
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三 すなはちイスラエルの中凡て二十歲以上にして戰爭にいづるに勝る者を汝とアロンその軍旅にしたがひて數ふべし |
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四 またゥの支派おのおのその父祖の家の長たる者一人を出して汝等とともならしむべし |
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五 汝らとともに立べき人々の名は是なり即ちルベンよりはシデウルの子エリヅル |
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六 シメオンよりはツリシヤゲイの子シルミエル |
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七 ユダよりはアミナダブの子ナシヨン |
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八 イッサ力ルよりはツアルの子ネタニエル |
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九 ゼブルンよりはヘロンの子エリアブ |
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一〇 ヨセフの子等の中にてはエフライムよりはアミホデの子エリシヤマ、マナセよりはパダヅルの子ガマリエル |
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一一 ベニヤミンよりはギデオニの子アビダン |
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一二 ダンよりはアミシヤダイの子アヒエゼル |
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一三 アセルよりはオクランの子パギエル |
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一四 ガドよりはデウエルの子エリアサフ |
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一五 ナフタリよりはエナンの子アヒラ |
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一六 是等は會衆の中より選み出されし者にてその父祖の支派の牧伯またイスラエルの千人の長なり |
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一七 かくてモーセとアロンこゝに名を擧たる人々を率領て |
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一八 二月の一日に會衆をことごとく集めければ彼等その宗族に循ひその父祖の家にしたがひその名の數にしたがひて自分の出生を述たりかく二十歲以上の者ことごとく核へらる |
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一九 ヱホバの命じたまひしごとくモーセ、シナイの野にて彼等を核數たり |
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二〇 すなはちイスラエルの長子ルベンの子等より生れたる者をその宗族によりその父祖の家にしたがひて核べ二十歲以上にして戰爭にいづるに勝る男丁を數へたるに其名の數に依りその頭數によれば |
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二一 ルベンの支派の中にその核數られし者四萬六千五百人ありき |
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二二 またシメオンの子等より生れたる者等をその宗族によりその父祖の家にしたがひて核べ二十歲以上にして戰爭にいづるに勝る男丁を數へたるにその名の數に依りその頭數に依ば |
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二三 シメオンの支流の中にその核數られし者五萬九千三百人ありき |
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二四 またガドの子等より生れたる者をその宗族に依りその父祖の家にしたがひて核べ二十歲以上にして戰爭に出るに勝る男丁を數へたるにその名の數に依れば |
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二五 ガドの支派の中にその核數られし者四萬五千六百五十人ありき |
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二六 ユダの子等より生れたる者をその宗族に依りその父祖の家に循ひて核べ二十歲以上にして戰爭にいづるに勝る男丁を數へたるにその名の數に依れば |
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二七 ユダの支派の中にその核數られし者七萬四千六百人ありき |
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二八 イッサ力ルの子等より生れたる者をその宗族に依りその父祖の家にしたがひて核べ二十歲以上にして戰爭に出るに勝る男丁を數へたるにその名の數に依ば |
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二九 イッサカルの支派の中にその核數られし者五萬四千四百人ありき |
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三〇 ゼブルンの子等より生れたる者をその宗族によりその父祖の家にしたがひて核べ二十歲以上にして戰爭にいづるに勝る男丁を數へたるにその名の數によれば |
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三一 ゼブルンの支派の中に其核數られし者五萬七千四百人あ |
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三二 ヨセラの子等の中エフライムの子等より生れたる者をその宗族によりその父祖の家にしたがひて核ベ二十歲以上にして戰爭にいづるに勝る男丁を數へたるにその名の數に依ば |
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三三 エフライムの支派の中にその核數られし者四萬五百人ありき |
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三四 又マナセの子等より生れたる者をその宗族に依りその父祖の家に循ひて核べ二十歲以上にして戰爭にいづるに勝る男丁を數へたるにその名の數に依ば |
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三五 マナセの支派の中にその核數られし者三萬二千二百人ありき |
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三六 ベニヤミンの子等より生れたる者をその宗族によりその父祖の家にしたがひて核べ二十歲以上にして戰爭にいづるに勝る男丁を數へたるにその名の數によれば |
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三七 ベニヤミンの支派の中にその數へられし者三萬五千四百人ありき |
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三八 ダンの子等より生れたる者をその宗族によりその父祖の家にしたがひて核べ二十歲以上にして戰爭にいづるに勝る男丁を數へたるにその名の數によれば |
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三九 ダンの支派の中にその核數られし者六萬二千七百人ありき |
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四〇 アセルの子等より生れたる者をその宗族によりその父祖の家にしたがひて核べ二十歲以上にして戰爭にいづるに勝る男丁を數へたるにその名の數によれば |
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四一 アセルの支派の中にその核數られし者四萬一千五百人ありき |
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四二 ナフタリの子等より生れたる者をその宗族によりその父祖の家にしたがひて核べ二十歲以上にして戰爭にいづるに勝る男丁を數へたるにその名の數によれば |
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四三 ナフタリの支派の中にその數へられし者五萬三千四百人ありき |
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四四 是すなはちその核數られし者にしてモーセとアロンとイスラエルの牧伯等の數ふる所是のごとしその牧伯等は十二人にして各々その父祖の家のために出たるなり |
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四五 斯イスラエルの子孫をその父祖の家にしたがひて核べ二十歲以上にして戰爭にいづるに勝る男丁をイスラエルの中に數へたるに |
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四六 其核數られし者キ合六十萬三千五百五十人ありき |
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四七 但しレビの支派の人はその父祖にしたがひて核數らるゝこと無りき |
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四八 即ちヱホバ、モーセに吿て言たまひけらく |
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四九 惟レビの支派のみは汝これを核數べからずまたその總數をイスラエルの子孫とともに計ふべからざるなり |
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五〇 なんぢレビ人をして律法の幕屋とそのゥの器具と其に屬するゥの物を管理らしむベし彼等はその幕屋とそのゥの器具を運搬ぶことを爲しまたこれが役事を爲し幕屋の四圍にその營を張べし |
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五一 幕屋を移す時はレビ人これを折卸し幕屋を立る時はレビ人これを組たつべし外人のこれに近く者は殺さるべし |
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五二 イスラエルの子孫はその軍旅に循ひて各々自己の營にその天幕を張り各人その隊の纛の下に天幕を張べし |
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五三 然どレビ人は律法の幕屋の四圍に營を張べし是イスラエルの子孫の全會衆の上に震怒のおよぶことなからん爲なりレビ人は律法の幕屋をあづかり守るべし |
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五四 是においてイスラエルの子孫ヱホバのモーセに命じたまひしごとくに凡て爲し斯おこなへり |
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民數紀略 |
第二章 |
一 ヱホバ、モーセとアロンに吿て言たまはく |
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二 イスラエルの子孫は各々その隊の纛の下に營を張てその父祖の旗號の下に居るべくまた集會の幕屋の四圍において之にむかひて營を張べし |
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三 即ち日の出る方東に於てはユダの營の纛の下につく者その軍旅にしたがひて營を張りアミナダブの子ナシヨン、ユダの子孫の牧伯となるべし |
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四 その軍旅すなはちその核數られし者は七萬四千六百人 |
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五 その傍に營を張る者はイッサカルの支派なるべし而してツアルの子ネタニエル、イッサカルの子孫の牧伯となるべし |
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六 その軍旅すなはちその核數られし者は五萬四千四百人 |
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七 またゼブルンの支派これと偕にありてヘロンの子エリアブ、ゼプルンの子孫の牧伯となるべし |
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八 その軍旅すなはちその核數られし者は五萬七千四百人 |
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九 ユダの營の軍旅すなはち核數られし者はキ合十八萬六千四百人是等の者首先に進むべし |
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一〇 また南の方に於てはルベンの營の纛の下につく者その軍旅にしたがひて居りシデウルの子エリヅル、ルベンの子孫の牧伯となるべし |
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一一 その軍旅すなはちその核數られし者は四萬六千五百人 |
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一二 その傍に營を張る者はシメオンの支派なるべし而してツリシヤダイの子シルミエル、シメオンの子孫の牧伯となるべし |
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一三 その軍旅すなはちその核數られし者は五萬九千三百人 |
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一四 ガドの支派これに次ぎデウエルの子エリアサフ、ガドの子孫の牧伯となるべし |
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一五 その軍旅すなはちその核數られし者は四萬五千六百五十人 |
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一六 ルベンの營の軍旅すなはちその核數られし者はキ合十五萬一千四百五十人是等の者第二番に進むべし |
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一七 その次に律法の幕屋レビ人の營とともにゥ營の眞中にありて進むベし彼等はその營を張がごとくに各々その隊にしたがひその纛にしたがひて進むべきなり |
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一八 また西の方においてはエフライムの營の纛の下につく者その軍旅にしたがひて居りアミホデの子エリシヤマ、エフライムの子孫の牧伯となるべし |
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一九 その軍旅すなはちその核數られし者は四萬五百人 |
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二〇 マナセの支派その傍にありてパダヅルの子ガマリエル、マナセの子孫の牧伯となるべし |
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二一 その軍旅すなはちその核數られし者は三萬二千二百人 |
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二二 ベニヤミンの支派これに次ぎギデオニの子アビダン、ベニヤミンの子孫の牧伯となるべし |
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二三 その軍旅すなはちその數へられし者は三萬五千四百人 |
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二四 エフライムの營の軍旅すなはちその核數られし者はキ合十萬八千一百人是等の者第三番に進むべし |
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二五 また北の方に於てはダンの營の纛の下につく者その軍旅に循ひて居りアミシヤダイの子アヒエゼル、ダンの子孫の牧伯となるべし |
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二六 その軍旅すなはちその核數られし者は六萬二千七百人 |
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二七 その傍に營を張る者はアセルの支派なるべし而してオクランの子パギエル、アセルの子孫の牧伯となるべし |
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二八 その軍旅すなはちその核數られし者は四萬一千五百人 |
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二九 ナフタリの支派これに次ぎエナンの子アヒラ、ナフタリの子孫の牧伯となるべし |
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三〇 その軍旅すなはちその核數られし者は五萬三千四百人 |
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三一 ダンの營の核數られし者はキ合十五萬七千六百人是等の者その旗號にしたがひて最後に進むべし |
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三二 イスラエルの子孫のその父祖の家にしたがひて核數られし者は是のごとしゥ營の軍旅すなはちその核數られし者はキ合六十萬三千五百五十人なりき |
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三三 但しレビ人はイスラエルの子孫とともに計へらるゝこと無りきすなはちヱホバのモーセに命じたまへる如し |
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三四 是においてイスラエルの子孫ヱホバの凡てモーセに命じたまひしごとくに行ひ各々その宗族に依りその父祖の家に依りその隊の纛にしたがひて營を張りまた進むことを爲せり |
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民數紀略 |
第三章 |
一 ヱホバ、シナイ山に於てモーセと語ひたまへる日にはアロンとモーセの一族左のごとくにてありき |
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二 アロンの子孫は是のごとし長子はナダブ次はアビウ、エレアザル、イタマル |
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三 是すなはちアロンの子等の名なり彼等は皆膏そゝがれ祭司の職に任ぜられて祭司となれり |
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四 ナダブとアビウはシナイの野にて異火をヱホバの前に獻たる時にヱホバの前に死り子なしエレアザルとイタマルはその父アロンの目の前にて祭司の職を爲り |
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五 ヱホバまたモーセに吿て言たまはく |
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六 レビの支派を召よせ祭司アロンの前に侍りてこれに事へしめよ |
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七 彼らは集會の幕屋の前にありてアロンの職と全會衆の職に替り幕屋の役事をなすべきなり |
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八 すなはち彼等は集會の幕屋のゥの器具を看守イスラエルの子孫の職に替りて幕屋の役事をなすべし |
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九 汝レビ人をアロンとその子等に與ふべしイスラエルの子孫の中より彼等は全くアロンに與へられたる者なり |
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一〇 汝アロンとその子等を立て祭司の職を行はしむべし外人の近づく者は殺されん |
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一一 ヱホバすなはちモーセに吿て言たまはく |
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一二 視よ我イスラエルの子孫の中なる始に生れたる者すなはち首出の代にレビ人をイスラエルの子孫の中より取り |
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一三 首出はすべて吾が有なり我エジプトの國の中の首出をことごとく擊ころせる時イスラエルの首出を人も畜もことごとく聖別て我に歸せしめたり是はわが有となるべし我はヱホバなり |
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一四 ヱホバ、シナイの野にてモーセに吿ていひたまはく |
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一五 汝レビの子孫をその父祖の家に依りその宗族にしたがひて核數よ即ちその一箇月以上の男子を核數べし |
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一六 是においてモーセ、ヱホバの言に循ひてその命ぜられしごとくに之を核數たり |
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一七 レビの子等の名は左のごとしゲルシヨン、コハテ、メラリ |
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一八 ゲルシヨンの子等の名はその宗族によれば左の如しリブニ、シメイ |
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一九 コハテの子等の名はその宗族に依ば左のごとしアムラム、イヅハル、へブロン、ウジエル |
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二〇 メラリの子等の名はその宗族によればマヘリ、ムシなりレビ人の宗族はその父祖の家に依ば是のごとくなり |
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二一 ゲルシヨンよりリブニ人の族とシメイ人の族出たり是すなはちゲルシヨン人の族なり |
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二二 その核數られし者の數すなはち一箇月以上の男子の數はキ合七千五百人 |
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二三 ゲルシヨン人の族は凡て幕屋の後すなはち西の方に營を張べし |
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二四 而してラエルの子エリアサフ、ゲルシヨン人の牧伯となるべし |
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二五 集會の幕屋におけるゲルシヨンの子孫の職守は幕屋と天幕とその頂蓋および集會の幕屋の入口の幔と |
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二六 庭の幕および幕屋と壇の周圍なる庭の入口の幔ならびにその繩等凡て之に用ふる物を守るべき事なり |
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二七 またコハテよりアムラミ人の族イヅハリ人の族へブロン人の族ウジエリ人の族出たり是すなはちコハテ人の族なり |
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二八 一箇月以上の男子の數はキ合八千六百人是みな聖所の職守を守るべき者なり |
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二九 コハテの子孫の族は凡て幕屋の南の方に營を張べし |
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三〇 而してウジエルの子エリザパン、コハテ人の族の牧伯となるべし |
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三一 彼等の職守は律法の櫃案燈臺ゥ壇および聖所の役事に用ふる器具ならびに幔等凡て其處に用ふる物を守るべき事なり |
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三二 祭司アロンの子エレアザル、レビ人の牧伯の長となり且聖所の職を守る者を統轄るべし |
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三三 又メラリよりマヘリ人の族とムシ人の族出たり是すなはちメラリの族なり |
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三四 その核數られし者すなはち一箇月以上の男子の數は六千二百人 |
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三五 アビハイルの子ツリエル、メラリの族の牧伯となり此族幕屋の北の方に營を張べし |
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三六 メラリの子孫の管理るべき者職守とすべき者は幕屋の板とその木その柱その座そのゥの器具および其に用ふる一切の物 |
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三七 ならびに庭の周圍の柱とその座その釘およびその繩なり |
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三八 また幕屋の前その東の方すなはち集會の幕屋の東の方にはモーセとアロンおよびアロンの子等營を張りイスラエルの子孫の職守に代て聖所の職守を守るべし外人の近づく者は殺されん |
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三九 モーセとアロン、ヱホバの言に依りレビ人を悉く核數たるに一箇月以上の男子の數二萬二千ありき |
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四〇 ヱホバまたモーセに言たまはく汝イスラエルの子孫の中の首出たる男子の一箇月以上なる者を盡く數へてその名の數を計れ |
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四一 我はヱホバなり我ために汝レビ人を取りてイスラエルの子孫の中なるゥの首出子に代へまたレビ人の家畜を取てイスラエルの子孫の家畜の中なるゥの首出に代べし |
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四二 モーセすなはちヱホバの己に命じたまへるごとくにイスラエルの子孫の中なる首出子を盡く數へたり |
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四三 その數へられし首出なる男子の一箇月以上なる者はその名の數に依ばキ合二萬二千二百七十三人なりき |
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四四 すなはちヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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四五 汝レビ人を取てイスラエルの子孫の中なるゥの首出子に代へまたレビ人の家畜を取て彼等の家畜に代よレビ人はわが所有とならん我はヱホバなり |
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四六 またイスラエルの子孫の首出子はレビ人より多きこと二百七十三人なれば是等をば贖ふべき者となし |
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四七 その頭數に依て一人ごとに五シケルを取べし即ち聖所のシケルに循ひて之を取べきなり一シケルは二十ゲラなり |
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四八 汝その餘れる者の贖の金をアロンとその子等に付すべし |
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四九 是においてモーセ、レビ人をもて贖ひ餘せるところの者の贖の金を取り |
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五〇 即ちモーセ、イスラエルの子孫の首出子の中より聖所のシケルにしたがひて金千三百六十五シケルを取り |
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五一 その贖はるゝ者の金をヱホバの言にしたがひてアロンとその子等に付せりヱホバのモーセに命じたまひし如し |
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民數紀略 |
第四章 |
一 ヱホバまたモーセとアロンに吿て言たまはく |
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二 レビの子孫の中よりコハテの子孫の總數をその宗族に依りその父祖の家にしたがひて計べ |
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三 三十歲以上五十歲までにして能く軍團に入り集會の幕屋に働作をなすことを得る者をことごとく數へよ |
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四 コハテの子孫が集會の幕屋においてなすべき勤務は至聖物に關る者にして是のごとし |
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五 即ち營を進むる時はアロンとその子等まづ往て障蔽の幕を取おろし之をもて律法の櫃を覆ひ |
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六 その上に貛の皮の蓋をほどこしまたその上に總の布を打かけその杠を差いるべし |
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七 また供前のパンの案の上にはき布を打かけその上に皿匙杓および酒を灌ぐ斝を置きまた常供のパンをその上にあらしめ |
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八 紅の布をその上に封かけ貛の皮の蓋をもてこれを覆ひ而してその杠を差いるべし |
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九 またき布を取て燈臺とその盞その燈鉗その剪燈盤および其に用ふるゥの油の器を覆ひ |
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一〇 貛の皮の蓋の內に燈臺とそのゥの器をいれてこれを棹にかくべし |
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一一 また金の壇の上にき布を打かけ貛の皮の蓋をもて之を蓋ひその杠を差いるべし |
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一二 また聖所の役事に用ふる役事の器をことごとく取き布に裹み瞳の皮の蓋をもてこれを蓋ひて棹にかくべし |
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一三 また壇の灰を取さりて紫の布をその壇に打かけ |
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一四 その上に役事をなすに用ふるゥの器具すなはち火鼎肉又火鏟鉢および壇の一切の器具をこれに載せ貛の皮の蓋をその上に打かけ而してその杠を差とほすべし |
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一五 營を進むるにあたりてアロンとその子等聖所と聖所の一切の器具を蓋ふことを畢りたらば即ちコハテの子孫いり來りてこれを舁べし然ながら彼等は聖物に捫るべからず恐くは死ん集會の幕屋の中なる是等の物はコハテの子孫の擔ふべき者なり |
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一六 祭司アロンの子エレアザルは燈火の油馨しき香常供の素祭および灌膏を司どりまた幕屋の全體とその中なる一切の聖物および其處のゥの器具を司どるべし |
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一七 ヱホバまたモーセとアロンに吿て言たまはく |
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一八 汝等コハテ人の宗族の者をしてレビ人の中より絕るゝに至らしむる勿れ |
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一九 彼等が至聖物に近く時に生命を保ちて死ることなからん爲に汝等かく之に爲べし即ちアロンとその子等まづ入り彼等をして各箇その役事に就しめその擔ふべき物を取しむべし |
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二〇 彼等は入て須臾も聖物を觀るべからず恐らくは死ん |
トーラ35部 |
二一 ヱホバまたモーセに吿て言たまはく |
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二二 汝ゲルシヨンの子孫の總數をその父祖の家に依りその宗族に循ひてしらべ |
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二三 三十歲以上五十歲までにして能く軍團に入り集會の幕屋に働作をなすことを得る者をことごとく數へよ |
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二四 ゲルシヨン人の働く事と擔ふ物は是のごとし |
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二五 即ち彼等は幕屋の幕と集會の天幕およびその頂蓋とその上なる輝の皮の蓋ならびに集會の天幕の入口の幔を擔ひ |
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二六 庭の幕および幕屋と壇の周圍なる庭の門の入口の幔とその繩ならびにそれに用ふるゥの器具と其がために造る一切の物を擔ふべし斯働作べきなり |
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二七 ゲルシヨンの子孫の一切の役事すなはちその擔ふところと働くところはアロンとその子等の命に循ふべきなり汝等は彼等にその擔ふべき物を割交してこれを守らしむべし |
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二八 ゲルシヨンの子孫の宗族が集會の幕屋において爲べき働作は是のごとし彼等の守る所は祭司アロンの子イタマルこれを監督るべし |
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二九 メラリの子孫もまた汝これをその宗族に依りその父祖の家に循ひて計べ |
