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死者の書 |
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The Book of the Dead(E.A.Wallis Budge,1920)の一部を翻訳してみました(まず七章から始めます) |
一章 |
題名「死者の書」 |
二章 |
ミイラにされた体が墓の中でトートによって保存されること |
三章 |
パー・ト エム フルの書 |
四章 |
死者の書の著者トート |
五章 |
トートとオシリス |
六章 |
死者の裁判官及び冥界の王オシリス |
七章 |
オシリスの裁き |
八章 |
オシリスの王国 |
九章 |
「死者の書」各章(1章〜190章)の短い説明 |
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七章 |
オシリスの裁き |
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最古の宗教の聖典は示唆しています |
エジプト人は常に最後の審判と心臓を量ることとを結び付けたと |
天秤一台によって |
そして死者の書の挿絵入りのパピルスの中で |
非常に目立つ場所が常にその小さな挿絵に与えらえています |
その挿絵の中でこの量ることが執り行われいます |
心臓は |
全ての象徴として見做されました |
感情の |
願望の |
そして熱情の |
善と悪両方の |
そしてそれから |
命の流出に続きました |
それはカーと密に結び付けられました |
一人の人間の生き写し或いは個性として |
そして幾つかの短い呪文が |
パー・ト エム フルの書の中に組み込まれました |
それ(死体)の保存を確実にする為に |
(章24-30B) |
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オシリスの裁きの大いなる章 |
第125章は |
三つの部分に分けられます |
時には(アニのパピルスの中のように) |
オシリスへの賛歌によって序文が付けられます |
最初の部分は |
次のことを含みます |
それは死者によって言われたことです |
彼がマアティの大広間に入った時 |
そこにはオシリスが裁きに座っていました |
あなたに敬意を表します |
大いなる神よ |
マアティの主よ |
私はあなたの許に来ました |
我が主よ |
私があなたの恵みを見られますように |
私はあなたを知っています |
そして私は知っています |
あなたの名を |
そして(神々)四十二の名を |
彼等はマアティの大広間であなたと共に暮らしています |
彼等は罪人たちを監視します |
そして彼等の血を食べます |
アン・ネフェルの前で人格を評価する日に |
見て下さい |
私はあなたの許に来ました |
そして私はマアト(即ち真理、清廉潔白)をあなたに持って来ました |
私はあなたの為に罪を滅ぼしました |
私は人々に罪を犯したことはありません |
私は私の親族を虐げたことはありません |
私は真理の場所で不正をしたことはありません |
私は価値のない人々と交際したとこはありません |
私は悪いことをしたことはありません |
私は虐げられた人から彼の財産を騙し取ったことはありません |
私は神々が忌み嫌うことをしたことはありません |
私は僕の悪口を彼の主人に言ったことはありません |
私は苦痛を齎したことはありません |
私は誰も飢えさせたことはありません |
私は誰も泣かせたことはありません |
私は殺人を犯したことはありません |
私は誰にも私の為に殺人を犯すように命じたことはありません |
私は誰にも苦痛を与えたことはありません |
私は神殿から彼等の奉納物を騙し取ったことはありません |
私は神々の菓子を盗んだことはありません |
私は霊(即ち死者)への奉納物を盗んだことはありません |
私は姦淫を犯したことはありません |
私は私の町の神の聖なる場所で私自身を汚したことはありません |
私はブシェルから重量を減らしたことはありません |
私は土地を測るのに減じたり加えたりしたことはありません |
私は他人の畑を侵食したことはありません |
私は天秤の重りを加えたことはありません |
私は天秤の針を誤って読んだことはありません |
私は子供たちの口から乳を取ったことはありません |
私は蓄牛を彼等の牧草地から追い立てたことはありません |
私は神々の鳥たちを罠に掛けたことはありません |
私は魚を同種の魚で捕えたことはありません |
私は水を止めたことはありません(それが流れるべき時に) |
