南アフリカ民話
James A. Honey著,(1910年)
見出し (原題)
死の起源
馬が死を迎える時 (太陽に呪われた馬)
鳥の王は誰ですか (ティンク・ティンク)
 George McCall Theal著(1886年) 
動物たちは女を首長(おさ)にしました (動物たちの偉大な首長(おさ)の物語)
死の起源 <月 虫 兎>
月は
一説によると
かつて一匹の虫を人間に遣わしました
こう言って
あなたは人間の所に行きなさい
そして彼等に言いなさい
私は死にます
しかし死んでも生きるように
そのようにあなたたちも死ぬでしょう
しかし死んでも生きるでしょう
虫はその伝言を携えて出発しました
しかし彼の道半ばで兎に追いつかれました
兎は尋ねました
あなたが受け負っている用事は何ですか?
虫は答えました
私は月によって人間に遣わされました
こう彼等に告げる為に
月は死にます
しかし死んでも生きるように
彼等も死ぬでしょう
しかし死んでも生きるでしょう
兎は言いました
あなたは走るのが下手です
私に行かせなさい
その伝言を伝える為に
この言葉と共に兎は走り去りました
そして兎は人間の許に着くと
彼は言いました
私は月によって遣わされました
あなたたちはこう言う為に
私は死にます
そして死んで滅びるように
同じようにあなたたちも死んで完全に終わるでしょう
それから兎は月に戻りました
そして彼が人間に言ったことを月に話しました
月は怒って兎を叱りました
こう言って
お前はどうして私が言わなかったことを人々に言ったのか?
この言葉と共に月は材木を一つ取り上げました
そして兎の鼻を打ちました
その日以来兎の鼻は裂けています
馬が死を迎える時 <太陽 馬 牛>
(原題:太陽に呪われた馬)
こう言われています
かつて太陽は地上にいました
そして馬を捕らえて馬に乗ろうとしました
しかし馬は太陽の重さに耐えられませんでした
それで牛が馬に代わって
牛の背に太陽を乗せて運びました
その時以来馬はこの言葉で呪われています
馬が太陽の重量を運べなかった故に
今日からあなたには死を迎える時があるでしょう
これがあなたの呪いです
あなたには死を迎える時があるということが
そして連日連夜あなたは食べますが
あなたの心の欲望は休むことがないでしょう
あなたが朝まで草を食み再び日没まで草を食むとしても
見なさい
これが私があなたに下す裁きです
と太陽が言いました
その日以来馬が死を迎える時が始まりました
鳥の王は誰ですか <駝鳥 鷲 ハゲワシ 孔雀 梟 ティンク・ティンク 白い烏>
(原題:ティンク・ティンク)
鳥たちは王を欲しいと思いました
人間たちには王がいます
動物たちもそうです
それなのに何故彼等にいないのか?
全員が集まりました
駝鳥です
何故なら彼は一番大きいから
一羽が大声で叫びました
いいえ
駝鳥は飛ぶことが出来ません
鷲です
鷲は力があるから
いいえ鷲は
醜すぎます
ハゲワシです
ハゲワシは最も高く飛べるから
いいえ
ハゲワシは汚すぎます
彼の臭いは酷いです
孔雀です
孔雀はとても美しいから
いいえ孔雀の足は醜すぎて
孔雀の声も醜いです
梟です
梟は良く見えるから
いいえ梟ではありません
梟は光を恥じているから
そこで彼等はそれ以上続けられませんでした
その時一羽が大声で叫びました
一番高く飛べたものを王にしましょう
そうだ
そうだ
彼等は全員叫んで
一つの合図と共に彼等は皆空に真っ直ぐ上がって行きました
ハゲワシは三日間止まることなく飛びました
太陽に真っ直ぐ向かって
それから彼は大声で叫びました
私が最も高い
私が王です
ツェ
ツェ
ツェ
ハゲワシは上から聞こえました
そこにティンク・ティンクが居ました
ティンク・ティンクはハゲワシの大きな羽の一つにしがみついていましたが
何も感知されませんでした
ティンク・ティンクが非常に軽かったので
ツェ
ツェ
ツェ
私が一番高い
私が王です
ティンク・ティンクが金切り声を発しました
ハゲワシは更にもう一日高く飛びました
私が一番高い
私が王です
ツェ
ツェ
ツェ
私が一番高い
私が王です
ティンク・ティンクが嘲笑いました
そこにティンク・ティンクは再びそこに居ました
ハゲワシの羽の下から抜け出して
ハゲワシは五日目に空高く飛びました
私が一番高い
私が王です
彼は叫びました
ツェ
ツェ
ツェ
ハゲワシの上にいる小さな奴は金切り声を発しました
私が一番高い
私が王です
ハゲワシは疲れて直ちに地に真っ直ぐ飛んで行きました
他の鳥たちは完全に怒りました
ティンク・ティンクを殺さなければなりません
何故なら彼はハゲワシの羽を利用してそこに身を隠したから
全ての鳥が彼を追いました
そしてティンク・ティンクは鼠の穴に逃げ込みました
しかしどのように彼等は彼を引き出すことが出来るのか?