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三〇 三十歲以上五十歲までにして能く軍團に入り集會の幕屋において勤務をなすことを得る者を盡く數へよ |
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三一 彼等が集會の幕屋において爲べき一切の役事すなはちその擔ひ守るべき物は是のごとし幕屋の板その木その柱その座 |
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三二 庭の四周の柱その座その釘その繩およびこれがために用ふる一切の器具なり彼等が擔ひ守るべき器具は汝等その名を按べて之を數ふべし |
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三三 是すなはちメラリの子孫の族がなすべき役事にして彼等は祭司アロンの子イタマルの監督をうけて集會の幕屋において此すべての役事を爲べきなり |
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三四 是においてモーセとアロンおよび會衆の牧伯等コハテの子孫をその宗族に依りその父祖の家にしたがひてしらべ |
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三五 三十歲以上五十歲までにして能く軍團に入り集會の幕屋において勤務をなすことを得る者を盡く數へたるに |
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三六 その宗族にしたがひて數へられし者二千七百五十人ありき |
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三七 是すなはちコハテ人の族の數へられし者にして皆集會の幕屋に於て役事をなすことを得る者なりモーセとアロン、ヱホバがモーセによりて命じたまひlし所にしたがひて之を數へたり |
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三八 またゲルシヨンの子孫をその宗族に依りその父祖の家に循ひて計べ |
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三九 三十歲以上五十歲までにして能く軍團に入り集會の幕屋において勤務をなすことを得る者を數へたるに |
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四〇 その宗族に依りその父祖の家に循ひて數へられし者二千六百三十人ありき |
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四一 是すなはちゲルシヨンの子孫の族の數へられし者にして皆集會の幕屋において勤務をなすことを得る者なりモーセとアロン、ヱホバの命にしたがひて之を數へたり |
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四二 またメラリの子孫の族をその宗族に依りその父祖の家に循ひて計べ |
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四三 三十歲以上五十歲までにして能く軍團に入り集會の幕屋において勤務をなすことを得る者を數へたるに |
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四四 その宗族にしたがひて數へられし者三千二百人ありき |
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四五 是すなはちメラリの子孫の族の數へられし者なりモーセとアロン、ヱホバのモーセによりて命じたまひし所にしたがひて之を數へたり |
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四六 モーセとアロンおよびイスラエルの牧伯等レビ人をその宗族に依りその父祖の家にしたがひてしらべ |
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四七 三十歲以上五十歲までにして能く來りて集會の幕屋の役事を爲し且これを擔ふ業を爲す者を數へたるに |
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四八 その數へられしものの數キ合八千五百八十人なりき |
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四九 ヱホバの命にしたがひてモーセかれらを數へ彼等をして各人その役事に就しめかつその擔ふ所をうけもたしめたりヱホバの命にしたがひて數へたるところ是のごとし |
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民數紀略 |
第五章 |
一 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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二 イスラエルの子孫に命じて癩病人と流出ある者と死骸に汚されたる者とを盡く營の外に出さしめよ |
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三 男女をわかたず汝等これを出して營の外に居しめ彼等をしてその營を汚さしむべからず我そのゥ營の中に住なり |
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四 イスラエルの子孫かく爲して之を營の外に出せりすなはちヱホバのモーセに吿たまひし如くにイスラエルの子孫然なしぬ |
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五 ヱホバまたモーセに吿て言たまはく |
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六 イスラエルの子孫に吿よ男または女もし人の犯す罪を犯してヱホバに悖りその身罪ある者とならば |
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七 その犯せし罪を言あらはしその物の代價にその五分の一を加へてこれを己が罪を犯せる者に付してその償を爲べし |
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八 然ど若その罪の償を受べき親戚その人にあらざる時はその罪の償をヱホバになして之を祭司に歸せしむべしまた彼のために用ひて贖をなすところの贖罪の牡羊も祭司に歸す |
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九 イスラエルの子孫の擧祭となして祭司に携へ來る所の聖物は皆祭司に歸す |
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一〇 ゥの人の聖別て獻る物は祭司に歸し凡て人の祭司に付す物は祭司に歸するなり |
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一一 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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一二 イスラエルの子孫に吿てこれに言へ人の妻道ならぬ事を爲てその夫に罪を犯すあり |
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一三 人かれと交合したるにその事夫の目にかくれて露顯ず彼その身を汚したれどこれが證人となる者なく彼またその時に執へられもせざるあり |
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一四 すなはち妻その身を汚したる事ありて夫猜疑の心を起してその妻を疑ふことあり又は婁その身を汚したる事なきに夫猜疑の心を起してその妻を疑ふことある時は |
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一五 夫その妻を祭司の許に携へきたり大麥の粉一エパの十分の一をこれがために禮物として持きたるべしその上に油を灌べからずまた乳香を加ふべからず是は猜疑の禮物記念の禮物にして罪を誌えしむる者なればなり |
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一六 祭司はまたその婦人を近く進ませてヱホバの前に立しめ |
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一七 瓦の器に聖水を入れ幕屋の下の地の土を取てその水に放ち |
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一八 其婦人をヱホバの前に立せ婦人にその頭を露さしめて記念の禮物すなはち猜疑の禮物をその手に持すべし而して祭司は詛を來らするところの苦き水を手に執り |
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一九 婦を誓せてこれに言べし人もし汝と寢たる事あらず汝また汝の夫を措て道ならぬ事を爲て汚穢に染しこと無ば詛を來する此苦水より害を受ること有ざれ |
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二〇 然ど汝もし汝の夫を措き道ならぬ事を爲てその身を汚し汝の夫ならざる人と寢たる事あらば |
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二一 (祭司その婦人をして詛を來らする誓をなさしめて祭司その婦人に言べし〕ヱホバ汝の腿を瘦しめ汝の腹を脹れしめ汝をして汝の民の指て詛ふ者指て誓ふ者とならしめたまへ |
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二二 また詛を來らするこの水汝の膓にいりて汝の腹を脹れさせ汝の腿を瘦させんとその時婦人はアーメン、アーメンと言べし |
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二三 而して祭司この詛を書に筆記しその苦水にて之を洗おとし |
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二四 婦人をしてその詛を來らする水を飮しむべしその詛を來らする水かれの中にいりて苦ならん |
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二五 祭司まづその婦人の手より猜疑の禮物を取りその禮物をヱホバの前に搖てこれを壇に持來り |
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二六 而して祭司其禮物の中より記念の分一握をとりて之を壇の上に焚き然る後婦人にその水を飮しむべし |
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二七 その水を之に飮しめたる時はもしかれその身を汚し夫に罪を犯したる事あるに於てはその詛を來らする水かれの中に入て苦くなりその腹脹れその腿瘦て自己はその民の指て詛ふ者とならん |
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二八 然ど彼もしその身を汚しゝ事あらずして潔からば害を受ずして能く子を生ん |
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二九 是すなはち猜疑の律法なり妻たる者その夫を措き道ならぬ事を爲て身を汚しゝ時 |
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三〇 また夫たる者猜疑の心を起してその妻を疑う時はその婦人をヱホバの前におきて祭司その律法のごとく之に行ふべきなり |
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三一 斯せば夫は罪なく妻はその罪を任ん |
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民數紀略 |
第六章 |
一 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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二 イスラエルの子孫に吿て之に言へ男または女俗を離れてナザレ人の誓願を立て俗を離れてその身をエホバに歸せしむる時は |
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三 葡萄酒と濃酒を斷ち葡萄酒の醋となれる者と濃酒の醋となれる者を飮ずまた葡萄の汁を飮ず葡萄の鮮なる者をも乾たる者をも食はざるベし |
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四 その俗を離れをる日の問はキて葡萄の樹より取たる者はその核より皮まで一切食ふベからざるなり |
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五 その誓願を立て俗を離れをる日の間はキて薙刀をその頭にあつべからずその俗を離れて身をヱホバに歸せしめたる日の滿るまで彼は聖ければその頭髪を長しおくべし |
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六 その俗を離れて身をヱホバに歸せしむる日の間は凡て死骸に近づくべからず |
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七 其父母兄弟姊妹の死たる時にもこれがために身を汚すべからず其はその俗を離れて~に歸したる記號その首にあればなり |
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八 彼はその俗を離れをる日の間は凡てヱホバの聖者なり |
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九 もし人計ずも彼の傍に死てそのナザレの頭を汚すことあらばその身を潔る日に頭を剃べしすなはち第七日にこれを剃べきなり |
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一〇 而して第八日に鳲鳩二かまたは雛き鴿二を祭司に携へきたり集會の幕屋の門にいたるべし |
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一一 斯て祭司はその一を罪祭に一を燔祭に献げ彼が屍に由て獲たる罪を贖ひまたその日にかれの首を聖潔すべし |
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一二 彼またその俗を離れてヱホバに歸するの日を新にし當歲の羔羊を携へきたりて愆祭となすべし彼その俗を離れをる時に身を汚したれば是より前の日はその中に算ふべからざるなり |
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一三 ナザレ人の律法は是のごとしその俗を離るゝの日滿たる時はその人を集會の幕屋の門に携へいたるべし |
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一四 斯てその人は禮物をヱホバにさゝぐべし即ち當歲の羔羊の牡の全き者一匹を燔祭となし當歲の羔羊の牝の全き者一匹を罪祭となし牡羊の全き者一匹を酬恩祭となし |
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一五 また無酵パン一筐麥粉に油を和て作れる菓子油を塗たる酵いれぬ煎餅およびその素祭と灌祭の物を持きたるべし |
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一六 斯て祭司これをヱホバの前に携へきたりその罪祭と酬恩祭を獻げ |
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一七 またその牡羊を筐の中なる酵いれぬパンとあはせこれを酬恩祭の犧牲としてヱホバに獻ぐべし祭司またその素祭と灌祭をも獻ぐべきなり |
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一八 ナザレ人は集會の幕屋の門に於てそのナザレの頭を剃りそのナザレの頭の髪を取てこれを酬恩祭の犧牲の下の火に放つべし |
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一九 祭司その牡羊の煑たる肩と筐の中の酵いれぬ菓子一箇と酵いれぬ煎餅一箇をとりてこれをナザレ人がそのナザレの頭を剃におよびてこれをその手に授け |
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二〇 而して祭司ヱホバの前にて之を搖て搖祭となすべし是は聖物にしてその搖る胸と擧たる腿とともに祭司に歸すべし斯て後ナザレ人は酒を飮ことを得 |
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二一 是すなはち誓願を立たるナザレ人がその俗を離れ居し事によりてヱホバに禮物を獻ぐるの律法なり此外にまたその能力の及ぶところの物を献ぐることを得べし即ちその立たる誓願のごとくその俗を離るゝの律法にしたがひて爲べきなり |
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二二 ヱホバまたモーセに吿て言たまはく |
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二三 アロンとその子等に吿て言へ汝等斯のごとくイスラエルの子孫を祝して言べし |
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二四 願くはヱホバ汝を惠み汝を守りたまへ |
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二五 願くはヱホバその面をもて汝を照し汝を憐みたまへ |
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二六 願くはヱホバその面を擧て汝を眷み汝に平安を賜へと |
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二七 かくして彼等吾名をイスラエルの子孫に蒙らすべし然ば我かれらを惠まん |
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民數紀略 |
第七章 |
一 モーセ幕屋を建をはり之に膏を灌ぎてこれを聖別めまたその一切の器具およびその壇とその一切の器具に膏を灌ぎて之を聖別たる日に |
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二 イスラエルの牧伯等すなはちそのゥ宗族の長ゥ支派の牧伯にしてその核數られし者を監督る者等獻物を爲り |
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三 彼等その禮物をヱホバに持きたるに蓋ある車六輛と牛十二匹あり牧伯二人に車一輛一人に牛一匹なり即ちこれを幕屋の前にひき至れり |
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四 時にヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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五 汝これを彼等より取て集會の幕屋の用に供へレビ人にその職分職分にしたがひて之を授すべし |
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六 是においてモーセその車と牛を取て之をレビ人に授せり |
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七 即ちゲルシヨンの子孫にはその職分を按へて車二輛と牛四匹を授し |
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八 メラリの子孫にはその職分を按へて車四輛と牛八匹を授し祭司アロンの子イタマルをしてこれを監督らしめたり |
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九 然どコハテの子孫には何をも授さゞりき是は彼等が聖所になすべき職分はその肩をもて擔ふの事なるが故なり |
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一〇 壇に膏を灌ぐ日に牧伯等壇奉納の禮物を携へ來り牧伯等その禮物を壇の上に獻げたり |
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一一 ヱホバ先にモーセに言たまひけるは牧伯等は一日に一人宛その壇奉納の禮物を獻ぐべし |
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一二 第一日に禮物を獻げし者はユダの支派のアミナダブの子ナシヨンなり |
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一三 その禮物は銀の皿一箇その重は百三十シケル銀の鉢一箇是は七十シケル皆聖所のシケルに循ふ此二者には麥粉に油を和たる素祭の品を充す |
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一四 また金の匙の十シケルなる者一箇是には香を充す |
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一五 また燔祭に用ふる若き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊一匹 |
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一六 罪祭に用ふる牡山羊一匹 |
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一七 酬恩祭の犧牲に用ふる牛二匹牡羊五匹牡山羊五匹當歲の羔羊五匹アミナダブの子ナシヨンの禮物は是の如し |
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一八 第二日にはイッサカルの牧伯ツアルの子ネタニエル獻納を爲り |
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一九 その獻げし禮物は銀の皿一箇その重は百三十シケル銀の鉢一箇是は七十シケル皆聖所のシケルに循ふ此二者には麥粉に油を和たる素祭の品を充す |
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二〇 また金の匙の十シケルなる者一倍是には香を充す |
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二一 また燔祭に用ふる若き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊一匹 |
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二二 罪祭に用ふる牡山羊一匹 |
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二三 酬恩祭の犧牲に用ふる牛二匹牡羊五匹牡山羊五匹當歲の羔羊五匹ツアルの子ネタニエルの禮物は是のごとし |
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二四 第三日にはゼブルンの子孫の牧伯へロンの子エリアブ獻納を爲り |
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二五 その禮物は銀の皿一箇その重は百三十シケル銀の鉢一箇是は七十シケル皆聖所のシケルに循ふ此二者には麥粉に油を和たる素祭の品を充すま |
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二六 た金の匙の十シケルなる者一箇是には香を充す |
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二七 また燔祭に用ふる若き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊一匹 |
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二八 罪祭に用ふる牡山羊一匹 |
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二九 酬恩祭の犧牲に用ふる牛二匹牡羊五匹牡山羊五匹當歲の羔羊五匹へロンの子エリアブの禮物は是のごとし |
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三〇 第四日にはルベンの子孫の牧伯シデウルの子エリヅル獻納を爲り |
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三一 その禮物は銀の皿一箇その重は百三十シケル銀の鉢一箇是は七十シケル皆聖所のシケルに循ふ此二者には麥粉に油を和たる素祭の品を充す |
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三二 また金の匙の十シケルなる者一箇是には香を充す |
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三三 また燔祭に用ふる若き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊一匹 |
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三四 罪祭に用ふる牡山羊一匹 |
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三五 酬恩祭の犧牲に用ふる牛二匹牡羊五匹牡山羊五匹當歲の羔羊五匹シデウルの子エリヅルの禮物は是のごとし |
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三六 第五日にはシメオンの子孫の牧伯ツリシヤダイの子シルミエル獻物を爲り |
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三七 その禮物は銀の皿一箇その重は百三十シケル銀の鉢一箇是は七十シケル皆聖所のシケルに循ふ此二者には麥粉に油を和たる素祭の品を充す |
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三八 また金の匙の十シケルなる者一箇是には香を充す |
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三九 また燔祭に用ふる若き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊一匹 |
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四〇 罪祭に用ふる牡山羊一匹 |
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四一 酬恩祭の犧牲に用ふる牛二匹牡羊五匹牡山羊五匹當歲の羔羊五匹ツリシヤダイの子シルミニルの禮物は是のごとし |
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四二 第六日にはガドの子孫の牧伯デウエルの子エリアサフ獻納をなせり |
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四三 その禮物は銀の皿一箇その重は百三十シケル銀の鉢一箇是は七十シケル皆聖所のシケルに循ふこの二者には麥粉に油を和たる素祭の品を充す |
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四四 また金の匙の十シケルなる者一箇是には香を充す |
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四五 また燔祭に用ふる若き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊一匹 |
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四六 罪祭に用ふる牡山羊一匹 |
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四七 酬恩祭の犧牲に用ふる牛二匹牡羊五匹牡山羊五匹當歲の羔羊五匹デウエルの子エリアサフの禮物はかくのごとし |
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四八 第七日にはエフライムの子孫の牧伯アミホデの子エリシヤマ獻納をなせり |
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四九 その禮物は銀の皿一箇その重は百三十シケル銀の鉢一箇是は七十シケル皆聖所のシケルに循ふ此二者には麥粉に油を和たる素祭の品を充す |
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五〇 また金の匙の十シケルなる者一箇是には香を充す |
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五一 また燔祭に用ふる若き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊一匹 |
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五二 罪祭に用ふる牡山羊一匹 |
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五三 酬恩祭の犧牲に用ふる牛二匹牡羊五匹牡山羊五匹當歲の羔羊五匹アミホデの子エリシヤマの禮物は是のごとし |
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五四 第八日にはマナセの子孫の牧伯パダヅルの子ガマリエル獻納をなせり |
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五五 その禮物は銀の皿一箇その重は百三十シケル銀の鉢一箇是は七十シケルみな聖所のシケルに循ふこの二者には麥粉に油を和たる素祭の品を充す |
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五六 また金の匙の十シケルなる者一箇是には香を充す |
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五七 また燔祭に用ふる若き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊一匹 |
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五八 罪祭に用ふる牡山羊一匹 |
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五九 酬恩祭の犧牲に用ふる牛二匹牡羊五匹牡山羊五匹當歲の羔羊五匹パダヅルの子ガマリエルの禮物は是のごとし |
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六〇 第九日にはベニヤミンの子孫の牧伯ギデオニの子アビダン獻納をなせり |
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六一 その禮物は銀の皿一箇その重は百三十シケル銀の鉢一箇是は七十シケルみな聖所のシケルに循ふこの二者には麥粉に油を和たる素祭の品を充す |
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六二 また金の匙の十シケルなる者一箇是には香を充す |
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六三 また燔祭に用ふる若き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊一匹 |
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六四 罪祭に用ふる牡山羊一匹 |
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六五 酬恩祭の犧牲に用ふる牛二匹牡羊五匹牡山羊五匹當歲の羔羊五匹ギデオニの子アビダンの禮物は是のごとし |
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六六 第十日にはダンの子孫の牧伯アミシヤダイの子アヒエゼル獻納をなせり |
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六七 その禮物は銀の皿一箇その重は百三十シケル銀の鉢一箇是は七十シケル皆聖所のシケルに循ふこの二者には麥粉に油を和たる素祭の品を充す |
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六八 また金の匙の十シケルなる者一箇是には香を充す |
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六九 また燔祭に用ふる若き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊一匹 |
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七〇 罪祭に用ふる牡山羊一匹 |
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七一 酬恩祭の犧牲に用ふる牛二匹牡羊五匹牡山羊五匹當歲の羔羊五匹アミシヤダイの子アヒエゼルの禮物は是のごとし |
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七二 第十一日にはアセルの子孫の牧伯オクランの子パギエル獻納を爲せり |
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七三 その禮物は銀の皿一箇その重は百三十シケル銀の鉢一箇是は七十シケルみな聖所のシケルに循ふこの二者には麥粉に油を和たる素祭の品を充す |
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七四 亦金の匙の十シケルなる者一箇是には香を充す |
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七五 亦燔祭に用ふる若き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊一匹 |
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七六 罪祭に用ふる牡山羊一匹 |
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七七 酬恩祭の犧牲に用ふる牛二匹牡羊五匹牡山羊五匹當歲の羔羊五匹オクランの子パギエルの禮物は是のごとし |
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七八 第十二日にはナフタリの子孫の牧伯エナンの子アヒラ献物をなせり |
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七九 其禮物は銀の皿一箇その重は百三十シケル銀の鉢一箇是は七十シケルみな聖所のシケルに循ふこの二者には麥粉に油を和たる素祭の品を充す |
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八〇 また金の匙の十シケルなる者一箇是には香を充す |
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八一 また燔祭に用ふる若き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊一匹 |
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八二 罪祭に用ふる牡山羊一匹 |
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八三 酬恩祭の犧牲に用ふる牛二匹牡羊五匹牡山羊五匹當歲の羔羊五匹エナンの子アヒラの禮物は是のごとし |
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八四 是すなはち壇に油を灌げる日にイスラエルの牧伯等が献げたる壇奉納の禮物なり即ち銀の皿十二銀の鉢十二金の匙十二 |
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八五 銀の皿は各々百三十シケル鉢は各々七十シケル聖所のシケルに依ばこのゥの銀の器はその重キ合二千四百シケルなりき |