私は運河の堰を切ったことはありません |
私は火が燃えるべき時に火を消したことはありません |
私は肉の捧げ物の決まった時期を変えたことはありません |
私は奉納を予定した蓄牛を拒否したことはありません |
私は神の現れる時に神を拒絶したことはありません |
私は潔白です |
私は潔白です |
私は潔白です |
私は潔白です |
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125章の第二の部分で |
オシリスはマアティの大広間の一端に座った姿を現します |
法と真理の二人の女神たちに伴なわれて |
そしてそこで彼を手助けする四十二の神々に伴われて |
四十二の神々はそれぞれエジプトの州を代表しており |
象徴する名前を持っています |
死者が大広間の神秘の扉の名前を繰り返して言った時 |
彼はそこに入って二列に整列したこれらの神々を見ました |
大広間の両側に二十一(神々)を |
端に |
オシリスの近くに |
大きな天秤がありました |
アヌプ(アヌビス)の管理の下に |
そして怪物アメミトが |
死者を食べるものが |
即ち |
悪者の心臓を |
オシリスの裁きで有罪と判決を下された者の |
死者は |
大広間に沿って進んで行って |
四十二の神々にそれぞれ挨拶の言葉をかけて |
彼の名前によって |
彼が一つの或る罪を犯さなかったことを宣言しました |
このように |
ウセフ・ネムミトよ |
アヌから出ずる方よ |
私は罪を犯したことはありません |
フェンティよ |
クヘメヌから出ずる方よ |
私は盗んだことはありません |
ネハ・ハウよ |
レ・スタウから出ずる方よ |
私は人々を殺したことはありません |
ネバよ |
退却する際に出ずる方よ |
私は神の財産を奪ったことはありません |
セト・ケスよ |
ヘンスから出ずる方よ |
私は嘘をついたことはありません |
ウアムムティよ |
ケブトから出る方よ |
私はどの男の妻も汚したことはありません |
マア・アヌフよ |
ペル・メヌから出ずる方よ |
私は私自身を汚したことはありません |
テム・セプよ |
テツから出ずる方よ |
私は王を呪ったことはありません |
ネフェル・テムよ |
ヘト・カ・プターから出ずる方よ |
私は偽って行動したことはありません |
私は不正を犯したことはありません |
ヘヘンよ |
ヘカから出ずる方よ |
私は法の言葉(即ち真理)を聞き入れなかったことはありません |
四十二の神々のほとんどの名前は昔のものではなく |
恐らくその時代頃に神官たちによって考え出されました |
ツアトに居る方の書と諸々の門の書の中の名前のように |
第七代と第八代の王朝の間の |
彼等の造りものである(神々)は彼等の意味することで明らかにされます |
例えばウセフ・ネムミトは「大股に歩くもの」を意味します |
フェンティは「鼻でかぐもの」を意味します |
ネハ・ハウは「悪臭を放つ連中」を意味します |
セト・ケスは「骨を砕くもの」を意味します |
等々 |
初期のエジプト人たちは第125章の第二の部分を否定告白と呼びました |
そしてそれはこのやや正確ではない表題によって今日まで知られています |
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第125章の第三部分に挨拶の言葉が来ます |
それは死者が神々に述べたことです |
四十二の神々の前で数え上げられた罪について彼の無罪を宣言した後に |
彼は言います |
あなたたちに敬意を表します |
マアティのあなたたちの大広間に住む神々よ |
私はあなたたちを知っています |
そして私はあなたたちの名前を知っています |
あなたたちの屠殺用小刀の下に私を置かないで下さい |
あなたたちが従う神に私の不正を知らせないで下さい |
あなたたちの司法権の下に私の事件を入れないで下さい |
ネブ・エル・トヘルの前で私に関する法(即ち真理)を語って下さい |
何故なら私はタ・ムラ(即ちエジプト)で法(即ち真理)を実行したから |
私は神を冒涜したことはありません |
私の事が王の日に王の目に触れないようにして下さい |
あなたたちに敬意を表します |
あなたたちよ |
あなたたちのマアティの大広間に居る方々よ |
あなたたちの体の中に偽りのない方々よ |
真の上に生きる方々よ |
ホルスの前に真理を食べる方々よ |
彼は彼の円盤に住みます |
あなたたちは私をバアイから救って下さい |
彼は勇者たちの内臓によって生きます |
大いなる清算の日に |
見て下さい私を |
私はあなたたちの許に来ました |
罪無しで |
偽り無しで |
悪事無しで |
偽証無しで |