誰かが見張りに立たなければなりません
ティンク・ティンクが首を出す瞬間に彼を捕える為に
梟が見張らなければなりません
梟には一番大きな目があります
梟は良く見ることが出来ます
彼等は叫びました
梟は行って穴の前の梟の位置に着きました
太陽が暖かくなると直ぐ梟は眠くなり
やがて梟はぐっすり眠りました
ティンク・ティンクは覗き見て
梟が眠ったのを見ました
するとティンク・ティンクはビュッと出て行きました
その後間もなく他の鳥たちが見に来ました
ティンク・ティンクが穴の中に未だ居るかどうか
ツェ
ツェ
彼等は聞きました
一本の木に
そこに小さな放浪者が座っていました
白い烏が
完全に嫌悪感を起こさせるものが
背を向けて叫びました
これから私はもう一言も言いません
そしてその日からこの白い烏は何も話しませんでした
あなたが彼を叩いたとしても
彼は声を発しません
彼は叫び声を上げません
動物たちは女を首長(おさ)にしました <女 子供たち 兎 怪物 牛 犬 男 人食い人種> 
(原題:動物たちの偉大な首長(おさ)の物語)
かつて一人の女がいました
彼女は少しの間彼女の家を離れることになり
彼女の子供たちを兎に委ねました
彼女たちが住んでいた所は道に近く
その側を野生動物の群れがいつも通っていました
女が離れると直ぐ
動物たちが現れました
すると兎は彼等を見て怖がりました
そこで兎は遠くに逃げ
立って見守っていました
動物たちの中に恐ろしい怪物が一頭居ました
怪物が兎に呼びかけて
あそこに居る子供たちのことを教えるように要求しました
兎は彼等の名前を告げました
その獣は彼等の名前を呼んで全員飲み込みました
女が戻って来ると
兎は彼女に起こった出来事を告げました
そこで女は乾いた木材を集めました
そして二つの鉄片を研ぎました
彼女はそれを携えて道を進んで行きました
今やこの獣が動物たちの首長(おさ)でした
それ故に
彼女は彼の向かいの丘の上に来ると
女は大声で叫び始めました
彼女は彼女の子供たちを捜していると
その獣は答えました
もっと近くに来なさい
私はあなたの声が聞こえない
彼女が行くと
彼は彼女も飲み込みました
女は見つけました
生きている彼女の子供たちを
又他の多くの人々も
牛たちも
犬たちも
子供たちは腹ぺこでした
そこで女は彼女の鉄片でその動物のあばら肉から肉を数片切り取りました
それから彼女は木で火を起こしその肉を料理しました
すると子供たちは食べました
他の人々は言いました
私たちも腹ぺこです
私たちに食べ物を与えて下さい
そこで彼女は彼等の為にも肉を切り取って料理しました
その獣はこのように扱われて不快を感じました
そして彼が相談する者たちを一緒に呼んで助言を求まました
しかし彼等は改善策を提案出来ませんでした
彼は横になって泥の中を転げ回りました
しかしそうしても彼には何の役に立ちませんでした
そして遂に彼は彼の頭を囲いの中に突っ込みました
そして死にました
彼の相談相手たちは遠く離れて立っていました
彼に近寄るのを恐れて
そこで彼等は一匹の猿を遣わしました
彼がどうなったか見る為に
猿は戻って来て言いました
家が山の上である者たちは山に急ぎなさい
家が平地にある者たちは平地に急ぎなさい
私はどうかと言えば
私は岩場に行きます
そこで動物たちは全て散り散りになりました
この時までに女は成功しました
その首長(おさ)の脇腹に穴を開けることに
そして女は出て来ました
彼女の子供たちに続いて
それから一頭の牛が出て来ました
そして言いました
ボー
ボー
私を助けたの誰ですか?
それから一匹の犬が言いました
ホー
ホー
私を助けたの誰ですか?
それから一人の男が言いました
ゾー
ゾー
私を助けたの誰ですか?
その後全ての人々と家畜が出て来ました
彼等は同意しました
彼等を助けた女が彼等の首長(おさ)になるべきであると
彼女の子供たちが大人になった時
或る日彼等は狩りに出かけました
そして怪物のような一人の人食い人種に出会いました
彼は泥の穴の中にはまっていました
彼等は彼を殺しました
それから戻って彼等の部族の男たちに話しました
彼等がそうしたことを
男たちは行ってその人食い人種の皮を剥ぎました
すると大勢の人々が彼から出て来ました
これらの者たちは彼等を救い出した人々に加わりました
その結果人々は大国になりました
LongLife MuraKami