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八六 また香を充せる金の匙十二ありその重は聖所のシケルに依ば各々十シケルその匙の金はキ合百二十シケルなりき |
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八七 また燔祭に用ふる者は牡牛十二牡羊十二當歲の羔羊十二ありき之にその素祭の物を加ふまた罪祭の牡山羊十二あり |
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八八 また酬恩祭の犧牲に用ふる者は牡牛二十四牡羊六十牡山羊六十當歲の羔羊六十あり壇に膏を灌ぎて後に献たる壇奉納の禮物は是のごとし |
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八九 斯てモーセはヱホバと語はんとて集會の幕屋に入けるに律法の櫃の上なる贖罪所の上兩箇のケルビムの間より聲いでて己に語ふを聽り即ち彼と語へり |
トーラ36部 |
民數紀略 |
第八章 |
一 ヱホバまたモーセに吿て言たまはく |
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二 アロンに吿て之に言へ汝燈火を燃す時は七の燈盞をして均く燈臺の前を照さしむべし |
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三 アロンすなはち然なし燈火を燈臺の前の方にむけて燃せりヱホバのモーセに命じたまへる如し |
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四 燈臺の作法は是のごとし是は槌にて椎て作れる者即ちその臺座よりその花まで槌にて椎て作れる者なりモーセ、ヱホバの己に示したまへる式樣にてらしてこの燈臺を作れり |
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五 ヱホバモーセに吿て言たまはく |
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六 レビ人をイスラエルの子孫の中より取てこれを潔めよ |
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七 汝かく彼らに爲て之を潔むべし即ち罪を潔むる水を彼等に灑ぎかけ彼等にその身をことごとく剃しめその衣服を洗はしめて之を潔め |
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八 而して彼等に若き牡牛一匹と麥粉に油を和たる者を取しめよ汝また別に若き牡牛を罪祭のために取べし |
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九 斯て汝レビ人を集會の幕屋の前に携きたりてイスラエルの子孫の全會を集め |
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一〇 而してレビ人をヱホバの前に進ましめてイスラエルの子孫に其手をレビ人の上に按しむべし |
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一一 而してイスラエルの子孫の爲にレビ人を搖祭となしてヱホバの前に獻ぐべし是彼らをしてヱホバの勤務を爲しめんためなり |
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一二 斯て汝レビ人にその手をかの牛の頭に按しめその一を燔祭となしてヱホバに献げ之をもてレビ人のために贖罪をなすべし |
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一三 即ちレビ人をアロンとその子等の前に立しめ之を搖祭となしてヱホバに獻ぐべし |
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一四 汝レビ人をイスラエルの子孫の中より區別ちレビ人をしてわが所屬とならしむべし |
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一五 斯て後レビ人は入て集會の幕屋の役事をなすべし汝かれらを潔め之を献げて搖祭となすべし |
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一六 彼らはイスラエルの子孫の中よりして我に献げらるゝ者なりイスラエルの子孫の中なる始に生れたる著すなはちその首出子の代に我かれらを取なり |
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一七 イスラエルの子孫の中の首出子は人たるも獸たるも凡てわが所屬となるべし其は我エジプトの地において首出子を盡く擊ころしたる時に彼等を聖者となして我に屬せしめたればなり |
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一八 是をもて我イスラエルの子孫の中の一切の首出子の代にレビ人を取なり |
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一九 我イスラエルの子孫の中よりレビ人を取て之をアロンとその子等に與へ之をして集會の幕屋においてイスラエルの子孫に代てその役事を爲しめまたイスラエルの子孫のために贖罪をなさしめん是イスラエルの子孫が聖所に近く時にイスラエルの子孫の中に災害の起ざらんためなり |
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二〇 モーセとアロンおよびイスラエルの子孫の全會衆ヱホバがレビ人の事につきてモーセに命じたまへる所に悉くしたがひてレビ人におこなへり即ちイスラエルの子孫かくの如く彼等に行ひたり |
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二一 レビ人是に於てその身を潔め衣服を洗ひたればアロンかれらをヱホバの前に献て搖祭となしアロンまた彼らのために贖罪をなして之を潔めたり |
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二二 斯て後レビ人は集會の幕屋に入てアロンとその子等の前にてその役事を爲り彼等はレビ人の事につきてヱホバのモーセに命じたまへる所に循ひて斯のごとく之を行ひたり |
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二三 ヱホバまたモーセに吿て言たまはく |
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二四 レビ人は斯なすべし即ち二十五歲以上の者は軍團に入て集會の幕屋の役者をなすべし |
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二五 然ど五十歲よりは軍團を退きて休み重て役事をなすべからず |
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二六 唯集會の幕屋においてその兄弟等をつかさどり且伺ひ守ることを勤むべし役事を爲すべからず汝レビ人をしてその職務をなさしむるには斯のごとくなすべし |
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民數紀略 |
第九章 |
一 エジプトの國を出たる次の年の正月ヱホバ、シナイの野にてモーセに吿ていひたまはく |
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二 イスラエルの子孫をして逾越節をその期におよびて行はしめよ |
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三 其期即ち此月の十四日の晩にいたりて汝等これを行ふべし汝等これをおこなふにはそのゥの條例とそのゥの式法に循ふべきなり |
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四 是においてモーセ、イスラエルの子孫に逾越節を行ふべき事を吿たれば |
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五 彼等正月の十四日の晩にシナイの野にて逾越節を行へり即ちイスフエルの子孫はヱホバのモーセに命じたまへる所に盡く循ひてこれを爲ぬ |
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六 時に人の死骸に身を汚して逾越節を行ふこと能ざる人々ありてその日にモーセとアロンの前にいたれり |
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七 その人々すなはち彼に言ふ我等は人の死骸に身を汚したり然ば我らはその期におよびてイスラエルの子孫と偕にヱホバに禮物を献ることを得ざるべき乎 |
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八 モーセかれらに言けるは姑く待てヱホバ汝らの事を如何に宣ふかを聽ん |
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九 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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一〇 イスラエルの子孫に吿て言へ汝等または汝等の子孫の中死屍に身を汚したる人も遠き途にある人も皆途越節をヱホバにむかひて行ふべきなり |
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一一 即ち二月の十四日の晩に之をおこなひ酵いれぬパンと苦菜をそへて之を食ふべし |
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一二 朝までこれを少許も遺しおくべからず又その骨を一本も折べからず逾越節の請の條例にしたがひて之を行ふべし |
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一三 然ど人その身潔くありまた征途にもあらずして逾越節を行ふことをせざる時はその人民の中より斷れん斯る人はその期におよびてヱホバの禮物を持きたらざるが故にその罪を任べきなり |
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一四 他國の人もし汝らの中に寄寓をりて逾越節をヱホバにおこなはんとせば逾越節の條例に依りその法式にしたがひて之をおこなふべし他國の人にも自國の人にもその條例は同一なるべし |
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一五 幕屋を建たる日に雲幕屋を蔽へり是すなはち律法の幕屋なり而して夕にいたれば幕屋の上に火のごとき者あらはれて朝におよべり |
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一六 即ち常に是のごとくにして晝は雲これを蔽ひ夜は火のごとき者ありき |
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一七 雲幕屋を離れて上る時はイスラエルの子孫直に途に進みまた雲の止まる所にイスラエルの子孫營を張り |
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一八 即ちイスラエルの子孫はヱホバの命によりて途に進みまたヱホバの命によりて營を張り幕屋の上に雲の止まれる間は營を張をれり |
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一九 幕屋の上に雲の止ること日久しき時はイスラエルの子孫ヱホバの職守をまもりて途に進まざりき |
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二〇 また幕屋の上に雲の止まる事日少き時も然り彼等は只ヱホバの命にしたがひて營を張りヱホバの命にしたがひて途に進めり |
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二一 また雲夕より朝まで止り朝におよびてその雲昇る時は彼等途に進めり夜にもあれ晝にもあれ雲の昇る時は即ち途に進めり |
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二二 二日にもあれ一月にもあれまたは其よりも多くの日にもあれ幕屋の上に雲の止り居る間はイスラエルの子孫營を張居て途に進まずその昇るにおよびて途に進めり |
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二三 即ち彼等はヱホバの命にしたがひて營を張りヱホバの命にしたがひて途に進み且モーセによりて傳はりしヱホバの命にしたがひてヱホバの職守を守れり |
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民數紀略 |
第一〇章 |
一 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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二 汝銀の喇叭二本を製れ即ち槌にて椎て之を製り之を用ひて人を呼集めまた營を進ますべし |
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三 この二者を吹ときは全會衆集會の幕屋の門に集りて汝に就べし |
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四 もし只その一を吹く時はイスラエルの千人の長たるその牧伯等集りて汝に就べし |
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五 汝等これを吹鳴す時は東の方に營を張る者途に進むべし |
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六 また二次これを吹ならす時は南の方に營を張る者途に進むべし凡て途に進まんとする時は音長く喇叭を吹ならすべし |
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七 また會衆を集むる時にも喇叭をふくべし但し音長くこれを吹ならすべからず |
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八 アロンの子等の祭司たる者どもその喇叭を吹べし是すなはち汝らが代々ながく守るべき例たるなり |
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九 また汝らの國において汝等その己を攻るところの敵と戰はんとて出る時は喇帆を吹ならすべし然せば汝等の~ヱホバ汝らを記憶て汝らをその敵の手より救ひたまはん |
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一〇 また汝らの喜樂の日汝らの節期および月々の朔日には燔祭の上と酬恩祭の犧牲の上に喇叭を吹ならすべし然せば汝らの~これに由て汝らを記憶たまはん我は汝らの~ヱホバ也 |
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一一 斯て第二年の二月の二十日に雲律法の幕屋を離れて昇りければ |
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一二 イスラエルの子孫シナイの野より出でて途に進みたりしがパランの野にいたりて雲止れり |
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一三 斯かれらはヱホバのモーセによりて命じたまへるところに遵ひて途に進むことを始めたり |
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一四 首先にはユダの子孫の營の纛の下につく者その軍旅にしたがひて進めりユダの軍旅の長はアミナダブの子ナシヨン |
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一五 イッサ力ルの子孫の支派の軍旅の長はツアルの子ネタニエル |
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一六 ゼブルンの子孫の支派の軍旅の長はヘロンの子エリアブなりき |
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一七 乃ち幕屋を取くづしゲルシヨンの子孫およびメラリの子孫幕屋を擔ひて進めり |
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一八 次にルベンの營の纛の下につく者その軍旅にしたがひて進めりルベンの軍旅の長はシデウルの子エリヅル |
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一九 シメオンの子孫の支派の軍旅の長はツリシヤダイの子シルミエル |
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二〇 ガドの子孫の支派の軍旅の長はデウエルの子エリアサフなりき |
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二一 コハテ人聖所を擔ひて進めり是が至るまでに彼その幕屋を建をはる |
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二二 次にエフライムの子孫の營の纛の下につく者その軍旅にしたがひて進めりエフライムの軍旅の長はアミホデの子エリシヤマ |
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二三 マナセの子孫の支派の軍旅の長はパダヅルの子ガマリエル |
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二四 ベニヤミンの子孫の支派の軍旅の長はギデオニの子アビダンなりき |
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二五 次にダンの子孫の營の纛の下につく者その軍旅にしたがひて進めりこの軍旅はゥ營の後驅なりきダンの軍旅の長はアミシヤダイの子アヒエゼル |
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二六 アセルの子孫の支派の軍旅の長はオクランの子パギエル |
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二七 ナフタリの子孫の支派の軍旅の長はエナンの子アヒラなりき |
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二八 イスラエルの子孫はその途に進む時は是のごとくその軍旅にしたがひて進みたり |
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二九 玆にモーセその外舅なるミデアニ人リウエルの子ホバブに言けるは我等はヱホバが甞て我これを汝等に與へんと言たまひし處に進み行なり汝も我等とともに來れ我等汝をして幸ならしめん其はヱホバ、イスラエルに祉を降さんと言たまひたればなり |
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三〇 彼モーセに言ふ我は往じ我はわが國に還りわが親族に至らん |
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三一 モーセまた言けるは請ふ我等を棄去なかれ汝は我儕が曠野に營を張るを知ば願くは我儕の目となれ |
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三二 汝もし我儕とともに往ばヱホバの我儕に降したまふところの祉を我儕また汝にもおよぼさん |
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三三 斯て彼等ヱホバの山をたち出て三日路ほど進み行りヱホバの契約の櫃その三日路の間かれらに先だち行て彼等の休息所を尋ね覓めたり |
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三四 彼等營を出て途に進むに當りて晝はヱホバの雲かれらの上にありき |
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三五 契約の櫃の進まんとする時にはモーセ言りヱホバよ起あがりたまへ然ば汝の敵は打散され汝を惡む者等は汝の前より逃さらんと |
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三六 またその止まる時は言りヱホバよ干萬のイスラエル人に歸りたまへ |
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民數紀略 |
第一一章 |
一 玆に民災難に罹れる者のごとくにヱホバの耳に呟きぬヱホバその怨言を聞て震怒を發したまひければヱホバの火かれらに向ひて燃いでその營の極端を燒り |
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二 是に於て民モーセに呼はりしがモーセ、ヱホバに祈ければその火鎭りぬ |
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三 ヱホバの火かれらに向ひて燃出たるに因てその處の名をタベラ(燃)と稱ぶ |
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四 玆に彼等の中なる衆多の寄集人等慾心を起すイスラエルの子孫もまた再び哭て言ふ誰か我らに肉を與へて食しめんか |
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五 憶ひ出るに我等エジプトにありし時は魚黃瓜水瓜韮葱蒜等を心のまゝに食へり |
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六 然るに今は我儕の拐~枯衰ふ我らの目の前にはこのマナの外何も有ざるなりと |
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七 マナは莞荽の實のごとくにしてその色はブドラクの色のごとし |
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八 民行巡りてこれを斂め石磨にひき或は臼に搗てこれを釜の中に煑て餅となせりその味は油菓子の味のごとし |
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九 夜にいりて露營に降る時にマナその上に降れり |
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一〇 モーセ聞に民の家々の者おのおのその天幕の門口に哭く是におひてヱホバ烈しく怒を發したまふこの事またモーセの目にも惡く見ゆ |
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一一 モーセすなはちヱホバに言けるは汝なんぞ僕を惡くしたまふ乎いかなれば我汝の前に恩を獲ずして汝かく此すべての民をわが任となして我に負せたまふや |
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一二 この總體の民は我が姙みし者ならんや我が生し者ならんや然るに汝なんぞ我に慈父が乳哺子を抱くがごとくに彼らを懷に抱きて汝が昔日かれらの先祖等に誓ひたまひし地に至れと言たまふや |
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一三 我何處より肉を得てこの總体の民に與へんや彼等は我にむかひて哭き我等に肉を與へて食しめよと言なり |
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一四 我は一人にてはこの總體の民をわが任として負ことあたはず是は我には重きに過ればなり |
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一五 我もし汝の前に恩を獲ば請ふ斯我を爲んよりは寧ろ直に我を殺したまへ我をしてわが困苦を見せしめたまふ勿れ |
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一六 是においてヱホバ、モーセに言たまはくイスラエルの老人の中民の長老たり有司たるを汝が知るところの者七十人を我前に集め集會の幕屋に携きたりて其處に汝とともに立しめよ |
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一七 我降りて其處にて汝と言はん又われ汝の上にあるところの靈を彼等にも分ち與へん彼等汝とともに民の任を負ひ汝をして只一人にて之を負ふこと無らしむべし |
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一八 汝また民に吿て言へ汝等身を潔めて明日を待て必ず肉を食ふことを得ん汝等ヱホバの耳に哭て誰か我等に肉を與へて食しめん我らエジプトにありし時は却て善りしと言たればヱホバなんぢらに肉を與へて食しめたまふべし |
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一九 汝等がこれを食ふは一日や二日や五日や十日や二十日にはあらずして |
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二〇 一月におよび遂に汝らの鼻より出るにいたらん汝等これに饜はつべし是なんぢら己等の中にいますヱホバを輕んじてその前に哭き我等何とてエジプトより出しやと言たればなり |
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二一 モーセ言けるは我が偕にをる民は歩卒のみにても六十萬あり然るに汝は我かれらに肉を與へて一月の間食しめんと言たまふ |
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二二 羊と牛の群を宰るとも彼等を飽しむることを得んや海の魚をことごとく集むるとも彼等を飽しむることを得んや |
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二三 ヱホバ、モーセに言たまはくヱホバの手短からんや吾言の成と然らざるとは汝今これを見るあらん |
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二四 是に於てモーセ出きたりてヱホバの言を民に吿げ民の長老七十人を集めて幕屋の四圍に立しめけるに |
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二五 ヱホバ雲の中にありて降りモーセと言ひモーセのうへにある靈をもてその長老七十人にも分ち與へたまひしがその靈かれらの上にやどりしかば彼等預言せり但し此後はかさねて爲ざりき |
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二六 時に彼等の中なる二人の者營に止まり居るその一人の名はエルダデといひ一人の名はメダデと曰ふ靈またかれらの上にもやどれり彼らは其名を錄されたる者なりしが幕屋に往ざりければ營の中にて預言をなせり。 |
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二七 時に一人の少者奔りきたりモーセに吿てエルダデとメダデ營の中にて預言すと言ければ |
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二八 その少時よりしてモーセの從者たりしヌンの子ヨシユアこたへて曰けるは吾主モーセこれを禁めたまへ |
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二九 モーセこれに言けるは汝わがために媢嫉を起すやヱホバの民の皆預言者とならんことまたヱホバのその靈を之に降したまはんことこそ願しけれ |
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三〇 斯てモーセ、イスラエルの長老等とともに營に返れり |
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三一 玆にヱホバの許より風おこり出て海の方より鶉を吹きたりこれをして營の周圍に墮しめたりその墮ひろがれること營の四周此旁も大約一日路彼旁も大約一日路地の表より高きこと大約二キユビ卜なりき |
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三二 民すなはち起あがりてその日終日その夜終夜またその次の曰終日鶉を拾ひ斂めけるが拾ひ斂むることの至て寡き者も十ホメルほど拾ひ斂めたり皆これを營の周圍に陳べおけり |
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三三 肉なほ齒のあひだにありていまだ食つくさゞるにヱホバ民にむかびて怒を發しこれを擊ておほいに滅ぼしたまへり |
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三四 是をもてその處の名をキブロテハッタワ(慾心の墓)とよべり其は慾心をおこせる人々を其處に埋たればなり |
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三五 斯て民キブロテハッタワよりハゼロテに進みゆきてハゼロテに居ぬ |
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民數紀略 |
第一二章 |
一 モーセはエテオピアの女を娶りたりしがそのエテオピアの女を娶りしをもてミリアムとアロン、モーセを謗れり |
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二 彼等すなはち言けるはヱホバたゞモーセによりてのみ語りたまはんやまた我等によりても語り給ふにあらずやとヱホバこれを聞たまへり |
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三 (モーセはその人と爲溫柔なること世の中のゥの人に勝れり) |
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四 是に於てヱホバ遽にモーセ、アロン及びミリアムに言たまはく汝等三人集會の幕屋に出きたれと三人すなはち出きたりければ |
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五 ヱホバ雲の柱の中にありて降り幕屋の門に立てアロンとミリアムを呼たまひしがかれら二人進みたれば |
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六 之に言たまはく汝等わが言を聽け汝らの中にもし預言者あらば我ヱホバ異象において我をこれに知しめまた夢において之と語らん |
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七 わが僕モーセに於ては然らず彼はわが家に忠義なる者なり |
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八 彼とは我口をもて相語り明かに言ひて隱語を用ひず彼はまたヱホバの形を見るなり然るを汝等なんぞわが僕モーセを謗ることを畏れざるやと |
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九 ヱホバかれらに向ひ忿怒を發して去たまへり |
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一〇 雲すなはち幕屋をはなれて去ぬその時ミリアムに癩病生じてその身雪のごとく爲りアロン、ミリアムを見かへるに旣に癩病生じをる |
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一一 アロン是においてモーセに言けるは嗟わが主よ我等愚なる事をなして罪を犯したれど願くは其罪を我等に蒙らしむる勿れ |
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一二 彼をして母の胎より肉半分腐れて死て生れいづる者のごとくならしむる勿れ |
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一三 モーセすなはちヱホバに呼はりて言ふ嗚呼~よ願くは彼を醫したまへ |
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一四 ヱホバ、モーセに言たまひけるは彼の父その面に唾する事ありてすら彼は七日の間羞をるべきに非ずや然ば七日の間かれを營の外に禁鎖おきて然る後に歸り入しむべしと |
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一五 ミリアムはすなはち七日の間營の外に禁鎖られぬ民はミリアムの歸り入るまで途に進まざりき |
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一六 その後民ハゼロテより進みてパランの曠野に營を張り |
トーラ37部 |
民數紀略 |
第一三章 |
一 玆にヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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二 汝人を遣して我がイスラエルの子孫に與ふるカナンの地を窺はしめよ即ち支派ごとに一人を取て之を遣すべし其人々は皆かれらの中の牧伯たる者なるべし |
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三 モーセすなはちヱホバの命にしたがひてパランの曠野よりこれを遣せりその人等は皆イスラエルの子孫の領袖たる者なり |
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四 その名は是のごとしルベンの支派にてはザックルの子シヤンマ |
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五 シメオンの支派にてはホリの子シヤパテ |
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六 ユダの支派にてはエフンネの子カルブ |
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七 イッサカルの支派にてはヨセフの子イガル |
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八 エフライムの支派にてはヌンの子ホセア |
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九 ベニヤミンの支派にてはラフの子パルテ |
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一〇 ゼブルンの支派にてはソデの子ガデエル |
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一一 ヨセフの支派すなはちマナセの支派にてはスシの子ガデ |
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一二 ダンの支派にてはゲマリの子アンミエル |
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一三 アセルの支派にてはミカエルの子セ卜ル |
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一四 ナフタリの支派にてはワフシの子ナヘビ |
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一五 ガドの支派にてはマキの子ギウエル |
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一六 是すなはちモーセがその地を窺はしめんとて遣したる人々の名なり時にモーセ、ヌンの子ホセアをヨシユアと名けたり |
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一七 モーセかれらを遣はして力ナンの地を窺はしめんとして之に言けるは汝等その南の方に赴きて山に登り |
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一八 その地の如何と其處に住む民の强か弱か多か寡かを觀 |
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一九 またその住ところの地は善か惡か其住ところの邑々は如何なるものなるか彼等は天幕に住をるか城の邑に住をるかを觀 |