私は一つも悪い事をしたことはありません |
私は真理の上に生きています |
そして私は真理によって支えらえています |
私は実行しました |
人々の要請を |
そして神々を満足させる事を |
私は神の意志を実行することで神を宥めました |
私は与えました |
飢えた者にパンを |
渇いた者に水を |
裸の者に衣を |
そして必要とする者に舟を |
私は捧げました |
神々に聖なる供物を |
そして美しくされた死者に墓の供物を |
あなたたちは私の救済者になって下さい |
あなたたちは私の保護者になって下さい |
そして私を告発しないで下さい |
大いなる神の前で |
私は口が綺麗です |
そして手が清いです |
それ故に |
私を見た方々によってこう言われました |
平安あれ |
平安あれ |
死者はそれからオリシスに挨拶しました |
そして言います |
幸あれ |
あなたの仕来たりの上に讃えられるあなたに |
アテフ冠の主であるあなたに |
名が「風の主」である方に |
覆いなき顔のあなたの使者たち(即ち補佐役たち)から私を救って下さい |
彼等は悪事の罪を立証して欠点を明らかにします |
何故なら私は法(即ち真理)を実行したから |
法(即ち真理)の主の為に |
私は水で洗って私自身を清めました |
私の背は塩で洗い清められました |
そして私の内部は真理の池の中にあります |
私の身体の部分で真を欠く所は一つもありません |
ヌーのパピルスの中で上記に続く行から |
四十二の神々による死者の裁きがまるで |
オシリスの最終の裁きに対する予備であったように見えます |
いずれにしても |
或る儀式の行動について彼に質問した後 |
彼等は彼をマアティの大広間に招き入れました |
しかし彼がそうしようとすると |
門番は |
そして扉の閂は |
そして扉の各部とその枠は |
そして床は |
彼に入る許可を拒絶します |
彼が彼等の神秘の名を繰り返して言うまで |
彼がこれらを正確にはっきり言うと |
門番は彼を中に連れて行きました |
そして彼をマアアウ・タウイに差し出しました |
彼こそトートでした |
彼によって聞かれると |
何故彼(死者)が来たか |
死者は答えました |
私のことを報告する為に私は来ました |
そこでトートは言いました |
あなたはどんな状況ですか? |
すると死者は答えました |
私は悪事から清められています |
私は私の時代に生きた者たちの悪から離れています |
私は彼等の一人ではありません |
この時トートは言いました |
あなたを報告しなければなりません |
私に告げなさい |
彼は誰ですか? |
彼の屋根が燃えているのは |
彼の壁が生ける蛇であるのは |
そして彼の床が水流であるのは |
彼は誰ですか? |
死者がオシリスと答えると |
トートはそこで彼を神オシリスの前に導きました |
オシリスは彼を受け入れました |
そして約束しました |
ラーの眼から彼に生活の資が提供されると |
死者の書の大いなるパピルスの中の |
ネブセニ |
ヌー |
アニ |
フネフェル |
等のように |
最後の審判は |
即ち大いなる清算は |
行為全体の中で最も重要な場面を構成します |
そしてそれが描かれる挿絵は数フィートの長さです |
それの最も完全な形はアニのパピルスの中に与えられています |
そしてこのように描写されています |
マアティの大広間の片端にオシリスが座っています |
葬儀用の貴重品箱の形に造られた聖堂内の玉座の上に |
彼の後ろにイシスとネフティスが立っています |
大広間の片側に沿って神々が座っています |
ハルマキス |
テム |
シュー |
テフヌト |
ゲブ |
ヌト |
イシスとネフティス |
ホルス |
ハソル |
フーとサア |
彼等は神聖な陪審として奉仕しています |
これらはアヌ(ホリオポリス)の「神々の大いなる仲間」を形成しました |
これらの側に大いなる天秤が立っています |
そしてその柱の上に犬の頭をした猿アステスが座っています |
即ちアステムが |
トートの仲間が |
天秤の棒はアンプの担当です |
アンプの後ろに神々の書記トートがいます |
そして怪物アメミトが |
鰐の頭 |
獅子の前足と肩 |
河馬の後ろ足と臀部と共に |
最後の名前のものの任務は心臓を食い尽くすことです |
天秤で軽かったものを |
天秤の一方にアニが |
彼の妻を伴って |
頭を低く下げて崇拝しながら立っているのが見られます |
そして彼と天秤の間に二女神が立っています |
彼女たちは子供たちに乳を飲ませ育てます |
メスヘネトとレンネト |
アニの魂 |
鷹の頭の人の形でをした |
彼の体の一部 |
そして彼の幸運シャイ |
心臓は見做された故に |
全ての座であると |