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二〇 またその地は腴なるか瘠たるか其中に樹あるや否を觀よ汝等勇しかれその地の果物を携へきたれよとこの時は葡萄の熟し始むる時なりき |
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二一 是において彼等上りゆきてその地を窺ひチンの曠野よりレホブにおよべり是はハマテに近し |
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二二 彼等すなはち南の方に上りゆきてへブロンにいたれり此にはアナクの子アヒマン、セシヤイおよびタルマイあり(ヘブロンはエジプトのゾアンよりも七年前に建たる者なり) |
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二三 彼らつひにエシコルの谷にいたり其處より一球の葡萄のなれる枝を砍とりてこれを杠に貫き二人してこれを擔へりまた石榴と無花果を取り |
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二四 イスラエルの子孫其處より葡萄一球を砍とりしが故にその處をエシコル(一球の葡萄)の谷と稱ふ |
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二五 彼ら四十日を經その地を窺ふことを竟て歸り |
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二六 パランの曠野なるカデシに至りてモーセとアロンおよびイスラエルの子孫の全會衆に就きかれらと全會衆にその復命を申しその地の果物をこれに見せり |
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二七 彼等すなはちモーセに語りて言ふ我等は汝が遣しゝ地にいたれり誠に其處は乳と蜜とながる是その果物なり |
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二八 然ながらその地に住む民は猛くその邑々は堅固にして甚だ大なり我等またアナクの子孫の其處にをるを見たり |
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二九 またアマレキ人その南の地に住みへテ人エブス人およびアモリ人その山々に住みカナン人その海邊とヨルダンの邊に住をると |
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三〇 時に力ルブ、モーセの前に民を靜めて言けるは我等直に上りゆきて之を攻取ん我等は必ずこれに勝ことを得ん |
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三一 然ど彼とともに往たる人々は言ふ我等はかの民の所に攻上ることを得ず彼らは我らよりも强ければなりと |
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三二 彼等すなはちその窺ひたりし地の事をイスラエルの子孫の中に惡く言ふらして云く我等が行巡りて窺ひたる地は其中に住む者を呑ほろばす地なり且またその中に我等が見し民はみな身幹たかき人なりし |
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三三 我等またアナクの子ネピリムを彼處に見たり是ネピリムより出たる者なり我儕は自ら見るに蝗のごとくまた彼らにも然見なされたり |
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民數紀略 |
第一四章 |
一 是において會衆みな聲をあげて叫び民その夜哭.あかせり |
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二 すなはちイスラエルの子孫みなモーセとアロンに對ひて呟き全會衆かれらに言けるは嗚呼我等はエジプトの國に死たらば善りしものを又はこの曠野に死ば善らんものを |
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三 何とてヱホバ我等をこの地に導きいりて劍に斃れしめんとし我らの妻子をして掠められしめんとするやエジプトに歸ること反て好らずやと |
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四 互に相語り我等一人の長を立てエジプトに歸らんと云り |
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五 是をもてモーセとアロンはイスラエルの子孫の全會衆の前において俯伏たり |
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六 時にかの地を窺ひたりし者の中なるヌンの子ヨシユアとヱフンネの子カルブその衣服を裂き |
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七 イスラエルの子孫の全會衆に語りて言ふ我等が行巡りて窺ひたりし地は甚だ善き地なり |
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八 ヱホバもし我等をスびたまはゞ我らをその地に導きいりて之を我等に賜はん是は乳と蜜との流るゝ地なるぞかし |
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九 唯ヱホバに逆ふ勿れまたその地の民を懼るゝなかれ彼等は我等の食物とならん彼等の影となる者は旣に去りかつヱホバわれらと共にいますなり彼等を懼るゝ勿れ |
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一〇 然るに會衆みな石をもて之を擊んとせり時にヱホバの榮光集會の幕屋の中よりイスラエルの全體の子孫に顯れたり |
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一一 ヱホバすなはちモーセに言たまはく此民は何時まで我を藐視るや我ゥの休徵をかれらの中間に行ひたるに彼等何時まで我をョむことを爲ざるや |
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一二 我疫病をもてかれらを擊ち滅し汝をして彼等よりも大なる强き民とならしめん |
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一三 モーセ、ヱホバに言けるは汝がその權能をもてこの民をエジプトより導き出したまひし事はエジプト人唯これを聞し而已ならず |
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一四 また之をこの地に住る民に吿たりまた彼等は汝ヱホバがこの民の中に在し汝ヱホバが明かにこれに顯れたまふことを聞きまたその上に汝の雲をりて汝が晝は雲の柱の中にあり夜は火の柱の中にありて之が前に行たまふを聞り |
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一五 然ば汝もしこの民を一人のごとくに殺したまはゞ汝の名聲を聞る國人等言ん |
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一六 ヱホバこの民を導きてその之に誓ひたりし地に至ること能はざるが故に之を曠野に殺せりと |
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一七 吾主ねがはくは今汝の權能を大ならしめて汝の言たまへる如したまへ |
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一八 汝曾言たまひけらくヱホバは怒ること遲く恩惠深く惡と過とを赦す者また罰すべき者をば必ず赦すことをせず父の罪を子に報いて三四代に及ぼす者と |
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一九 願くは汝の大なる恩惠をもち汝がエジプトより今にいたるまでこの民を赦しゝ如くにこの民の惡を赦したまへ |
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二〇 ヱホバ言たまはく我汝の言にしたがひて之を赦す |
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二一 然ながら我の活るごとくまたヱホバの榮光の全世界に充わたらん如く |
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二二 かのわが榮光および我がエジプトと曠野において行ひし休徵を見ながら斯十度も我を試みて我聲に聽したがはざる人々は |
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二三 皆かならず我がその先祖等に誓ひし地を見ぜるべしまた我を藐視る人々も之を見ざるべし |
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二四 但しわが僕カルブはその心異にして我に全く從ひたれば彼の往たりし地に我かれを導きいらんその子孫これを有つに至るべし |
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二五 アマレキ人とカナン人谷にをれば明日汝等身を轉して紅海の路より曠野に退くべし |
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二六 ヱホバ、モーセとアロンに吿て言たまはく |
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二七 我この我にむかひて呟くところの惡き會衆を何時まで赦しおかんや我イスラエルの子孫が我にむかひて呟くところの怨言を聞り |
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二八 彼等に言へヱホバ曰ふ我は活く汝等が我耳に言しごとく我汝等になすべし |
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二九 汝らの屍はこの曠野にはらん即ち汝ら核數られたる二十歲以上の者の中我に對ひて呟ける者は皆ことごとく比に斃るべし |
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三〇 ヱフンネの子力ルブとヌンの子ヨシユアを除くの外汝等は我が汝らを住しめんと手をあげて誓ひたりし地に至ることを得ず |
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三一 汝等が掠められんと言たりし汝等の子女等を我等きて入ん彼等は汝らが顧みざるところの地を知に至るべし |
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三二 汝らの屍はかならずこの曠野にはらん |
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三三 汝らの子女等は汝らが屍となりて曠野に朽るまで四十年の間曠野に流蕩て汝らの悖逆の罪にあたらん |
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三四 汝らはかの地を窺ふに日數四十日を經たれば其一日を一年として汝等四十年の間その罪を任ひ我が汝らを離たるを知べし |
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三五 我ヱホバこれを言り必ずこれをかの集りて我に敵する惡き會衆に盡く行なふべし彼らはこの曠野に朽ち此に死うせん |
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三六 モーセに遣されてかの地を窺ひに往き還り來りてその地を謗り全會衆をしてモーセに對ひて呟かしめたる人々 |
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三七 即ちその地を惡く言なしたるかの人々は罰をうけてヱホバの前に死り |
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三八 但しその地を窺ひに往きたる人々の中ヌンの子ヨシユアとヱフンネの子力ルブとは生のこれり |
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三九 モーセこれらの事をイスラエルの子孫に吿ければ民痛く哀み |
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四〇 朝蚤く起いでて山の巓に登りて言ふ視よ我儕此にあり率ヱホバの約束したまひし地に上りゆかん我等罪を犯したればなり |
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四一 モーセ言けるは汝等なんぞ斯ヱホバの命に背くやこの事成就せざるべし |
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四二 汝ら上り行く勿れエホバ汝らの中にいまさゞれば恐くは汝らその敵の前に擊破られん |
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四三 アマレキ人と力ナン人其處に汝らの前にあれば汝等は劍に斃るゝならん汝らヱホバに遵はざりし故にヱホバ汝等と偕に在さゞるべしと |
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四四 然るに彼等自擅に山の巓に登れり但しヱホバの契約の櫃およびモーセは營を出ざりき |
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四五 斯りしかばその山に住るアマレキ人とカナン人下り來てこれを打敗りホルマまで追いたれり |
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民數紀略 |
第一五章 |
一 玆にヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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二 イスラエルの子孫に吿て之に言へ我が汝等に與へて住しむる地に汝等到り |
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三 ヱホバに火祭を獻る時すなはち願を還す時期又は自意の禮物を爲の時期または汝らの節期にあたりて牛あるひは羊をもて燔祭または犧牲を獻げてヱホバに馨しき香を奉つる時は |
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四 その禮物をヱホバに獻る者もし羔羊をもて燔祭あるひは犧牲となすならば麥粉十分の一に油一ヒンの四分の一を混和たるをその素祭として供へ |
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五 酒一ヒンの四分の一をその灌祭として供ふべし |
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六 若また牡羊を之に用ふるならば麥粉十分の二に油一ヒンの三分の一を混和たるをその素祭として供へ |
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七 また酒一ヒンの三分の一をその灌祭として獻げエババに馨しき香をたてまつるべし |
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八 汝また願還あるひは酬恩祭をヱホバになすに當りて牡牛をもて燔祭あるひは犧牲となすならば |
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九 麥粉十分の三に油一ヒンの半を混和たるを素祭となしてその牡牛とともに獻げ |
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一〇 また酒一ビンの半をその灌祭として獻ぐべし是すなはち火祭にしてヱホバに馨しき香をたてまつる者なり |
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一一 牡牛あるひは牡羊あるひは羔羊あるひは羔山羊は一匹ごとに斯爲べきなり |
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一二 即ち汝らが獻ぐるところの數にてらしその數にしたがひて一匹ごとに斯なすべし |
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一三 本國に生れたる者火祭を獻げてヱホバに馨しき香をたてまつる時には凡て斯のごとく是等の事を行ふべし |
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一四 また汝らの中に寄寓る他國の人あるひは汝らの中に代々住ふところの人火祭をさゝげてヱホバに馨しき香をたてまつらんとする時は汝らの爲がごとくにその人もなすべきなり |
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一五 汝ら會衆および汝らの中に寄寓る他國の人は同一の例にしたがふべし是は汝らが代々永く守るべき例なり他國の人のヱホバの前に侍ることは汝等と異るところ無るべきなり |
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一六 汝らと汝らの中に宿寓る他國の人とは同一の法同一の禮式にしたがふべし |
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一七 ヱホバまたモーセに吿て言たまはく |
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一八 イスラエルの子孫に吿てこれに言へ我が汝等を導き往ところの地に汝等いたらん時は |
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一九 その地の食物を食ふにあたりて汝ら擧祭をヱホバにさゝぐべし |
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二〇 即ち汝らはその麥粉の初をもてパンを作りてこれを擧祭にそなふべし是は禾場より擧祭をそなふるが如くに擧てそなふべきなり |
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二一 汝ら代々その麥粉の初をもて擧祭をヱホバにたてまつるべし |
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二二 汝等もし誤りてヱホバのモーセに吿たまへるこのゥの命令を行はず |
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二三 ヱホバがモーセをもて命じたまひし事等並にその命ずることを始めたまひし日より以來汝らの代々にも命じたまはんところの事等を行はざる事有ん時 |
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二四 すなはち會衆誤りて犯す所ありて之を知ざることあらん時は全會衆少き牡牛一匹を燔祭にさゝげてヱホバに馨しき香とならしめ之にその素祭と灌祭を禮式のごとくに加へまた牡山羊一匹を罪祭にさゝぐべし |
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二五 而して祭司イスラエルの子孫の全會衆のために贖罪を爲べし斯せば是は赦されん是は過誤なればなり彼等はその禮物として火祭をヱホバにさゝげまたその過誤のために罪祭をヱホバの前にさゝぐべし |
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二六 然せばイスラエルの子孫の會衆みな赦されんまた彼等の中に寄寓る他國の人も然るべし其は民みな誤り犯せるなればなり |
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二七 人もし誤りて罪を犯さば當歲の牝山羊一匹を罪祭に献ぐべし |
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二八 祭司はまたその誤りて罪を犯せる人が誤りてヱホバの前に罪を獲たるが爲に贖罪をなしてその罪を贖ふべし然せば是は赦されん |
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二九 イスラエルの子孫の國の者にもあれまた其中に寄寓る他國の人にもあれ凡そ誤りて罪を犯す者には汝らその法を同じからしむべし |
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三〇 本國の人にもあれ他國の人にもあれ凡そ擅に罪を犯す者は是ヱホバを瀆すなればその人はその民の中より絕るべし |
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三一 斯る人はヱホバの言を輕んじその誡命を破るなるが故に必ず絕れその罪を身に承ん |
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三二 イスラエルの子孫曠野に居る時安息日に一箇の人の柴を拾ひあつむるを見たり |
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三三 是においてその柴を拾ひあつむるを見たる者等これをモーセとアロンおよび會衆の許に曳きたりけるが |
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三四 之を如何に爲べきか未だ示諭を蒙らざるが故に之を禁錮おけり |
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三五 時にヱホバ、モーセに言たまひけるはその人はかならず殺さるべきなり全會衆營の外にて石をもて之を擊べしと |
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三六 全會衆すなはち之を營の外に曳いだし石をもてこれを擊ころしヱホバのモーセに命じたまへるごとくせり |
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三七 ヱホバ亦モーセに吿て言たまはく |
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三八 汝イスラエルの子孫に吿げ代々その衣服の裾に襚をつけその裾の襚の上にき紐をほどこすべしと之に命ぜよ |
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三九 此襚は汝らに之を見てヱホバのゥの誡命を記憶して其をおこなはしめ汝らをしてその放縱にする自己の心と目の欲に從がふこと無らしむるための者なり |
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四〇 斯して汝等吾もろもろの誡命を記憶して之を行ひ汝らの~の前に聖あるべし |
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四一 我は汝らの~ヱホバにして汝らの~とならんとて汝らをエジプトの地より導きいだせし者なり我は汝らの~ヱホバなるぞかし |
トーラ38部 |
民數紀略 |
第一六章 |
一 玆にレビの子コハテの子イヅハルの子なるコラおよびルベンの子等なるエリアブの子ダタンとアビラム並にペレテの子オン等相結び |
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二 イスラエルの子孫の會衆の中に選まれて牧伯となれるところの名ある人々二百五十人とともに起てモーセに逆らふ |
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三 すなはち彼等集りてモーセとアロンに逆ひ之に言けるは汝らはその分を超ゆ會衆みな盡く聖者となりてヱホバその中に在すなるに汝ら尙ヱホバの會衆の上に立つや |
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四 モーセこれを聞て俯伏たりしが |
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五 やがてコラとその一切の黨類に言けるは明日ヱホバ己の所屬は誰聖者は誰なるかを示して其者を己に近かせたまはん即ちその選びたまへる者を己に近かせたまふべし |
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六 汝等かく爲よコラとその黨類よ汝等みな火盤を取り |
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七 その中に火をいれその中に香を盛て明日ヱホバの前に至れその時ヱホバの選みたまふ人は聖者たるべしレビの人々よ汝等はその分を超るなり |
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八 モーセまたコラに言けるは汝等レビの子等よ請ふ聽け |
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九 イスラエルの~汝らをイスラエルの會衆の中より分ち己に近かせてヱホバの幕屋の役事を爲しめ會衆の前に立て之にかはりて勤務をなさしめたまふ是あに汝らにとりて小き事ならんや |
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一〇 ~すでに汝と汝の兄弟なるレビの兒孫等を己に近かせたまふに汝らまた祭司とならんことをも求むるや |
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一一 汝と汝の黨類は皆これがために集りてヱホバに敵するなりアロンを如何なる者として汝等これに對ひて呟くや |
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一二 かくてモーセ、エリアブの子ダタンとアビラムを呼に遣はしけるに彼等いひけるは我等は上り往じ |
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一三 汝は乳と蜜との流るゝ地より我らを導き出して曠野に我らを殺さんとす是あに小き事ならんや然るに汝また我等の上に君たらんとす |
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一四 且また汝は我らを乳と蜜との流るゝ地にも導きゆかずまた田畝をも葡萄園をも我らに與へて有たしめず汝この人々の目を抉りとらんとするや我等は上りゆかじ |
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一五 是においてモーセおほいに怒りヱホバに申しけるは汝かれらの禮物を顧みたまふ勿れ我はかれらより驢馬一匹をも取しことなくまた彼等を一人も害せしこと無し |
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一六 斯てモーセ、コラに言けるは汝と汝の黨類みなアロンと偕に明日ヱホバの前に至れ |
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一七 即ち汝らおのおの火盤を執てその中に香を盛り各人その火盤をヱホバの前に携へいたれその火盤はキ合二百五十汝とアロンも各々その火盤を携へいたるべしと |
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一八 彼等すなはち各々火盤を執り火をその中にいれて香をその上に盛りモーセおよびアロンとともに集會の幕屋の門に立り |
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一九 コラ會衆をことごとく集會の幕屋の門に集めおきてかれら二人に敵せしめんとせしにヱホバの榮光全會衆に顯れ |
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二〇 ヱホバ、モーセとアロンに吿て言たまひけるは |
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二一 汝等この會衆を離れよ我これを直に滅さんとすと |
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二二 是においてかれら二人俯伏て言ふ~よ一切の血肉ある者の生命の~よこの一人の者罪を犯したればとて汝全會衆にむかひて怒を發したまふや |
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二三 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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二四 汝會衆にむかひてコラとダタンとアビラムの居所の周圍を去れと言へと |
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二五 モーセすなはち起あがりてダタンとアビラムの所に往けるがイスラエルの長老等これに從がひいたれり |
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二六 而してモーセ會衆に吿て言けるは汝らこの惡き人々の天幕を離れて去れ彼等の物には何にも捫る勿れ恐くは彼らのゥの罪のために汝らも滅ぼされん |
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二七 是において人々はコラとダタンとアビラムの居所を離れて四方に去ゆけりまたダタンとアビラムはその妻子ならびに幼兒とともに出てその天幕の門に立り |
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二八 モーセやがて言けるは汝等ヱホバがこのゥの事をなさせんとて我を遣したまへる事また我がこれを自分の心にしたがひて行ふにあらざる事を是によりて知べし |
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二九 すなはちこの人々もし一般の人の死るごとくに死に一般の人の罰せらるゝ如くに罰せられなばヱホバわれを遣したまはざるなり |
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三〇 然どヱホバもし新しき事を爲たまひ地その口を開きてこの人々と之に屬する者を呑つくして生ながら陰府に下らしめなばこの人々はヱホバを瀆しゝなりと汝ら知るべし |
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三一 モーセこの一切の言をのべ終れる時かれらの下なる土裂け |
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三二 地その口を開きてかれらとその家族の者ならびにコラに屬する一切の男等と一切の所有品を呑つくせり |
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三三 すなはち彼等とかれらに屬する者はみな生ながら陰府に下りて地その上に閉ふさがりぬ彼等かく會衆の中より滅ぼされたりしが |
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三四 その周圍に居たるイスラエル人は皆かれらの叫喊を聞て逃はしり恐くは地われらをも呑つくさんと言り |
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三五 且またヱホバの許より火いでてかの香をそなへたる者二百五十人を燒つくせり |
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三六 時にエホバ、モーセに吿て言たまはく(*現在は一六章三六〜五〇節が一七章一〜一五節となっています) |
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三七 汝祭司アロンの子エレアザルに吿てその燃る火の中より彼の火盤を取いださしめその中の火を遠方に傾すてよその火盤は聖なりたればなり |
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三八 而してその罪を犯して生命を喪へる者等の火盤は之を濶き展版となして祭壇を包むに用ひよ彼等ヱホバの前にそなへしに因て是は聖なりたればなり斯是はイスラエルの子孫に徵と爲べし |
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三九 是において祭司エレアザル彼の燒死されし者等が用ひてそなへたる鋼の火盤を取いだしければ之を濶く打展し之をもて祭壇を包み |
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四〇 之をイスラエルの子孫の記念の物と爲り是はアロンの子孫たらざる外人が近りてヱホバの前に香を焚こと無らんため亦かゝる人ありてコラとその黨類のごとくにならざらん爲なり是みなヱホバがモーセをもて彼にのたまひし所に依るなり |
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四一 その翌日イスラエルの子孫の會衆みなモーセとアロンにむかひて呟き汝等はヱホバの民を殺せりと言り |
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四二 會衆集りてモーセとアロンに敵する時集會の幕屋を望み觀に雲ありてこれを覆ひヱホバの榮光顯れをる |
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四三 時にモーセとアロン集會の幕屋の前にいたりけるに |
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四四 ヱホバ、モーセに言たまひけるは |
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四五 汝らこの會衆をはなれて去れ我直にこれをほろぼさんとすと是において彼等二人は俯伏ぬ |
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四六 斯てモーセ、アロンに言けるは汝火盤を執り壇の火を之にいれ香をその上に盛て速かにこれを會衆の中に持ゆき之がために贖罪を爲せ其はヱホバ震怒を發したまひて疫病すでに始りたればなりと |
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四七 アロンすなはちモーセの命ぜしごとくに之を執て會衆の中に奔ゆきけるに疫病すでに民の中に始まり居たれば香を焚て民のために贖罪を爲し |
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四八 旣に死る者と尙生る者との間に立ければ疫病止まれり |
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四九 コラの事によりて死たる者の外この疫病に死たる者は一萬四千七百人なりき |
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五〇 而してアロンはモーセの許にかへり集會の幕屋の門にいたれり疫病は斯やみぬ |
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民數紀略 |
第一七章 |
一 ヱホバ、モーセに吿て言給はく(*現在は一七章一〜一三節が一七章一六〜二八節となっています) |
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二 汝イスラエルの子孫に語り之が中よりその各箇の父祖の家にしたがひて杖一本づゝを取れ即ちその一切の牧伯等よりその父祖の家に循ひて杖キ合十二本を取りその人等の名を各々その杖に書せ |
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三 レビの枚には汝アロンの名を書せ其はその父祖の家の長たる者各箇杖一本を出すべければなり |
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四 而して集會の幕屋の中我が汝等に會ふ處なる律法の櫃の前に汝之を置べし |
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五 我が選める人の杖は芽さん我かくイスラエルの子孫が汝等にむかひて呟くところの怨言をわが前に止むべし |
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六 モーセかくイスラエルの子孫に語りければその牧伯等おのおの杖一本づゝを之に付せり即ち牧伯等おのおのその父祖の家にしたがひて一本づゝを出したればその杖あはせて十二本アロンの杖もその杖の中にあり |
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七 モーセその杖を皆律法の幕屋の中にてヱホバの前に置り |
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八 斯てその翌日モーセ律法の幕屋にいりて視るにレビの家のために出せるアロンの杖芽をふき蕾をなし花咲て巴旦杏の果を結べり |
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九 モーセその杖をことごとくヱホバの前よりイスラエルの子孫の所に取いだしければ彼ら見ておのおの自分の杖を取り |
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一〇 時にヱホバまたモーセに言たまはく汝アロンの杖を律法の櫃の前に携へかへり其處にたくはへ置てこの背反者等のために徵とならしめよ斯して汝かれらの怨言を全く取のぞきかれらをして死ざらしむべし |
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一一 モーセすなはち然なしヱホバの己に命じたまへる如くせり |
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一二 イスラエルの子孫モーセに語りて曰ふ嗚呼我等は死ん我等は滅びん我等はみな滅びん |
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一三 凡そヱホバの幕屋に微にても近く者はみな死るなり我等はみな死斷べき歟 |
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民數紀略 |
第一八章 |
一 斯てヱホバ、アロンに吿て言たまはく汝と汝の子等および汝の父祖の家の者は聖所に關れる罪をその身に擔當べしまた汝と汝の子等は汝らがその祭司の職について獲ところの罪をその身に擔當べし |
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二 汝また汝の兄弟たるレビの支派の者すなはち汝の父祖の支派の者等をも率て汝に合せしめ汝に事しむべし但し汝と汝の子等は律法の幕屋の前に侍るべきなり |
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三 彼らは汝の職守と聖所の職守とを守るべし只聖所の器具と壇とに近くべからず恐くは彼等も汝等も死るならん |
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四 彼等は汝に合して集會の幕屋の職守を守り幕屋のゥの役事をなすべきなり外人は汝らに近づく可らず |
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五 斯なんぢらは聖所の職守と祭壇の職守を守るべし然せばヱホバの震怒かさねてイスラエルの子孫に及ぶこと有じ |
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六 視よ我なんぢらの兄弟たるレビ人をイスラエルの子孫の中より取りヱホバのために之を賜物として汝らに賜ふて集會の幕屋の役事を爲しむ |
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七 汝と汝の子等は祭司の職を守りて祭壇の上と障蔽の幕の內の一切の事を執おこなひ斯ともに勤むべし我祭司の職の勤務を賜物として汝らに賜ふ外人の近く者は殺されん |
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八 ヱホバ又アロンに言たまはく我イスラエルの子孫のゥの聖禮物の中我に擧祭とするところの者をもて汝に賜ひて得さす即ち我これを汝と汝の子等にあたへてその分となさしめ是を永く例となす |
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九 斯のごとく至聖禮物の中火にて燒ざる者は汝に歸すべし即ちその我に獻るゥの禮物素祭罪祭愆祭等みな至聖くして汝と汝らの子等に歸すべし |
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一〇 至聖所にて汝これを食ふべし男子等はみなこれを食ふことを得是は汝に歸すべき聖物たるなり |
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一一 汝に歸すべき物は是なり即ちイスラエルの子孫の献る擧祭と搖祭の物我これを汝と汝の男子と女子に與へ是を永く例となす汝の家の者の中潔き者はみな之を食ふことを得るなり |
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一二 油の嘉者酒の嘉者糓物の嘉者など凡てヱホバに獻るその初の物を我なんぢに與ふ |
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一三 最初に成る國の產物の中ヱホバに携へたる者は皆なんぢに歸すべし汝の家の者の中潔き者はみな之を食ふことを得るなり |
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一四 イスラエルの人の獻納る物は皆汝に歸すべし |
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一五 凡そ血肉ある者の首出子にしてヱホバに獻らるゝ者は人にもあれ畜にもあれ皆なんぢに歸すべし但し人の首出子は必ず贖ふべくまた汚れたる畜獸の首出子も贖ふべきなり |
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一六 之を贖ふにはその人の生れて一箇月に至れる後に汝その估價に依り聖所のシケルに循ひて銀五シケルに之を贖ふべし一シケルはすなはち二十ゲラなり |
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一七 然ど牛の首出子羊の首出子山羊の首出子は贖ふべからず是等は聖しその血を揩フ上に灑ぎまたその脂を焚て火祭となしてヱホバに馨しき香をたてまつるべし |
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一八 その肉は汝に歸すべし搖る胸と右の腿とおなじく是は汝に歸するなり |
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一九 イスラエルの子孫がヱホバに獻て擧祭とする所の聖物はみな我これを汝と汝の男子女子に與へこれを永く例となす是はヱホバの前において汝と汝の子孫に對する鹽の契約にして變らざる者なり |
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二〇 ヱホバまたアロンに吿たまはく汝はイスラエルの子孫の地の中に產業を有べからずまた彼等の中に何の分をも有べからず彼らの中において我は汝の分汝の產業たるなり |
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二一 またレビの子孫たる者には我イスラエルの中において物の十分の一を與へて之が產業となし其なすところの役事すなはち集會の幕屋の役事に報ゆ |
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二二 イスラエルの子孫はかさねて集會の幕屋に近づくべからず恐くは罪を負て死ん |
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二三 第レビ人集會の幕屋の役事をなすべしまた彼らはその罪を自己の身に負べし彼等はイスラエルの子孫の中に產業の地を有ざる事をもてその例となして汝らの世代の子孫の中に永く之を守るべきなり |
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二四 イスラエルの子孫が十に一を取り擧祭としてヱホバに獻るところの物を我レビ人に與へてその產業となさしむるが故に我かれらにつきて言り彼等はイスラエルの子孫の中に產業の地を得べからずと |
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二五 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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二六 汝かくレビ人に吿て之に言べし我がイスラエルの子孫より取て汝等に與へて產業となさしむるその什一の物を汝ら之より受る時はその什一の物の十分の一を獻てヱホバの擧祭となすべし |
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二七 汝等の擧祭の物品は禾場よりたてまつる糓物の如く酒醡の內よりたてまつる酒のごとくに見做れん |
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二八 此のごとく汝等もまたイスラエルの子孫より受る一切の什一の物の中よりヱホバに擧祭を獻げそのヱホバの舉祭を祭司アロンに與ふべし |
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二九 汝らの受る一切の禮物の中より汝らはその嘉ところ即ちその聖き分を取てヱホバの擧祭を獻べし |
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三〇 汝かく彼等に言べし汝らその中より嘉ところを取て獻るに於てはその殘餘の物は汝等レビ人におけること禾場より取る物のごとく酒醡より取る物のごとくならん |
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三一 汝等と汝らの眷屬何處にても之を食ふことを得べし是は汝らが集會の幕屋に於て爲す役事の報酬たればなり |
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三二 汝らその嘉ところを獻るに於ては之がために罪を負こと有じ汝らはイスラエルの子孫の聖別て獻る物を汚すべからず恐くは汝ら死ん |
トーラ39部 |
民數紀略 |
第一九章 |
一 ヱホバ、モーセとアロンに吿て言たまはく |
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二 ヱホバが命ずるところの律の例は是のごとし云くイスラエルの子孫に吿て赤牝牛の全くして疵なく未だ軛を負しこと有ざる者を汝の許に牽きたらしめ |
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三 汝ら之を祭司エレアザルに交すべし彼はまたこれを營の外に牽いだして自己の眼の前にこれを宰らしむべし |
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四 而して祭司エレアザルこれが血を其指につけ集會の幕屋の表にむかひてその血を七次灑ぎ |
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五 やがてその牝牛を自己の眼の前に燒しむべしその皮その肉その血およびその糞をみな燒べし |
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六 その時祭司香柏と牛膝草と紅の絲をとりて之をその燒る牝牛の中に投いるべし |
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七 かくて祭司はその衣服を浣ひ水にてその身を滌ぎて然る後營に入べし祭司の身は晩まで汚るゝなり |
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八 また之を燒たる者も水にその衣服を浣ひ水にその身を滌ぐべし彼も晩まで汚るゝなり |
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九 斯て身の潔き人一人その牝牛の灰をかき斂めてこれを營の外のC淨處に蓄へ置べし是イスラエルの子孫の會衆のために備へおきて汚穢を潔る水を作るべき者にして罪を潔むる物に當るなり |
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一〇 その牝牛の灰をかき斂めたる者はその衣服を浣ふべしその身は晩まで汚るゝなりイスラエルの子孫とその中に寄寓る他國の人とは永くこれを例とすべきなり |
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一一 人の死屍に捫る者は七日の間汚る |
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一二 第三日と第七日にこの灰水を以て身を潔むべし然せば潔くならん然ど若し第三日と第七日に身を潔むることを爲ざれば潔くならじ |
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一三 凡そ死人の屍に捫りて身を潔むることを爲ざる者はヱホバの幕屋を汚すなればイスラエルより斷るべし汚穢を潔むる水をその身に灑ざるによりて潔くならずその汚穢なほ身にあるなり |
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一四 天幕に人の死ることある時に應用ふる律は是なり即ち凡てその天幕に入る者凡てその天幕にある物は七日の間汚るべし |
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一五 凡そ蓋を取はなして蓋はざりし所の器皿はみな汚る |
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一六 凡そ刀劍にて殺されたる者または死屍または人の骨または墓等に野の表にて捫る者はみな七日の間汚るべし |
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一七 汚れたる者ある時はかの罪を潔むる者たる燒る牝牛の灰をとりて器に入れ活水を之に加ふべし |
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一八 而して身の潔き人一人牛膝草を執てその水にひたし之をその天幕とゥの器皿および其處に居あはせたる人々に灑ぐべくまたは骨あるひは殺されし者あるひは死たる者あるひは墓などに捫れる者に灑ぐべし |
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一九 即ち身の潔き人第三日と第七日にその汚れたる者に之を灑ぐべし而して第七日にはその人みづから身を潔むることを爲しその衣服をあらひ水に身を滌ぐべし然せば晩におよびて潔くなるべし |
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二〇 然ど汚れて身を潔ることを爲ざる人はヱホバの聖所を汚すが故にその身は會衆の中より絕るべし汚穢を潔むる水を身に灑がざるによりてその人は潔くならざるなり |
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二一 彼等また永くこれを例とすべし即ち汚穢を潔むる水を人に灑げる者はその衣服を浣ふべしまた汚穢を潔むる水に捫れる者も晩まで汚るべし |
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二二 凡て汚れたる人の捫れる者は汚るべしまた之に捫る人も晩まで汚るべし |
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民數紀略 |
第二〇章 |
一 斯てイスラエルの子孫の全會衆正月におよびてチンの曠野にいたれり而して民みなカデシに止りけるがミリアム其處にて死たれば之を其處に葬りぬ |
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二 當時會衆水を得ざるによりて相集りてモーセとアロンに迫れり |
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三 すなはち民モーセと爭ひ言けるは嚮に我らの兄弟等がヱホバの前に死たる時に我等も死たらば善りしものを |
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四 汝等何とてヱホバの會衆をこの曠野に導き上りて我等とわれらの家畜を此に死しめんとするや |
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五 汝らなんぞ我らをエジプトより上らしめてこの惡き處に導きいりしや此には種を播べき處なく無花果もなく葡萄もなく石榴も無くまた飮べき水も無し |
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六 是においてモーセとアロンは會衆の前を去り集會の幕屋の門にいたりて俯伏けるにヱホバの榮光かれらに顯れ |
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七 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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八 汝杖を執り汝の兄弟アロンとともに會衆を集めその眼の前にて汝ら磐に命ぜよ磐その中より水を出さん汝かく磐より水を出して會衆とその獸畜に飮しむべしと |
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九 モーセすなはちその命ぜられしごとくヱホバの前より杖を取り |
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一〇 アロンとともに會衆を磐の前に集めて之に言けるは汝ら背反者等よ聽け我等水をしてこの磐より汝らのために出しめん歟と |
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一一 モーセその手を擧げ杖をもて磐を二度擊けるに水多く湧出たれば會衆とその獸畜ともに飮り |
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一二 時にヱホバ、モーセとアロンに言たまひけるは汝等は我を信ぜずしてイスラエルの子孫の目の前に我の聖を顯さゞりしによりてこの會衆をわが之に與へし地に導きいることを得じと |
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一三 是をメリバ(爭論)の水とよべりイスラエルの子孫是がためにヱホバにむかひて爭ひたりしかばヱホバつひにその聖ことを顯したまへり |
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一四 玆にモーセ、カデシより使者をエドムの王に遣して言けるは汝の兄弟イスラエルかく言ふ汝はわれらが遭しゥの艱難を知る |
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一五 そもそも我らの先祖等エジプトに下りゆきて我ら年ひさしくエジプトに住をりしがエジプト人われらと我らの先祖等をなやましたれば |
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一六 我らヱホバに龥はりけるにヱホバわれらの聲を聽たまひ一箇の天の使を遣して我らをエジプトより導きいだしたまへり視よ我ら今は汝の邊境の邊端にあるカデシの邑に居るなり |
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一七 願くは我らをして汝の國を通過しめよ我等は田畝をも葡萄園をも通過じまた井の水をも飮じ我らは第王の路を通過り汝の境をいづるまでは右にも左にもまがらじ |
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一八 エドム、モーセに言けるは汝我の中を通過べからず恐くは我いでて劍をもて汝にむかはん |
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一九 イスラエルの子孫エドムに言ふ我らは大道を通過ん若われらと我らの獸畜なんぢの水を飮ことあらばその値を償ふべし我は徒行にて通過のみなれば何事にもあらざるなりと |
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二〇 然るにエドムは汝通過べからずといひて許多の群衆を率ゐて出で大なる力をもて之にむかへり |
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二一 エドムかくイスラエルにその境の中を通過ことを容さゞりければイスラエルは他にむかひて去り |
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二二 かくてイスラエルの子孫の會衆みな力デシより進みてホル山にいたれり |
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二三 ヱホバ、エドムの國の境なるホル山にてモーセとアロンに吿て言たまはく |
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二四 アロンはその死たる民に列らんイスラエルの子孫に我が與へし地に彼は入ことを得ざるべし是メリバの水のある處にて汝等わが言に背きたればなり |
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二五 汝アロンとその子エレアザルをひきつれてホル山に登り |
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二六 アロンにその衣服を脫せてこれをその子エレアザルに衣せよアロンは其處に死てその民に列るべしと |
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二七 モーセすなはちヱホバの命じたまへるごとく爲し相つれだちて全會衆の目の前にてホル山に登れり |
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二八 而してモーセはアロンにその衣服をぬがせて之をその子エレアザルに衣せたりアロンは其處にて山の巓に死り斯てモーセとエレアザル山よりくだりけるが |
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二九 會衆みなアロンの死たるを見て三十日のあひだ哀哭をなせりイスラエルの家みな然せり |
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民數紀略 |
第二一章 |
一 玆に南の方に住るカナン人アラデ王といふ者イスラエルが間者の道よりして來るといふを聞きイスラエルを攻うちてその中の數人を擄にせり |
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二 是においてイスラエル誓願をヱホバに立て言ふ汝もしこの民をわが手に付したまはゞ我その城邑を盡く滅さんと |
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三 ヱホバすなはちイスラエルの言を聽いれて力ナン人を付したまひければ之とその城色をことごとく滅せり是をもてその處の名をホルマ(殲滅)と呼なしたり |
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四 民はホル山より進みゆき紅海の途よりしてエドムを繞り通らんとせしがその途のために民心を苦めたり |
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五 すなはち民~とモーセにむかいて呟きけるは汝等なんぞ我らをエジプトより導きのぼりて曠野に死しめんとするや此には食物も無くまた水も無し我等はこの粗き食物を心に厭ふなりと |
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六 是をもてヱホバ火の蛇を民の中に遣して民を咬しめたまひければイスラエルの民の中死る者多かりき |
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七 是によりて民モーセにいたりて言けるは我らヱホバと汝にむかひて呟きて罪を獲たり請ふ汝ヱホバに祈りて蛇を我等より取はなさしめよとモーセすなはち民のために祈ければ |
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八 ヱホバ、モーセに言たまひけるは汝蛇を作りてこれを杆の上に載おくべし凡て咬れたる者は之を仰ぎ觀なば生べし |
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九 モーセすなはち銅をもて一條の蛇をつくり之を杆の上に載おけり凡て蛇に咬れたる者その銅の蛇を仰ぎ觀ば生たり |
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一〇 イスラエルの子孫途に進みてオボテに營を張り |
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一一 またオボテより進み往きモアブの東の方に亘るところの曠野においてイヱアバリムに營を張り |
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一二 また其處より進みゆきてゼレデの谷に營を張り |
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一三 其處より進みゆきてアルノンの彼旁に營を張りアルノンはアモリの境より出て曠野に流るゝ者にてモアブとアモリの間にありてモアブの界をなすなり |
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一四 故にヱホバの戰爭の記に言るあり云くスパのワヘブ、アルノンの河 |
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一五 河の流威即ちアルの邑に落下りモアブの界に倚る者と |
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一六 かれら其處よりベエル(井)にいたれりヱホバがモーセにむかひて汝民を集めよ我これに水を與へんと言たまひしはこの井なりき |
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一七 時にイスラエルこの歌を歌へり云く井の水よ湧あがれ汝等これがために歌へよ |
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一八 此井は笏と杖とをもて牧伯等これを掘り民の君長等之を掘りと斯て曠野よりマッタナにいたり |
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一九 マッタナよりナハリエルにいたりナハリエルよりバモテにいたり |
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二〇 バモテよりモアブの野にある谷に往き曠野に對するピスガの巓にいたれり |
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二一 かくてイスラエル使者をアモリ人の王シホンに遣して言しめけるは |
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二二 我をして汝の國を通過しめよ我等は田畝にも葡萄園にも入じまた井の水をも飮じ我らは汝の境を出るまでは唯王の道を通りて行んのみと |
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二三 然るにシホンはイスラエルに自己の境の中を通る事を容さゞりき而してシホンその民をことごとく集め曠野にいでてイスラエルを攻んとしヤハヅに來りてイスラエルと戰ひけるが |
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二四 イスラエル刃をもて之を擊やぶりその地をアルノンよりヤボクまで奪ひ取りアンモンの子孫にまで至れりアンモンの子孫の境界は堅固なりき |
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二五 イスラエルかくその城邑を盡く取り而してイスラエルはアモリ人のゥの城邑に住みヘシボンとそれに附るゥの村々に居る |
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二六 ヘシボンはアモリ人の王シホンのキ城なりシホンは曾てモアブの前の王と戰ひてかれの地をアルノンまで盡くその手より奪ひ取しなり |
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二七 故に歌をもて云るあり曰く汝らヘシボンに來れシホンの城邑を築き建よ |
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二八 ヘシボンより火出でシホンのキ城より焰いでてモアブのアルを焚つくしアルノンの邊の高處を占る君王等を滅ぼせり |
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二九 モアブよ汝は禍なる哉ケモシの民よ汝は滅ぼさるその男子は逃奔りその女子はアモリ人の王シホンに擄らるるなり |
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三〇 我等は彼らを擊たふしヘシボンを滅ぼしてデボンに及び之を荒してまたノバに及びメデバにいたる |
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三一 斯イスラエルの子孫はアモリ人の地に住たりしが |
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三二 モーセまた人を遣はしてヤゼルを窺はしめ遂にその村々を取て其處にをりしアモリ人を逐出し |
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三三 轉てバシヤンの路に上り往きけるにバシヤンの王オグその民を盡く率ゐて出で之を迎へてエデレイに戰はんとす |
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三四 ヱホバ、モーセに言たまひけるは彼を懼るゝ勿れ我かれとその民とその地を盡く汝の手に付す汝ヘシボンに住をりしアモリ人の王シホンに爲たるごとくに彼にも爲べしと |
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三五 是において彼とその子とその民をことごとく擊ころし一人も生存る者なきに至らしめて之が地を奪ひたり |
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民數紀略 |
第二二章 |
一 かくてイスラエルの子孫また途に進みてモアブの平野に營を張り此はヨルダンの此旁にしてヱリコに對ふ |
トーラ40部 |
二 チッポルの子バラクはイスラエルが凡てアモリ人に爲たる所を見たり |
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三 是においてモアブ人大いにイスラエルの民を懼る是その數多きに因てなりモアブ人かくイスラエルの子孫のために心をなやましたれば |
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四 すなはちミデアンの長老等に言ふこの群衆は牛が野の草を餂食ふごとくに我等の四圍の物をことごとく餂食はんとすとこの時にはチッポルの子バラク、モアブ人の王たり |
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五 彼すなはち使者をペトルに遣してベオルの子バラムを招かしめんとすペトルはバラムの本國にありて河の邊に立りその之を招かしむる言に云く玆にエジプトより出來し民あり地の面を蓋ふて我の前にをる |
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六 然ば請ふ汝今來りて我ためにこの民を詛へ彼等は我よりも强ければなり然せば我これを擊やぶりて我國よりこれを逐はらふを得ることもあらん其は汝が祝する者はコを得汝が詛ふ者は禍を受くと我しればなりと |
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七 モアブの長老等とミデアンの長老等すなはち占卜の禮物を手にとりて出たちバラムにいたりてバラクの言をこれに吿たれば |
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八 バラムかれらに言ふ今晩は此に宿れヱホバの我に吿るところに循ひて汝らに返答をなすべしと是をもてモアブの牧伯等バラムの許に居る |
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九 時に~バラムに臨みて言たまはく汝の許にをる此人々は何者なるや |
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一〇 バラム~に言けるはモアブの王チッポルの子バラク我に言つかはしけらく |
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一一 玆にエジプトより出きたりし民ありて地の面を蓋ふ請ふ今來りてわがために之を詛へ然せば我これに戰ひ勝てこれを逐はらふむ得ることもあらんと |
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一二 ~バラムに言たまひけるは汝かれらとともに往べからず亦この民を詛ふべからず是は祝るゝ者たるなり |
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一三 是においてバラム朝起てバラクの牧伯等に言けるは汝ら國に歸れよヱホバ我が汝らとともに往く事をゆるさゞるなりと |
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一四 モアブの牧伯たちすなはち起あがりてバラクの許にいたりバラムは我らとともに來ることを肯ぜずと吿たれば |
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一五 バラクまた前の者よりも尊き牧伯等を前よりも多く遣せり |
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一六 彼らバラムに詣りて之に言けるはチッポルの子バラクかく言ふ願くは汝何の障碍をも顧みずして我に來れ |
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一七 我汝をして甚だ大なる尊榮を得させん汝が我に言ところは凡て我これを爲べし然ば願くは來りて我ためにこの民を詛へ |
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一八 バラム答へてバラクの臣僕等に言けるは假令バラクその家に盈るほどの金銀を我に與ふるとも我は事の大小を論ずわが~エホバの言を踰ては何をも爲ことを得ず |
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一九 然ば請ふ汝らも今晩此に宿り我をしてエホバの再び我に何と言たまふかを知しめよと |
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二〇 夜にいりて~バラムにのぞみて之に言たまひけるはこの人々汝を招きに來りたれば起あがりて之とともに往け但し汝は我が汝につぐる言のみを行ふべし |
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二一 バラム翌朝起あがりてその驢馬に鞍おきてモアブの牧伯等とともに往り |
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二二 然るにヱホバかれの往たるに緣て怒を發したまひければヱホバの使者かれに敵せんとて途に立り彼は驢馬に乘その僕二人はこれとともに在しが |
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二三 驢馬ヱホバの使者が劍を手に拔持て途に立るを見驢馬途より身を轉して田圃に入ければバラム驢馬を打て途にかへさんとせしに |
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二四 ヱホバの使者また葡萄園の途に立り其處には此旁にも石垣あり彼旁にも石垣あり |
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二五 驢馬ヱホバの使者を見石垣に貼依てバラムの足を石垣に貼依たればバラムまた之を打り |