意志の |
感情の |
感覚の |
理性と知能の |
アニの心臓は |
天秤の皿の中に見られます |
そしてもう一方の中に羽があります |
真理と正義を象徴して |
彼の心臓が天秤の中にある間に |
アニは |
死者の書の三十章Bの言葉を繰り返して |
それ(心臓)に話し掛けます |
こう言って |
私の母である私の心臓よ |
私の母である私の心臓よ |
私の存在である私の心臓よ |
私に敵対するな |
証言する時 |
チャチャウト(即ちオシリスの監視たち)の前に私の背を押し出すな |
そして私に関して失敗させるな |
天秤の支配者の前で |
あなたは私のカーです |
私の体内の居住者です |
私の肢体を結び付けて強めています |
あなたは私たちが進む幸せに来なければなりません |
私の名前を悪臭で満たすな |
人々を造ったオシリスの役人たちと共に |
私に不利な嘘を言うな |
アメントの主である大いなる神の前で |
それからトートは |
神々の大いなる仲間の真理の裁判官は |
オシリスの前に居る神々の |
神々に言います |
あなたたちは私のこの言葉を聞きなさい |
真にオシリスの心臓は量られました |
そして彼の心は彼について立証しました |
大いなる天秤に従って |
彼の件は真である(即ち正しい)ことを |
悪は彼の中に見出されませんでした |
彼は神殿から捧げ物を盗んだことはありません |
彼は不正な行動をしたことはありません |
彼は地上で民の悪口を言ったことはありません |
そして神々の大いなる仲間はトートに言います |
ヘメヌ(ヘモポリス)に住む方に |
真理のあなたの口から出るこのことは立証されています |
オシリスが |
書記アニが |
声の真理が |
証言しました |
彼は罪を犯したことはありません |
そして彼の名前は悪臭を放ちませんでした |
私たちの前で |
アメミト(即ち死者を食べる者)は |
彼を支配してはいけません |
彼に食物を提供して |
オシリスの前に出させて下さい |
そして捧げ物の野にある家屋敷に住まわせて下さい |
ホルスの従者たちに対するように |
そのように神々は宣言しました |
アニが「声の真理」であることを |
オシリスであったように |
そして彼等はアニをオシリスと呼びました |
彼の言葉と行動の清さにおいて彼がその神に似た故に |
死者の書の全ての文の中で |
死者は常にオシリスと呼ばれます |
そしてそれは常に当然と思われました |
書き記された者たちに無罪が見出されることは |
大いなる天秤で量られた時 |
「声の真理」という言葉は |
それは無罪放免と意味が同じでした |
常に彼等の名前の後に書き記されました |
ちなみにそれは注記されます |
アニの心臓が真理に対して量られた時 |
大いなる天秤の竿が完全に水平に留まっていたことは |
これは暗示します |
神々が予期しなかったことを |
死者の心臓が竿を蹴る(揺らす)ことを |
しかし神々は完全に満足しました |
もしそれが真理と完全に釣り合ったなら |
彼等は法の履行を要求してそれ以上は何も要求しませんでした |
そしてその人に不死を与えることに満足しました |
トートの判決が「彼は何の悪もしなかった」者に |
神々の命令に従って |
アニは大いなる天秤からマアティの大広間の端に進みます |
そこにはオシリスが座っています |
そして彼はイシスの息子である神ホルスに近づくと |
彼の手を取って |
彼を前に導きます |
そして彼の父オシリスの前に立って言います |
私はあなたの許に来ました |
アン・ネフェルよ |
わたしはあなたの許にオシリス・アニを連れて来ました |
彼の心臓は正しくて天秤から出て来ました |
それはどの神或いはどの女神の前に罪無しです |
トートは彼の判決を書き留めました |
そして神々の大いなる仲間は彼の為に宣言しました |
彼の証言は非常に真(正)であると |
彼にパンとビールを与えて下さい |
それはオシリスの前に出ています |
彼を永遠にホルスの従者のようにして下さい |
次に私たちは見ます |
アニがオシリスの前で跪いて礼拝しているのを |
そして彼は言います |
見て下さい |
私はあなたの前に居ます |
アメントの主よ |
私の体の中に罪はありません |
私は承知しながら嘘を喋ったことはありません |
私は二枚舌ではありません |
私がお気に入り達と同類になることを認めて下さい |
彼等はあなたの列の中に居ます |
オシリス・アニの認可の下で |
その時サフ即ち霊体になって |
この姿でオシリスの王国に進みました |
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Office Murakami |