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二六 然るにヱホバの使者また進みよりて狹き處に立けるが其處には右にも左にもまがる道あらざりしかば |
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二七 驢馬ヱホバの使者を見てバラムの下に臥たり是においてバラム怒を發し杖をもて驢馬を打けるに |
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二八 ヱホバ驢馬の口を啓きたまひたれば驢馬バラムにむかひて言ふ我なんぢに何を爲せばぞ汝かく三次我を打や |
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二九 バラム驢馬に言ふ汝われを侮るが故なり我手に劍あらば今汝を殺さんものを |
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三〇 驢馬またバラムに言けるは我は汝の所有となりてより今日にいたるまで汝が常に乘ところの驢馬ならずや我つねに斯のごとく汝になしたるやとバラムこたへて否と言ふ |
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三一 時にヱホバ、パラムの目を啓きたまひければ彼ヱホバの使者の途に立て劍を手に拔持るを見身を鞠めて俯伏たるに |
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三二 ヱホバの使者これに言ふ汝なにとて斯三度なんぢの驢馬を打や我汝の道の直に滅亡にいたる者なるを見て汝に敵せんとて出きたれり |
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三三 驢馬はわれを見て斯みたび身を轉して我を避たるなり是もし身を轉らして我を避ずば我すでに汝を殺して是を生しおきしならん |
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三四 バラム、ヱホバの使者に言けるは我罪を獲たり我は汝が我に敵せんとて途に立るを知ざりしなり汝もし之を惡しとせば我は歸るべし |
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三五 ヱホバの使者バラムに言けるはこの人々とともに往け但し汝は我が汝に吿る言詞のみを宣べしとバラムすなはちバラクの牧伯等とともに往り |
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三六 さてまたバラクはバラムの來るを聞てモアブの境の極處に流るゝアルノンの旁の邑まで出ゆきて之を迎ふ |
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三七 バラクすなはちバラムに言けるは我ことさらに人を遣はして汝を招きしにあらずや汝なにゆゑ我許に來らざりしや我あに汝に尊榮を得さすることを得ざらんや |
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三八 バラム、バラクに言けるは視よ我つひに汝の許に來れり然ど今は我何事をも自ら言を得んや我はたゞ~の我口に授る言語を宣んのみと |
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三九 斯てバラムはバラクとともに往てキリアテホゾテに至りしが |
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四〇 バラク牛と羊を宰りてバラムおよび之と偕なる牧伯等に餽れり |
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四一 而してその翌朝にいたりバラクはバラムを伴ひこれを携へてバアルの崇邱に登りイスラエルの民の極端を望ましむ |
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民數紀略 |
第二三章 |
一 バラム、バラクに言けるは我ために此に七個の壇を築き此に七匹の牡牛と七匹の牡羊を備へよと |
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二 バラクすなはちバラムの言るごとく爲しバラクとバラムその壇ごとに牡牛一匹と牡羊一匹を献げたり |
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三 而してバラムはバラクにむかひ汝は燔祭の傍に立をれ我は往んとすヱホバあるひは我に來りのぞみたまはんその我に示したまふところの事は凡てこれを汝に吿んと言て一の高處に登りたるに |
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四 ~バラムに臨みたまひければバラムこれに言けるは我は七箇の壇を設けその壇ごとに牡牛一匹と牡羊一匹を献げたりと |
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五 ヱホバ、バラムの口に言を授けて言たまはく汝バラクの許に歸りて斯いふべしと |
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六 彼すなはちバラクの許に至るにバラクはモアブのゥの牧伯等とともに燔祭の傍に立をる |
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七 バラムすなはちこの歌をのべて云くモアブの王バラク、スリアより我を招き寄せ東の邦の山より我を招き寄て云ふ來りて我ためにヤコブを詛へ來りてわがためにイスラエルを呪れと |
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八 ~の詛はざる者を我いかで詛ふことを得んやヱホバの呪らざる者を我いかで呪ることを得んや |
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九 磐の頂より我これを觀岡の上より我これを望むこの民は獨り離れて居ん萬の民の中に列ぶことなからん |
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一〇 誰かヤコブの塵を計へ得んやイスラエルの四分一を數ふることを能せんや願くは義人のごとくに我死ん願くはわが終これが終にひとしかれ |
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一一 是においてバラク、バラムに言けるは汝我に何を爲や我はわが敵を詛はしめんとて汝を携きたりしなるに汝はかへつて全くこれを祝せり |
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一二 バラムこたへて言けるは我は愼みてヱホバの我口に授る事のみを宣べきにあらずや |
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一三 バラクこれに言けるは請ふ汝われとともに他の處に來りて其處より彼らを觀よ汝たゞ彼らの極端のみを觀ん彼らを全くは觀ことを得ざるべし請ふ其處にて我ために彼らを詛へと |
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一四 やがて之を導きてピスガの巓なる斥候の原に至り七箇の壇を築きて壇ごとに牡牛一匹と牡羊一匹を獻たり |
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一五 時にバラム、バテクに言けるは汝此にて燔祭の傍に立をれ我またも往て會見ゆることをせんと |
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一六 ヱホバまたバラムに臨みて言をその口に授け汝バラクの許に歸りてかく言へとのたまひければ |
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一七 彼バラクの許にかへりけるにバラクは燔祭の傍に立をりモアブの牧伯等これとともに居りしがバラクすなはちバラムにむかひヱホバ何と言しやと問ければ |
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一八 バラムまたこの歌を宣たり云くバラクよ起て聽けチッポルの子よ我に耳を傾けよ |
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一九 ~は人のごとく謊ること无しまた人の子のごとく悔ること有ずその言ところは之を行はざらんやその語るところは之を成就ざらんや |
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二〇 我はこれがために祉をいのれとの命令を受く旣に之に祉をたまへば我これを變るあたはざるなり |
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二一 ヱホバ、ヤコブの中に惡き事あるを見ずイスラエルの中に憂患あるを見ずその~ヱホバこれとともに在し王を喜びて呼はる聲その中にあり |
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二二 ~かれらをエジプトより導き出したまふイスラエルは强きこと兕のごとし |
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二三 ヤコブには魔術なしイスラエルには占卜あらず~はその爲ところをその時にヤコブに吿げイスラエルにしめしたまふなり |
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二四 視よこの民は牝獅子のごとくに起あがり牡獅子のごとくに身を興さん是はその攫得たる物を食ひその殺しゝ物の血を飮では臥ことを爲じ |
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二五 是においてバラクはバラムに向ひ汝かれらを詛ふことをも祝することをも爲なかれと言けるに |
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二六 バラムこたへてバラクに言ふ我はヱホバの宣まふ事は凡てこれを爲ざるを得ずと汝に吿おきしにあらずやと |
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二七 バラクまたバラムに言けるは請ふ來れ我なんぢを他の處に導き往ん~あるひは汝が其處より彼らを我ために詛ふことを善とせんと |
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二八 バラクすなはちバラムを導きて曠野に對するペオルの巓に至るに |
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二九 バラム、バラクに言けるは我ために七箇の壇を此に築き牡牛七匹牡羊七匹を此に備へよと |
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三〇 バラクすなはちバラムの言るごとく爲しその壇ごとに牡牛一匹と牡羊一匹を獻たり |
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民數紀略 |
第二四章 |
一 バラムはイスラエルを祝することのヱホバの心に適ふを視たれば此度は前の時のごとくに往て法術を求むる事を爲ずその面を曠野に向て居り |
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二 バラム目を擧てイスラエルのその支派にしたがひて居るを觀たり時に~の靈かれに臨みければ |
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三 彼すなはちこの歌をのべて云くベオルの子バラム言ふ目の啓きたる人言ふ |
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四 ~の言詞を聞し者能はざる無き者をまぼろしに觀し者倒れ臥て其目の啓けたる者言ふ |
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五 ヤコブよ汝の天幕は美しき哉イスラエルよ汝の住所は美しき哉 |
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六 是は谷々のごとくに布列ね河邊の園のごとくヱホバの栽し沈香樹のごとく水の邊の香柏のごとし |
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七 その桶よりは水溢れんその種は水の邊に發育んその王はアガグよりも高くなりその國は振ひ興らん |
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八 ~これをエジプトより導き出せり是は强きこと兕のごとくその敵なる國々の民を呑つくしその骨を摧き矢をもて之を衝とほさん |
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九 是は牡獅子のごとくに身をかゞめ牝獅子のごとくに臥す誰か敢てこれを起さんやなんぢを祝するものは祉を得なんぢをのろふものは災禍をかうむるべし |
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一〇 こゝにおいてバラクはバラムにむかひて怒を發しその手を拍ならせり而してバラク、バラムにいひけるは我はなんぢをしてわが敵を詛はしめんとてなんぢを招きたるに汝は却て斯三度までも彼らを大に祝したり |
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一一 然ば汝今汝の處に奔り往け我は汝に大なる尊榮を得させんと思ひたれどヱホバ汝を阻めて尊榮を得るに至らざらしむ |
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一二 バラム、バラクに言けるは我は汝が我に遣しゝ使者等に吿て言ざりしや |
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一三 假令バラクその家に盈るほどの金銀を我に與ふるとも我はヱホバの言を踰て自己の心のまゝに善も惡きも爲ことを得ず我はヱホバの宣まふ事のみを言べしと |
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一四 今われは吾民にかへる然ば來れ我この民が後の日に汝の民に爲んところの事を汝に吿しらせんと |
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一五 すなはちこの歌をのべて云くベオルの子バラム言ふ目の啓をたる人言ふ |
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一六 ~の言を聞るあり至高者を知の知識あり能はざる無き者をまぼろしに觀倒れ臥て某目の啓けたる者言ふ |
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一七 我これを見ん然ど今にあらず我これを望まん然ど近くはあらずヤコブより一箇の星いでんイスラエルより一條の杖おこりモアブを此旁より彼旁に至まで擊破りまた鼓譟者どもを盡く滅すべし |
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一八 其敵なるエドムは是が產業となりセイルは之が產業とならんイスラエルは盛になるべし |
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一九 權を秉る者ヤコブより出で遺れる者等を城より滅し絕ん |
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二〇 バラム又アマレクを望みこの歌をのべて云くアマレクは國々の中の最初なる者なり其終には滅び絕るに至らん |
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二一 亦ケニ人を望みこの歌をのべて云く汝の住所は堅固なり汝は磐に巢をつくる |
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二二 然どカインは亡て終にアッスリアの爲に擄へ移されん |
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二三 彼亦この歌をのべて云く嗟~これを爲たまはん時は誰か生ることを得ん |
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二四 キッテムの方より船來てアッスリアを攻なやましエベルを攻なやますべし而して是もまた終に亡失ん |
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二五 斯てバラムは起あがりて自己の處に歸り往きぬバラクも亦去ゆけり |
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民數紀略 |
第二五章 |
一 イスラエルはシッテムに止まり居けるがその民モアブの婦女等と淫をおこなふことを始めたり |
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二 その婦女等其~々に犧牲を獻る時に民を招けば民は往て食ふことを爲しかつその~々を拜めり |
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三 イスラエルかくバアルペオルに附ければイスラエルにむかひてヱホバ怒を發したまへり |
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四 ヱホバすなはちモーセに吿て言たまはく民の首をことごとく携きたりヱホバのためにかの者等を日に曝せ然せばヱホバの烈しき怒イスラエルを離るゝあらんと |
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五 是においてモーセ、イスラエルの士師等にむかひ汝らおのおのその配下の人々のバアルペオルに附る者を殺せと言り |
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六 モーセとイスラエルの子孫の全會衆集會の幕屋の門にて哭をる時一箇のイスラエル人ミデアンの婦人一箇を携きたり彼らの目の前にてその兄弟等の中に至れり |
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七 祭司アロンの子なるエレアザルの子ピネハスこれを見會衆の中より起あがりて槍を手に執り |
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八 そのイスラエルの人の後を追て之が寢室に入りイスラエルの人を衝きまたその婦女の腹を衝とほして二人を殺せり是において疫病のイスラエルの子孫におよぶこと止れり |
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九 その疫病にて死たる者は二萬四千人なりき |
トーラ41部 |
一〇 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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一一 祭司アロンの子なるエレアザルの子ピネパスはわが心をイスラエルの子孫の中にあらはして吾怒をその中より取去り我をして心をもてイスラエルの子孫を滅し盡すにいたらざらしめたり |
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一二 故に汝言へ我これに平和のわが契約をさづく |
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一三 即ち彼とその後の子孫永く祭司の職を得べし是は彼その~のために心にしてイスラエルの子孫のために贖をなしたればなり |
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一四 その殺されしィスラエル人すなはちミデアンの婦人とともに殺されし者はその名をジムリと言てサルの子にしてシメオン人の宗族の牧伯の一人なり |
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一五 またその殺されしミデアンの婦人は名をコズビと曰てツルの女子なりツルはミデアンの民の宗族の首なり |
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一六 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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一七 ミデアン人に逼りてこれを擊て |
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一八 其は彼ら謀計をもて汝に逼りペオルの事とその姊妹なるミデアンの牧伯の女すなはちペオルのために疫病の起れる日に殺されしコズビの事において汝らを惑したればなり |
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民數紀略 |
第二六章 |
一 疫病の後ヱホバ、モーセと祭司アロンの子エレアザルに吿て言たまはく(*現在は「疫病の後」を二五章一九節にしています) |
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二 イスラエルの全會衆の總數をその父祖の家にしたがひて核べイスラエルの中凡そ二十歲以上にして戰爭に出るに勝る者を數へよと |
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三 モーセ及び祭司エレアザルすなはちヱリコに對してヨルダンの邊にあるモアブの平野に於てかれらに吿て言けるは |
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四 エジプトの地より出きたれるモーセとイスラエルの子孫にヱホバの命じ給へる如く汝ら其中の二十歲以上の者を計へよ |
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五 イスラエルの長子はルベン、ルベンの子孫はヘノクよりヘノク人の族出でパルよりパル人の族出で |
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六 ヘヅロンよりヘヅロン人の族出でカルミよりカルミ人の族出づ |
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七 ルベンの宗族は是のごとくにしてその核數られし者は四萬三千七百三十人 |
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八 またパルの子はエリアブ |
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九 エリアブの子はネムエル、ダタン、アビラムこのダタンとアビラムは會衆の中に名ある者にてコラの黨類とともにモーセとアロンに逆ひてヱホバに悖りし事ありしが |
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一〇 地その口を開きて彼らとコラとを呑みその黨類二百五十人は火に燒れて死うせ人の鑑戒となれり |
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一一 但しコラの子等は死ざりき |
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一二 シメオンの子孫はその宗族に依ば左のごとしネムエルよりはネムエル人の族出でヤミンよりはヤミン人の族出でヤキンよりはヤキン人の族出で |
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一三 ゼラよりはゼラ人の族出でシヤウルよりはシヤウル人の族出づ |
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一四 シメオン人の宗族は是の如くにして其數られし者は二萬二千二百人 |
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一五 ガドの子孫は其宗族に依ば左の如しゼポンよりはゼポン人の族出でハギよりはハギ人の族出でシユニよりはシユニ人の族出で |
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一六 オズニよりはオズニ人の族出でエリよりはエリ人の族出で |
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一七 アロドよりはアロド人の族出でアレリよりはアレリ人の族出づ |
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一八 ガドの宗族は是のごとくにしてその核數られし者は四萬五百人 |
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一九 ユダの子等はエルとオナン、エルとオナンはカナンの地に死たり |
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二〇 ユダの子孫はその宗族によれば左のごとしシラよりはシラ人の族出でペレヅよりはペレヅ人の族出でゼラよりはゼラ人の族出づ |
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二一 ペレヅの子孫は左のごとしヘヅロンよりはヘヅロン人の族出でハムルよりはハムル人の族出づ |
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二二 ユダの宗族は是のごとくにしてその核數られし者は七萬六千五百人 |
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二三 イッサカルの子孫はその宗族によれば左のごとしトラよりはトラ人の族出でプワよりはプワ人の族出で |
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二四 ヤシユブよりはヤシユブ人の族出でシムロンよりはシムロン人の族出づ |
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二五 イッサカルの宗族は是のごとくにしてその數へられし者は六萬四千三百人 |
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二六 ゼブルンの子孫はその宗族によれば左の如しセレデよりはセレデ人の族出でエロンよりはエロン人の族出でヤリエルよりはヤリエル人の族出づ |
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二七 ゼブルン人の宗族は是のごとくにしてその核數られし者は六萬五百人 |
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二八 ヨセフの子等はその宗族に依ばマナセとエフライム |
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二九 マナセの子等の中マキルよりマキル人の族出づマキル、ギレアデを生りギレアデよりギレアデ人の族出づ |
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三〇 ギレアデの子孫は左のごとしイエゼルよりはイエゼル人の族出でヘレクよりはヘレク人の族出で |
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三一 アスリエルよりはアスリエル人の族出でシケムよりはシケム人の族出で |
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三二 セミダよりはセミダ人の族出でヘペルよりはヘペル人の族出づ |
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三三 ヘペルの子ゼロペハデには男子なく惟女子ありしのみその名はマアラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザと曰ふ |
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三四 マナセの宗族は是のごとくにしてその核數られし者は五萬二千七百人 |
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三五 エフライムの子孫はその宗族によれば左のごとしシユテラよりはシユテラ人の宗族出でベケルよりはベケル人の族出でタハンよりはタハン人の族出づ |
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三六 シユテラの子孫は左のごとしエランよりエラン人の族出づ |
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三七 エフライムの子孫の宗族は是のごとくにしてその核數られし者は三萬二千五百人ヨセフの子孫はその宗族に依ば是のごとし |
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三八 ベニヤミンの子孫はその宗族によれば左のごとしベラよりはベラ人の族出でアシベルよりはアシベル人の族出でアヒラムよりはアヒラム人の族出で |
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三九 シユパムよりはシユパム人の族出でホパムよりはホパム人の族出づ |
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四〇 ベラの子等はアルデとナアマン、アルデよりはアルデ人の族出でナアマンよりはナアマン人の族出づ |
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四一 ベニヤミンの子孫はその宗族に依ば是のごとくにしてその核數られし者は四萬五千六百人 |
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四二 ダンの子孫はその宗族に依ば左のごとしシユハムよりシユハム人の族出づダンの宗族はその宗族によれば是の如し |
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四三 シユハム人のゥの族の中核數られし者は六萬四千四百人 |
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四四 アセルの子孫はその宗族によれば左のごとしヱムナよりはヱムナ人の族出でヱスイよりはヱスイ人の族出でベリアよりはベリア人の族出づ |
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四五 ベリアの子孫の中ヘベルよりはヘベル人の族出でマルキエルよりはマルキエル人の族出づ |
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四六 アセルの女子の名はサラと曰ふ |
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四七 アセルの子孫の宗族は是のごとくにしてその核數られし者五萬三千四百人 |
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四八 ナフタリの子孫はその宗族によれば左のごとしヤジエルよりヤジエル人の族出でグニよりグニ人の族出で |
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四九 ヱゼルよりヱゼル人の族出でシレムよりシレム人の族出づ |
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五〇 ナフタリの宗族はその宗族によればかくのごとくにしてその核數られしものは四萬五千四百人 |
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五一 すなはちイスラエルの子孫の核數られし者は六十萬一千七百三十人なりき |
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五二 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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五三 この人々にその名の數にしたがひて地を分ち與へてこれが產業となさしむべし |
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五四 人衆には汝多くの產業を與へ人寡には少の產業を與ふべし即ちその核數られし數にしたがひておのおの產業を受べきなり |
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五五 但しその地は鬮をもて之を分ちその父祖の支派の名にしたがひて之を獲べし |
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五六 即ち鬮をもてその產業を人衆き者と寡き者とに分つべきなり |
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五七 レビ人のその宗族にしたがひて數へられし者は左のごとしゲルシヨンよりはゲルシヨン人の族出でコハテよりはコハテ人の族出でメラリよりはメラリ人の族出づ |
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五八 レビの族は左のごとしリブニ人の族ヘブロン人の族マヘリ人の族ムシ人の族コラ人の族コハテ、アムラムを生り |
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五九 アムラムの妻の名はヨケベデといひてレビの女子なり是はエジプトにてレビに生れし者なりしがアムラムにそひてアロンとモーセおよびその姊妹ミリアムを生り |
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六〇 アロンにはナダブ、アビウ、エレアザルおよびイタマル生る |
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六一 ナダブとアビウは異火をヱホバの前にさゝげし時死り |
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六二 その核數られし一箇月以上の男子はキ合二萬三千人レビ人はイスラエルの子孫の中に產業を與へられざるが故にイスラエルの子孫の中に核數られざるなり |
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六三 是すなはちモーセと祭司エレアザルがヨルダンの邊なるヱリコに對するモアブの平野にて數へたるイスラエルの子孫の數なり |
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六四 但しその中にはモーセとアロンがシナイの曠野においてイスラエルの子孫をかぞへし時に數へたる者は一人もあらざりき |
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六五 其はヱホバ曾て彼らの事を宣て是はかならず曠野に死んといひたまひたればなり是をもてエフンネの子カルブとヌンの子ヨシユアの外は一人も遺れる者あらざりき |
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民數紀略 |
第二七章 |
一 玆にヨセフの子マナセの族の中なるヘベルの子ゼロペハデの女子等きたれりヘベルはギレアデの子ギレアデはマキルの子マキルはマナセの子なりその女子等の名はマアラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザといふ |
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二 彼ら集會の幕屋の門にてモーセと祭司エレアザルと牧伯等と全會衆の前に立ち言けるは |
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三 我等の父は曠野に死り彼はかのコラに與して集りてヱホバに逆ひし者等の中に加はらず自己の罪に死り然るに男子なし |
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四 我らの父の名なんぞその男子あらざるがためにその族の中より削らるゝことある可んや我らの父の兄弟の中において我らにも產業を與へよと |
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五 モーセすなはちその事をヱホバの前に陳けるに |
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六 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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七 ゼロペハデの女子等の言ところは道理なり汝かならず彼らの父の兄弟の中において彼らに產業を與へて獲さすべし即ちその父の產業をこれに歸せしむべし |
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八 汝イスラエルの子孫に吿て言べし人もし男子なくして死ばその產業をこれが女子に歸せしむべし |
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九 もしまた女子もあらざる時はその產業をその兄弟に與ふべし |
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一〇 もし兄弟あらざる時はその產業をその父の兄弟に與ふべし |
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一一 もしまたその父に兄弟あらざる時はその親戚の最も近き者にその產業を與へて獲さすべしヱホバのモーセに命ぜしごとくイスラエルの子孫は永く之をもて律法の例とすべし |
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一二 玆にヱホバ、モーセに言たまはく汝このアバリム山にのぼり我イスラエルの子孫に與へし地を觀よ |
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一三 汝これを觀なばアロンの旣に加はりしごとく汝もその民に加はるべし |
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一四 是チンの曠野において會衆の爭論をなせる砌に汝らわが命に悖りかの水の側にて我の聖き事をかれらの目のまへに顯すことを爲ざりしが故なり是すなはちチンの曠野のカデシにあるメリバの水なり |
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一五 モーセ、ヱホバに申して言けるは |
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一六 ヱホバ一切の血肉ある者の生命の~よ願くはこの會衆の上に一人を立て |
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一七 之をして彼等の前に出かれらの前に入り彼らを導き出し彼らを導き入る者とならしめヱホバの會衆をして牧者なき羊のごとくならざらしめたまへ |
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一八 ヱホバ、モーセに言たまはくヌンの子ヨシユアといふ靈のやどれる人を取り汝の手をその上に按き |
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一九 これを祭司エレアザルと全會衆の前に立せて彼らの前にて之に命ずる事をなすべし |
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二〇 汝これに自己の尊榮を分ち與ヘイスラエルの子孫の全會衆をしてこれに順がはしむべし |
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二一 彼は祭司エレアザルの前に立べしエレアザルはウリムをもて彼のためにヱホバの前に問ことを爲べしヨシユアとイスラエルの子孫すなはちその全會衆はエレアザルの言にしたがひて出でエレアザルの言にしたがひて入べし |
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二二 是においてモーセはヱホバの己に命じたまへるごとく爲しヨシユアを取て之を祭司エレアザルと全會衆の前に立せ |
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二三 その手をこれが上に按き之に命ずることを爲しヱホバのモーセをもて命じたまへる如くなせり |
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民數紀略 |
第二八章 |
一 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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二 イスラエルの子孫に命じて之に言へわが禮物わが食物なる火祭わが馨香の物は汝らこれをその期にいたりて我に献ぐることを怠るべからず |
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三 汝かれらに言べし汝らがヱホバに獻ぐる火祭は是なり即ち當歲の全たき羔羊二匹を日々に獻げて常燔祭となすべし |
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四 即ち一匹の羔羊を朝に獻げ一匹の羔羊を夕に獻ぐべし |
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五 また麥粉一エパの十分の一に搗て取たる油一ヒンの四分の一を混和て素祭となすべし |
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六 是すなはちシナイ山において定めたる常燔祭にしてヱホバに馨しき香としてたてまつる火祭なり |
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七 またその灌祭は羔羊一匹に一ヒンの四分の一を用ふべし即ち聖所において濃酒をヱホバのために灌ぎて灌祭となすべし |
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八 夕にはまた今一の羔羊を獻ぐべしその素祭と灌祭とは朝のごとくになし之を獻げて火祭となしてヱホバに馨しき香をたてまつるべし |
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九 また安息日には當歲の羔羊の全き者二匹と麥粉十分の二に油をまじへたるその素祭とその灌祭を獻ぐべし |
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一〇 是すなはち安息日ごとの燔祭にして常燔祭とその灌祭の外なる者なり |
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一一 また汝ら月々の朔日には燔祭をヱホバに獻ぐべし即ち少き牡牛二匹牡羊一匹當歲の羔羊の全き者七匹を獻げ |
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一二 牡牛一匹には麥粉十分の三に油を和たるをもてその素祭となし牡羊一匹には麥粉十分の二に油をまじへたるをもてその素祭となし |
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一三 羔羊一匹には麥粉十分の一に油を混和たるをもてその素祭となし之を馨しき香の燔祭としてヱホバに火祭をたてまつるべし |
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一四 またその灌祭は牡牛一匹に酒一ヒンの半牡羊一匹に一ヒンの三分の一羔羊一匹に一ヒンの四分の一を用ふべし是すなはち年の月々の中月ごとに獻ぐべき燔祭なり |
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一五 また常燔祭とその灌祭の外に牡山羊一匹を罪祭としてヱホバに獻ぐべし |
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一六 正月の十四日はヱホバの逾越節なり |
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一七 またその月の十五日は節日なり七日の間酵いれぬパンを食ふべし |
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一八 その首の日には聖會をひらくべし汝等何の職業をも爲べからず |
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一九 汝ら火祭を獻げてヱホバに燔祭たらしむるには少き牡牛二匹牡羊一匹當歲の羔羊七匹をもてすべし是等は皆全き者なるべし |
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二〇 その素祭には麥粉に油を和たるを用べし即ち牡牛一匹には麥粉十分の三を獻げ牡羊一匹には十分の二を獻げ |
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二一 また羔羊は七匹ともその羔羊一匹ごとに十分の一を獻ぐべし |
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二二 また牡山羊一匹を罪祭に獻げて汝らのために贖罪をなすべし |
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二三 朝に獻ぐる常燔祭なる燔祭の外に汝ら是らを獻ぐべし |
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二四 是のごとく汝ら七日の間日ごとに火祭の食物を献げてヱホバに馨しき香をたてまつるべし是は當燔祭とその灌祭の外に獻ぐべき者なり |
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二五 而して第七日には汝ら聖會を開くべし何の職業をも爲べからず |
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二六 七七日の後すなはち汝らが新しき素祭をヱホバに携へきたる初穗の日にも汝ら聖會を開くべし何の職業をも爲べからず |
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二七 汝ら燔祭を獻げてヱホバに馨しき香をたてまつるべし即ち少を牡牛二匹牡羊一匹當歲の羔羊七匹を獻ぐべし |
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二八 その素祭には麥粉に油を混和たるを用ふべし即ち牡牛一匹に十分の三牡羊一匹に十分の二を用ひ |
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二九 また羔羊には七匹ともに羔羊一匹に十分の一を用ふべし |
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三〇 また牡山羊一匹をさゝげて汝らのために贖罪をなすべし |
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三一 汝ら常燔祭とその素祭とその灌祭の外に是等を獻ぐべし是みな全き者なるべし |
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民數紀略 |
第二九章 |
一 七月にいたりその月の朔日に汝ら聖會を開くべし何の職業をも爲べからず是は汝らが喇叭を吹べき日なり |
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二 汝ら燔祭をさゝげてヱホバに馨しを香をたてまつるべし即ち少き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊の全き者七匹を獻ぐべし |
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三 その素祭には麥粉に油を混和たるを用ふべし即ち牡牛一匹に十分の三牡羊一匹に十分の二をもちひ |
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四 また羔羊には七匹とも羔羊一匹に十分の一を用ふべし |
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五 また牡山羊一匹を罪祭に獻げて汝らのために贖罪をなすべし |
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六 是は月々の朔日の燔祭とその素祭および日々の燔祭とその素祭と灌祭の外なる者なり是らの物の例にしたがひて之をヱホバにたてまつりて馨しき香の火祭となすべし |
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七 またその七月の十日に汝ら聖會を開きかつ汝らの身をなやますべし何の職業をも爲べからず |
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八 汝らヱホバに燔祭を獻げて馨しき香をたてまつるべし即ち少き牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊七匹是みな全き者なるべし |
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九 その素祭には麥粉に油を混和たるを用ふべし即ち牡牛一匹に十分の三牡羊一匹に十分の二を用ひ |
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一〇 また羔羊には七匹とも羔羊一匹に十分の一を用ふべし |
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一一 また牡山羊一匹を罪祭に獻ぐべし是等は贖罪の罪祭と常燔祭とその素祭と灌祭の外なる者なり |
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一二 七月の十五日に汝ら聖會を開くべし何の職業をも爲べからず汝ら七日の間ヱホバに向て節筵を守るべし |
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一三 汝ら燔祭を獻げてヱホバに馨しき香の火祭をたてまつるべし即ち少き牡牛十三牡羊二匹當歲の羔羊十四是みな全き者なるべし |
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一四 その素祭には麥粉に油を混和たるを用ふべし即ちその十三の牡牛に姓各箇十分の三その二匹の牡羊には各箇十分の二を用ひ |
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一五 その十四の羔羊には各箇十分の一を用ふべし |
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一六 また牡山羊一匹を罪祭に獻ぐべし是等は常燔祭およびその素祭と灌祭の外なり |
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一七 第二日には少き牡牛十二牡羊二匹當歲の羔羊の全き者十四を獻ぐべし |
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一八 その牡牛と牡羊と羔羊のために用ふる素祭と灌祭はその數に循ひて例のごとくすべし |
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一九 また牡山羊一匹を罪祭に獻ぐべし是らは常燔祭およびその素祭と灌祭の外なり |
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二〇 第三日には少き牡牛十一牡羊二匹當歲の羔羊の全き者十四を獻ぐべし |
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二一 その牡牛と牡羊と羔羊のために用ふる素祭と灌祭はその數に循ひて例のごとくすべし |
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二二 また牡山羊一匹を罪祭に獻ぐべし是らは常燔祭およびその素祭と灌祭の外なり |
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二三 第四日には少き牡牛十匹牡羊二匹當歲の羔羊の全き者十四を獻ぐべし |
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二四 その牡牛と牡羊と羔羊のために用ふる素祭と灌祭はその數に循ひて例のごとくすべし |
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二五 また牡山羊一匹を罪祭に獻ぐべし是等は常燔祭およびその素祭と灌祭の外なり |
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二六 第五日には少き牡牛九匹牡羊二匹當歲の羔羊の全き者十四を獻ぐべし |
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二七 その牡牛と牡羊と羔羊のために用ふる素祭と灌祭はその數にしたがひて例のごとくすべし |
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二八 また牡山羊一匹を罪祭に獻ぐべし是らは常燔祭およびその素祭と灌祭の外なり |
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二九 第六日には少き牡牛八匹牡羊二匹當歲の羔羊の全き者十四を獻ぐべし |
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三〇 その牡牛と牡羊と羔羊のために用ふる素祭と灌祭はその數にしたがひて例のごとくすべし |
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三一 また牡山羊一匹を罪祭に獻ぐべし是等は常燔祭およびその素祭と灌祭の外なり |
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三二 第七日には少き牡牛七匹牡羊二匹當歲の羔羊の全き者十四を獻ぐべし |
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三三 その牡牛と牡羊と羔羊のために用ふる素祭と灌祭はその數にしたがひて例のごとくすべし |
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三四 また牡山羊一匹を罪祭に獻ぐべし是等は常燔祭およびその素祭と灌祭の外なり |
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三五 第八日にはまた汝ら會をひらくべし何の職業をも爲べからず |
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三六 燔祭を獻げてヱホバに馨しき香の火祭をたてまつるべし即ち牡牛一匹牡羊一匹當歲の羔羊の全き者七匹を獻ぐべし |
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三七 その牡牛と牡羊と羔羊のために用ふる素祭と灌祭はその數にしたがひて例のごとくすべし |
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三八 また牡山羊一匹を罪祭に獻ぐべし是らは常燔祭およびその素祭と灌祭の外なり |
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三九 汝らその節期にはヱホバに斯なすべし是らは皆汝らが願還のために獻げまたは自意の禮物として獻ぐる所の燔祭素祭灌祭および酬恩祭の外なり |
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四〇 モーセはヱホバのモーセに命じたまへる事をことごとくイスラエルの子孫に吿たり(*現在はここから三〇章一節が始まり三〇章は一節ずつずれていき一七節で終わります) |
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民數紀略 |
第三〇章 |
一 モーセ、イスラエルの子孫の支派の長等に吿て云ふヱホバの命じたまふ事は是のごとし |
トーラ42部 |
二 人もしヱホバに誓願をかけ又はその身に斷物をなさんと誓ひなばその言詞を破るべからずその口より出しゝごとく凡て爲べし |
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三 また女もし若くしてその父の家に居る時ヱホバに誓願をかけ又はその身斷物を爲ことあらんに |
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四 その父これが誓願またはその身に斷し斷物を聞て之にむかひて言ふこと無ば其かけたる誓願を行ひまたその身に斷し斷物を守るべし |
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五 然どその父これを聞る日に之を允さゞるあらばその誓願およびその身に斷し斷物を凡て止ることを得べしその父の允さゞるなればヱホバこれを赦したまふなり |
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六 もしまた夫に適く身にして自ら誓顧をかけまたはその身に斷物せんと輕々しく口より言いだすことあらんに |
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七 その夫これを聞もそのこれを聞る日にこれに向ひて言ふこと無ばその誓願を行ひその身に斷し斷物を守るべし |
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八 されど夫もし之を聞る日にこれを允さゞるならば之がかけし誓願または之がその身に斷物せんと輕々しく口に出しゝところの事を空うするを得べしヱホバはその女を赦したまふなり |
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九 また寡婦あるひは去れたる婦人の誓願など凡てその身になしゝ斷物はこれを守るべし |
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一〇 婦女もしその夫の家において誓願をかけ又はその身に斷物せんと誓ふことあらんに |
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一一 夫これを聞てこれに對ひて言ふことなく之を允さゞること無ばその誓願は凡てこれを行ふべくその身に斷し斷物は凡てこれを守るべし |
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一二 然どその夫もしこれを聞る日に全くこれを空うせばその誓願またはその斷物につき口より出しゝ事は凡て守るに及ばずその夫これを空くなしたるなればヱホバその婦女を赦したまふなり |
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一三 凡の誓願および凡てその身をなやますところの誓約は夫これを堅うすることを得夫これを空うすることを得べし |
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一四 その夫もし之にむかひて言ふことなくして日をおくらば之が誓願またはこれが斷物を凡て堅うするなり彼これを聞る日に妻にむかひて言ふことを爲ざるに因て之を堅うせるなり |
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一五 然どその夫もしこれを聞たる後にいたりてこれを空うする事あらばその妻の罪を任べし |
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一六 是すなはちヱホバがモーセに命じたまへる法令にして夫と妻および父とその女子の少くして父の家にある者とにかゝはる者なり |
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民數紀略 |
第三一章 |
一 玆にヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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二 汝イスラエルの子孫の仇をミデアン人に報ゆべし其後汝はその民に加はらん |
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三 モーセすなはち民に吿て言けるは汝らの中より人を選みて戰爭にいづる准備をなさしめ之をしてミデアン人に攻ゆかしめてヱホバの仇をミデアン人に報ゆべし |
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四 即ちイスラエルのゥの支派につきて各々の支派より千人づゝを取りこれを戰爭につかはすべしと |
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五 是において各々の支派より千人づゝを選みイスラエルの衆軍の中より一萬二千人を得て戰爭にいづる准備をなさしむ |
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六 モーセすなはち各々の支派より千人宛を戰爭に遣しまた祭司エレアザルの子ピネハスに聖器と吹鳴す喇叭を執しめて之とともに戰爭に遣せり |
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七 彼らヱホバのモーセに命じたまへるごとくミデアン人を攻擊ち遂にその中の男子をことごとく殺せり |
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八 その殺しゝ者の外にまたミデアンの王五人を殺せりそのミデアンの王等はエビ、レケム、ツル、ホル、レバといふまたベオルの子バラムをも劍にかけて殺せり |
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九 イスラエルの子孫すなはちミデアンの婦女等とその子女を生擒りその家畜と羊の群とその貨財をことごとく奪ひ取り |
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一〇 その住居の邑々とその村々とを盡く火にて燒り |
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一一 かくて彼等はその奪ひし物と掠めし物を人と畜ともに取り |
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一二 ヱリコに對するヨルダンの邊なるモアブの平野の營にその生擒し者と掠めし物と奪ひし物とを携へきたりてモーセと祭司エレアザルとイスラエルの子孫の會衆に詣れり |
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一三 時にモーセと祭司エレアザルおよび會衆の牧伯等みな營の外に出て之を迎へたりしが |
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一四 モーセはその軍勢の領袖等すなはち戰爭より歸りきたれる千人の長等と百人の長等のなせる所を怒れり |
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一五 モーセすなはち彼等に言けるは汝らは婦女等をことごとく生し存しや |
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一六 視よ是等の者はバラムの謀計によりイスラエルの子孫をしてペオルの事においてヱホバに罪を犯さしめ遂にヱホバの會衆の中に疫病おこるにいたらしめたり |
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一七 然ばこの子等の中の男の子を盡く殺しまた男と寢て男しれる婦人を盡く殺せ |
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一八 但し未だ男と寢て男しれる事あらざる女の子はこれを汝らのために生し存べし |
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一九 而して汝らは七日の間營の外に居れ汝らの中凡そ人を殺せし者または殺されし者に捫りたる者は第三日と第七日にその身を潔め且その俘囚を潔むべし |
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二〇 また一切の衣服と一切の皮の器具および凡て山羊の毛にて作れる物と凡て木にて造れる物を潔むべしと |
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二一 祭司エリアザル戰にいでし軍人等に言けるはヱホバのモーセに命じたまへる律法の例は是のごとし |
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二二 金銀銅鐡錫鉛など |
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二三 凡て火に勝る物は火の中を通すべし然せば潔くならん然ながら尙また潔淨の水をもてこれを潔むべしまた凡て火に勝ざる者は水の中を通すべし |
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二四 汝等は第七日にその衣服を洗ひて潔くなり然る後營にいるべし |
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二五 その時エホバ、モーセに吿て言たまはく |
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二六 汝と祭司エレアザルおよび會衆の族長等この取獲たる人と畜の總數をしらべ |
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二七 その獲物を二分に分てその一を戰爭にいでて戰ひし者に予へその一を全會衆に予へよ |
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二八 而して戰ひに出し軍人をして人または牛または驢馬または羊おのおの五百ごとに一をとりてヱホバに貢として奉つらしめよ |
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二九 即ち彼らの一半より之をとりヱホバの擧祭として祭司エレアザルに與へよ |
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三〇 またイスラエルの子孫の一半よりはその獲たる人または牛または驢馬または羊または種々の獸畜五十ごとに一を取りヱホバの幕屋の職守を守るところのレビ人にこれを與へよと |
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三一 モーセと祭司エレアザルすなはちヱホバのモーセに命じたまへるごとく爲り |
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三二 その掠取物すなはち軍人等が奪ひ獲たる物の殘餘は羊六十七萬五千 |
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三三 牛七萬二千 |
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三四 驢馬六萬一千 |
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三五 人三萬二千是みな未だ男と寢て男しれる事あらざる女なり |
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三六 その一半すなはち戰爭にいでし者の分は羊三十三萬七千五百 |
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三七 ヱホバに貢として奉つれる羊は六百七十五 |
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三八 牛三萬六千その中よりヱホバに貢とせし者は七十二 |
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三九 驢馬三萬五百その中よりヱホバに貢とせし者は六十一 |
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四〇 人一萬六千その中よりヱホバに貢とせし者は三十二人 |
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四一 モーセその貢すなはちヱホバの擧祭なる者を祭司エレアザルに與へたりヱホバのモーセに命じたまへる如し |
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四二 モーセが戰爭に出しものより分ちとりてイスラエルの子孫に予へし一半 |
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四三 すなはち會衆に屬する一半は羊三十三萬七千五百 |
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四四 牛三萬六千 |
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四五 驢馬三萬五百 |
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四六 人一萬六干 |
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四七 すなはちイスラエルの子孫のその一半よりモーセ人と畜ともに各箇五十ごとに一を取りヱホバの幕屋の職守をまもるレビ人に之を與へたりヱホバのモーセに命じたまへるごとし |
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四八 時に其軍勢の帥士たりし者等すなはち千人の長百人の長等モーセにきたり |
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四九 モーセに言けるは僕等我らの手に屬する軍人を數へたるにわれらの中一人も缺たる者なし |
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五〇 是をもて我ら各人その獲たる金の飾品すなはち鏈子釧指鐶耳環頸玉等をヱホバに携へきたりて禮物となし之をもて我らの生命のためにヱホバの前に贖罪をなさんとすと |
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五一 モーセと祭司エレアザルすなはち彼らよりその金を受たり是みな製り成る飾品なりき |
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五二 千人の長と百人の長たちがヱホバに獻げて擧祭となせしその金はキ合一萬六千七百五十シケル |
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五三 軍人は各箇その掠取物をもて自分の有となせり |
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五四 モーセと祭司エレアザルは千人の長と百人の長等よりその金を受て集會の幕屋に携へいりヱホバの前におきてイスラエルの子孫の記念とならしむ |
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民數紀略 |
第三二章 |
一 ルベンの子孫とガドの子孫は甚だ多くの家畜の群を有り彼等ヤゼルの地とギレアデの地を觀るにその處は家畜に適き所なりければ |
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二 ガドの子孫とルベンの子孫來りてモーセと祭司エレアザルと會衆の牧伯等に言けるは |
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三 アタロテ、デボン、ヤゼル、ニムラ、ヘシボン、エレアレ.シバム、ネボ、ベオン |
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四 即ちヱホバがイスラエルの會衆の前に擊ほろぼしたまひし國は家畜に適き所なるが我らは家畜あり |
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五 また曰ふ然ば我らもし汝の目の前に恩を獲たらば請ふこの地を僕等に與へて產業となさしめ我らをしてヨルダンを濟ること無らしめよと斯いへり |
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六 モーセ、ガドの子孫とルベンの子孫に言けるは汝らの兄弟たちは戰ひに往に汝らは此に坐しをらんとするや |
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七 汝ら何ぞイスラエルの子孫の心を挫きてヱホバのこれに賜ひし地に濟ることを得ざらしめんとするや |
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八 汝らの先祖等も我がカデシバルネアより其地を觀に遣せし時に然なせり |
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九 即ち彼らエシコルの谷に至りて其地を觀し時イスラエルの子孫の心を挫きて之をしてヱホバの賜ひし地に往ことを得ざらしめたり |
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一〇 その時ヱホバ怒を發し誓ひて言たまひけらく |
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一一 エジプトより出きたれる人々の二十歲以上なる者は一人も我がアブラハム、イサク、ヤコブに誓ひたる地を見ざるべし其はかれら我に全くは從はざればなり |
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一二 第ケナズ人エフンネの子カルブとヌンの子ヨシユアとを除く此二人はヱホバに全く從ひたればなり |
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一三 ヱホバかくイスラエルにむかひて怒を發し之をして四十年のあひだ曠野にさまよはしめたまひければヱホバの前に惡をなしゝその代の人みな終に亡ぶるに至れり |
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一四 抑汝らはその父に代りて起れる者即ち罪人の種にしてヱホバのイスラエルにむかひて懷たまふ烈しき怒を更に揩とするなり |
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一五 汝ら若反きてヱホバに從はずばヱホバまたこの民を曠野に遺おきたまはん然せば汝等すなはちこの民を滅ぼすにいたるべし |
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一六 彼らモーセの側に進みよりて言けるは我らは此に我らの群のために羊の圈を建我らの少者のために邑を建んとす |
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一七 然ど我らはイスラエルの子孫をその處に導きゆくまでは身をよろひて之が前に奮ひ進まん第われらの少者はこの國に住る者等のために堅固なる邑に居ざるを得ず |
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一八 我らはイスラエルの子孫が皆おのおのその產業を獲までは我らの家に歸らじ |
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一九 我らはヨルダンの彼旁において彼らと偕に產業を獲ことを爲じ我らはヨルダンの此旁すなはち東の方に產業を獲ればなり |
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二〇 モーセかれらに言けるは汝らもしこの事を爲し汝らみな身をよろひてヱホバの前に往て戰ひ |
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二一 汝ら皆身をよろひヱホバの前にゆきてヨルダンを濟りヱホバのその敵を己の前より逐はらひたまひて |
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二二 この國のヱホバに服ふにおよびて後汝ら歸ばヱホバの前にもイスラエルの前にも汝ら罪なかるべし然せばこの地はヱホバの前において汝らの產業とならん |
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二三 然ど汝らもし然せずば是ヱホバにむかひて罪を犯すなれば必ずその罪汝らの身におよぶと知べし |
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二四 汝らその少者のために邑を建てその羊のために圈を建よ而して汝らの口より出せるところを爲せ |
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二五 ガドの子孫とルベンの子孫モーセにこたへて言けるはわが主の命じたまふごとく僕等行ふべし |
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二六 我らの少者と妻と羊とゥの家畜は此にギレアデの邑々に居べし |
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二七 然ど僕等はおのおの戰爭のために身をよろひてわが主の言たまふ如くヱホバの前に渉りゆきて戰ふべし |
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二八 是においてモーセかれらの爲に祭司エレアザルとヌンの子ヨシユアとイスラエルの支派の族長等に命ずる事ありき |
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二九 すなはちモーセかれらに言けるはガドの子孫とルベンの子孫もし汝らとともにヨルダンを濟りゆき各箇身をよろひてヱホバの前に戰ひてこの地汝らに服ふにいたらば汝らギレアデの地をかれらに與へて產業となさしむべし |
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三〇 然ど彼らもし汝らとともに身をよろひて濟りゆかずば彼らはカナンの地に於て汝らの中に產業を獲ざる可らず |
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三一 ガドの子孫とルベンの子孫こたへて言ふヱホバが僕等に言たまふごとく我ら爲べし |
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三二 我らは身をよろひてヱホバの前にカナンの地に濟りゆきヨルダンの此旁なる我らの產業を保つことを爲べし |
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三三 是においてモーセはアモリ人の王シホンの國とバシャンの王オグの國をもてガドの子孫とルベンの子孫とヨセフの子マナセの支派の半とに與へたり即ちその國およびその境の內の邑々とその邑々の周圍の地とを之に與ふ |
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三四 ガドの子孫はデボン、アタロテ、アロエル |
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三五 アテロテ、シヨパン、ヤゼル、ヨグベハ |
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三六 ベテニムラ、ベテハランなどの堅固なる邑を建て羊のために圈を建たり |
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三七 またルベンの子孫はヘシボン、エレアレ、キリヤタイム |
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三八 ネボ、バアルメオン等の邑を建てその名を更めまたシブマの邑を建たりその建たる邑々には新しき名をつけたり |
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三九 またマナセの子マキルの子孫はギレアデに至りてこれを取り其處にをりしアモリ人を逐はらひければ |
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四〇 モーセ、ギレアデをマナセの子マキルに與へて其處に住しむ |
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四一 またマナセの子ヤイルは往てその村々を取りこれをハヲテヤイル(ヤイル村)と名けたり |
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四二 またノバは往てケナテとその村々を取り自己の名にしたがひて之をノバと名けたり |
トーラ43部 |
民數紀略 |
第三三章 |
一 イスラエルの子孫がモーセとアロンに導かれ其軍旅にしたがひてエジプトの國より出きたりて經たる旅路は左のごとし |
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二 モーセ、ヱホバの命に依りその旅路にしたがひてこれが發程を記せりその發程によればその旅路は左のごとくなり |
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三 彼らは正月の十五日にラメセスより出立り即ち踰越の翌日にイスラエルの子孫は一切のエジプト人の目の前にて高らかなる手によりて出たり |
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四 時にエジプト人はヱホバに擊ころされし其長子を葬りて居りヱホバはまた彼らの~々にも罰をかうむらせたまへり |
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五 イスラエルの子孫ラメセスより出立てスコテに營を張り |
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六 スコテより出立て曠野の極端なるエタムに營を張り |
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七 エタムより出立てバアルゼポンの前なるピハヒロテに轉りゆきてミグドルに營を張り |
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八 ピハヒロテの前より出立ち海の中を通りて曠野にいりエタムの曠野に三日路ほど入てメラに營を張り |
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九 メラより出立てエリムに至れりエリムには泉十二棕櫚七十本あり乃ち此に營を張り |
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一〇 かくてエリムより出たちて紅海の邊に營を張り |
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一一 紅海より出たちてシンの曠野に營を張り |
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一二 シンの曠野より出たちてドフカに營を張り |
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一三 ドフカより出たちてアルシに營を張り |
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一四 アルシより出たちてレピデムに營を張り此には民の飮む水あらざりき |
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一五 かくてレピデムより出たちてシナイの曠野に營を張り |
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一六 シナイの曠野より出たちてキブロテハッタワに營を張り |
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一七 キブロテハッタワより出たちてハゼロテに營を張り |
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一八 ハゼロテより出たちてリテマに營を張り |
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一九 リテマより出たちてリンモンパレツに營を張り |
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二〇 リンモンパレツより出たちてリブナに營を張り |
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二一 リブナより出たちてリッサに營を張り |
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二二 リッサより出たちてケヘラタに營を張り |
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二三 ケヘラタより出たちてシャペル山に營を張り |
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二四 シャペル山より出たちてハラダに營を張り |
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二五 ハラダより出たちてマケロテに營を張り |
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二六 マケロテより出たちてタハテに營を張り |
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二七 タハテより出たちてテラに營を張り |
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二八 テラより出たちてミテカに營を張り |
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二九 ミテカより出たちてハシモナに營を張り |
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三〇 ハシモナより出たちてモセラに營を張り |
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三一 モセラより出たちてベネヤカンに營を張り |
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三二 ベネヤカンより出たちてホルハギデガデに營を張り |
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三三 ホルハギデガデより出たちてヨテバタに營を張り |
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三四 ヨテバタより出たちてアブロナに營を張り |
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三五 アプロナより出たちてエジオンゲベルに營を張り |
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三六 エジオンゲベルより出たちてカデシのチンの曠野に營を張り |
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三七 カデシより出たちてエドムの國の界なるホル山に營を張り |
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三八 イスラエルの子孫がエジプトの國を出てより四十年の五月の朔日に祭司アロンはヱホバの命によりてホル山に登りて其處に死り |
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三九 アロンはホル山に死たる時は百二十三歲なりき |
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四〇 カナンの地の南に住るカナン人アラデ王といふ者イスラエルの子孫の來るを聞り |
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四一 かくてホル山より出たちてザルモナに營を張り |
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四二 ザルモナより出立てプノンに營を張り |
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四三 プノンより出たちてオボテに營を張り |
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四四 オボテより出たちてモアブの界なるイヱアバリムに營を張り |
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四五 イヰムより出たちてデボンガドに營を張り |
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四六 デボンガドより出たちてアルモンデブラタイムに營を張り |
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四七 アルモンデブラタイムより出たちてネボの前なるアバリムの山々に營を張り |
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四八 アバリムの山々より出たちてヱリコに對するヨルダンの邊なるモアブの平野に營を張り |
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四九 すなはちモアブの平野においてヨルダンの邊に營を張りベテヱシモテよりアベルシッテムにいたる |
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五〇 ヱリコに對するヨルダンの邊なるモアブの平野においてヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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五一 イスラエルの子孫に吿てこれに言へ汝らヨルダンを濟りてカナンの地に入る時は |
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五二 その地に住る民をことごとく汝らの前より逐はらひその石の像をことごとく毀ちその鑄たる像を毀ちその崇邱をことごとく毀ちつくすべし |
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五三 汝らその地の民を逐はらひて其處に住べし其は我その地を汝らの產業として汝らに與へたればなり |
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五四 汝らの族にしたがひ鬮をもてその地を分ちて產業となし人多きには多くの產業を與へ人少きには少しの產業を與ふべし各人の分はその鬮にあたれる處にあるべきなり汝らその先祖の支派にしたがひて之を獲べし |
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五五 然ど汝らもしその地に住る民を汝らの前より逐はらはずば汝らが存しおくところの者汝らの目に莿となり汝の脇に棘となり汝らの住む國において汝らを惱さん |
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五六 且また我は彼らに爲んと思ひし事を汝らに爲ん |
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民數紀略 |
第三四章 |
一 ヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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二 イスラエルの子孫に吿てこれに言へ汝らがカナンの地にいる時に汝らに歸して產業となる地は是なり即ち是カナンの地その境に循へる者 |
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三 汝らの南の方はエドムに接するチンの曠野より起り南の界は鹽海の極端より東の方にいたるべし |
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四 また汝らの界は南より繞りてアクラビムの坂にいたりてチンに赴き南よりカデシバルネアに亘りハザルアダルに進みアズモンに赴くべし |
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五 その界はまたアズモンより繞りてエジプトの河にいたり海におよびて盡べし |
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六 西の界においては大海をもてその界とすべし是を汝らの西の界とす |
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七 汝らの北の界は是のごとし即ち大海よりホル山までを畵り |
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八 ホル山よりハマテの入口までを畵りその界をしてゼダデまで亘らしむべし |
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九 またその界はジフロンに進みハザルエノンにいたりて盡べし是を汝らの北の界とす |
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一〇 汝らの東の界はハザルエノンよりシバムまでを畵るべし |
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一一 またその界はアインの東の方においてシバムよりリブラに下りゆくべし斯その界は下りてキンネレテの海の東の傍に抵り |
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一二 その界ヨルダンに下りゆきて鹽海におよびて盡べし汝らの國はその周圍の界に依ば是のごとくなるべし |
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一三 モーセ、イスラエルの子孫に命じて言けるは是すなはち汝らが鬮をもて獲べき地なりヱホバこれを九の支派と半支派とに與へよと命じたまふ |
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一四 そはルベンの子孫の支派とガドの子孫の支派はともにその宗族にしたがひてその產業を受けまたマナセの半支派もその產業を受たればなり |
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一五 この二の支派と半支派とはヱリコに對するヨルダンの彼旁すなはちその東日の出る方においてその產業を受たり |
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一六 ヱホバまたモーセに吿て言たまはく |
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一七 汝らに地を分つ人々の名は是なり即ち祭司エレアザルとヌンの子ヨシユア |
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一八 汝らまた各箇の支派より牧伯一人づつを簡びて地を分つことを爲しむべし |
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一九 その人々の名は是のごとしユダの支派にてはエフンネの子カルブ |
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二〇 シメオンの子孫の支派にてはアミホデの子サムエル |
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二一 ベニヤミンの支流にてはキスロンの子エリダデ |
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二二 ダンの子孫の支派の牧伯はヨグリの子ブッキ |
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二三 ヨセフの子孫すなはちマナセの子孫の支派の牧伯はエポデの子ハニエル |
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二四 エフライムの子孫の支派の牧伯はシフタンの子ケムエル |
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二五 ゼブルンの子孫の支派の牧伯はパルナクの子エリザパン |
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二六 イッサカルの子孫の支派の牧伯はアザンの子パルテエル |
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二七 アセルの子孫の支派の牧伯はシロミの子アヒウデ |
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二八 ナフタリの子孫の支派の牧伯はアミホデの子パダヘル |
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二九 カナンの地においてイスラエルの子孫に產業を分つことをヱホバの命じたまへる人は是のごとし |
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民數紀略 |
第三五章 |
一 ヱリコに對するヨルダンの邊なるモアブの平野においてヱホバ、モーセに吿て言たまはく |
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二 イスラエルの子孫に命じてその獲たる產業の中よりレビ人に住べき邑々を與へしめよ汝らまたその邑々の周圍に郊地をつけてレビ人に與ふべし |
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三 その邑々は彼らの住べき所その郊地は彼らの家畜貨財およびゥの獸をおくところたるべし |
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四 汝らがレビ人に與ふる邑々の郊地は邑の石垣より外四周一千キユビトなるべし |
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五 すなはち邑の外に於て東の方に二千キユビト南の方に二千キユビト西の方に二千キユビト北の方に二千キユビトを量り邑をその中にあらしむべし彼らの邑の郊地は是のごとくなるべし |
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六 汝らがレビ人に與ふる邑々は是のごとくなるべし即ち逃遁邑六を與ふべし是は人を殺せる者の其處に逃るべきための者なり此外にまた邑四十二を與ふべし |
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七 汝らがレビ人に與ふる邑はキ合四十八邑これを其郊地とともに與ふべし |
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八 汝らイスラエルの子孫の產業の中よりレビ人に邑を與ふるには多く有る者は多く與へ少く有る者は少く與へ各人その獲たる產業にしたがひてその邑々を之に與ふべし |
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九 ヱホバまたモーセに吿て言たまはく |
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一〇 イスラエルの子孫に吿てこれに言へ汝らヨルダンを濟りてカナンの地に入ば |
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一一 汝らのために邑を設けて逃遁邑と爲し誤りて人を殺せる者をして其處に逃るべからしむべし |
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一二 其は汝らが仇打する者を避て逃るべき邑なり是あるは人を殺せる者が未だ會衆の前にたちて審判をうけざる先に殺さるゝこと無らんためなり |
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一三 汝らが予ふる邑々の中六をもて逃遁邑とすべし |
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一四 すなはち汝らヨルダンの此旁において三の邑を予へカナンの地において三の邑を予へて逃遁邑となすべし |
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一五 この六の邑はイスラエルの子孫と他國人およびその中に寄寓る者の逃遁場たるべし凡て誤りて人を殺せる者は其處に逃るゝことを得べし |
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一六 もし鐡の器をもて人を擊て死しめなば是故殺なり故殺人はかならず殺さるべし |
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一七 もし人を殺すほどの石を執て人を擊て死しめなば最故殺なり故殺人はかならず殺さるべし |
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一八 また人を殺すほどの木の器をとりて人を擊て死しめなば是故殺なり故殺人はかならず殺さるべし |
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一九 仇を打つ者その故殺人を殺すことを得すなはち之に遭ふところにて之を殺すことを得るなり |
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二〇 もしまた怨恨のために人を推しまたは意ありて人に物を投うちて死しめ |
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二一 または敵の心を挾さみ手をもて人を擊て死しめなばその人を擊たる者は必ず殺さるべし是故殺なればなり仇を打つ者これに遭ふところにて之を殺すことを得べし |
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二二 然どもし敵の心なくして思はず人を推しまたは意なくして人に物を擲ち |
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二三 または人あるを見ずして人を殺すほどの石を之に投つけて死しむること有んにその人これが敵にもあらずまた之を害せんとせしにもあらざる時は |
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二四 會衆この律法によりてその人を殺せる者と仇打する者とに審判を言わたすべし |
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二五 即ち會衆はその人を殺せる者を仇打する者の手より救ひ出してこれをその逃れゆきたる逃遁邑に還すべしその者は聖膏を灌れたる祭司の長の死るまで其處に居べし |
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二六 然ど人を殺しゝ者その逃れし逃遁邑の境を出でたらんに |
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二七 仇打する者その逃遁邑の境の外にてこれに遭ことありて仇打する者すなはちその人を殺しゝ者を殺すことあるとも血をながせる罪あらじ |
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二八 其は彼は祭司の長の死るまでその逃遁邑に居べき者なればなり祭司の長の死たる後はその人を殺せし者おのれの產業の地にかへることを得べし |
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二九 汝ら代々その住所において之を審判の法度とすべし |
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三〇 凡て人を殺せる者すなはち故殺人は證人の口にしたがひて殺さるべし然ど只一人の證人の言にしたがひて人を殺すことを爲べからす |
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三一 汝ら死に當る故殺人の生命を贖はしむべからず必ずこれを殺すべし |
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三二 また逃遁邑に逃れたる者の贖を容て祭司の死ざる前にこれを自己の地に歸り住しむる勿れ |
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三三 汝らその居ところの地を汚すべからず血は地を汚すなり地の上に流せる血は之を流せる者の血をもてするに非れば贖ふことを得ざるなり |
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三四 汝らその住ところの地すなはち我が居ところの地を汚すなかれ其は我ヱホバ、イスラエルの子孫の中に居ばなり |
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民數紀略 |
第三六章 |
一 ヨセフの子等の族の中マナセの子マキルの子なるギレアデの子等の族の族長等進みよりてモーセの前とイスラエルの子孫の族長たる牧伯等の前に語り |
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二 言けるはイスラエルの子孫にその產業の地を鬮によりて與ふることをヱホバわが主に命じたまへり吾主またわれらの兄弟ゼロペハデの產業をその女子等に與ふべしとヱホバに命ぜられたまふ |
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三 彼らもしイスラエルの子孫の中他の支派の人々に嫁ぎなば彼らの產業はわれらの父祖の產業の中より除去れてその適る支派の產業に加はるべし斯是は我らの產業の分の中より除去れん |
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四 而して彼らの產業はイスラエルの子孫のヨベルに至りてその適る支派の產業に加はるべし斯かれらの產業は我らの父祖の支派の產業の中より除去れん |
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五 モーセ、ヱホバの言にしたがひてイスラエルの子孫に命じて言ふヨセフの子等の支派の言ところは善し |
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六 ゼロペハデの女子等の事につきてヱホバの命じたまふところは是のごとし云く彼らはその心に適ふ者に嫁ぐべけれど惟その父祖の支派の家にのみ嫁ぐべし |
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七 然せばイスラエルの子孫の產業この支派よりかの支派に移ることあらじイスラエルの子孫はみな各箇その父祖の支派の產業に止まるべきなり |
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八 イスラエルの子孫の支派の中凡そ產業を有る女は皆おのれの父の支派の家に嫁ぐべし然せばイスラエルの子孫おのおのその父祖の產業を保つことを得ん |
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九 產業をしてこの支派よりかの支派に移らしむべからずイスラエルの子孫の支派の者は皆おのおの自己の產業にとゞまるべし |
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一〇 是においてゼロペハデの女子等はヱホバのモーセに命じたまへる如くせり |
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一一 即ちゼロペハデの女子等マアラ、テルザ、ホグラ、ミルカおよびノアはその父の兄弟の子等に嫁げり |
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一二 彼らはヨセフの子マナセの子等の家に嫁ぎたればその產業はその父の族の支派に止まれり |
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一三 是等はヱリコに對するヨルダンの邊なるモアブの平野においてヱホバがモーセによりてイスラエルの子孫に命じたまひし命令と律法なり |
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Office Murakami |